画像のご利用について





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MWSが顕微鏡下の世界を伝えるコーナーです。
日々の業務メモやちょっとした記事もここに記します


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2010年10月31日


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当サービスのJシリーズの製作技術はテストプレートにも応用されています。いろいろな周期構造をもつ珪藻を一列に並べ,すべての珪藻をカバーグラスに接するようにマウントしています。基板は光学研磨して,バックグラウンドノイズが出ないように配慮し,封入剤も極限まで透明なものを選別しています。さらに最新のロットからは,封入剤を精密ろ過して残存粒子を取り除いています。標本が収差を生み出すことはなく,世界最高性能のテストプレートになっていると考えています。大手光学メーカの顕微鏡生産部門や計測器メーカー,バイオ関連産業などで利用されています(撮影/MWS)。





2010年10月30日


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プランクトン教育の導入用にJシリーズを利用する教育機関が増えてきています。Jシリーズのクリアな美しさは他の追従を許さないレベルに仕上げてありますので,検鏡した方々は皆驚きの声をあげます。教育の導入用にはとても効果的で,これをきっかけに珪藻やプランクトンへの興味が一気に深まる学生もいるとのことです。わずか数万円の投資で,学生が次々に興味を深め,製品の寿命も数十年とくれば,教育という面ではこれほど効果的な投資もないと思います。これからもせひ多くの方々にご利用いただけたらと願っています。画像はこれから国立大学に納品するJシリーズです。多くの学生にみてもらえることを願っています(撮影/MWS)。





2010年10月29日


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天然砥石は道具としての価値もさることながら,観賞用としての価値も有すると筆者は思います。上の画像は丸尾山砥石の合さという層のかけらですが,何と美しい模様かと感嘆します。自然科学系を解するひとにとっては,砥石を買い求めるということは,道具を入手するということでもありますが,海底堆積物の化石を入手するということでもあります。この紫色の成分は何だろうか,どうやったら調べられるだろうかと考える時間が,また楽しいのです(撮影/MWS)。





2010年10月28日


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劇的ビフォーアフター楽しみにしております,とのお言葉を頂戴してしまいましたので,さっそく全国150人の(^^;研ぎファンのためにも骨董品カンナの備忘録を掲載します。この鉋,激しく丸刃になっていて,しかも角度が大切れを通り越して研ぎにくいほどに寝かせてありました。たぶん,前の持ち主にとっては,刃角を15度くらいに研いで丸刃になるとちょうど30度くらいになったのだろうと想像しました。それはそれで一つのやり方なのかもしれません。が,筆者にはそのような器用なワザはないので,平面が必要です。

ここまでひどい丸刃だと,砥石が減ってもったいないので,安価な砥石を使います。まずアルミナ#400の砥石をかまぼこ型の凸面に整形します。この凸面で鉋の凸面を凹ませるように研ぎます。こうすると面で研がずに線で研ぐことができますので早く仕上がります。刃先も凸面で研ぎ下ろすようにゾリゾリと減らし,刃先角度を鈍角にもっていきます。慣れると鉋のどこに砥石が当たっているかわかるので,平面近くに持っていくことができます。凸面砥石の良いところは,全面使え,面なおしが必要ないことです。作業が早くできます。

荒砥作業が終わったら,シャプトンオレンジ(刃の黒幕)#1000で平面に研ぎます。長い長い時間がかかります。刃の黒幕は,研いでいるときに曲がっていますので,精度の高い平面が出しにくいことがあります。そこで硬い台に貼り付けます。筆者は,べつの使い終わったシャプトンM5の素焼板に貼り付けています。刃先に力を入れ,全体が平面になるまで根気よく研磨します。#1000の研ぎが終わったら,シャプトン刃の黒幕#2000で数分研ぎます。きちんと平面が出ていれば,この砥石の研ぎはすぐに終わります。表が終わったら裏も研いで平面を出します。

最後は仕上げです。やはり丸尾山砥石の出番となります。まず黄色巣板にのせて研ぎます。この砥石は柔らかめで,ほんの少し弾力がある感じがありますので,全体を効率よく研磨できます。これで終わりでもよいですが,戸前色物に載せて研ぎ目を細かくしたあと,先頃購入した千枚で仕上げ研ぎを行います。千枚のほどよい硬さと研ぎ味はすばらしく,地鉄の明るい色も素晴らしいものがあります。こうして休日の午後は楽しく過ぎたのでした。2.5時間はかかったように思います。

きょうの画像はそうやって研ぎあげた鉋の姿です。この鉋は砥石によって地鉄の色がどのように変化するのかを確かめるために入手したものなので,切れ味はあまり問いません。その代わり,地鉄の美しいものが欲しかったわけです。画像にみられるように,何度も軟鉄を折り返した跡があり,ゴマも美しく,研磨のテスト用刃物としてはとてもよい買い物だったとニコニコです。千枚で研ぐと底光りするような鏡面になり,照明を背景に顕微鏡を反射させて見ましたが,その輪郭をはっきりとみることができます(撮影/MWS)。





2010年10月27日


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骨董市で連れ帰ったのは鉋だけではありません。こちらが先だったのです。300円の値札に,これなら万一使えなくてもいいやと思い,箱から取りだしてみると,標本が一枚見えます。埃だらけの状態でしたがセットして覗いてみると,ピントは合います。重さは300グラムもなく,じつにかわいい顕微鏡です。置物に最適で,改造ができれば実用も可能と連れて帰ることにしました。鉋を値切ったら,鉋はよいものだから負けられない,けれど,その顕微鏡はおまけでタダにする,というので交渉成立でした。顕微鏡を買うなどとはまったく考えていない昼間にも,夕方になれば連れ帰った顕微鏡がテーブルの上にいるのですから人生というのは不思議です(撮影/MWS)。





2010年10月26日


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予定外に骨董市にぶつかり,ちょっと覗いてしまいました。新たに入荷した仕上砥石にちょうど良い鉋刃はないかと探してみると,手頃な刃がみえます。表は極度の丸っ刃になっていてお話になりません。裏はまぁまぁ使えそうです。じゅうぶん修理可能とみましたが,ちょっとお値段が高めでした。躊躇して元に戻そうとしたとき,『顕微鏡』と書かれているのが目に入りました。ふーむ。筆者の研磨趣味に顕微鏡の文字が刻まれているとなれば,心が動きます。全国150人の(笑)研ぎファンのために連れて帰ることにしました(撮影/MWS)。





2010年10月25日


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先日,書店に入りなんとなくふらふらしていると,この本が目に入りました。米国の教科書にはとても優れたものが多いのですが,その翻訳版となれば見ないわけにはいきません。前書きを読み,ちょっとだけパラパラとめくっただけで買うべき本であることがはっきりとしました。この内容で一冊1300円はバーゲンプライスで,お薦めです。三分冊で,持ち運びしやすい新書版,オールカラーの図版です。しかし見るべきものは内容で,適切な図版のそばに要点と論理をはっきりさせて説明がつき,とても理解しやすいものになっています。「こういう教科書が必要だ」との強い意志によって製作されたに違いなく,このような教科書を執筆/出版できる国の底力を見る思いです(撮影/MWS)。





2010年10月24日


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天然砥石で打ち刃物を研ぐと,地鉄の模様が浮き出てきて素晴らしい眺めになります。画像は丸尾山砥石(千枚層のもの)で研いだ寸八+αサイズの鉋ですが,地鉄が明るく曇り,鋼が輝いています。この美しさはなかなかカメラに収まりません。この画像を撮影するにも,クローズアップレンズ+マクロモード,三脚使用,背景用拡散板,直管蛍光灯,拡散板とコンデンサレンズによる照明,露出は0.3EVずつ変えて撮影するなど,いろいろ工夫していますが,目で見た階調とは異なるように見えます。キラキラ光るものは目で見るのがいちばんのようです(撮影/MWS)。





2010年10月23日


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天然仕上砥石には巣板とよばれる種類のものがあります。巣があるので巣板と呼ばれています。画像一枚目のような穴ぼこが,巣とよばれるものの一例です(拡大してあります)。これが研ぎ面にたくさんあると,研いでいるときに刃物に傷をつけることがありますので嫌われています。巣の部分を,堆積断面から見てみたのが画像の2,3枚目です。これを見ると,巣が集中している部分は,ひび割れに挟まれた領域であることがわかります。これをもとに巣の形成過程を想像してみましょう。

まず砥石の堆積層に平行なひび割れが生じ,そこに水が染みこみます。そのすぐ近くにもう一カ所平行なひび割れが生じ,そこにも水が染みこみます。すると,一つめと二つめのひび割れの間にも水が通るようになり,その水が通過したところで化学反応が起こって巣が成長していく,というプロセスが成立するように思います。地中深くの水は酸素を含んでいないので鉄が溶け込むことができます。その鉄が空気にさらさせると沈殿し,砥石に付着して茶褐色の染みを残します。

こんな感じでしょうか。画像2,3枚目を見ると,大きな穴があいていないきれいな部分にも,とても小さな穴があいていることがわかります。たぶん,この小穴(巣)が水の通り道になれば,巣がどんどん成長して大穴になり,鉄などが沈着していくのではないでしょうか。ちょっとした観察から想像が膨らみます(撮影/MWS)。





2010年10月22日


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訪問先の砥石販売店,砥取家では様々な砥石が並べてありました。どうやって運んだのだろうかという大きな砥石もありました。研ぎ台も用意されていて,いつでも試し研ぎができます。筆者は小刀を持参しましたので,これで試し研ぎをさせてもらいました。顕微鏡の良し悪しを判定するには珪藻プレパラートが欠かせません。それと同じように,砥石の良し悪し(というか,相性のようなもの)を判定するには刃物が欠かせないのです。好みを伝えて幾つか試し研ぎをさせていただくうちに,素晴らしい石がみつかり,東京まで連れて帰ることができました。砥石販売店で試し研ぎをさせてもらえるところは希有と言ってもいいでしょう。その中にあって,砥取家は異色の存在です。商品に自信がおありなのだと思います(撮影/MWS)。





2010年10月21日


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京都府は昔から天然砥石の産地として名高いところです。砥石は全国に産しますが,良質の仕上砥については産地が限られていて,京都がとくにすぐれているとのことです。市街地に近い山を散歩していても,砥石型ケイ質頁岩と思われるものがごろごろしています。まったく羨ましい限りです。亀岡方面は青砥の産地として有名ですが,工事現場などで,青砥と思われる砥石が顔を出していることがあります(上の画像)。露頭や地表に近いところでは風化が進んでいて,とても砥石には使えませんが,名倉としては使えそうです(撮影/MWS)。





2010年10月19-20日


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筆者はよく行く旅行先では,必ず決まった場所に行き定点観測をします。京都では南禅寺方面なのですが,最終日に余裕がありましたので午前中を散歩と決め込んで歩いてきました。いつもは四条から歩いてしまうのですが,今回は荷物が重かったのと,丹波口に近い宿だったので地下鉄を使いました。まずは蹴上駅から南禅寺に向かいます。09:25。朝の空気が気分良いですね。



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5年振りに来ましたが,相変わらず良いところです。10時前だと観光客も少ないのです。ここは適度な湿気があって,樹木もよく手入れされ,建築物も庭も見ていてすがすがしいですね。



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苔の感じも相変わらずです。よくイノシシに掘られないものだと感心します。ここの庭はきのこがいっぱい生えるのです。たくさんのイグチとハツタケが食べ頃でした。



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観光客があまり通らない左側の道を上り,



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本堂の裏側にまわって垂木や桁や大斗を見てその大きさと木組みに感心し



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琵琶湖疎水のレンガ造りを鑑賞します。このレンガ造りは琵琶湖から水を引っ張ってきて流すためのものですから,上に登れば



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水が流れています。残念ながら,生活排水がだいぶ入っています。サギが休憩中です。



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このレンガ造りの脇には路がついていて,歩けるようになっているのですが,人はほとんど来ません



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路の先は関西電力の水力発電所になっています。うんと歴史のある水力発電所です。ここには,蹴上の道路側からも来られます。道路側には公園があります。



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発電所の放水ゲート付近では,ちょっとだけですが,京都市街が一望できます。隠れた名所?かもしれません



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鐘堂のところまで戻ると,山道があります。5年前は天気が悪くて上れなかったので,再挑戦です。ずっとただの山道なのですが,かなり険しいところを上っていっても,あしもとには古い瓦や陶器の破片が散らばっている,不思議な雰囲気のところでした。



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往復35分の山歩きを終えて本堂まで戻ります。観光客がぞろぞろとやってきます。修学旅行生か,制服組が楽しく笑いながらあちこちで写真をとっています



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ここでいちばん好きなのはこの門です。立派で堂々としている。三百数十年も前のものです。さて,かえりましょか。10時45分。歩いて京都駅へ。まぁ12時半頃までには,新幹線に乗れるでしょう。



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入り口のきのこに別れを告げて,三条方面の川沿いを目指します



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川沿いに出たら,下流にむかって歩けばいいのです。四条の近くで上流側を写してみました。新京極でちょろっと遊びたいのをおさえて駅に向かいます。



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水がけっこう浄化されているのに感心しました。水鳥も平和に遊んでいます。鯉もゆうぜんと泳いでいました。まぁ流域下水道は問題山積みなのですが



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てくてく歩いていると京都タワーが見えてきて,七条大橋ももうすぐです。この歩くコースも定点観測なのです。



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無事に京都駅にたどり着きました。京都はお日様と山と川を見れば,方向を間違えることがないので,地図がなくてもお散歩できます。歩きやすくていいところですね。



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12時02分京都発の新幹線にさささと乗り込み,あっというまに東京についてしまいました。定点観測を満喫できた京都のおさんぽでした(撮影/MWS)




2010年10月16-18日


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環境と経済系の勉強会で京都に行っていましたので,さかのぼって掲載します。土日は主に物理系の研究者の報告を聞いて勉強しました。環境や経済の問題は立場によっていろいろな意見があるので,時々トレンドを追いかけないといけません。今回は自然エネルギー分野の技術動向などに関して勉強になった気がしています。旧知の仲間とも会え,資料もいくらか入手でき,お勉強に行った甲斐がありました。18日は久々の休日として,亀岡の砥石屋さんに行ってきました。天気もよく,砥石と里山の秋を満喫してこの上ない,忘れがたい一日となりました。遠くても行ってみるといいことがあります。そう思わされた体験でした(撮影/MWS)。





2010年10月15日


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今週末から来週半ばにかけて,上の画像のような場所に用事があります。しばらく発送はできませんのでご了承ください。ご注文や問い合わせのメールは常時受け付けていますが,返信は遅れる可能性があります。このコーナーも更新できないかもしれません。久々のお休みです(撮影/MWS)。





2010年10月14日


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珪藻プレパラートを作るときは,珪藻細胞内の有機物をすべて除去してしまいます。そうすることにより,ガラス質の被殻に刻まれている周期構造が明瞭に見えるようになります。しかし困ったこともあって,群体を群体のまま封じることがむずかしくなります。上の画像の珪藻も,有機物を処理するとバラバラになり,その姿から群体を想像することはできなくなります。標本をお持ちの方にも,天然のサンプル検鏡をお薦めする所以です(撮影/MWS)。





2010年10月13日


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河川のサンプリングでは川沿いを移動することが多いのですが,旅先ではバスの本数も少なく,移動手段に困ることも多いのです。しかし交通機関が河川に沿っている場合もありますので,その場合はたいへん助かります。多摩川は青梅線で,桂川は中央線と富士急行線,荒川上流は秩父鉄道が強い味方です。ちょっとした旅情も味わうことができ,忙しい合間にも癒されます(撮影/MWS)。





2010年10月12日


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今回の学会会場は東京大学大気海洋研究所でした。日本には海洋研究ができる大学が多数ありますが,その中でも大きい研究教育機関の一つです。プランクトン分野では,浮遊生物学講座と微生物講座があり,先進の機材を揃えて高度な研究が行われています。これから大学でプランクトン研究を行いたいと考えている方の,選択肢の一つになるところです(撮影/MWS)。





2010年10月11日


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学会も二日目に入りましたが,どこも盛況で活発な議論が繰り広げられていました。研究のレベルも高く,講演を見るごとに勉強になりました。毎年参加していると知人の数も増え,情報交換・近況報告をしているだけで一日が終わってしまうほどです。朝は会場に向かうタクシーの中で情報交換して,学会会場で盛り上がり,ポスターで話し込み,懇親会で議論を続け,帰りのバスで営業話をして,列車の中で一日の面白かったコト・ヒトの感想を述べあい,体はくたくた,のどはガラガラです。毎年のたのしい恒例行事です。プランクトン学会には気さくな楽しい研究者が多く,丁寧にいろいろ教えてくれます。本ページの読者も参加してみませんか。プランクトン研究のよいところは,顕微鏡があれば最低限の研究環境ができあがることです。顕微鏡が好きならそれだけで参加資格はじゅうぶんです。メールをいただければ学会のご案内をいたします(撮影/MWS)。





2010年10月10日


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学会初日に発表の割り当てでしたので,朝早く出向いて準備しました。昼過ぎには2時間の予定でポスター発表タイムですが,どちらもこちらも盛り上がっていました。筆者のところでも,多くの方がディディモの話に耳を傾けて下さいました。有り難いことで,記して感謝申し上げる次第です。なかには『本日の画像』コーナーの読者である方もおられまして,そういった方とはまた一層,お話が楽しくなりました。大学院生の頃,学会発表といえばずいぶん気が重かったものですが,あれは何だったのでしょう(撮影/MWS)。





2010年10月9日


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9日から日本プランクトン学会に出席の予定です。今年は関東地区で開催のため(東京大学柏キャンパス),学会旅行にはなりません(T_T) 。メールを頂いた場合,若干返事が遅れますがご容赦下さい。筆者はこの学会で毎年何かを発表していますが,今回は上の画像に見られる珪藻(ディディモ)について若干調べたところを講演してきます。今年はどんな出会いがあるか楽しみです(撮影/MWS)。





2010年10月8日


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顕微鏡の用語は難しい響きのものが多く,初心者は言葉を聞いただけで顔をしかめます。どうにかならないものでしょうか。暗視野法,などというと難し〜い顔つきで眉をしかめます。黒バック法とでも言い換えればいいのでしょうか。背景を黒くする手法は顕微鏡の特権ではなく,一般写真でもよく行われているものです。特に花の写真にはとても有効です。フエルトや植毛紙をバックに,適当な光で照明すれば被写体が驚くほどきれいに浮かび上がります。刃物の写真でも用いられる手法ですが,この場合はカメラの角度や照明の硬さなどの制御が難しく,刃紋を鮮明に写すには相当な経験が必要になります。画像は昨日掲載の鉄片をシャプトンモス#180で荒砥ぎして,さらに大村砥をかけている途中のものです(撮影/MWS)。





2010年10月7日


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全面サビに覆われた鉄片があるのですが,これにも研ぎを施したくなり,ちょっと手がけてみました。盛大なサビとともに,紙の繊維が巻き付いていて,オイルが多量に付着しています。溶剤でオイルを拭き取り,まずは仕上砥石をかけてサビのようすを見ます。かなり深いサビであることは一目瞭然ですが,いきなり大村砥クラスをかけてしまうと,あとで傷落としにえらい苦労をすることになります,最初はうんと細かい砥石を当ててみて,サビの深さを探るのです。で,結果はかなりの深さなので,修復にはかなりの時間がかかりそうですね(撮影/MWS)。





2010年10月6日


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秋になるとモリモリと研ぎ意欲が湧いてきます(笑)。体調がよくなって気力が出てくることを示しているのかもしれません。昨年も10月頃は研ぎの毎日だったような気がします。そんなわけで7月に入手した切り出しをようやく研ぎ直ししました。この切り出しは,表は丸っ刃で刃裏も立てて研いであり,まったく使い物にならない状態で売られていたものです。ものは良さそうだったので値切って買い,修理法をあれこれ考えていました。きょうはその備忘録です。

刃裏に角度がついているのが致命的なので,まず表を急角度で研ぎ,裏がなくなるまで研ぎ下ろします(シャプトンモス#180)。裏が完全になくなったら,表をシャプトンオレンジ#10000で完全平面にします。これが完了したらシャプトンオレンジ#1000で裏押しします。中砥での裏押しなので削りすぎないように,バランスよく裏が出るように細心の注意を払います。一応の裏が出たらシャプトングリーン#2000で表,裏を研ぎます。表は多少波打つことがあるのでこの段階で完全に修正しておきます。裏は丁寧に,まんべんなく力をかけるように裏押しして#1000の傷を消します。

これで使うことができますが,観賞用に(笑),仕上げ研ぎを施します。丸尾山戸前(色物)で表を研ぎ,次に神前産の巣板で研ぎます。きれいな表になったら,化学仕上砥石(スエヒロ,GC竹色,#8000)で裏押しします。かなり長い時間丁寧に裏を出します。次に大平産の戸前で研いで研ぎ目を細かくし,最後に尾崎産の合砥に少しの白名倉をかけ,それで研ぎあげます。この段階まで来ると,刃裏を天然砥石では研がないことが多いです。人造砥石仕上げの方が錆びにくいからです。

こうしてできあがった切り出しがきょうの画像ですが,この買い物は正解でした。こんなに素敵な刃裏の切り出しは初めて見ました。安価な切り出しでは輪郭だけなぞったニセ裏の製品が多く,本物の刃裏が糸裏で平面が出ているなんてものは,滅多にお目にかかれません(撮影/MWS)。





2010年10月5日


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廃品になるようなレンズでも一度は修理して悪あがきをします。先玉の遮光塗料部分を塗り直し,乾燥すること2日。清拭も完了し,取り付けてみるとまともに像を結びません。症状としては球面収差と光軸ズレのような感じです。おかしいと思い偏光特性を調べると黒十字は出ますが色もつきます。これはぶつけたか,落としたか,衝撃品のようです。衝撃でどこかのユニットが軸ズレして,さらに貼り合わせ面のどこかにストレスがかかっているのではないかと想像しています。修理不可ですね,これは(撮影/MWS)。





2010年10月4日


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対物レンズの先玉は対物レンズの構成レンズの中でも過酷な条件にさらされるレンズです。上の画像は劣化した先玉の一例ですが,半球レンズの遮光塗料がすっかりはげ落ちています。こうなると結像に寄与しない光が大量に入り込んで盛大なフレアを発生し,まともな像を結びません。より正確に言えば,まともな像を結んでいるところに,大量の不要な光が入り込んで像が薄められているということになります。レンズと金枠の間には染料が流れ込んでいて,色から判断するとフロキシンBが付着しているようです。中古品を入手すれば研究機材などが比較的安価に入手できることがありますが,なかにはこのようなものがあると言うことも忘れてはなりません(撮影/MWS)。





2010年10月3日


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関東地方はようやく秋らしくなり,郊外を歩いているとヒガンバナやコスモスが満開です。昨年コスモスを撮影しているのが9月22日なので,今年は10日遅れてもまだじゅうぶんに見頃ということになります。来年はどうなりますでしょうか(撮影/MWS)。





2010年10月2日


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12歳以下の子どもによるクラゲアートの募集という風変わりな案内が来ましたので転載します。主催者:国際クラゲ研究者ワーキンググループ、共催者:サンタバーバラ自然史博物館のこのイベントには,日本からの応募も可能です。よしっ,応募してみようと思う方は
http://www.nceas.ucsb.edu/projects/12479
http://home.hiroshima-u.ac.jp/hubol/medusaposter.pdf
を参考にがんばってみてください。





2010年10月1日


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そろそろ秋の学会が近づいてきました。日本プランクトン学会は2002年から秋季に全国大会を開催するようになり今日に至ります。その第一回目は函館で行われたのですが,思いの外たのしく,よい印象が残ったので毎年参加することとなりました。今年ももちろん参加するのですが,夏頃からあらゆる作業に遅延が発生し,普通ならとっくに終わらせている発表用資料を今ごろ作っています。何かに追われる気分は好ましくないのでさっさと準備したかったのですが,暑すぎた夏には勝てなかったようです(撮影/MWS)。





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