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ミクロワールドサービスが顕微鏡の世界を伝えるコーナーです。
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お知らせ


9月9日より仕事を(徐々に)再開いたします。長期休業でご迷惑をおかけいたしました(MWS)。











2024年9月30日




なんとなく見かけた一コマなんだけれども,ニジマス君の絶望的な今後を目の前になんて素敵な笑顔。この子,誰だか知りませんが,育ちは良いですね。世の中はとりあえずいいところだ,という価値観を持ってこの年齢になっていることがわかります。素敵な育ちなんでしょうね。

ちなみに,筆者が同じ年齢の頃に富士山で念願のサルナシを大量収穫してやったーという場面がネガフィルムに残っているのですが,そこには,つまらなそうで困ったような顔をした,誰にも見せることのできない哀れな男が写っていたのでしたw 数年後には結婚する心許したかみさんの撮影ですが,なんだこの阿呆はという写りです。

だって自然に笑ってニコニコするような生活はやったことがないんだもん。そんなもんできませんよ。そのことを自覚したのは30年ちかく前ですが,それ以来,カメラマンさんなどが肖像写真を撮るときに困ったことになりました。

「小学生向きな自然な笑顔でお願いします〜」 「いえ,それはできません。妻に言わせると,当方は楽しいときにつまらなそうな顔をしているらしいです。楽しそうな顔をするとつまらなない顔になります」  「では つまらなそうな場面を想像したら楽しそうな顔になるんでしょうか」 「それはつまらないままのはずです。つまらないのですから」 「そうですか カシャカシャ」 「わはは」 こうして,朝日新聞系列の子ども向け記事に筆者の近影が載ることになったのでした。

その近影は未だに真似のできない仕上がりになっていて,ほんと感心するほかはありません。そのときの取材もあまりにも楽しくて午後から夜まで一緒に遊んでいたという感じでした。たぶん本物の記者はわかっているだろうと思います。質問に応えてもらうのは取材でも何でもありません。一緒に過ごすのが取材なんだろうと。いまでも「飲みに来てね〜」と思っていますがまだ果たせていません。

話がそれましたが,こうしてニコニコしている人は周囲の人に幸福を振りまくので好ましいですね。楽しいときに楽しいと感情を発露できる人はこの時代に求められる人材かもしれません。

冷凍されたニジマス君は,このあと何になるのだろうか。三枚おろしで冷凍ならバターソテーかなー。急いで冷凍もわかるけど,塩を上手に使うと料理の応用範囲は広がりますね。

でもこの忙しくて若いおねーちゃんには何もいえませんね。筆者が20代のときには料理などほんとたいしたことはできなかったですからね(画像/スクリーンショット)。








2024年9月29日






なんと歩いて3分もかからない近所のサミットにタチウオの刺身が。値引きで378円。これ,瀬戸内海などの海沿いのスーパーでもこんな価格にはなりません。またまたタダみたいなお魚をいただいてしまいました。二切れ味見して品物は上々。皮がかたいので皿を冷凍庫に入れて冷やし,そこに刺身をのせてさっとバーナーで炙り,炙り刺にしていただきました(画像/MWS)。








2024年9月28日






これを忘れてうっかりすると大変なことになるので,備忘録的に画像を貼り付けます。レターパック等の在庫を抱えている人は特に注意が必要です。早めに差額分の切手をレターパックに貼り付けてしまいましょう(画像/スクリーンショット)。








2024年9月27日




このページは早く読み込めるようにあまり大きなファイルサイズのものは扱わないことにしています。ただ,webサイトの容量はけっこうあるので動画を置くこともできます。たまにはきょうのミジンコさんのような動画を置いてみましょうか(こちら)。54MBもあるので保存してから再生した方がよいかもしれません。(画像/MWS)。








2024年9月26日




こんな状況が夏前からずっと続いている。感染しても何も良いことがないのに多くの人は避けようともしなくなってしまった。ある計算では年間4万人くらいが亡くなっているとのことですが,これは交通事故死者数の10倍以上。政府もマスコミも国民も何やってんだかという気がします…(画像/スクリーンショット)。








2024年9月25日




こうしてざっと眺めても珪藻というのはじつに形の多様性を持っているものだなぁと感嘆。それだけ多様な環境に適応しているということでもあるのでしょう(画像/MWS)。








2024年9月24日




またコレを作ってしまった…。前日から仕込むのに食べるのは一瞬です…(画像/MWS)。








2024年9月23日




やっと秋の空になった。長かった…。頼むからこのまま涼しくなってくれと祈らずにはいられません。22日はあまりにも気持ちの良い秋の空気につられて昼寝をしてしまい夕方まで寝ていました。もはや昼寝は現実逃避だけでなく完全に趣味と化しています。。でも寝られるだけ寝ると体調も良いということも発見し,この夏はひどい暑さだったにもかかわらず,ただの一度も体調低下を感じませんでした。「一ノ蔵・無鑑査の寝酒+昼寝」は真夏の最強アイテムなのかもしれません(画像/MWS)。








2024年9月22日




あるいて3分もかからない近所のスーパーサミットには,たまに実験的なものも売っているらしい。MWS鮮魚流通研究センターの首席研究員であるカミさんが金曜日の夜にホウボウの姿造りをぶら下げて帰ってきました。けっこういいサイズのホウボウが姿造りになって,20切れの刺身と敷き詰めたダイコン千切り,それに尾頭付きのレイアウト。これが売れ残っていて値引きされ,780円。ほぼ無料みたいなもんです。有り難く頂戴しました。

金曜の夜はいつもカミさんとの宴会なのでホウボウの刺身をポン酢醤油+醤油で一ノ蔵のつまみとしました。尾頭ももちろんムダにはしません。ちゃんと成仏させます。

頭は出刃でなし割りにして,中骨とともに強めの藻塩を振って冷蔵庫へ。ラップはしません。生乾きの干物にするのです。一日経過したら潮汁にします。小鍋においしい水を注ぎ,早煮昆布でダシをとります。ホウボウはバーナーで表面を炙って劣化層を焼き,香ばしくします。これを昆布出しの水に放り込み,日本酒を加え煮込みます。味付けはせずに,煮込みの水量と塩漬けのホウボウからの塩味のバランスで調整します。お椀には刻みネギを多めに入れて,ホウボウのアラを入れ,沸騰させたホウボウ汁を注ぎます。

この潮汁は宇宙で最高の汁物なのではないかという味わいなのです。たった780円で刺身と潮汁が楽しめるなんて,都心暮らしの盲点みたいなものです。地方に住んでいてもこんなにお気楽にはいかないと思います。スーパーサミットさんには感謝感謝なのです(画像/MWS)。








2024年9月21日




むかし郊外に住んでいた頃はスーパーの駐車場などで軽トラの焼き鳥屋さんをよく見かけました。ところが都心暮らしになってからは焼き鳥屋さんをなかなか見かけません。たぶんそこいらへんで煙を上げて販売するということが憚られるからなのかもしれません。つくばに通っていた時はつくば市内に焼き鳥専門店がいくつかあって,やはり郊外では珍しくもないものでした。きょうの画像はウチから歩いて30分くらいのところにあるお店。特筆すべきほどではない感じですが無難なラインナップ。タレもそんなにくどくはありません。たまに利用します(画像/MWS)。








2024年9月20日






なんと猫ビルが売りに出されていた(こちら)。ニュースにもなっていました(こちら)。誰かこの物件を買って筆者にタダで自由に使わせてくれませんかねw。そうしたら関係者が集結して1000台を超える顕微鏡が展示されるスペースになるかもしれません。…というのはほとんど冗談ですが,人脈的には実現可能性が皆無でもないところが恐ろしいところです。。

それにしても,こうして時代は変わっていくのですね。筆者もいつ廃業になるか分からず,その時期は案外早いのかもしれません。そうしたら,その仕事も忘れ去られて,次の時代の方々に受け継がれるか,または絶えるのでしょう。当たり前の世の常です。猫ビルを見てそんなことを思ったりもしました(画像/MWS)。








2024年9月19日




ひさしぶりに ぷーまま から質問メールがあって,その内容がさすがです。小学校の授業で使っているニコンの顕微鏡の中に,倒立像と裏像(鏡像)のものがあるとのこと(意訳)。倒立像は当たり前に普通だが,鏡像ってそんなのありですか? といった感じ。

いやー知りませんでした。いろんなメーカーさんがコストカットするためにインチキなものを作っているのは知っています。でもまさか,裏像の顕微鏡が教育用として流通しているとは。

本ページでもむかしに書きましたが(2015年5月),1回反射で裏像ができるので,裏像が欲しかった当時に制作して実装しました。でもこれは,観察側の裏側から操作して製品を作る仕事をしている関係で必要なだけで,世の中の顕微鏡観察としては裏像は不要です。

裏像というのは上下はそのままに左右が逆転しているものです。それは物体の像を正しく反映したものとはいえません。漢字を左右逆転してみてください。そんなもん,レオナルド・ダビンチでもなければ,言語として通用しません。でも単なる倒立像なら,ひっくり返せば正像なのでなんの問題もありません。

天体望遠鏡の付属品として天頂プリズムというものがあります。天体望遠鏡もそのまま覗けば倒立像(左右上下逆転)ですが,天頂プリズム(ミラー)を使うと1回反射で上下は成立左右逆転の像になります。まー趣味の天体観望なら,右と左が違っていても「見えたね〜」で済むのかもしれません。天体は突然ひっくり返って裏返しになったりしないので,実物と比較して正しさの訂正をするのも容易です。

しかし顕微鏡では事情が異なります。生きているものならリアルタイムでの観察になりますし,表と裏で違った構造を持つものも普通です。顕微鏡では物体に忠実な像を結ぶことが第一優先だったと感じます。歪曲は排除されてきましたし鏡像なんてそれ,どうするのといった感じです。まぁデジタル時代になって補正はできますが。

きょうの画像はニコンのG型の45度傾角の鏡筒に仕込まれているプリズム。同一方向の2回の反射によって裏像を回避しています。つまり,素通しでみている倒立像と同じものが見えるわけです。顕微鏡は検査機器であり,物体に忠実な像が見えなくてはいけない,そんな信念がどこかにあって設計者は同一方向の2回反射を採用したものと想像します。

そこから考えると,1回反射の裏像顕微鏡を大手メーカーが売るようになったのは,「劣化」としかいいようがない感じもしますね(画像/MWS)。








2024年9月18日






むね肉は魚焼きグリルで焼くのが正解だったのか…と思うような完成度。こういった料理法を発見するたびに,進むべき道を誤ったーとうなだれています。わはは(画像/MWS)。








2024年9月17日




少し前にQRコードで動画に飛べる『びわ湖のプランクトン フォト&ムービー』を紹介しました。この,書籍印刷物の該当ページからQRコードで動画に飛ぶという手法をプランクトン分野で最初に実現したのはおそらくきょうの画像の本『小さな生き物けんさくブック』です。何しろいまから約10年前のことです。真に先進的な本とはこのようなものを指します。使用している機材のレベルが違うので,動画のレベルは『びわ湖』のそれよりも簡素な品質となっていますが,子どもたちがいきなり研究用の高級機材を使えるはずはないので,むしろ『びわ湖』の動画よりも参考になる面もあるかもしれません。Amazonさんは こちら ですが,10年経過して高い評価を得ていることがわかります(画像/MWS)。








2024年9月16日






はくぶつふぇすで海緑石・放散虫標本Jシリーズをお買い上げいただいたお客様から,「ハートが入っているんです(^_^) 見ていると幸せなんです(意訳)」と教えてもらいました。そういえば制作中にそんな感じの形のやつがあって,とんがった方を中心に向けた覚えはあります。しかしそこまできれいなハート型とは認識していませんでした。しかし言われてみると「本当だー\(^_^)/」と嬉しくなってしまいました。

出荷前の撮影画像を探してみると,そこにはハートがちゃんと写っていました。筆者が仕込んだハートがお客様に伝わり発見されたのです。いやーいろんな楽しみ方があるんですね。勉強になりましたー(画像/MWS)。








2024年9月15日




きょうの画像は書影の撮影の様子。webのそこいらへんからパクれば簡単ですが必ず手元の本を撮影するようにしています。白い紙の上に置いて,窓際から幅広の拡散光を斜めに導き,表紙の正面から撮影します。露出は多段階で変えて10枚くらいは撮影します。そこからトリミングするわけですが,レンズの歪曲収差やフレーミングのズレなどいろんな問題があるので,台形補正を噛ましたり歪曲の補正をしたりして書影を整えて,そこからトリミングします。著書というのは執筆者が人生を賭けて世に問うものなので,それを紹介する方も気合いが入ります。気合いは書影の撮影段階から入っているのです。

ところで,本ページで世の中のすべての顕微鏡関連書籍をレビューできるはずはありません。主に筆者の関心と書籍の完成度とのバランスで紹介するかどうかが決まってくるものです。また,本ページは可能な限り「筆者の本心」を開示するコーナーでもありますので,とても良い顕微鏡関連書籍でも,この部分はひどいよねと思ったら必ず書いてしまいます。これが商業上問題になる可能性があるので,大きなな欠点が存在すると筆者が感じた書籍は良いものでも紹介しないことにしています。

大きな欠点は筆者個人が感じているもので,そこには光学的に客観的な証拠も存在するのですが,書籍を買い求める方々には関係のない情報かもしれません。筆者がレビューすることにより,売れ行きがマイナスになるような可能性を感じた場合は,どんなによさげな本でも紹介しません。これはある意味,顕微鏡やプランクトンといったマイナーな分野の人数を減らさないための方策でもあります。政治的な判断といってもよいのかもしれません。

筆者が本ページで紹介しなかったことにより?高い評価を得ている書籍もたぶんあるはずで,そういった本が高評価を得ているレビューを見たりすると,ほんと,余計なことをしなくてよかったなーと中年オッサンは思うのです。本ページで紹介されない,そこにも筆者なりの思い入れがあるのです(画像/MWS)。








2024年9月14日




れんじつの猛暑が継続中で,溜め水にはボウフラすら沸きません。たぶん水温が上がりすぎるからではないかと思います。蚊も例年に比較して少ないです。こんな状況できょうの画像のような人たちはどこに潜んで何を食べているのだろうか…。心配になります(画像/MWS)。








2024年9月12-13日




きょうの画像の本,『びわ湖のプランクトン フォト&ムービー』については,本ページの読者や映像のプロから出版情報を頂いていました。入手しなければならないのですが,書籍購入では通販を使わないのが筆者流なので,猛暑やコロナで専門書店に出向かないまま時間が過ぎてしまい手元にないままでした。そうしたらなんと突然に,著者の先生から恵送いただいてしまいました。大変有り難く心より御礼申し上げます。

せっかくの頂き物ですからじっくりと拝見しました。本書を手に取りまず感じたことは,まぁ何と時間をかけて画像や映像をコツコツと溜め込んできたのでしょうということ。相当に長い観察経験を積まないとこれだけの画像や映像になりません。しかし著者の三人は細胞生物学,プランクトン,珪藻についてトッププロに位置する方々なので,こういったストックをお持ちなのでしょう。

そして次に感じたことは,一つ一つの画像が大きく見応えがあるものになっているということ。この本は図鑑ではないのです。プランクトンを被写体とした写真集・映像集なのです。主役のプランクトンたちが大きくばっちりと表現されていることが大事です。ミジンコがこのサイズで図鑑等に掲載されることはあまりなく,とても見応えがあります。58,75ページを見て下さい。また,珪藻類はその微細構造と全体を表現しようとするとある程度の画像サイズが要求されますが,その点でもこの本に掲載されている画像サイズは好ましいです。たとえば111ページの表現は見事です。

珪藻のページは主に微分干渉顕微鏡での撮影で,読者がふつうの顕微鏡を入手しても同じような像が見えるようにはなりません。しかしこの本は「写真集」であり図鑑を指向したものではないので,「良い絵を見せる」という方針で良いものとも思います。特に断り書きはありませんが,色素体の見える生細胞の画像と,被殻をPleuraxで封入した標本を撮影した画像が並べて掲載されています。これは珪藻の専門家でも高い技量を持ち経験を積まないとできない芸当です。

画像品質は顕微鏡が専門の筆者からみてもレベルの高いもので,ほとんどの画像が,顕微鏡を使いこなし性能をかなり引き出せているものです。ただ,一部の画像において,印刷物からスキャンして画像処理したようなものがあり,これは他の画像と比較してバランスのとれないものです。たとえば26ページの画像がその一つですが,このようなコントラスト強調を行うと本来の色とはおおよそかけ離れた,色収差や印刷の色ずれの見本のような絵になります。これを見た子どもたちが,「こんなにきれいなツリガネムシがいるんだ」と信じてしまったとすればまずいです。

131ページにも同じようなことがいえます。コントラスト強調処理とともに色も濃くなりすぎて,自然界に存在しない色になっています。ほかにもそのようなページがあります。顕微鏡写真の分野においてコントラスト強調は鞭毛や繊毛を可視化するのに重要な技術ですが,色は不正確になるので注意が必要です。このようなときには,筆者は彩度を下げて,色に関する誤解を生まないように配慮しています。

コラムでは種々のトピックを扱っているので興味深く,またプランクトンの濃縮法や顕微鏡の使い方,特に照明の重要性に触れているのは初学者に親切なものといえます。具体的に顕微鏡の機種を画像で紹介しているのも良いです。参考文献に八鹿先生の『生物顕微鏡の基礎』(培風館)があげられているところにも,入門者への配慮がうかがえます。まともに顕微鏡を使えるようになるには,最低でも八鹿先生の本程度の光学理論は理解できている必要があるからです。

本書はフォトをぱらぱらと見るだけでも充分に価値が感じられますが,やはり特筆すべきは豊富なムービーでしょう。原生生物の同定に静止画が有用なことは言うまでもありませんが,動画になるとさらに情報量が増えて印象に残りやすく,また正確な形態も理解しやすくなります。誰でも知っている「ゾウリムシ」は決してゾウリのように薄っぺらくはなく,サツマイモのようにころっとしているとか,藻なのに動くとか,静止画ではわからない情報が一目瞭然です。本書ではスマホを使えば種名・画像からQRコードで動画に直接飛べるのでじつに現代的で便利でもあります。

しかし個人的には,付属のDVDが大変使い良いものに思えました。このDVDは単に動画がファイルとして放り込んであるだけで,各自が適当な再生ソフトで鑑賞するものです。ファイル形式はmp.4なので大半のパソコンではそのまま再生できるかと思います。この動画を日々眺めていると簡単に「見覚え」ができるので,プランクトン観察時にいつの日か「あ,あれだ!」となる日が来ます。静止画でも同じことは起こりますが動画では大変印象が強いのでより効果的といえます。

動画の品質も総じて良く安心して見られます。ただ一部の動画で,微分干渉時のホワイトバランスが極端に狂っていたり,撮像素子面とリレーレンズ射出面の清掃が行き届かず,背景にかなりのムラが感じられるのは残念なところです。ほかの動画のレベルからみれば,メンテナンスや調整さえしっかり行っていれば,すっきりとしたコントラストの高いさらに良好な映像になったことは明らかです。

現代では,たとえばYoutube上などにプランクトンの映像はたくさんあります。中にはひじょうにハイレベルのものもあります。しかしそれらの映像を探し出すのが大変です。DVD1枚に100本の映像が入っていることがどれほど便利なことかと思います。これも本書の強みです。

このように盛りだくさんの内容の写真・映像集がDVDつきで2,500円(税別)とは恐れ入ります。たった2,500円で,研究者がふだん眺めている光景の何十年分かを入手できるのです。だれにでもおすすめできます。本ページの読者であればすでにお持ちの方も多いでしょう。

本書はお子様へのプレゼントにも最適でしょうし,学校の先生には必須の教材に思えます。必要な動画を抜き出して授業の素材として使えます。書籍の部分については学級文庫として転がしておけば興味を持って眺める児童生徒は必ず出てくるでしょう。個人的にやってほしいのが,小児科や耳鼻科など子どもが多い病院の待合室で流して欲しいです。変なテレビ番組を騒がしく流すよりも,よほどクールで落ち着いた空間になるような気がします。子どもの頃にミクロのふしぎな世界に触れておくことはこの地球という世界を理解する上でとても大切なことと思います。

最後にひとこと。著者陣はびわ湖に関する研究者なので本書のタイトルがこのようになるのは仕方のないことでしょう。しかし本書に収録されているプランクトンは国内のどこの淡水でも見つかる普遍種が多く,びわ湖特産種は少数の収録です。なので,『淡水プランクトン フォト&ムービー』のタイトルでも良かった気がします。びわ湖と限定することで購買層が減ってしまってはもったいないと思うからです。

さあ皆さん,本書をお手にとって下さいませ。おそらくはそんなに流通部数は多くない気がします。ので街の書店で探すのは難しいでしょう。通販が便利です。ヨドバシドットコムさんは こちら です。 Amazonさんは こちら です。ぜひご確認下さい(画像/MWS)。



※重要情報につき2日間トップに掲載いたします。




2024年9月11日




この画像はなんなのかというと,位相差でほぼなにもないところを撮影したもの。いわば背景です。CF Plan10x ph1 0.25 160/0.17での撮影です。ぎりぎりまでコントラスト強調しています。

いろんなものが見えます。輝点や暗点は物体に含まれる顆粒でしょう。バック全体のざらざらとしたムラはランプハウス出射側の次に位置している拡散板の凸凹を反映したものです。リング状のものは位相差コンデンサの環状スリットのゴーストと考えられます。

もし全ての光学面が完璧に軸合わせできていればリング状のゴーストは画面中心に集中するはずですが,そうはならないところに,設計値と制作物の違いを感じます。

低倍の位相差では照明のコヒーレンスが高くなり,光学系(標本含む)の欠陥が明瞭に見えてくるようになります。これを防ぐには撮像系全体の見直しが必要になることもあるくらいです。背景ノイズまで制御した,位相差での超高品質画像が撮れる人はひじょうに高い技量を持っているでしょう。

さて全然関係のない話を。

お昼に台所で片付けものをしていたら,NHK FMから小坂明子の『あなた』が流れてきました。これ,筆者が小学校入学前の曲なのでリアルタイムではほぼ聴いていないのですが,聞き覚えはあるのでそこいらへんでかかっているのを自然に耳にしたのでしょう。自分から聞いたことはこれまで一度もありません。でも耳にすれば,素敵だなーと思う感じはします。それでラジオのスイッチを切ることはせずに曲が終わるまで聴こうかなという感じでした。

次の瞬間,あれれ,ひょっとして「羽田健太郎?」と思いました。ピアノがハネケンを現している。そんなことあるのだろうか。ハネケンを思い出したのも数年ぶりです。

筆者はハネケンのファンでもなく自発的に羽田健太郎の演奏を聴いたことはyoutubeで数回くらいです。とてつもない天才であることはすぐに理解しましたが,筆者が聴くピアノはこの23年以上,大石学か深町純です。

にもかかわらず『あなた』を聴いて羽田健太郎が急に脳みそに出てきたのですから不思議というよりほかはありません。それで急いでweb検索して調べてみると,小坂明子のレコードバージョンのピアノは羽田健太郎だということでした。マジか。

よくわかりませんが,音楽で個性を表すものは,音色でもアレンジでもなく,フレーズとテンポのような気がします。たぶん深町節と同じように,羽田節があって,それが筆者に刻まれていたのかもしれません。

深町純がハネケンを評して,「足下にも及ばないよ」といった話をどこかで読んだ覚えがあります。天才同士の雲の上ではまた別の世界観があるのかもしれません。まー筆者も,メラーさんとかケンプさんとかのある作品を見ると,「足下にも及ばないよ」と言いたくなる場面は多数あるのですが…(画像/MWS)。








2024年9月10日




なにも対策をしなければ当然このようになります。ほんと,ばからしいですね(画像/スクリーンショット)。








2024年9月9日




にちようびの午後は,前日に仕込んでおいた天然カンパチのマリネでビールのひとときでした。その味わいはくまモンが教えてくれている通りです(画像/MWS)。








2024年9月8日




Jamin-Lebedeff干渉顕微鏡によるクモノスケイソウの作例。光路差により色とコントラストが変化するので被殻の個体差を見ることができます。透過明視野では同じように見えてもJamin-Lebedeff干渉顕微鏡では違いを検出できます(画像/MWS)。








2024年9月7日




ほんの少しスジっぽいというだけでアラ扱いにしなければならないのか…と思うと商売ってのは大変ですね。倍の価格でもまだ安いです。全部中トロのこのブロックは大変おいしくいただきました。皮・ウロコと骨も電子レンジでチンしたらパリパリと食べられました。よって廃棄ゼロだったのです(画像/MWS)。








2024年9月6日




とん汁の吸い口(≒薬味)にはネギと六味唐辛子がよくあいます。六味とは,当室が特注で作ってもらっている唐辛子で,七味から麻の実を抜いて,陳皮を増量したものです。ウチでは吸い口という量を超えて「具材」というほど使うのですがこれがまたおいしいのです。吸い口は食べる直前に載せるものなので予め別皿に用意しておきます。とん汁を上卓したらのせていただくのです。きょうの画像は別皿のネギと六味唐辛子。マクロレンズで撮影すると,なんだか良い風景を見ているような気分になります(画像/MWS)。








2024年9月5日




にじというのは肉眼で見ているとじつに良いものなのだけれども,画像にするとなんだかなーとなります。これ,ダイナミックレンジとか,画角とか,ほかにもいろんな心理学的な要素がありそうなんだけれども,要は,大自然の現象は切り取ったらまずいことが多々あるのかなーとも思っています。きょうの画像はある夕方の虹ですが,この画像だけみると何じゃコリャという感じです(画像/MWS)。








2024年9月4日








コロナの下水データ(札幌市)が過去最高値を更新しました。2023年5月の5類化以降はウイルス天国になっており,下がる傾向が見られません。これが,国が感染対策を放棄した結果です。直近の感染者数は下水データと比例せずに乖離していますが,これは新型コロナの変異体が急性期には比較的軽い症状であること,また受診の費用負担が大変なことを理由に,患者が病院に行かなくなったからでしょう。陽性判定されなければコロナと思わなくていいので,自由に出歩き,ウイルスをばらまき,その結果が下水中のウイルス量として出てくるわけです。

この状況で新学期が始まってしまったので,感染対策を放棄したままなら学校内感染がある一定規模で生じるのは不可避でしょう。こうして子どもたちが誤った政策の犠牲になります。どうにかなりませんかね,この政府とマスコミは(画像/MWS)。








2024年9月3日




これは当室の雨漏り導水システムです。ことしは7月終わりのゲリラ豪雨で雨漏りしました。この天井の直下は畳か布団が存在するのが常なので雨漏りに気付かずに放置すると大被害になりかねません。7月のときは隣室にいて,夜にいままで聞いたことのない音がしたので見てみると雨漏りしていました。布団の濡れ具合からみて最大でもカップ一杯くらいの雨漏りでした。直ちに防水シートを敷いて,雨漏りポイントに濡れ性のよいヒモを固定して導水しバケツに溜めるようにしました。

さいわい,その後に豪雨は弱まって,雨漏り量は300mlもいかない感じでした。

ちなみに原因は判明しています。上階の排水が豪雨により追いつかず,バルコニーが池になり,その水面がアルミサッシの高さを超えたときに室内に水が滲出して,その一部がコンクリートのひび割れを伝って当室の天井から雨漏りするというメカニズムです。

これは防ぎようがありませんし,当室で雨漏りしたときは上階がさらに大変なことになっているはずなので文句を言ったことはありません。最初の1回だけ,雨漏りした事実を報告しただけです。最大限の誠実な対応をいただき,調査工事まで入り恐縮しきりでした。いまでは夏から秋の風物詩といった感じです。こんな些細なことに人生のエネルギーを使うのはもったいないので,多少の不便(と世間では思われているもの)は笑ってやり過ごすのが筆者流です(画像/MWS)。








2024年9月2日




むね肉は藻塩でべた塩としてそこにしょうゆを追加して数時間漬け込んでおきます。一晩でもいいです。これを魚焼きグリル(上火)で身側から焼きます。じっくり我慢して反対側まで火が通りつつあるかなというときにひっくり返して皮側を焼きます。もちろんグリルにはアルミホイルを敷いて,したたり落ちる肉汁,脂を受け取ります。いい具合に焼けたかなとなったら皿に取って冷蔵庫・冷凍庫に入れてあら熱を取ります。

表面が常温になったのなら取り出して薄切りにします。そこに,焼いたときに出た肉汁と脂を回しかけます。肉汁はソースなのです。ゴミも出ないしSDGs時代にも適合している?かもしれません。そんなことどうでもいいですが。

これがなかなかのつまみになるのでして,酒飲みのタンパク補給としては決定版のような気もします。もちろん,タンパク質が必要なのは全年齢なので,酒飲み以外にも,お子様から高齢者まで全てに推奨できます。サラダチキンの上位互換といえるかもしれません。

ま,こんなことしなくても普通に鶏はむにすればおいしく食べられるのですけれどもね。でも酒飲みは味を追求しちゃうんだよね。わはは(画像/MWS)。








2024年9月1日




この夏はマイクロカットキュウリばかり食べていましたが,本ページの読者から,「真似して作って出したら夫と息子でどんぶり一杯食べてしまった…」との報告をいただきました。こういったレスポンスをいただけると嬉しいですね。ホントにふしぎなのですが,キュウリをマイクロカットしただけで,これまで食べていたキュウリとは別物になるのです。まずいキュウリでも食べられるようになりますしおいしいキュウリならさらにおいしくなります。そしてたくさん食べられるのです。

作り方は簡単で薄い輪切りにしたキュウリを千切りにするだけです。ただしマイクロカット級にするには,最上級の包丁の切れ味が求められます。研ぎ上げたばかりの包丁を使うのがよろしいでしょう。

味付けはお好みですが,よいキュウリならそのまま食べてもよろしいです。しらすと混ぜたり,明太子和えでもいいですし,刻んだハムと一緒でもいいでしょう。個人的には,キュウリの水分も逃がしたくないのでしらすやザーサイなどの固形物を混ぜることが多いですね。ゆずポンなどをかけるなら,取り分けて食べる直前にかけます。放置すると浸透圧の関係で水が出てくるので1分以内に食べるのです(画像/MWS)。









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