画像のご利用について





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MWSが顕微鏡下の世界を伝えるコーナーです。
日々の業務メモやちょっとした記事もここに記します


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2009年4月30日


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顕微鏡下での作業は深夜が適していることが多く,ついつい日付を越えても作業をしてしまいます。するといろいろな物音に対して耳が敏感になります。ここのところ,周囲が寝静まる頃,何となく気配は感じていたのですが,ついに出ました。筆者はだいぶ前にもネズミ君に出会っており,そのときは電気コードと密封容器のフタを囓られました。今回は被害は無い模様です。ドブネズミには写真にも写らない美しさや温かさがあるらしいのですが(笑),上の写真にはけっこう写っているかもしれません〜(撮影/MWS)。





2009年4月29日


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28日の相模湾は穏やかで非常によいサンプリング日和でした。人出もほとんどなく,気兼ねなく作業ができました。上の画像はサンプリングサイトの例ですが,紅藻類・褐藻類が見えています。撮影時は大潮の干潮ピークですから,これらの海藻類は低潮線下にあることになります。このような深さに生えている海藻には種々の珪藻が付着していることが多く,特にトリゴニウムやビドゥルフィアがよく見られます。それらのメジャーな珪藻はすでに大量保有しているのですが,それらに混じって,レアな種がちらほら見られるので,時期を変え場所を変えてサンプリングを続けるわけです(撮影/MWS)。





2009年4月28日


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27日の相模湾は前日の暴風も収まり,まずまずのコンディションでした。陽気に誘われてか,磯採集に来ている人がかなり見受けられました。筆者も希少な珪藻を求めてのサンプリングでしたが,なかなかうまい具合には行かないようです。珍しい種を集めるには,大量の珪藻を入手して,そこからかき分けて探すか,希少な種が採取できる場所を見つけるか,どちらかになると思いますが,どちらも運を天にまかせるような部分がありますので,仕方ありません。しかし上の画像のようにたくさんの生物が息づいている海辺でサンプリングを行うことは,よい息抜きになります。メジナの子やウニを眺めながら食べるおにぎりはおいしいのです(撮影/MWS)。





2009年4月27日


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当サービスでは珪藻などの標本について,注文製作にも応じています。上の画像は,中心目珪藻,羽状目珪藻,放散虫,有孔虫,海綿骨針,サンゴの破片などをコンパクトにまとめたものです。教材用に製作したものです。一度に多くのバイオミネラルを見ることができますので,プレパラート交換の手間が省け,授業時間を有効に使うことができますし,それぞれの分類群を比較することで生物の多様性も直観的に理解できます(DF,撮影/MWS)。





2009年4月26日


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25日は都内の高等学校(私立)で機材活用に関する打ち合わせでした。訪問先は理科教育に関する設備がかなり充実している印象で,生物科の顕微鏡もすべてコンデンサ付きで,光源内蔵型・メカニカルステージ装備のものも多数揃っていました。教員は大学院卒の方々が在籍しておられ,スタッフも充実しています。筆者は高等学校時代,古い19世紀仕様の顕微鏡で生物の授業を受けた記憶があります。それと比較すると,非常に大きな進歩です。時代はすすんでいるのですから,こうでなくてはいけません(撮影/MWS)。





2009年4月25日


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部屋の片隅などに,昆虫の乾燥標本が転がっていることがあります。そんなものを見つけると早速,保存して時には封じてみることもあります。上の画像がその一例ですが,この小バチは体長4mmほどの大きさです。脚や触覚など,ピンセットでつまんだりしたらもげてしまいます。実にハンドリングが難しく練習になります。羽の形を整えたり,脚を揃えたりするには毛先で突っつくのが良いようです(DF,撮影/MWS)。





2009年4月24日


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大型の珪藻はたくさんの葉緑体を持っています。そしてこの葉緑体が細胞の中を動くようになっている種もあります。上の画像はその一例ですが,コスキノディスクス属の珪藻です。たくさんの葉緑体が細胞内に見られますが,細胞中央部は空洞になっています。この空洞には核があって,核から放射状に伸びる糸状物質の上を葉緑体が滑走します。核の周りを取り囲む葉緑体は,核を紫外線から守る働きをしていると考えられますが,詳細はまだ明らかになっていないようです。葉緑体は紫〜青色光を吸収して赤色の蛍光を発します(下の画像)。このことから,細胞内の茶色い粒子は紛れもなく葉緑体であることがわかります(oblique/epiFL,撮影/MWS)。





2009年4月23日


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定額給付金なるものが支給されるようです。搾り取った税金を無駄遣い・偏って分配することが得意な政府が一律にカネを支給するのですから,いかに経済状態が悪いかがわかります。定額給付金は,それを使うことによって経済活動が活発に行われることを意図しているわけですから,給付金の額面だけ使ったり,貯蓄したりするならば逆効果になります。支給された以上に消費されないと,ケインズ理論で言うところの乗数効果は期待できないのです。ところが,多くの方々は,すでにモノは持っており,特に新しく買いたいものもそれほどないかもしれません。すると給付金は,無駄遣いを避けて貯蓄される可能性が高くなります。これでは金融機関が喜ぶだけで,よろしくありません。定額給付金で顕微鏡用品,特にMWSプレパラートを購入しましょう(笑)。顕微鏡やプレパラートは多くの人が持っていないはずですから,余分な買い物にはなりませんし,珪藻プレパラートを覗けば,その美しさに浸れること請け合いです。興味が増せば,それだけ経済効果も大きくなり,すべてが丸く収まります(撮影/MWS)。





2009年4月22日


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顕微鏡写真撮影では,いろいろなレンズを使います。コリメート法で撮影するときは専用デザインのリレーレンズかアイピースを使います。CCDカメラを接続するときは専用デザインのリレーレンズを用います。ダイレクト投影することもあります。フィルムカメラでフィルム上に像を投影するときには投影専用のレンズを使います(上の画像)。投影レンズは鏡筒長を守りつつ対物レンズの像を劣化させずに所定の倍率で投影します。フィルムの位置にCCDを配置しても使えます。対物レンズをそのままに拡大率を変えたいときは投影レンズを変更します。顕微鏡では,収差補正の関係から,対物レンズと投影レンズ・リレーレンズ系はセットで使用されます。したがって各メーカーの対物レンズを持っているならば,投影レンズ・リレーレンズもそれだけ揃えなければなりません(撮影/MWS)。





2009年4月21日


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一枚のプレパラート上に種々の珪藻が並べられている『Jシリーズ』プレパラートの製作を続けています。今回のロットでは種数や個体数を増やしたプレパラートや,デモ用などに便利なデザインとしたスライドなどを製作の予定です。5月中旬までには,ご案内の上で販売開始の予定です(oblique,撮影/MWS)。





2009年4月20日


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機材整理を行い不要品を処分することとしました。処分品コーナーに掲載していますのでご覧下さい。いずれも格安です。ご注文はプレパラートと同じ手順で結構です(撮影/MWS)。





2009年4月19日


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18日は環境経済の勉強会に出席のため,名古屋日帰りの旅でした。名古屋には主に学会等で何年かに一度くらいの頻度で訪れます。そして時間があれば必ず立ち寄る緑地(上の画像)があります。何か珍しいものがあるというわけではないのです。しかし何故か,旅先でも,同じ場所をチェックするのが筆者の習性です。同じ場所を見ていれば,移り変わりを知ることができます。自然の変化も見やすいのです。そして何より,そこに再び立つことで,過去の記憶がよみがえります。だから,京都でも函館でも,必ず立ち寄る場所が筆者にはあるのです。過去の記憶を基準に現在をみるのです。もしこれから,自然観察を始めようという方がいらっしゃいましたら,同じ場所にしつこく通い続けることをオススメします。必ずや,何かがみえてきます(撮影/MWS)。





2009年4月18日


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陸上の大気中では手や脚,翼を使った運動が有効ですが,水中では毛を使った運動が効果的なようです。特に水中の微少動物には繊毛を持った生き物が非常に多くいます。上の画像は先日のサンプリング試料に入っていた繊毛虫(海産)の一種です。ゾウリムシに長い毛が生えたような格好をしています。繊毛虫の仲間は動きが速く,繊毛のコントラストが低く,撮影対象としてはかなり難しいものの一つです。上の画像は微分干渉法によるものですが,暗くなるためにシャッター速度が遅くなるところを高輝度LED光源で補って撮影しています。ストロボが使えればさらによい結果を得ることができます。この繊毛虫君は,2コマの撮影は許してくれましたが,次の瞬間に視野から消え,追いかけても撮影はできませんでした(DIC,撮影/MWS)。





2009年4月17日


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マクロ撮影では背景に単純な風景を選ぶと被写体がより浮き出て見えます。背景を目立たなくするには望遠撮影で背景をぼかすことが効果的ですが,マクロ撮影では手元に被写体があるので,もっと積極的に背景処理ができます。上の画像は背景に植毛紙を使った例で,花のマクロ撮影では定番の方法でもあります。光学用の植毛紙は高価なので,黒のフエルトや紙で代用しても構いません。バックが黒だと花の色に目が向きやすく,一輪挿しのような単純な構成でもとてもきれいな絵になります。なお上の被写体はワサビです。正面上からと背後左側から照明しています(撮影/MWS)。





2009年4月16日


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タイドプールから採取した試料を検鏡していると,大量の渦鞭毛藻類(うずべんもうそうるい)が目につきました。大きさは0.02ミリメートルくらいで,鞭毛を使って活発に泳ぎ回ります。形態からみて,ギムノディニウム属ではないかと推測しますが,分類は難しく詳細はわかりません。この仲間は濃密に増殖して赤潮を形成することもあります。また有毒種が多く増えると,それを吸い込んだ貝類が毒化することもあります。水の中にも泥の中にも棲息しているのですが,上の画像の鞭毛藻は,3枚目の画像の海藻に付着していたものです (DIC,撮影/MWS)。





2009年4月15日


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上の画像はネット採集した海水に入っていた珪藻でコスキノディスクス属(Coscinodiscus)の一種です。当サービスのプレパラートでは【COS-01】に入っていて,その被殻の美しい姿をみることができます。この珪藻は生きているときには多数の葉緑体を持って水中を浮遊しています。褐色の粒々ひとつひとつが葉緑体です。大きく重いので,水がよく上下に混合する秋〜冬にかけてよくみられます。被殻は割と厚みがあり丈夫なので,化石にも残りやすい分類群です(oblique,撮影/MWS)。





2009年4月14日


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13日の相模湾は風が強く,潮も潮位予想よりも引かない感じでサンプリング向きではありませんでした。しかし海水は相当に濁っており,植物プランクトンがたくさんいることを示しています。そこでネットでプランクトンを濃縮して採集しました。プランクトンネットは0.1mmメッシュ程度のものがよく使われますが,多くの植物プランクトンは,この編み目を抜けてしまいます。それでも,流線上に繊維があればそこでひっかかり,捕集されます。サイズ的には抜けてしまうものでも,ある程度,濃縮できるのです。40分ほどネットを引いたところ,2リットルの試料が得られました(撮影/MWS)。





2009年4月13日


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新たに採取した試料は処理中から頻繁に検鏡します。すでに手持ちの試料と同じ種組成の場合は処理を中止してストックに回します。底泥試料などは,99%以上が不純物で,複雑な処理を経て珪藻を濃縮してやっと種組成が判明します。上の画像は90%以上の不純物を捨て,かなり純化した試料ですが,まだ珪藻が所々に見えるに過ぎません。この試料をあと100倍くらい純粋なものにして初めてJシリーズなどの原料として使い物になります。その時点で,すでに手持ちの種ばかりであることが判明するとがっかりですが,実際にはがっかりの連続です。どこかに,珍しい形態の珪藻ばかりの試料がないものかと夢想するのですが,そんな都合の良いものはなかなかありません。ところで,ここのところずっと珪藻の画像が続いていますが,これは忙しさ故に,このコーナーが業務日誌化しているからです。余裕があればいろいろなものが検鏡したいのですが…(DF,撮影/MWS)。





2009年4月12日


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11日の相模湾は風もおだやかでサンプリングに好適でした。陽射しが強くなり,日中は暑いくらいでした。きょうは4月1日付け画像と同じ場所に出向き,同じ位置から撮影しました(上の画像)。違いがおわかりでしょうか。海水が徐々に温まり,強くなった日光を使って,植物プランクトンがたくさん増殖してきています。植物プランクトンは小さな粒々で光を吸収,乱反射しますから,たくさん増えると海水が濁って見えます。上の画像と4月1日の画像を比べると,明らかに上の画像が濁っていることがわかるでしょう。中緯度地方では春先に海水が温まると,このような現象が見られますが,花が咲くのになぞらえて,春季ブルームと呼ばれます(撮影/MWS)。





2009年4月11日


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珪藻を拾い出すときには,カバーグラス上に珪藻を散布したものを毛先にくっつけて取り出します。静電気でくっつくので,その力でつり上げるのです。上の画像はその作業中の風景ですが,ガラス板の幅が24ミリメートル,後ろに写っているLEDは5ミリメートル径です。この砂粒よりもずっと小さな珪藻を扱うのですが,慣れれば,けっこう扱えるようになります。しかしいつまでたってもコントロールできないのが,チリやほこりです。空気中を漂っているチリが落下すれば珪藻が汚れてしまいます。作業中は着替えはもちろん,鼻をかむことも許されません。窓も開けられず,空調もつけられず,時には息も止めなければなりません。そんな努力をしてもチリはどこからか飛んできて,落下していきます。クリーンルームにすればよいと考える方もおられるでしょう。しかしそれはできないのです。空気が動くことが許されないからです。ごくわずかな風速,例えば筆者がいることによる上昇気流でも,珪藻がゆらゆらと飛ぶのです(撮影/MWS)。





2009年4月10日


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どこにでもいて,その奇抜な形態から多くの人の気を引く珪藻種がいくつかあります。上の画像で示したリクモフォラ属の珪藻などもその例といえるでしょう。世界中の海に分布し,しかも潮だまりなどで採取できるので,見たことがある人もいらっしゃることでしょう。この扇を広げたような格好は多くの人が気に入るようで,顕微鏡写真コンテストなどでも見かけます(BF,撮影/MWS)。





2009年4月9日


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試料を封入するときに難しいことは,その濃度設定です。珪藻が多すぎると重なる個体が多くなり,一個体ごとに写真を撮影することが難しくなります。しかしその反面,肉眼観察では,視野のどこにも珪藻がいて,賑やかで華やかさがあります。覗いていて楽しいのです。珪藻を少なくすると,写真用には適当なプレパラートとなりますが,なにも見えない空間が多くなり,検鏡していてさびしい感じがします。両者の中間近くに最適な濃度があるはずですが,実際にはそんなにうまい具合にはなりません。いちばんよいのは,目視観察用と写真用を別に製作することでしょう。上の画像は,写真用にも観察用にも適した濃度にマウントされている例で,化石珪藻FSD-01です(BF,撮影/MWS)。





2009年4月8日


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珪藻は高倍率で検鏡するもの,というのがふつうの認識ですが,低倍率での眺めもまた格別なものがあります。珪藻はその微細構造によって,反射/屈折/回折/散乱が起きますから,その様子を観察すると面白い,というわけです。上の画像は好評発売中の『南極の珪藻【AAC-01】』を総合倍率40倍で眺めたイメージです。微細構造の異なる種々の珪藻によって照明光の干渉が起きて構造色が見えています。実にカラフルで,不思議で,面白いのです(BF,撮影/MWS)。





2009年4月7日


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特別な装置やライトがなくても,暗視野の画像が撮れることをご存じでしょうか。方法は簡単です。部屋は明るくしておきます。窓際などが最適です。珪藻プレパラートをセットして,ふつうの明視野照明でピントを合わせます。次に,透過照明を消します。よく見ると,プレパラートの上面や側面から入射した光が珪藻に届き,珪藻が暗い背景に輝いて見えます。これを適正露光になるように,ある程度の長時間露光で撮影すれば,上質な暗視野の画像が得られます(上の画像)。この方法のよいところは,開口数の大きなレンズでも暗視野にできることです。工夫すれば,油浸レンズでも暗視野撮像が可能です(DF,撮影/MWS)。





2009年4月6日


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5日から日本海洋学会の春季大会が開催されています。併せて各種のシンポジウムも開かれます。5日は海洋環境問題に関するシンポジウムに出席しましたが,実に内容の濃い発表と討論が行われたように感じました。筆者は水環境に関する専門家の立場から情報発信をしているわけですので,勉強を欠かすことはできないのです。もっとも,いちばん勉強になるのが,この後に開かれる懇親会だったりするのですが…(撮影/MWS)。





2009年4月5日


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4日の都内は陽射しも柔らかく,桜は8分咲でこの上ないお花見日和でした。桜前線がようやく都内を通過中のようです。筆者も久しぶりに桜の名所を歩いてみました。きょうの画像はお花見気分のお裾分けです。いちばん上の画像は6枚のコンポジットです。こうすれば肖像権を気にすることなくweb上に掲載できます(撮影/MWS)。





2009年4月4日


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現場から持ち帰った試料は,そのまま処理に回すこともありますが,通常は生のまま検鏡します。希な種を探索する場合は,ここでの検鏡結果は全く意味を成しません。この視野の数千〜数万倍を検鏡してやっと見つかるかどうかという出現頻度だからです。ですから検鏡は気休め的な,よく意味のわからない作業になりがちです。それでも多くの試料を覗いていると,サンプリング地点の特徴がおぼろげながら見えてきます。上の画像は2月にサンプリングした場所から50mほど離れたところで,先月末に採取したものですが,小型の付着珪藻が大量に入っていて,全く異なる種構成となっています。このような試料は処理が難しく,さて,どうしましょうかと悩んでいるところです(BF,撮影/MWS)。





2009年4月3日


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海藻や岩に付着している珪藻は,ブラシでこすったり,海水と振って振り落としたりして器物と分離します。このとき,砂や甲殻類などの生物も大量に混じります。あまり大量の夾雑物は邪魔になりますので,茶こしの金網でろ過して除きます。そうして得た珪藻懸濁液をペットボトルに詰めて持ち帰ります(用途によっては,直接泥や海藻の一部を持ち帰ることもあります)。こうした作業には特別な道具よりも,ちょっとしたひらめきと工夫が大切なようです(撮影/MWS)。





2009年4月2日


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珪藻はあまりにも種類が多く,分布や生態が不明なものが多くいます。特に海の珪藻は研究が遅れていて,どこで生活しているのかよく分からない種が多くいます。したがって,それらの種を採取しようとしても,全く見当がつかないので,当てずっぽうのサンプリングとなります。泥を採取してみたり,岩に歯ブラシをかけてみたり,海藻に付着している種を探索したり,水に浮かんでいる種を調べたりします。海藻に付着している種を調べるのはけっこう大変です。筆者は潜水をしませんので,潮が十分に引いた時になおかつ水面下にあって(低潮線下部),かつ,手が届く範囲の海藻しか採取できないからです。上の画像がそのような試料(場所)の例ですが,こういう場所は波で洗われやすいので条件変化も大きく,全く珪藻がいないかと思えば,大量に採取できる場合もあります(撮影/MWS)。





2009年4月1日


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3月30日の相模湾は,穏やかな陽射しで風も弱く,サンプリングに好適でした。海水はまだ冷たく,栄養をたくさん含んでいるので,低潮線下部の浅いところで海藻類が旺盛に繁茂しています。これから陽射しが強くなってくると海水が温まり,その海水が冷たい深い水の上にフタをしてしまいます。そうすると,暖かい海水の中で海藻やプランクトンが活発に増殖しますが,同時に栄養も吸収してしまい,養分の少ない海水になってしまいます。養分がなくなれば,植物は増殖できなくなるので枯れてなくなります。陸上ではそろそろ桜が咲き木々が芽吹く頃ですが,海の中ではそろそろ秋が始まるのです(撮影/MWS)。





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