画像のご利用について





本日の画像

MWSが顕微鏡下の世界を伝えるコーナーです。
日々の業務メモやちょっとした記事もここに記します


【サイトトップ】 【9月】 【10月】 【11月】 【12月】 【2008年1月】  【2月】  【3月】  【4月】  【5月】  【6月】  【7月】  【8月】  【9月】  【10月】  【11月】  【12月】  【2009年1月】  【2月】  【3月】  【4月】  【6月】  【7月】  【8月】  【9月】  【10月】  【11月】  【12月】  【2010年1月】  【2月】  【3月】  【4月】  【5月】  【6月】  【7月】  【8月】  【9月】  【10月】  【11月】  【12月】【2011年1月】  【2月】  【3月】  【4月】  【5月】  【6月】   【7月】   【8月】   【9月】 【10月】 【11月】 【12月】  【2012年1月】  【2月】  【3月】  【4月】  【5月】  【6月】  【7月】  【8月】  【9月】  【10月】  【11月】  【12月】  【2013年1月】  【2月】  【3月】  【今月】

2009年5月31日


ps

ps

これは干潟の泥の顕微鏡写真です。ぬかるむような泥は,顕微鏡で見てもまだ細かく,顕微鏡サイズの粒子と,それ以下のサイズの粒子で構成されています。それらの粒子は電荷により引き合い,ある大きさの塊(フロック)になって存在しています。この2枚の画像をよく見ると,粒子は互いにくつきあって,やや大きな,ほんわりとした塊を形成していることがわかります。この泥の中に珪藻がいるわけですが,大まかに見て99.99%以上は泥で,残りの0.01パーセントが珪藻です。当サービスのプレパラート品質にするには,これを濃縮・純化して99%珪藻にしなければならないので,あらゆる知識と経験を総動員して作業が続きます(BF,撮影/MWS)。





2009年5月30日


ps

潮の満ち引きというのはいつも一定ではなく,太陽と月と地球の位置関係に加えて地形の効果も加わって決まります。現在は気象庁のサイトで潮位予測が出ていますので大変便利になりました。上の画像は先日のサンプリングで最も潮が引いた頃のものです。白くなった海藻が見えますが,これは前日までに一度空気と太陽光に曝されて漂白されたためです。そしてまだ紅藻の色が鮮明に残っている部分は,今年初めて,海の中が陸になったところです。次回のサンプリング時には,このラインをよく覚えていて,どの水深から試料採取をするのか決めければなりません。頻繁に干される部分は,珪藻の種類も量も異なるだろうと予測されるからです(撮影/MWS)。





2009年5月29日


ps

磯を歩いているとオレンジ色のニクイ奴,カイメンが目に付きます(上の画像)。この生き物,カイメン(海綿)というくらいですから,スポンジの手触りなのですが,その実体はガラス質の針でできています。それも,幅は数μメートルの極細針です。有機質で海綿構造を組み上げるよりも,岩石の材料をそのまま使って自分の構造を作ることを選んだ理由はどこにあるのでしょうか。なお,海綿にはモクヨクカイメンの仲間もいて,こちらはガラス質の針は持っていません。ふつうのスポンジです(撮影/MWS)。





2009年5月28日


ps

ps

ps

27日の相模湾は風も弱く,陽射しも適度で文句ないサンプリング日和でした。ねらいは泥上の珪藻で,小さな小さな干潟を探して(上の画像),そこの泥(画像中段)を採集するのです。泥からの珪藻分離は,できるかどうか分からない,あまり考えたくない部類の仕事です。そこでサンプリングが終われば,なるべくきれいで見晴らしの良いところで気分転換です(下の画像)。空気の良いところで食べるおにぎりはおいしいのですが,きょうは空からトンビが狙っていたので,オニギリを隠し持ちながらの昼食となりました。以前,手に持っていたおかずのカボチャを空から攻撃されたことがあるのです(撮影/MWS)。





2009年5月27日


ps

26日の相模湾は今期で最も潮が引きますので,砂地上の珪藻を採取するのに好機です。それで現場に急いで歩いていると…

「おにいさん,ちょっとすいません」

「はい♪,どうしましたか」

「おにいさん,あれ,人骨じゃないかと思うのよ」
「見てくれます?」

「どれどれ,うーん,これは鳥の骨ですよ」
「ここの細い骨は翼の部分ですよ」
「こっちの骨は頭の一部ですね,人間にこんな形の骨,ないですから」

「よかったぁ」
「さっきから怖くなって帰ろうと思っていたの」
「この間も,あっちで人骨が出たのよ〜」

「ニュースでやっていたけど,あれ,あそこだったんですか」

「そうなのよ〜。だから怖くて怖くてねー」
「でももうちょっと貝拾いしてがんばることにしたわ,ありがとね。」

「いいえ,お気を付けて〜」

ちょっとびっくりしましたが,ま,一安心。海辺を歩いていると,なぜかいろいろ聞かれます。あとはこんな具合にのどかなサンプリングとなりました。めでたし(撮影/MWS)。





2009年5月26日


ps

学校教育用や実習用などの顕微鏡では,単レンズ(単玉)コンデンサに,ミラー採光タイプのものが広く出回っています。このタイプの顕微鏡は設計が簡易な(追いつめていない)ものがあります。たとえば,コンデンサの焦点距離からみて,適正な位置に標本を置くことができない設計などが見られます。このような顕微鏡でも,通常の染色標本などはそれなりに見えます。しかし珪藻などの無染色標本の微細構造を見ようとすると,設計の甘さから性能不足になります。このような場合は照明光源を顕微鏡にぎりぎりまで近づけて,さらに絞り位置にレンズや拡散板の追加する,あるいはステージ嵩上げによって適切な位置に標本を置くなどの対策が必要になってきます。設計が甘い顕微鏡は,学校教育や実習向けではなく,むしろ専門家向けなのではないかと筆者は思うのです(撮影/MWS)。





2009年5月25日


ps

光学機器の梱包は難しい仕事です。輸送中にどのような衝撃が加わるのか予想できませんので,事故のないように十分な梱包を心がけます。光学機器は重量物が多く,しっかりと箱に固定したい反面,衝撃に対してはふんわりと包んだようにしたいのです。結局,重量と動き具合をみて緩衝材の詰め具合を決めるのですが,これといった決め手がないですね。無事に着きましたという連絡を頂戴できるとホッとします(撮影/MWS)。





2009年5月24日


ps

ここのところ機材整備にかなりの時間を費やしています。実習や実験で長年使われた顕微鏡は各部のメンテナンスが必要ですが,特に対物レンズは入念に清掃します。先端レンズの清拭の方法はいくつかありますが,筆者が推奨するのは蒸留水によるものです。エタノールなどの有機溶媒でいきなり拭く人もいますが,それでは汚れは落ちないでしょう。多くの場合−油浸レンズ以外ですが−,先端レンズは水溶性成分による汚れが固着した状態で,これは蒸留水を含ませたキムワイプなどで気長に溶かしながら拭うしかないのです。像が霞むほどにひどい汚れのレンズでも,この方法で復活することも多いのです。最終的に除去しにくい油性の汚れが残ったときには,有機溶媒を用いますが,必要のないことも多いのです。ちゃんと拭けたかどうかは,外観検査はもちろんのこと,実際に珪藻を検鏡して分解能試験をして調べます(撮影/MWS)。





2009年5月23日


ps

昨日,お気に入りのトリオからジャズCDが発売されたので店に走り,お会計していたときのことです。いまかかっているナンバー,というコーナーに見慣れた放散虫の絵があります。何じゃコリャ,とジャケットを手に取ると,その名もRadiolarians IIというタイトルではありませんか。演奏も悪くないし,そのシャレているジャケットに思わず衝動買いしそうになりましたが,グッとこらえて帰ってきました。上の画像は当サービスで販売中の放散虫ですが,国内でもこんなジャケットのCDが発売されませんかねぇー(BF,撮影/MWS)。





2009年5月22日


ps

ps

カバーグラスを一枚一枚拭いて使っているというと,同業者からは気にしすぎじゃないの?という目で見られます。確かに最近のカバーグラスはすっかりきれいになって,そのままでも使えるものがあることも事実です。しかし一枚一枚仔細に点検すると,すべてが高品質なものでもありません。上の画像は問題の一例ですが,カバーグラスに油をたっぷりと含んだ何かが挟まっていました。新品で開封直後のものです。油滴は非常に厄介なもので,少しでも付着すると拭き取りが困難になります。こうした不良品を見つけて捨てるという点でも,一枚一枚点検することは大事なのです。それにしても,この油だらけの物体は何でしょう。メーカ担当者は,ポテトチップでも食べたあとに作業したのでしょうか(BF,撮影/MWS)。





2009年5月21日


ps

ps

ps

きょうは対物レンズのテストを行っていました。上の画像に示す対物レンズを初めて使ったのですが,概観は安っぽく,レンズの貼り合わせ部分にチリが混入しているなど,お世辞にも褒められたものではありません。しかしレンズはよく見えることが大事で外観は二の次です。当サービスのプレパラートE-M1を用いてカラー撮影を行うと,アクロマートとしては及第点といえる写り方です(画像中段)。緑色光を用いモノクロCCDで分解能試験を行うと,これもOKでした(一例は下の画像)。こうした試験を経て,このレンズは「安っぽい」から「まとも」に評価が変わります。珪藻プレパラートを持っていれば,ブランドや外観に惑わされることなく,厳しい実用試験によってレンズの性能が評価できるのです(BF,撮影/MWS)。





2009年5月20日


ps

カバーグラスは像の良否を決める重要な光学面です。当サービスで扱うカバーグラスは,珪藻が完全な条件下で観察できるように配慮しています。適切な厚さのものを用い,脈理やヒビの入ったものを取り除き,汚れのついたものを捨て,状態のよいものを一枚一枚きれいに拭き上げています。Jシリーズではさらに,顕微鏡下で,細かなチリ一つ一つを手作業で取り除いてから使います。珪藻はとても美しいので,その美しさを損なうことなくお届けしなければなりません(撮影/MWS)。





2009年5月19日


ps

次々とJシリーズへのご注文をいただき,お客様には感謝の限りです。ありがとうございます。注文のメールをいただきますと,検品の後に梱包,発送となりますが,検品は筆者にとって最後の見納めでもあります。Jシリーズのプレパラートは,着想(イメージ)を珪藻で表現してゆくわけですが,それがうまくいったときには自分で宝物を作ったような気分になります。これを発送するのは,ちょっぴり複雑な気分です。照明の角度を変えると様々に色が変わるスライドを眺めながら,お客様を喜ばせてくれよと,そう思わずにはいられません(DF,撮影/MWS)。





2009年5月18日


ps

当サービスでは教育研究用途に特注対応も承っております。機関名入りのプレパラート製作や,指定種をJシリーズの技術で並べること,電子顕微鏡用標本としての珪藻試料分与,NMR用精製試料の分与などの実績があります。ご協力できることもあるかもしれませんので,お気軽にメールでお問い合わせ下さい(撮影/MWS)。





2009年5月17日


ps

顕微鏡を使いやすくするちょっとした工夫はたくさんありますが,上の画像もその一つです。標本押さえ(クレンメル)で切り放しのスライドグラスを押さえつけると,エッジでガラスが欠けてしまい,ガラスの粉だらけになることがあります。そこで,標本押さえにストローをかぶせてあります。これで欠けることはなくなります。なお,多くの学習用顕微鏡で,標本押さえのバネがきつすぎるように感じます。スライドグラスを動かすのに不自由するほどでしたら,バネを曲げて緩くして使うことをお薦めいたします(撮影/MWS)。





2009年5月16日


ps

珪藻を美しく並べたプレパラート,【Jシリーズ】に13品追加しました。珪藻マニアはもちろん,珪藻?何それ?という方も覗いてみてください(撮影/MWS)。





2009年5月15日


ps

機材整理を行い処分品に少量追加しました。ジャンク大好き♪という方はチェックしてみてください(撮影/MWS)。





2009年5月14日


ps

さて,話は一日前に戻ります。5月10日付けの顕微鏡は,コンデンサがないばかりに,照明がとても難しい顕微鏡になっていたわけです。これに拡散板を追加し,適切なLEDライトで照明すると像質が改善することも述べてきました。きょうはさらに,緑色のセロハン,あるいは緑色の下敷きで緑色光照明を施して撮影した画像です。対物レンズ(40倍)はふつうのアクロマートですから,緑色光で照明するだけでも像質が改善します。上の画像は5月10日付けの画像で紹介している初級顕微鏡によるものです。照明に関する十分な知識と技術があれば,初級顕微鏡でもそれなりの像が得られるのです(BF,撮影/MWS)。





2009年5月13日


ps

珪藻を選別して並べ封じたプレパラート【Jシリーズ】は,ちょっぴり高いですがたいへん好評です。今春分は5月15日の夜(20時〜21時頃)に掲載する予定です。たくさん作りたいのですが十数枚しかできませんでした。すべて一品ものですので,希少性もあり,コレクションに,贈り物に最適です。金曜日の夜はぜひともチェックしてみてください(DF,撮影/MWS)。





2009年5月12日


ps

コンデンサなしの顕微鏡も拡散板の追加で像質が改善することを紹介しましたが,どのような拡散板を使ったのか気になる方もおられるでしょう。上の画像がその一例ですが,ざらざらマット面を持つプラスチック版です。類似のものなど身のまわりでいくらでも見られるでしょう。背景に写っているメンディングテープも拡散板代わりに使えるのです。ただ,顕微鏡の種類や使用する光源によって,最適な拡散板(拡散の度合いと光透過率)が異なりますし,配置場所も変わります。使用する枚数も異なります。ですから,これがいいと言えるようなものはなかなかないのです。読者の皆さんも手近にあるもので試してみてはいかがでしょうか。

ところで,照明改善効果を確かめるには,適切な観察物体が必要です。分解能が上がったことが確認でき,干渉縞による像質悪化が確認でき,低コントラストの位相物体(透明体)がよいのです。さらに物体が収差を生まないように,光学的に適切な位置にマウントされていることも必要です。この条件を満たす最良のプレパラートは,当サービスで提供している珪藻プレパラートと言っても過言ではありません。珪藻の細かい模様を何とか見ようと努力する人は,照明技術,つまり顕微鏡の扱い方が上達してゆくのです(撮影/MWS)。





2009年5月11日


ps

ps

昨日掲載した顕微鏡でも珪藻を撮影することができます。しかし難しいのです。上の画像は当サービスのE-M1に入っている珪藻を対象に,100円ショップで売っている白色LEDライトを光源として,それを反射鏡に導き,円盤絞りは最大の大きさにして,40倍対物レンズを用いて撮影しました。一見してわかるように,絞り込みすぎで,細部が潰れています。コヒーレンスが強すぎる,「どぎつい」画像です。下の画像は,照明や撮影系をそのままに,拡散板を適切な位置に数枚入れて,低コヒーレンス状態を作り出し,分解能を高めた照明を行った例です。明らかに像質が改善し,コンデンサなしの初級機とは思えない珪藻画像が得られています。

光源の大きさや配置によっては,学校の理科室でも下の画像のような良質な照明ができることもあります。しかし大部分のケースでは,上の画像に見られるような,コントラストの高すぎる,微細構造の潰れた,顕微鏡から「微」を抜いた像になっています。美しい珪藻が,コンデンサがないだけで,美しくなくなるのです。対物レンズはまともなのに,その性能を使っていないのです。もったいないと思いませんか?。もし光源とコンデンサが内蔵されていれば,このようなことは防げます。筆者がコンデンサ付き顕微鏡の普及を願っているのは,そんな理由からなのです(BF,撮影/MWS)。





2009年5月10日


ps

ps

国内の小学校,中学校,高等学校には,コンデンサ(ステージ下部にある度の強いレンズのこと)が省略された顕微鏡が広く出回っています。このような顕微鏡でも,凹面鏡と光源,円盤絞りを使いこなせば,そこそこの分解能で観察できます。しかし,その理論は簡単ではなく,きちんと顕微鏡の照明を理解する必要があります。もしもコンデンサが付属していて,適切な設計の光源があれば,そんな難しい理論など知らなくても,絞りを使いこなすだけでかなり良好な観察ができます。ヨーロッパにおいては,コンデンサはすでに19世紀半ば(1800年代半ば)に広く普及していたのです。それから150年も経ったのですから,国内でもコンデンサ付き顕微鏡が教育用に普及してもよいように思います(撮影/MWS)。





2009年5月9日


ps

生物の作る骨格は最小の材料で最大の強度が保たれるような構造になっています(なっているように見えます)。上の画像は相模湾から採集した放散虫ですが,珪酸質の骨格が実にうまく肉抜きされていることがわかります。よく見ると肉抜きの穴は不揃いのように感じるのですが,全体としてはバランスがとれています。このままスケールを拡大して,何かの建築物に応用できそうです(BF,撮影/MWS)。





2009年5月8日


ps

渇水期には水無川になってしまう小河川があります。その,ちょうど水がなくなるところが上の画像です。河川は地下水が地上に顔を出したものとも言えますが,この画像の部分で再び地下水(伏流水)になっています。このような場所はたいてい茶色の沈殿物がたくさんあり,その周囲の乾燥したところは白く粉吹いています。上の画像でもそれがよく確認できます。茶色の部分はメロシラ・バリアンスを中心とする珪藻群集で,白い部分はそれが乾燥して珪藻被殻のガラス質が光を反射している様子です。このような場所からは大量の珪藻を入手することができます(撮影/MWS)。





2009年5月7日


ps

きょうはJシリーズのスライドを製作しました。といっても,一枚半できただけです。このシリーズのスライドは製作にどうしても時間がかかり,一日二枚もできれば上等で,ものによっては2日に一枚なんてこともあります。当サービスのJシリーズは現生の珪藻を主に並べていますので,被殻がぜい弱で,作業が困難を極めることも多いのです。丈夫な化石珪藻を並べればもう少し楽になるかもしれませんが,それは今後の課題としています。完成したスライドは今月中頃の配布を予定しています(DF,撮影/MWS)。





2009年5月6日


ps

ソラマメというのは購入時にはずっしりとして一杯なのに,豆を取りだしてしまうと,これだけ? という気分にさせられます。かといって,さやを食べるわけにもいきません。そこで(笑),ソラマメのさやに貼り付いている綿毛を検鏡してみました。上の画像は実体顕微鏡によるものですが,何となく,脳細胞の絡み合い(2008年3月8日付け画像)を連想させます(DF,撮影/MWS)。





2009年5月5日


ps

ps

きょうはお休みとして山を散歩してきました。筆者が長いこと通っている東京西部(裏高尾)の山を久しぶりに歩くことができ,たいぶリフレッシュした気分です。長い林道をゆっくりと登り,標高500メートル以上の高原的な道が続き,鳥のさえずりを聞きながら歩くことができます。みなさんもちょっと聞いてみませんか(撮影/MWS)。





2009年5月4日


ps

Tomas: Identifying marine phytoplankton, Academic Pressは海洋植物プランクトンの分類同定によく使われる文献です。写真はほとんどなく,線画と記載文によって種の査定を行うためのガイドとなっています。注意すべき突起や,胞紋・条線の数などについてポイントを押さえた解説がなされています。珪藻の分類では,写真も役にたちますが,線画によって特徴を表現した図版も非常に参考になります。これらの線画は,新たに書き起こされたものもありますが,代表的な種については,1900年〜1950年頃にかけて蓄積されてきたものです(撮影/MWS)。





2009年5月3日


ps

ps

4月27日のサンプルは順調に処理が進み珪藻の粒々となりました(上の画像)。しかし99.99%以上の珪藻はすでに保有しているので,特に必要としていません。必要なのはごく一部に過ぎないので,上の画像に示すような珪藻の山を何十と作り,それをかき分けて目的の種を探します。今回はヒヤロデイスクス(Hyalodiscus)を探しにいったのですが,下の画像に示すように,幾らかは確保できました。これで数日分の努力や旅費が費やされていることを考えると,1細胞でもおろそかにはできません。1回の採集でこれしか収穫できないのか!と思われる方もいらっしゃるかもしれません。でも,これは大収穫の部類なのです。狙ったとおりの珪藻がまとまった数,確保できたのですからね(DF,撮影/MWS)。





2009年5月2日


ps

ps

the Diatomsを紹介したら,この本にも触れないわけにはいかないでしょう。それが『小林弘 珪藻図鑑』です。光学顕微鏡,電子顕微鏡ともに画像がすばらしく,このレベルならば世界中の研究者のお手本になるでしょう。日本からこんなに素晴らしい図鑑が出版されているということは大いに誇るべきことと思います。値段はちょっとしたデジタルカメラが買えるほどですから,かなり高価です。一つだけ問題なのは,まだ第一巻しか出版されていないということです。この巻は淡水の羽状目珪藻が中心でかなりマニアックなのです。ぜひとも,海産の中心目などをふんだんに盛り込んだ続刊を出版して下さい。お願いしちゃいます(撮影/MWS)。





2009年5月1日


ps

ps

上の画像は現在でも入手できる珪藻の文献です(Round et al. 1990, the diatoms)。この文献は珪藻という生物の概観と大局的な観点からの分類体系について非常に参考になります。前半は珪藻研究の歴史や生物学的側面の解説が続き,分類について解説があり,後半は電子顕微鏡写真をふんだんに盛り込んだ属レベルでの解説です(下の画像)。現在はペーパーバック版になってしまいますが,これだけの内容の本が一万円程度で入手できるのですから,珪藻好きな方は一冊持っていても面白いと思います(撮影/MWS)。





Copyright (C) 2009 MWS MicroWorldServices All rights reserved.
(無断複製・利用を禁じます)



トップに戻る



.