画像のご利用について





本日の画像

MWSが顕微鏡下の世界を伝えるコーナーです。
日々の業務メモやちょっとした記事もここに記します


【サイトトップ】 【9月】 【10月】 【11月】 【12月】 【2008年1月】  【2月】  【3月】  【4月】  【5月】  【6月】  【7月】  【8月】  【9月】  【10月】  【11月】  【12月】  【2009年1月】  【2月】  【3月】  【4月】  【5月】  【6月】  【7月】  【8月】  【9月】  【10月】  【11月】  【12月】  【2010年1月】  【2月】  【3月】  【4月】  【5月】  【6月】  【7月】  【8月】  【9月】  【10月】  【11月】  【12月】  【2月】  【3月】  【4月】  【5月】  【6月】   【7月】   【8月】   【9月】 【10月】 【11月】 【12月】  【2012年1月】  【2月】  【3月】  【4月】  【5月】  【6月】  【7月】  【8月】  【9月】  【10月】  【11月】  【12月】  【2013年1月】  【2月】  【3月】  【今月】

2011年1月31日


ps

よい顕微鏡とはどのようなものでしょうか。レンズがいいことはもちろんですが,震動に強く,動作もスムーズで,経時安定性もよく,耐久性があることに加え,種々の観察法に対応できること,拡張性があること,改造が容易であること,メンテナンスがしやすいことなど,本当にいろいろなことが考えられます。同じような顕微鏡でも,使ってみると使い勝手が全然異なることも珍しくありません。上の画像は,筆者がながく利用していて,よくできているなぁと思う倒立顕微鏡です。『一滴の小宇宙』の一部や,『アメーバ』の全編はこの顕微鏡を使って動画撮影しています。深い愛情を持ってメンテナンスしていますので,この機種を見た営業さんなどから褒められます(^_^) (撮影/MWS)。






2011年1月30日


ps

性能テストも進んでくると,いろいろな問題点が出てきます。レンズだけではなく,レボルバの再現性と安定性,ステージのxy位置保持特性,ピント再現性,照明系の限界特性,震動周波数など…本当にいろいろな問題に行き当たります。そのたびに問題の原因究明に追われます。道具というのは素性を知るまでが本当に大変です。上の画像は照明用のLEDで,改造用の素材に使えないかと思案中です(撮影/MWS)。






2011年1月29日


ps

きょうもしつこく機材の性能テストを行っています。機材の性質を知り尽くすまでは道具として使うことはできません。顕微鏡の場合は,ランプの刺し方一つで像が変化してしまいますので,隅から隅まで点検して,素性を明らかにしなければならないのです。そのためのいちばん良い方法は,分解して組み立て直すことなのですが,非常に時間がかかりますしリスクもありますので,テスト運用を通じて機材を理解してゆくのが次善の策です。予め像の品質が判明している珪藻テストプレートを用いて,繰り返し繰り返し,検鏡を続けます(撮影/MWS)。






2011年1月28日


ps

昨日に引き続き新規機材の性能テストを行っています。上の画像は油浸対物レンズの性能検査の一コマです。当サービスのRL-TESTを使用しています。この珪藻(Amphipleura pellucida,アミバリケイソウ)の条線は270nmで,油浸対物レンズの性能検査に使われてきましたが,この構造が油浸で見えるのは当たり前です。問題はこの珪藻の格子構造がすべて分解できるかどうかです。このレベルになると,顕微鏡の照明系や対物レンズの性能差が顕わになります。上の画像では200nm±5nmの構造が見えていますので,まずは合格です。これから研究用生物顕微鏡を導入しようとお考えの方は,顕微鏡よりも先に,珪藻プレパラートを入手することをお薦めします。技術があれば,このようなテストができますし,ショールームなどで購入機種を決定するときにも,好みの検鏡法や見えで機種選定できますので重宝することでしょう(撮影/MWS)。






2011年1月27日


ps

ps

新規機材の性能テストを行っています。筆者は顕微鏡をひじょうに酷使して最大限の能力を発揮させますので,使用に耐えないものは真っ先に×マークを付ける必要があります。対物レンズなども,どんなに高級でぴかぴかの品物でも,容赦なく検鏡テストにかけられ,厳しい検査を受けてしまいます。こうした検査には,珪藻テストプレートが本当に役立ちます。照明系の品質,対物レンズの個体差なども,珪藻の周期構造を検鏡すれば,判明してしまうのです。きょうの画像は,スペック上は同じ性能を有する対物レンズを比較してみた結果です。画像には,それぞれのレンズの特性が明白に出ています。カタログデータは同じでも,像は同じにはならないのです(撮影/MWS)。






2011年1月26日


ps

大月市街で採取した試料をざっと検鏡してみましたところ,大型のクチビルケイソウがたくさん入っていることがわかりました。9月にも採取していますが,大型種については,夏も冬もほとんど同じ組成という感じです。しかし冬の試料では小型種が非常に多く混じっていました。こうした簡易検鏡では,大量の試料を一度に検鏡して概要を見たいのです。なのでスライドグラスに,濃密な試料を塗りつけるようにして広げて検鏡します。カバーグラスはかけません。それでも,NA=0.4程度までの検鏡であれば,それなりの像になることも多く,簡易検鏡としては十分です(撮影/MWS)。






2011年1月25日


ps

ps

大月市街まで下ってきて再度サンプリングを行いました。この辺りは河川敷に降りる場所がなく,護岸にへばりついての5mロッククライミングでした。子どもも遊べないような河川では困りますので,国土交通省に改善を要求したいところです。ところで,川の石が不自然に白いのにお気づきかと思います。これは,珪藻が乾燥してガラス質の粉になっているのです。水に浸かっていたときには順調に増殖していた珪藻も,渇水で水が干上がると死滅してしまいます。死んだ珪藻に日光が当たり,フォトブリーチング(光漂白)という現象がが起きて,真っ白になってしまったのです。

フォトブリーチングなんて高尚な解説をされては困る? そういう方には,寒天を日光にさらして脱色する方法,とでも言えば御納得いただけますでしょうかー。河原に打ち捨てられたエロ雑誌が色抜けしてしまうのも,同じ現象です。光の持つエネルギーは,色素(化学結合)を壊すほどに強いのです(撮影/MWS)。






2011年1月24日


ps

ps

23日は富士山麓にサンプリングでした。珪藻は低温にはめっぽう強く,緑藻類などが増えず,樹木も落葉して河川への日射到達量が増える冬場は珪藻シーズンといえるでしょう。ですので,この時期に大量の珪藻を採取しておくと,中には純度の高い珪藻試料もあるのです。寒い一日でしたが,富士山の迫力を感じながら,大量の珪藻を採取することができました。富士山麓の河川は湧水起源なので,気温は低くとも,水は驚くほど温かいです。この地域では,水温は下流に行くほど低くなるのです。下の画像は,珪藻を採取した石ですが,水面下の茶色が増殖中の珪藻,水面上の白色は珪藻が乾燥し日光漂白されたものです(撮影/MWS)。






2011年1月23日


ps

当サービスの供給するテストプレートは,収差,透明度,偏光特性など光学的な観点からは世界最高の品質を保持していると考えています。筆者は珪藻のイメージングが専門ですので,その観点から理想的なテストプレートを製作することができます。当サービスのテストプレートは光学メーカでもすでに採用されていますが,初期からのユーザーは

こちら

の品質保証部門です。光学系のテストには珪藻プレパラートが欠かせないのですが,これまでは国内供給元がなかったので海外製品を利用していたとのこと。ところが海外製品では,背景が濁って偏光検査ができないとか,球面収差の問題があって「よく見えない」という問題が発生していたとのこと。これを改善できないかと当サービスに相談が持ち込まれました。お話をお伺いして,当サービスの現行品でも十分要求を持たすことがわかりましたが,さらに上の精度を求めて改良を重ね,同じものを数枚納品しました。合格の評価を頂いたときにはほっとしたものです。

テストプレートはJシリーズの技術を用いて製作されていますので,Jシリーズをお持ちの方は,黒羽ニコンと同じグレードの検査板を持っていると考えて頂いて差し支えありません。世界を代表する光学メーカと同じグレードの検査板を使っているというのは,カッコイイじゃありませんか(撮影/MWS)。






2011年1月22日


ps

各分野のプロの方々はいろいろな観点から珪藻プレパラートを利用していますが,

こちら

のような使い方もあることを筆者は知りませんでした。当サービスのユーザーであれば,この絵はどのプレパラートを検鏡して描いたのか一目瞭然でしょう。絵というのは不思議で,写真よりもずっと迫力,説得力があります。なぜなのでしょう。筆者には絵心がなく,イカを描いてもロケットになるのがせいぜいです。ですから素晴らしい絵を見ますと,何とも羨ましい気分になります。でも精魂込めて製作したプレパラートが,こんな素敵な作品の素材になるのですから,嬉しいですね。この画家のホームページはどこも素晴らしいですが,とりわけ

こちら

のページは,日々の継続が大切なことを教えてくれる,たいへん貴重なページです(撮影/MWS)。






2011年1月21日


ps

当サービスのプレパラートは,一般観察用,教育用のみならず,その道のプロの材料としても愛用されています。きょう紹介させていただきますのは,宝石関係の技術者のブログで

こちら

です。筆者は鉱物関係については素人同然ですので,宝石プレパラートはプロの方から見るとどのようなものなのだろうかと密かに案じていました。しかしプロの方がご覧になっても,やはりサファイヤの原石は美しく見えるようです。一安心です。色々な分野の方々に利用されるというのは,本当に嬉しいことです(撮影/MWS)。






2011年1月20日


ps

現在発売中のサファイヤ結晶はとても好評で,美しい!との評価を頂戴しております。ありがとうございます。きょうの画像は,当サービスのユーザー様で三重県の方が,J121タイプのサファイヤ表面を撮影したものです。元画像はこちらにあります。微分干渉法での撮影だそうですが,専門的な観察眼がないとなかなか撮影できないものと感じられます。検鏡法の選択にも感心しましたが,この画像の切り取り方は結晶成長の様子を思い起こさせるに十分で,その視点がとても勉強になりました。表面には逆三角形のフラクタル状模様がきれいなピント面で捉えられ,背景には三角形(すなわち表面とは反対向き)の構造がボカして表現されていて,フレーミングが絶妙です。撮影者からは「すごくきれいで時間を忘れてみとれてしまいます」という有り難いコメントも頂戴しました。製作の意図が正しく伝わると,本当に嬉しいものです(撮影/K.F.)。






2011年1月19日


ps

きょうも当サービスのユーザーのサイトを紹介させていただきます。三重県を活動の場としておられるユーザー様で,顕微鏡写真のうまさでは定評があります。

こちら

でJシリーズの画像を展示しておられます。Jシリーズのプレパラートは筆者にとって,どれも思い出深い,手放したくないような製品なのですが,こうして嫁ぎ先で美しい姿を保っているのを見ると心底嬉しくなります。ありがたいことです。なお,このユーザー様は別にホームページを運営しておられます

こちら

がそれですが,顕微鏡写真もたくさんあります。ときおり掲載される菌類の胞子画像など,相当に修行しないと撮影できないレベルです。顕微鏡写真が奇麗なのですから,ふつうの風景やマクロ写真なども当然素晴らしいのです(撮影/MWS)。






2011年1月18日


ps

当サービスのユーザーは全国に広がっていますが,中にはブログやホームページをお持ちの方もおられます。筆者が製作した標本の写真がweb上に掲載されているのを見つけると,とても嬉しい気分です。きょうは

こちら

を紹介させていただきます。筆者は数年前からこちらのブログを拝見していたのです。指向性が筆者と似ている感じで,見ていて非常に面白かったからです。それがいつの間にかお得意様となり,珪藻や鉱物の画像がブログに掲載されるようになりました。何だか不思議ですが,人生というのはこういうこともあるから面白いのですね。なお,上記のブログで筆者が密かに気に入っているページは,ブログ開設1日目です。開設の言葉がきわめて簡潔に述べられていて,ついつい,何度も見てしまいます(撮影/MWS)。






2011年1月17日


ps

これはメロシラ・バリアンスという珪藻の画像です。通常は,茶筒状の被殻上に模様は見えず,透明に見えますが,油浸で顕微鏡の限界付近の検鏡を行うと微細構造が見えてきます。この限界付近の検鏡というのは,珪藻検鏡ではとても大切です。珪藻の被殻上には,光学顕微鏡で楽に見える構造から,限界を超える微細構造もあります。ですので,光学顕微鏡で観察するときには,できる限りの性能を発揮させ,できる限り細かいところを見ようとする人と,スイッチを入れてただ覗くだけの人とでは,全然違う画像になったりするのです(撮影/MWS)。






2011年1月16日


ps

デジタル画像では,画像処理が重要です。撮影画像そのままでは,まだ情報が埋もれているかもしれませんし,もっと見やすい画像にできるかもしれません。昨日の画像はヒストグラムを調整しただけのものですが,きょうの画像はコンポジットして微細構造を抽出するフィルタを適用しています。条線内部の小さな孔構造が,明らかに鮮明になっています(撮影/MWS)。






2011年1月15日


ps

数ヶ月ぶりに油浸検鏡を行いました。検鏡したい珪藻はたくさんあるのですが,ここのところ製作ばかりで,検鏡の方は検品だけという日々が続いていました。それではいけません。全国の研ぎファン(^^;なら知っているように,技術というのは使わないと維持できないのです。ということで,Jシリーズを検鏡用に製作し,それで油浸検鏡を行いました。Jシリーズでは比較的屈折率の低い封入剤を使っていますので,コントラストはやや低く見えます。しかし油浸検鏡時には,この方が収差が発生しにくく,限界付近の検鏡ではよい結果を生むことも多いのです。きょうの画像はピンヌラリア条線の内部構造ですが,微細な孔で構成されている様子がとらえられています。久々にこの構造をみて,まだまだ技は衰えていないぞと,少しほっとしたのでした(撮影/MWS)。






2011年1月14日


ps

年末に仕入れた砥石をようやく使うことができました。全国の研ぎファン(^^;が待っていることも考え,今回は砥取家から入手した「八ノ尾(巣板ぎわ大上)」という石で切り出しを研ぎました。砥石は見た目もそれぞれ個性がありますが,刃物をあててみると,それ以上に石の違いが感じられます。この石も独特の研ぎ感で,丸尾山の石ではないことが伝わってきます。驚くほどの研磨力がある石で,どのような刃物にも向いているように感じられます。この石も京都・亀岡地方のものですが,本当に京都の山というのは宝が眠っている山だと思いました(撮影/MWS)。






2011年1月13日


ps

ps

きょうはペンギンと珪藻(AAC-01)の画像です。ペンギンが空を飛べないのは,空を飛んでもごはんが見つからないからです。ペンギンが泳ぎの達人なのは,泳ぐとごはんが見つかるからです。ペンギンは生態学的に見れば,海の生き物の一員ともいえます。そしてペンギンの餌を生み出しているのが,珪藻です。南極海周辺は,南極湧昇域とも呼ばれ,海の底から栄養がたっぷり入った海水が湧き出てきます。そこに太陽光があれば,珪藻がたくさん増殖して豊かな海になります。人類の総量を超えるほどの南極オキアミが発生し,それを食べる多くの生き物の住み処となっているのです。当サービスで販売しているAAC-01は,南極の生態系を支えている珪藻たちなのです(ペンギン撮影/S.S. 第52次南極観測同行隊員,珪藻(AAC-01)撮影/MWS)。






2011年1月12日


ps

ps

ps

南極に行っている知人からペンギン画像を無理やりせしめましたありがたく頂戴しました。なんという画像でしょうか。この,非日常的な雰囲気を見てうまれる感情は,ちょっと言葉にできませんね。もっとペンギンを見たい方,ぜひ下記のブログをご覧下さい。

ペンギンのつかまえ方(初級編)

筆者など足元にも及ばない豊かな文才で,南極の様子を伝えてくれます。南極の「いま」を伝えてくれる貴重なブログですので,どうぞあちこちに無断リンクして,友人知人にもご紹介下さい。お願い申し上げます。また,すでにご覧頂いている方,リンクを頂いた方,御礼申し上げます。引き続きご協力いただけますと幸いです(撮影/S.S. 第52次南極観測同行隊員,画像トリミング/MWS)。






2011年1月11日


ps

テストプレートを作るときも,まとめ方に苦労します。珪藻は被殻が完全に平坦なものあれば,微妙に湾曲しているものもあります。湾曲している種は,たいてい,中心部が凸の状態で,それ故に安定しないのです。まっすぐに置いたつもりが,傾いたり,回転したりと落ち着かないことが多く,置き方に気を遣います。多くの珪藻を並べるときに,なぜ,長さ順に並べないのか不思議に思った方もおられるかもしれません。これは,珪藻が安定しやすいように,隣の種や,間隔を決めていった結果でもあるのです。もちろん,技術的には大きさ順に並べることも不可能ではありませんが,作業の難易度が増して価格に影響しますので,現在は安定しやすい順に並べています。それにしても,一列に並んだ珪藻の使いやすさは抜群です。種々の周期構造が次々と視野に現れ,油浸検鏡でも珪藻を見失うことがありません(撮影/MWS)。






2011年1月10日


ps

珪藻を並べるときは,まとめ方に苦労します。特に,教育用の標本を作るときには,視野中に多数の珪藻が収まるように配置したいのですが,長い種や小さな種もありますし,形態もばらばらなので,あれこれ順番と組合せを考えながらの作業となります。一つの目安は,総合倍率200倍,視野数22程度に多くの珪藻が収まるというものです。200倍(NA=0.4〜0.75)では,珪藻の全体像はもとより,微細構造もちらほら見え始めるので,展示効果が高いと考えています。教育用の標本では一つの標本を多人数で観察するわけですから,できる限りステージの移動はない方がよく,インパクトがあって,多様性が一目瞭然で,美しいものがいいのです。ぜいたくな要求ですが,Jシリーズなら,その要望にお応えできると考えています(撮影/MWS)。






2011年1月9日


ps

やっぱしつや出しがやりたくなり,ちょこちょこ進行中です。といっても時間が全然ありませんので,お湯をわかす間とか,昼食を温める間とかの時間を使っての磨きです。コランダムを磨いて宝石にする方法なんてのは調べても見つかりそうにありませんので,例によって自己流です。道具も入手しにくいので効率が悪いことこの上ありません。ダイヤの1200番で面を磨き,ダイヤの8000番のペーストで気長に傷を取ります。本当は3000番のペーストが欲しかったのですが店頭にはありませんでした。バフ革にダイヤの組合せで何とかなるようですが,意外に効き目があるのが,杉板にダイヤモンドペーストを塗った木砥です。仕事の合間の数分ごとの作業ですが,まぁ半年も磨けばけっこう奇麗になっているかもしれません(撮影/MWS)。






2011年1月8日


ps

秋頃から慢性的に忙しく,いろいろな作業が並行して進んでいる関係もあって,机の上がすぐにゴチャゴチャになってしまいます。普段は実体顕微鏡と蛍光顕微鏡を取っ替え引っ替え使っているのですが,どちらも大きいので机を整理しないことには使えません。こんな時に活躍するのが携帯顕微鏡です。えーとこのプレパラートは何だっけ?というときに,30kgもある顕微鏡を覗くのはちょっと面倒ですし,ラベル貼りの作業中などは大きな顕微鏡が置けません。でも,携帯顕微鏡H型であれば,書類に埋もれた机でも検鏡ができます。じっさい,外出時に持ち出すよりも,部屋の中のあちこちで使う方が遙かに多いのです。皆さんも小型顕微鏡を活用してみてはいかがでしょうか(撮影/MWS)。






2011年1月7日


ps

これは,人工テレビ石の顕微鏡写真です。テレビ石の下に印刷物を置き,テレビ石の表面にピントを合わせて撮影しています。テレビ石はガラスファイバーを束ねて焼結し,これを切断研磨したもののようです。光が個別にファイバーの中を通過するので,入力面のコントラストが出力面に伝送されます。面白いのは偏光特性は保存されないことです。筆者はこの人工テレビ石を,デポラライザにならないかと思って購入したのですが,使ってみると結構良い感じです(撮影/MWS)。






2011年1月6日


ps

不透明なコランダムなど,二束三文の値打ちで,喜んで磨くのはよほどの変人という声がどこからか聞こえてきそうです。じつは筆者も密かにそう思ってもいたのでした。しかし低倍率の顕微鏡でこの見栄えのしない赤い石を覗いてみたところ,何と素晴らしい美しさでしょうか。やっぱしこれはルビーだったのです。こうして認識を変えてくれるのが顕微鏡というやつです。目で見えないものを見えるようにしてくれるのですよ。しかし,こうなると,つや出し,やりたいですねぇ(撮影/MWS)。






2011年1月5日


ps

ps

新年の初買い物は何にしようかとミネラル屋さんを物色していると,1.5センチメートルほどの天然コランダムが目につきました。ルビーやサファイヤの原石です。色は若干赤かったので,ルビーといってもよいでしょう。六角柱状の結晶で,研磨すれば整いそうな形でしたので,早速連れて帰りました。コランダムは硬いので研磨が面倒ですが,まずはダイヤモンドで形を整えてみたところ,けっこうよい形にまとまり大満足です。もしこれがルビーならば,紫外線で赤く光るはずです。さっそくやってみると,怪しく赤く光ります(下の画像)。こうなると,つや出しまでやりたくなりますが,ダイヤモンドの粉が必要になるのでどうしようか考え中です(撮影/MWS)。






2011年1月4日


ps

ps

全国の研ぎファンのための初研ぎは,蛍石(フローライト)にしました。先月のミネラル補給で仕入れたものです。蛍石は正八面体の(へき開)結晶が有名ですが,購入そのままですと右の石のようにぼろぼろガキガキの正八面体です。これでもよいものを選んでいます。で,せっかくですから,奇麗な正八面体に戻してあげようというわけです。蛍石は軟らかいので,ふつうの刃物用の砥石で研磨できます。時間もそれほどかかりません。左が研磨後の画像で,きれいな正八面体に戻りました。つや出し,透明化は難しいので,半透明の状態で止めてあります。蛍石は紫外線で蛍光を発します。下の画像のように,青色蛍光が幻想的で美しいのです(撮影/MWS)。






2011年1月3日


ps

今年も全国の研ぎファンに面白い画像をお届けしようと年頭所感を持つ次第です。そのための入荷も続いていますので,今年も,ますます研ぎを究める「研究」の年にしたいと考えます。全国の研ぎファンのみなさま,本年もよろしくお願い申し上げます。画像は砥取家の誇る高品質な砥石群で,割と最近入荷したものです。合さの色が素晴らしく,黄色巣板の均一性に惚れ惚れし,新大上の詰まった石質に感動します。小さな八ノ尾のコッパは,いったいどんな研ぎ味なのかと,石を見るたびに楽しくなります(撮影/MWS)。






2011年1月2日


ps

ps

岡山県日生のカキは実入りもよく最高の品質です。これを63個も剥いて大忘年会は行われたわけですが,そうするとカキガラが126枚出るわけです。料理長たる筆者は,カキガラを前にするとサンプリング主任でもあります。各種カキ料理を仕込みながら,台所でカキガラに歯ブラシをかけてサンプリングです。これはマッドサイエンティストの一種でしょうか…。10枚や20枚では,販売できる量の試料はとれないのでお話になりませんが,100枚あれば話は別です。これは立派な瀬戸内海サンプリングです。

大忘年会の翌日に,フラフラになりながらも簡易処理し,検鏡してみたのが今日の画像です。鉱物粒子が多く,精製が面倒な雰囲気が漂います。よく見ると海綿骨針が多量に含まれています。カキの殻は海綿の住む場所としても適しているようです。そして数は少ないですが,まだ標本として入手していない珪藻がちらほら見られます。大型で非常に薄い被殻のタラシオシーラ(ニセコアミケイソウ属)は,暗視野で全体がブルーに輝きます。これは当サービスの干渉色珪藻ファンにぜひお届けしたいなぁと思います。が,どうするときれいにして取り出せるかは,わからないので,あれこれ挑戦するしかありません(撮影/MWS)。






2011年1月1日


ps

筆者のところでは,瀬戸内海のカキ(上の画像)をふんだんに使った年末恒例大忘年会も予定通り行われ,無事に新年を迎えることとなりました。皆様あけましておめでとうございます。本年もよい標本を供給して参りますので,よろしくお願い申し上げます(撮影/MWS)。

ところで,筆者の,大忘年会メンバーの一人が,南極をさまよっています。お暇のある方,次のブログをみてやって下さいませ。現在の南極の様子が日々更新されるのは,なかなか興味深いものです。

ペンギンのつかまえ方(初級編)

当サービスは,元旦から3日まで,休息モードで営業しています。発送等が遅れることがありますのでご了解下さい。






Copyright (C) 2011 MWS MicroWorldServices All rights reserved.
(無断複製・利用を禁じます)
本ページへの無断リンクは歓迎しています(^_^)/


トップに戻る



.