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ミクロワールドサービスが顕微鏡の世界を伝えるコーナーです。
日々の業務メモやちょっとした記事もここに記します


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近刊のご案内
 

『たくさんのふしぎ2019年6月号 珪藻美術館 ちいさな・ちいさな・ガラスの世界』を出版しました。 こちら をご覧下さい。






2019年4月30日




「たくさんのふしぎ2019年6月号」に関するその後の情報です。

まず,amazonさんですが, 在庫のための手配は済んでおりますが,amazonさん側での対応が遅れています。予約注文数に対して予定入荷部数が釣り合っているのかどうかについても情報がないので,今後,在庫が豊富に復活,在庫が少量復活,予約部数だけで入荷分がなくなり引き続き在庫切れ,などの可能性も考えなければいけないかもしれません。

次に,Rakutenブックスさんですが,こちらは連休に入ってから在庫切れになってしまいました。連休中は倉庫の方が動きませんので,再入荷があるとしても連休終了後の手配となり,在庫復活は5月2週目以降になる可能性があります。

書店注文の方はOKです。すでに書店店頭で注文できたとの情報を数件頂いております。書店まで足を運んで頂き,「たくさんのふしぎ2019年6月号」を予約していただければ,確実に入手できることと思います。ただし,書店によっては,常時発注分だけの取り扱いで,追加取り寄せはしないところもあるとの情報も1件,寄せられています。お近くの本屋さんで店員さんに確かめてみてください。

大手書店さんは入荷に余裕があるようなので,丸善ジュンク堂さんや紀伊國屋書店さんなどの大型書店さんに今のうちに注文をいれておくのも一つの手です。

また,ネットで注文,本屋で受け取りが可能な e-hon のサービスでも「たくさんのふしぎ2019年6月号」を取り寄せ可能です。くまざわ書店さんなどは各地に店舗がありますので利用しやすいかもしれません。e-honについては,たとえば こちら のサイトをご参照ください。

皆様には大変ご不便をおかけいたしましてすみません。利用しやすい手段を見つけて「たくさんのふしぎ2019年6月号」の入手にチャレンジしてくださいませ(画像/MWS)。








2019年4月29日




「たくさんのふしぎ2019年6月号」は,amazonでの在庫が復活せず,大変ご迷惑をお掛けしております。すみません。出版社側からの手配は25日には済んでいるはずなので,amazon側での対応が遅れている模様です。4月28日22時現在,Rakutenブックスさんの方でも,予約受付が殺到したようで,注文できなくなってしまいました。万事休すです。

先日,「このあとにもっと巨大な不可抗力的な販売妨害がおそってこないことを願います」と書いたように,筆者の暗黙の予測は当たるのです。いずれは予約再開するにしても,このタイミングであきらめてしまった多くの人は,二度と振り返ることはないでしょう。本当に残念なことです。

定期購読であればまだ注文は可能です。 Fujisan.co.jpのサイトで,月額払いで申し込めばOKです。もちろん,毎月じつに興味深い手抜きのない雑誌が発行されているので,6ヶ月,12ヶ月で申し込むのもお勧めです。

あとは発売日に書店で探すか,書店で注文するのが確実に入手する方法です。大型書店であれば毎月最新刊が在庫しているところがあります。「たくさんのふしぎ」は人気の高い有名雑誌でもありますので,中堅クラスの書店であれば常時取り扱いの可能性も高いです。書店さんに足を運んで頂くのも一法です。連休中はお出かけになる機会も多いことと思いますが,その出先や,中継地点などで大きな書店があるかもしれません。旅の楽しみの一つとして,「本探し」を加えて頂ければ幸いです。

きょうの画像は郵便局に出向いた帰り道で撮影したもの。この一週間,献本発送や各種の宣伝,発売に向けての諸準備などで郵便局と自宅を往復する毎日です…(画像/MWS)。








2019年4月28日




世の中で売られているタコには2種類ある。うまいタコとまずいタコだ。うまいタコは本ページで紹介した,必殺薄切りタコの技法によっておいしく食べられるのであるが(2018年2月15日付け記事参照),まずいタコ,おまえはダメだ。どうやったらここまで味が抜けるのかと首をかしげるようなものが堂々と売られている。そういったものをどうするかというと,必殺薄切りタコの技法に加えて,早煮昆布をハサミでチョキチョキして加えるのである。そして数時間放置。これで食えるものに変身する。きょうの画像はその処理例。薄く切って醤油をたらし,早煮昆布を乾燥したまま加えるだけ。昆布のうまみがタコに移り,タコの水分をほどよく吸い取り,酒のつまみにはじゅうぶんな代物になる。忙しい日々にも料理は欠かしませんが,その理由の一つは,こういった他愛のない創作行為がストレス解消になるんですよね(画像/MWS)。








2019年4月27日




『珪藻美術館 ちいさな・ちいさな・ガラスの世界』は5月1日発売です。すでに出版情報は流れていますので,全国の書店で注文可能な状態にあると思います。そこで,きょうは書店注文の方法を書いてみましょう。欲しい本が書店にないときに,レジやカウンターで注文すれば,数日で本を取り寄せてくれるサービスがあるのです。

1 カウンター,レジに行く
2 「福音館書店の,たくさんのふしぎ2019年6月号」はありますか? と店員さんに聞く。
3 「あります」「入荷します」と返事があった場合は,案内に従って購入する。
4 「ウチでは扱っていません」「ありません」「ないです」と言われた場合は注文する。
5 「では取り寄せ(注文)をお願いします」,と店員さんに伝える。
6 店員さんに次の事項を伝える。福音館書店,たくさんのふしぎ2019年6月号,珪藻美術館 ちいさな・ちいさな・ガラスの世界,奥 修著,注文冊数,注文者の氏名,連絡先(電話番号)
7 店員さんから,「ではこの内容で注文しますね」というようなことを言われるので了承する (注文控えをもらえることもある)
8 連絡を待つ
9 入荷の連絡が来る
10 受け取りに行き,「たくさんのふしぎを注文していたものですが」といって,本を出してもらい,名を名乗り,代金を支払って本を受け取る


といった流れになります。細かなところでちょっとした違いはありますが,基本的流れはこんな感じです。書籍は決まった流通機構で動いているので,ふだん「たくさんのふしぎ」を扱っていない本屋さんでも取り寄せが可能です。

書店注文では送料はかかりません。取り置きしてもらえるので都合のよいときに受け取ることができ,家で宅急便を待っている必要もありません。冊数制限もないので,まとめ買いもできます。人によってはネット注文よりも便利な場合もあることと思います。ぜひ,書店注文もお試しいただき,『たくさんのふしぎ2019年6月号』をゲットしてください(文責/MWS)








2019年4月26日




『珪藻美術館 ちいさな・ちいさな・ガラスの世界』は,まだamazonで在庫切れが続いています。ご迷惑をお掛けしましてすみません。

現在,amazonに早急に在庫していだくよう手配中です。27日,28日までには受付再会の見込みとなっておりますので,今しばらくお待ち下さい。

なお,amazonさんは需要に対してあまり在庫数を増やさないケースもあり,再び在庫切れでご迷惑をおかけすることも想定されます。ぜひ,お早めに十分な数量を確保いただくようお願いいたします。

発売後は書店の店頭売りや,書店レジでの注文取り寄せもできますので,あわせてご利用ください。どうぞよろしくお願いいたします。

なお,現在SNS等で出回っている本書の情報は,著者献本により関係者の先生方等に発送したものによるものです。まだ通販サイト等での発送は行われておりません。無限の部数があれば皆さんに献本したいところでございますが,数十部と限りある数だったので,こちらの作成リストから順次発送させていただきました(画像/MWS)。








2019年4月25日






『珪藻美術館 ちいさな・ちいさな・ガラスの世界』は,まだ発売前にもかかわらずamazonランキング1位を獲得しました。前著でも1位を獲得していましたが,あれからずいぶん久しぶりの1位獲得です。これも皆様のおかげでありまして,深く感謝申し上げます。

さてせっかくの1位になったところで,まさかの在庫切れ。まだ予約段階なんだから在庫切れってのはないでしょう〜と思いますが,amazonのアルゴリズムは謎に包まれているので,あまりの売れ行きに自動でリミットがかかったのでしょう。

現在,在庫を増やして頂けるよう,出版社の方で調整中です。amazonでの注文再開まで今しばらくお待ち下さい。

なお,書店店頭での販売は5月1日となります。書店では原則として冊数制限なしで注文できるはずですので(送料はかかりません),多数お求めの方は発売後に書店注文した方がよいかもしれません(画像/MWS)。








2019年4月24日




『のらぼう』は茹でてそのまま食べてもじゅうぶんおいしいのですが,山ほど買ったのでいろんな料理で試すのもよろしい。たらこスパゲッティに大量に入れるとよくマッチしてとてもうまいし,単にあごだし醤油で食べるのもまたオツなもの。きょうの画像はちょっと思いついてやってみたもの。のらぼうに藻塩を振り下味をつけ,バター少々をのせて電子レンジで軽く溶かしてよく和えます。そこに新もののシラス干しを加えてよく和えてできあがり。シラスはいちど酒蒸しにしてから使うとなおよい。

お味の方は… これは天皇陛下に献上しなくてはいけないのでは? と思うような上品で深みのあるもの。これは今年のヒット作でした。菜の花はかき菜の柔らかいものでも似たようなものができると思います。興味ある方はお試しいただくのもいいかもしれません(画像/MWS)。








2019年4月23日




予約受付中の『たくさんのふしぎ6月号』ですが,夜にamazonのサイトをみたらこんな状況でした…。これでは注文しようとページを開いた人も,ちょっと戸惑いますよね。こうして販売機会を逃すというのはムダ以外の何物でもなくもったいないのです。。そしてこのようなことはまず滅多に起きないのに,なぜか筆者の身には降りかかるのです。子どもの頃からこういった不運が降り注いできたのでもう慣れました(笑)。こんなことくらいはカワイイものです。たぶん。このあとにもっと巨大な不可抗力的な販売妨害がおそってこないことを願いますが,筆者の人生的にはたぶん何かがあるかも…と身構えてしまいます。不運をかいくぐってきた人の人生には,安息などという時間は少ないのかもしれません(画像/スクリーンショット)。








2019年4月22日




『たくさんのふしぎ2019年6月号 珪藻美術館 ちいさな・ちいさな・ガラスの世界』 ご案内 福音館書店の人気雑誌「たくさんのふしぎ」の6月号(5月1日発売)は一冊まるごと珪藻特集です。ミクロワールドサービス過去10年間の活動の集大成として,珪藻の魅力を平易な言葉とたくさんの画像で紹介いたします。目では見ることのできない小さなガラス。しかし顕微鏡で覗けばそこにはふしぎな世界が広がります。採集方法,珪藻を洗っている作業,並べるにはどんな苦労が?など,多くの方から質問を受けてきた事柄についての答えもあります。未発表の画像や撮り下ろしの画像をたくさん投入し,当サービスのお客様でも新鮮な気持ちでご覧頂けます。

福音館書店によれば,「たくさんのふしぎ」シリーズは小学校三年生以上を対象とのことですが,『珪藻美術館 ちいさな・ちいさな・ガラスの世界』は画像を眺めるだけでもキラキラと楽しい絵本になっており,4〜5才のお子様でも興味をお持ち頂けることと思います。もちろん,大人の方にも楽しめるように,内容的には子ども向けとの妥協をすることなく,珪藻と珪藻アートの入門書になるように配慮しています。顕微鏡や珪藻ファン,マニアの方々にもニヤッとしてもらえるようにレベルの高い画像をふんだんに投入しています。

印刷は美術印刷で定評のある精興社にお願いし,子ども向けの月刊誌でありながら素晴らしい美術書のレベルに仕上がっております。あまりにきれいな印刷なので,閲覧用と保存用の二冊が必要になるのではと思うほどです。永久保存版です。

ぜひとも多くの方々にご覧いただきたく,ここで紹介させたいただく次第です。

定期刊行物(雑誌)ですので,いつまでも入手できるわけではありません。出版社様には当面の在庫を確保頂いておりますが,品切れや販売サイトでの入荷がなくなれば入手困難になります。

現在,amazonで予約受付中です(こちら)。

Rakutenブックスでも予約受付中です(こちら

福音館書店のサイトは こちら です。

この機会に「たくさんのふしぎ」を定期購読してしまおうという方は こちら をご覧下さい。

きょうの画像はamazonでのようす。すでに『珪藻美術館 ちいさな・ちいさな・ガラスの世界』を見つけて予約して下さった方が多数おられます。欲しいものランキングでも上位にきています。販売前からランキング上位で見ることができるとは,なんてありがたいことでしょう。ミクロワールドサービスはいつも皆様に助けられて日々の活動が続いておりますが,こうして皆様のお力を目にすることができると,心の底から感謝の念がわき上がってきます。どうもありがとうございます。

ぜひ,『たくさんのふしぎ2019年6月号』をよろしくお願いいたします。一人でも多くのお子様,大人,誰にでも,『小さなガラス』の世界を紹介してあげてください(文責/MWS)。








2019年4月21日








20日も『のらぼう』を探す旅に出ました。先日購入した増戸産の『のらぼう』は近年でもよい味わいだったので,Round2に突入したわけです。のらぼうの旬は短く,産地も限られているので気合いを入れて入手にいかないといけません。むかしは地元に住んでいたので珍しくもなかったのですが…。

往復4時間の調達旅行ですが,旅のお供は『光の鉛筆』です。この重たい本を何回旅に連れ出したことか。ごとんごとんとレール音が響く車内で読むのは至福の時間でもあります。調達の往復で勉強し,とびきりの新鮮野菜を入手する。これは個人事業主ならではの「業務」のあり方の一つでもあります。たかが野菜と笑うなかれ。体が欲する,喜ぶ食材を見つけ出して適切に調理して頂くことは,日々の作業のレベルを維持するためにも重要なものと思います。だから,たった一種類の野菜を買い求めに行くのも,「これは仕事」と気合いを入れて臨むのです(画像/MWS)。








2019年4月20日




忙しいときに合わせるようにパソコンというものは壊れる。困るなあ。つねにバックアップを用意しているので業務は止まりませんが,使い勝手も異なりますしデータの待避などには時間をとられます。今回は冷却ファンの故障。自分で交換するのは面倒な機種なので業者に頼む予定。古い機種なのですけれども測定器がそのパソコンでないと動かないので,修理するより他はないのです。モノクロのCMOSやテスターや分光器を廃棄にするわけにはいきませんので。デジタルものはこういったところが困りますね(画像/MWS)。








2019年4月19日






18日は都内で顕微鏡の午前午後でした。旧知の間柄で集結し,Jシリーズの取扱法,レンズの清拭,乾燥マウント珪藻の観察,深度合成,ヒトツメケイソウの照明法,水浸−DICによる原生生物の観察,機材メンテナンスなど盛りだくさんでした。大量の顕微鏡に囲まれ,いくらでもやることがあり,その一つ一つが楽しいという夢のような時間でした。夕方になれば薫り高いウィスキーを南極の氷でいただきながら,水浸対物レンズを用いてきわめて鮮度の高いミドリゾウリムシを微分干渉観察。これをオトナの贅沢というのでしょうか…(画像/MWS)。








2019年4月18日




17日は『のらぼう』を探す旅に出ました。時期的には少し遅いのですが,のらぼうは花芽を食べるものでもあるので,ぎりぎり遅いくらいに,雨がたっぷり降って,そのあとに日射が適度に続いた頃に味の濃いものが採れたりします。のらぼうは五日市周辺の特産品ですが,その狭い地域でも品質に差があり,増戸産のものは別格だと思っています。寒暖の差があってしっかりと朝露に濡れるようなところがよいのです。

昨年は増戸産の入手に失敗したので今年も半ばあきらめていましたが,我らの味方スーパーオザムの入り口に,数十束積まれた増戸産のらぼうを発見。鮮度が保たれるように水を与えてストレスがかからないように立てておいてありました。じつに正しい取扱で,朝採れの野菜を鮮度よく利用して欲しいとの生産者の心が見えるかのようです。

小躍りして大量買い。クロネコヤマトの大型手提げに防水用のビニールを敷いて準備は万端なのです。そこに入るだけ入れて,やはり茎を立てて輸送。袋の口はあけておき,温度が上がらないように蒸れないように輸送します。たった2時間程度の時間でも鮮度は低下するので気を遣った方がいいのです。

帰宅すればさっそく湯通し。細くて柔らかいものは2.5分くらい太くて丈夫なものは3〜4分程度,比較的しっかりと火を通した方がよく味が出るような気がします。茹で上がったのらぼうはじつに鮮やかな緑色です。ことしもこうして筆者の重要食料,のらぼうにありつくことができたのでした(画像/MWS)。








2019年4月17日




これは21世紀に入って間もない頃の画像。ポスドクとして働いていた研究所の実験室のようす。採用されたのはよいけれども,顕微鏡は故障したBHSPが一台あるだけ。海産珪藻の培養実験を行うというのに手も足もでない設備状況。顕微鏡を買おうにも,研究予算は消耗品以外には使ってはいけないのだという。消耗品というのは,5000円以内の物品のこと。それではなんにもできないので,廃棄顕微鏡を持ち込んで,じぶんで分解掃除して,セルカウントや撮影ができるようにとS型と格闘していたのです。

こういう馬鹿馬鹿しいことが国内の各地で現在も続いていることと思います。学振特別研究員は出身研究室では採用されにくく,どこか別の研究所や大学に移動する必要があります。しかしその移動で,研究員が築きあげてきた資産(培養株や顕微鏡システムや研究に必要な資材の調達・人的ネットワーク)が崩れてしまいます。異動先の設備を使えばいいだろうというのが建前ですが,実際はそんなに甘いものではなく,自分の実験に適した仕事場を作るだけで簡単に一年も二年も過ぎてしまいます。

はっきりいって無駄以外の何者でもありません。

それ以外にも,予算執行にはじつに細かな不可解な条件がつけられていて,研究費を使うために研究時間が浪費という本末転倒なこともしばしばでした。予算というのは自由に使わせて,不正をしたヤツには二度と支給せずタイーホするというシステムにして,研究者にはのびのびと研究してもらいたいものですが,日本では逆にギュウギュウに締め付けて使い勝手の悪い研究費をばらまくということをやっているように思えてなりません。

筆者はめんどくさいことが大嫌いなので,顕微鏡は小遣いで何台も買って,知人からもたくさん恵与いただいて工面しました。研究員時代は,年に数十万〜100万円近く私財を投入していたような気もします。まぁ,それで調達した物品はいま手元にあるわけですけれども(画像/MWS)。








2019年4月16日




この葉っぱが出てくるようになると春の不眠まつりが訪れるというのが恒例行事だったのですが今年はまだ寝られています。横で寝ている人は一度も起きないまま朝を迎えることができるので,それと比較すると最低3回は覚醒して2回はトイレにいくという筆者の睡眠が劣悪であることは疑いがありませんが,それでも,ここ数年と比較すると信じられないくらいまともに寝られている…という印象なのです。

これから春の不眠まつりが起きるかもしれませんので,よく寝られる体質になったのかどうかはまだ判断するには早い気もします。ただ,思い当たることが一つあって,ちょうど1年前からデカフェ生活に移行したのです。

子どもの頃から緑茶が大好きで目茶を濃く淹れて飲んでいましたし,紅茶も好きでした。一日に何杯も飲むので,ひょっとすると許容量をオーバーする人生を,子どものころから送っていたのかもしれません。そういえば,幼稚園の頃は,昼寝はできなかったけれども,夜は寝られることが多かった…。小学校以降で不眠が顕在化した印象です。

カフェイン耐性がないのかも,ということに気づいたのは昨年です。銀職人から「ソイラテ」なる美味な飲み物を教わって以来,朝起きるとコーヒーを入れて豆乳を注いで一杯。次に昼食後3時間後に一杯,という感じでした。コーヒー豆の量はいい加減で,ひょっとするとだいぶ濃かったのかもしれません。そんなコーヒー生活を1年近く続けて,不眠まつりは最悪の状況に突入したばかりでなく,時間の感覚がおかしくなり,落ち着きがなくなり,目と脳の間がチリチリするような焦燥感が時折生じました。

翌朝にはなんともないので気にしていませんでしたが,ある日,いつもより多めにコーヒーを飲んで2,3時間後,いてもたってもいられないほどの強い焦燥感が生じて身体がおかしくなってしまい,いすに座っていることすら不可能になり驚きました。脈は〜120/min.で,明らかにカフェインの急性中毒(初期)を疑いました。死ぬのではないかという恐怖感が襲ってきて,何かの作業をすることはできないので,外出してただひたすら,水を飲みながら歩きました。症状が収まるのに2日かかりました。

そういえば似たような経験を9年近く前にもやっているのです。出張先で午前から午後6時まで一日中講義をして,のどが渇いたので,宿泊先ウーロン茶を飲んだのです。確か700〜900mlでした。まもなくして激しい動悸が止まらなくなり,脈も速く,死ぬのではと思いながら宿泊先のホテルのドアを開けたまま横になっていました。まったく寝ることはできませんでした。このときは帯状疱疹の病み上がりだったので,カフェインかな?と思ったのは翌日になってからでした。

カフェイン中毒の症状は,パニック障害の症状とひじょうによく似ています。パニック障害の方々は何人か存じ上げているのですが,なるほどこれはキツイ!と思いました。情報伝達物質のバランスが崩れると,こんなキツクなるのかと勉強になりました。自分の身体に起こっていることがカフェインの急性中毒であり,時間が経過すれば収まることがわかっていても,その時点で感じている沸き上がる不安を意思の力でコントロールするのは簡単ではないように思いました。(だから歩き続けたのです)

そんなこともあり,一年前からデカフェ生活に移行しているわけですが,最初の数ヶ月はさっぱり効果がわかりませんでした。いちどふさがってしまった受容体がまた開いて,正常に動作するには一年くらいはかかるだろうと思っていましたが,秋頃から寝られる日が出てくるようになり現在に至ります。

もう一つ不眠解消に役立っているかもしれないのは,アミノ酸の一種のトリプトファンを朝に飲むようにしたこと。筆者は様々な自己診断から,セロトニンが少ないであろうタイプであろうと推測しています。ので,いつでも脳が静まることなく活動してしまい,横になっても何かを延々と考え続けたりしています。少しでもセロトニンの原材料を摂取して神経伝達物質のバランスがとれればと期待しています。いまのところは悪くない感じです。

しかしそれにしても,カフェインにそんなに弱いとは気が付きませんでした。ウーロン茶900mlであれほど強い症状が出るなら,たぶん500mlでもだめなはずで,サンプリングなどで緑茶を飲んでウーロン茶を飲むなどということは珍しくなかったので,それだけで夜は寝られなかったのかもしれません。研究所にいた頃は,いつでもコーヒーが飲めるようになっていて,午前中に2杯,午後に2,3杯は普通だったから,それだけで許容量を超えていたのでしょう。そういえば研究所時代は体調が悪くて仕方なかった…。

デカフェ生活に移行して驚いたことは,時間の進行がゆっくりになったこと。コーヒーを飲んでいた頃は,一日が慌ただしく過ぎていった感じがしています。このまま春の不眠まつりがこないといいのですが…(画像/MWS)。








2019年4月15日




野党の候補者に対してでっちあげた嘘の犯罪情報を流したり,候補者に不利な情報を流すといったことは明石市長選や沖縄県知事選などの例に見るように,しばしば起きていることですが,どういった関係者がそのような工作員活動を行っているのかはわかりませんでした。しかし今回, こんな ことが明るみに出て,どうも組織的犯罪の疑いが濃厚になったようです。謎が一つとけたようで,ちょっとすっきりしました(画像/MWS)。








2019年4月14日




おととい教員公募における出来レースの実例をお話したわけですが,もちろん,世の中出来レース「だけ」でできているわけではありません。本物の公募,というものもあります。実体験から「これは本物」といえる例が少ないのが残念なところではありますが,それでも思い当たる例があります。

それは関東圏の私立大学の生物系の公募で,もともとは着任予定者が想定されていた出来レース的な公募でした。しかしその候補者が個人的な(深刻な)都合で取り下げとなり,本物の公募になった案件でした。筆者のもとには,その候補者を含む複数の筋から応募してほしいとの連絡があり,すでに無職の立場でありましたが,悪い話ではなかったので応募しました。結果は落選でした。

採用されたのは陸水学系で原生生物を研究するひじょうに優秀な女性研究者でした。どうみても筆者よりもはるかに優秀で文句のつけようがありません。とても良い人が決まったものだと,自分の落選は当然のこととして(あるいは恥ずかしいこととして)受け止められました。その先生はその後,期待通り,あるいは期待以上の働きをして,多くの学生を育て上げました。優秀な人のよい仕事をみた気がしました。そういった例もあるのです。この私立大学の人事委員会は優秀だと思います。

まぁ,少し負け惜しみを言うことが許されるならば,その優秀な先生も顕微鏡教育で力が不足していたかもということでしょうか。学生さんにNAすらも教えることができていない。研究室の学生にアッベの結像論を理解させることはできていません。毎日顕微鏡を使って研究しているはずの研究室でも,スイッチを入れて明るさを調節すれば見える程度のレベルで検鏡が行われているとすれば,それはとてももったいないことのように,筆者には思えます。

もっとも,もし仮に筆者が採用されていたとすれば,その私立大学の研究室が,クラシックな光学の範囲で,顕微鏡技術を追求する部屋になっていたことは間違いなく,それはゲノム全盛の21世紀に大学としてやることなのか?と言われると,返答のしようがないというのが実情というのもありますが(^^;

しかし筆者としては,世の中の顕微鏡の扱いがいい加減なことは知っています。古典的な光学の範囲でも,光学顕微鏡の正しい使い方を講じる意義は21世紀の現代でも少しも減じられることはありません。顕微鏡教育をないがしろにしてきた世の大学の方が間違っているのを筆者は知っているのですが,世の中の大半の顕微鏡使用者は「光学顕微鏡は電源のスイッチを入れて覗けば見える」というレベルの方々なので,筆者の思いを理解してくれるはずはありません。

それなら,個人事業主で顕微鏡の何たるかを世に問う仕事でもしましょっか,というのが起業の動機でもあったりするのです。ただ,日本人は世界的には特殊な振る舞いで,人を働かせてもお金をなかなか払わず,ものを買ったときにはお金をきちんと払います。そういう特性があるので,コンサル業で開業するのはやめました。100万円分の顕微鏡技術を講じても,菓子折一つで「ありがとうございます」などというバカな人たちがいることがわかっているからです。

標本を販売するならば,それは「もの」なので,日本人は「もの」にはお金を払うので,商売にはなります。そんないきさつがあって,MWSの仕事は続いているのです。MWSを利用のみなさまは,筆者を公募でふるい落とした国公立私立大学の先生方に,感謝した方がよいかもしれません(笑)し,(日本の大学教育のレベルを考えるなら)感謝しないほうがよいかもしれません…わはは(画像/MWS)。








2019年4月13日




きょうは国にコクミンネンキンという名の税金をン十万円も吸い上げられる日でしたので,じつに気分がわるく,少しでも中和するために花でも探しながら5,6キロほどさんぽしました。都心ですから緑も少なく,こうやって画像にしても,都会の緑は薄っぺらいですね。きれいなんだけれども,あまり安らげないのです。緑に包まれる感覚がないからなのでしょう(画像/MWS)。








2019年4月12日




きのう研究者や教員公募では出来レースも珍しくないことを述べましたが,きょうはその体験談について書いてみましょうか。

ある年末にJREC-INに出た公募(環境系の講義ができる人材募集)では,募集期間がたったの2週間でした。募集期間が短いというのは人を集める気がないことを意味しているので,この段階で既に出来レースの可能性が99%といった感じですが,この公募ではさらに念が入っていました。

必要書類を見れば,履歴書,業績書,代表的な業績の添付,現在までの研究の概要,研究への抱負,教育への抱負,教育機関での講義経験の要約に加えて,2つの開講科目『環境学概論』『現代社会と環境』についての授業紹介と授業詳細が要求されていて,授業紹介書には,

    【授業の概要】
    【達成目標】
    【全15回の授業計画】
    【評価方法】
    【教科書・参考書】
    【履修前の準備】


の記載が求められました。シラバスに該当する部分です。授業詳細に関しては,

    1.授業の具体的な達成目標
    1.1 この科目の受講開始時における学生の知識,学力の想定。
    1.2 この科目の受講終了時における学生の知識の増加,技能の修得,理解の深化,等についての期待。
    2.授業の展開計画
    【授業のねらいと準備状況】
    【展開計画】15コマの授業内容の詳細
    【題材選択の背景】
    【講義の形式】
    【病欠等の学生への対応】
    3.授業内容関連事項
    3.1 学生に購入させるテキスト・参考書の概要。
    3.2 講義の資料として教員自身が準拠・参照する予定の図書,資料の一覧。
    3.3 OHP,OHC,プロジェクタ等,使用する予定の機材・設備の概要。
    3.4 使用する視聴覚ソフト(ビデオ等),コンピュータソフト等のタイトル一覧。
    3.5 授業時間中に,学生に報告・討論等を行わせる場合,その形式や内容。
    3.6 学外での(見学等の)学習活動を指示・奨励する場合,その内容。
    4.成績評価
    4.1 筆記試験,課題レポート等の実施の有無,形式,回数。
    4.2 いわゆる「平常点」評価の具体的内容,条件。


という項目についての記載を求められました。公募掲載日の初日に公募に気づいたとしても,〆切までの準備期間は10日ほどしかありません。その短い期間で,環境論という学際的な講義において,これだけ詳細な書類を準備できる人は,専任の現職でもなければ,そうそういないと思います。実際は,専任であっても無理だと思います。環境論の講義は分野が広くオムニバス形式で行われることが多く,一人で全てをこなせる教員は希少な部類だからです。

ちょうどこの公募が出たとき,筆者は研究所を退職することを決めていて,退職まで残り一ヶ月を切ったところでしたので,顕微鏡タイムラプス動画を撮りながら,荷物整理などをしていました。そこで見つけた環境論の公募でしたので,ちょっと悪気がはたらいて,「人事委員会を困らせてやろう」などと思ってしまいました(笑)。どう考えてもまず応募すら不可能な公募条件ですし,完璧に出来レースです。ふざけるにもほどがあります。そこに割り込んで,世の中には本気の人間がいることを示して,人事委員会の仕事を増やしてやろう,どんな落選通知がくるか楽しみだ,と応募したのです。書類は一週間弱で書き上げたような記憶があります。

応募書類はA4びっしりに17ページという分量になりました。非常勤講師での講義経験はありましたので要求された書類には全て経験を記すことができ,ハッタリで書いた書類でなく,「明日からでも講義できますよ」ということを示しました。実際に私立大学で環境論の講義をしており,授業評価はつねにトップをとっていたわけですから,「能力不足」を不採用の理由にすることはできません。講義計画にも全て具体的な話の内容を,読み物としても読んで面白いように盛り込みました。業績としては,人文社会分野の論文に加えて自然科学分野の論文,中堅出版社から出した単著の専門書を同封しましたので,研究業績の面でも不足ということはないでしょう。さて,どんな落選通知が来ることか。

…という過程を経てもらったのがきょうの画像。本ページをご覧の方々のなかにも,「貴意に添えず」の落選通知をもらった人は多いだろうと想像します。しかし,きょうの画像のような落選通知をもらった人は少ないはずです。通常は応募へのお礼,採用できないことの詫び,将来のご活躍を祈念,といった感じの定型の通知が応募者に一斉に送付されるからです。応募者の個人書類を読んだ上で,応募者本人に向けてその能力や熱意に触れ,採用できなかった理由をオブラートに包みながらも記すというのは,通常は見かけません。

この落選通知はなかなか優れていて,「出来レースだったので採用できません」とも読めるようにちゃんと書いてあります。その辺りにも誠実さが感じられ,悪い気はしませんでした。「多方面」の分野に首を突っ込むような人材はいらねーよというニュアンスも込められていて,そこは一本とられたーとも思いましたが…。

というように,「出来レース」というのが公然と行われていたりするのです。上にあげた例はまだわかりやすかったので,他には誰も応募しなかっただろうし,実害は少なかっただろうと思います。出来レースには,ほかに様々な手口があります。

ある大学での教員公募では,公募に先立ち,応募してきそうな人に対して業績調査が入りました。まだ公募もしていないのに,「お願いがあるのですが,漏れなく全てのものを記した業績リストを提出してください」というもので,筆者のところにも来ました。もちろん依頼主は業界内部の人で知人でもありましたので,求めに応じました。それからしばらくして,その大学から公募情報が出ました。その公募情報を見ると,筆者がぎりぎり通過しない条件が明示されていました。条件を満たさないので,公募への応募は見送りました。その後,予定の候補者がポストに収まりました。めでたしめでたし。となったのです。これなどもわかりやすい例ですね。

もっとわかりにくい例もあります。ある大学での公募は,なかなか間口の広い感じで,分野的にもぴったりなので応募してみました。まぁ,あまり縁のない研究室だったので採用確率は0%と試算していましたが,先生方とは知り合いでもあったので,やる気がないと思われても困ると思い挨拶がてら応募したのです。誰が採用されるかは想像できました。

さてフタをあけてみると筆者の想像通りでした。単に欲しい人を一本釣りしただけのことだったのですが,それでは見映えが悪いので公募にしたのです。業績的には上の人もいたようですが,そういった人を落とすには「ある特殊経験が足りない」ということにすればいいので,話は簡単なのです。有り難いことに,筆者は面接にも呼ばれませんでしたので,余計な旅費などがかからずにすみました。ただ困ったことは,この公募では内容のマッチングから,周囲の方々が皆,筆者が採用されると固く信じており,公募が出たときからいろいろな人から祝福の言葉をもらったことです。筆者は人間関係の嗅覚があるので(笑),採用されるのは自分ではないことは確信しています。それで噂の火消しをするのが大変でした。公募にはそんなこともあるのです。

誰がどうみても出来レースの公募には,応募してくる人がいなくなって公募が成立しないという危険もあります。このようなときにはどのようなテクニックが使われるのかというと,当て馬を募集するのです。あるとき筆者のもとにN大学の教授から電話があり,ある研究所の公募に応じるように強い要請がありました。「君なら可能性があるかもしれない」と。既にその公募には着任予定者の噂が流れていて,誰がどうみてもその人を越える人は日本国内には見あたらないので,とても応募する気になりませんでしたが,強い要請を断ることもできず,また関係者によれば「あの研究所には恩を売っておいた方がいいよ」とのアドバイスもあり,いやいや公募に応じました。このときは微妙にやる気のないニュアンスを散りばめて,とにかく落選を願うという応募でした。

さてフタをあければ着任予定者がそのまま選ばれて,筆者のもとにはじつにやる気のない失礼な落選通知が送られてきました。通知には日付こそ入っていましたが公印もなにもない一枚の紙切れでした。「公募をかけて選考した」という研究所の実績作りのためだけに,筆者は働かされたわけです。これが無駄ではなくて何でしょうか?

こんな壮大な無駄が,むかしから世の中のあらゆるところで行われているのです。そんなことをするくらいなら,いっそのこと,コネ100%で公募なしの世の中の方が潔い気さえします。人事は採りたい人をとるという作業ですから,筆者はコネの存在に否定的ではありません。人脈のなかでいいと思う人を一本釣りしてその後も良好な関係を築ければ,それもまたよいことでしょう。でもそれをやるならば,文科省の顔色をうかがって公募をするのは宜しくないと思うのです。

ほんとうは,アメリカなどのように こんな あるいは こんな 形式で公募を行うのがよいのだろうと思いますが,未だに「面接に伴う旅費は自己負担」と堂々と書いている日本人が,このようなシステムを採り入れる日は,永遠に来ないような気がします(画像/MWS)。



*1 たくさんの公募経験を通してわかったことは,まぁそれなりのレベルにはいるのだろうけれども,「縁がない」「コネもない」「当て馬にはちょうどいい存在」ということでした。縁がなければ何もはじまりませんから,筆者の場合は37歳でさっさと無職になる道を選びました。ずるずると組織にしがみついていると抜けられなくなって周囲の人にも迷惑です。きれいさっぱりと研究所からは消えて,次の道を考えた方が生産的な気がしました。それで顕微鏡とバイオミネラルと戯れて暮らす楽しい現在に至るのですから,あのとき公募で採用されていなくてよかったかも… とも思うのです。

*2 きょうの画像は大学が発行した公印の押された書類です。高度な個人情報ですが,これを所持する本人がweb開示する分には問題ない(公衆送信権上の問題はない)と認識した上で
掲載しています。








2019年4月11日




優秀な研究者であるにもかかわらず職を得られずに40代前半で自殺した人の話が こちら で紹介されていた。この研究者の本を出版した会社の社長のブログにはさらに詳しい話も載っていた(こちら)。

経歴は文句のつけどころのないもの。日本学術振興会特別研究員(PD)よりさらに上のランクの学振SPDに採用され,第6回日本学術振興会賞(2009年),第6回日本学士院学術奨励賞(2010年)の受賞歴がある。この両方の賞をとるような研究者は分野の第一人者でもまだ足りず,ある分野の第一人者でさらに最低でも十年に1度の逸材くらいでないと該当しないようなもの。京都大学の望月新一氏がそれに該当するといえばわかってもらえるでしょうか。

こういう優秀な研究者が職にもありつけずに40代も過ぎるというのは相当に厳しい状態だったでしょう。まともな収入があったのはSPDの三年間だけのように見えるので,それ以降の約10年間は非常勤講師か何かでほんの少しの収入を得て,しかしその収入も資料代に消えてしまったでしょう。文系研究では資料購入にとてつもなくお金がかかるのです。

非常勤講師の収入というのはとても少なく,私立大学で90分の講義を週に一度やってもらえる賃金は,月額25,000円程度です。講義準備にかかる人件費や資料代を考えると赤字になってもふしぎではない低賃金で,収入のことだけ考えるなら,飲食業や建設業のアルバイトの方がはるかにまともです。しかし「研究者」というカテゴリーで生きて行くには,飲食業や建設業で働くのは現実的ではないでしょう。だから,とても苦しい状態がながく続いたものと考えられます。

研究業界では,優秀な研究者はあまり心配されない,という空気のようなものがあります。飛び抜けて優秀だと,「あいつは大丈夫だろう」と思われて,就職先の話などが回ってこなくなるのです。その一方で,ちょっと心配そうな足りないところのある若手などは,ボスが行き先を見つけてきて押し込むなどということもあります。さらに,世の中に出回っている研究者や教員の公募は,公募と称しつつ出来レースであることもまったく珍しくないのです。すでに内定者がいて,形式的に公募にしなくてはいけないので公募を出し,落選者を募って書類を書かせて応募させて落選させるという非生産的,非人道的なこともふつうに行われているのが日本の現状です。

このような現状で公募に次々と落選し,行く先が不透明ななかで結婚。結婚というのはある種の「契約」ですから,お互いが誠実であらねばなりません。ところが精神科医の結婚相手は統合失調症を隠しており,結婚後に勝手に服薬をやめて再発。相手を欺していたわけで不誠実です。この裏切りだけでも相当に大きなダメージだったと思いますが,さらに,この病気に特有の妄想で,結婚生活の維持に必要なところの信頼関係は粉々に破壊されたことでしょう。

精神科医というのは一般の人よりも何らかの精神疾患を持っていたり,向精神薬を服用していたりする率が高いということは昔からいわれてきましたが,文系で研究一筋の研究者にはそんなことまでは勉強している暇はなかったでしょう。統合失調症にしても精神科看護学の素養や,臨床あるいは人間関係のなかでのトレーニングを積んでいれば対応能力や忍耐力もついたでしょうが,まじめに勉学一筋でやってきた純粋な研究者には,いったいなぜ配偶者が豹変して罵声を浴びせ続けるのか理解できず,対応範囲をはるかに超えた事象であったでしょう。そしてついに万策尽き果て,最後は死ぬしか選択肢が浮かばなかったのでしょうが,あまりにも悲惨で,残念で,可哀想ですね。

この亡くなった研究者に対して,見込みが甘いとか,戦略が足りないとか,いろいろいいたい人もいるでしょう。そしてそれらのご意見も部分的には当たっているところもあるでしょう。

でもですよ,日本学術振興会も,日本学士院も認めた国を代表するような滅多に出ない逸材ですよ。そんな希有の人材ならポストを与えて自由に研究させてあげていいじゃないですか。それができなくて何か国家なんだか,とも思うのです。

こんかい朝日新聞社が記事にしてくれたことにより,このような問題が広く認識され,日本の優秀な若手研究者をとりまく状況が少しでもよくなることを願って止みません(画像/MWS)。








2019年4月10日




きょうの画像は,故障して分解してもとに戻せなくなった廃棄顕微鏡を譲ってくれた知人に,直ったよの報告と御礼がてら送付したもの。17年前にはこんな画像を作って遊んでいたのだから不良研究者と言われても仕方がないでしょう(笑)。でも不良研究者なりに,ちゃんと顕微鏡とデジタルカメラを使いこなしていることがわかる絵になっていますよね? そこも笑っていただいてよいところかもしれないですね。一枚の画像のなかには,ちゃんと今後の方向性が写っているではないですか。わはは(画像/MWS)。








2019年4月9日




グリセリン浸の対物レンズは,カバーガラスと対物レンズ先端の間をグリセリンで連結して使います。グリセリンは自家蛍光が小さいので蛍光用対物レンズを液浸にするのに向いているのです。液浸のやり方はいろいろですが,グリセリンは表面張力が大きい上に濡れ性が悪く,カバーガラス上にグリセリンを一滴垂らして対物レンズを接触させるようなやり方だと対物レンズ先玉に空気膜が残ってしまうことがあります。見た目には完全に液浸にできているように見えますが物体にピントを合わせるとほとんど結像してない,といった状況になります。

対物レンズを左右に振るなどしても,グリセリン浸の場合は空気膜が簡単に抜けることは希で,慣れない人は対物レンズの故障と勘違いしてしまうこともあります。このようなことから,慣れないうちは対物レンズを外して,先玉をよく観察しながら慎重にグリセリンを垂らして行き渡らせるようにするのがよいと思います。きちんとグリセリンで濡らすことができたかどうかは,対物レンズの後ろ側から覗いてみればわかります。きれいに行き渡っていればレボルバに取り付け,カバーガラスにもグリセリンを一滴垂らして,ステージを上げて対物レンズのグリセリンと連結させれば正しくグリセリン浸になっています(画像/MWS)。








2019年4月8日






レイマーさんの対物レンズはどんなもんでしょうという感じの問い合わせがありましたので,テスト撮影の画像をのせてみます。使用したレンズはFL40/1.0 Glyc 160/0.17です。グリセリン浸にして,いつものJ166に載っているクモノスケイソウを撮影しました。J166はカバーガラス厚さが0.145mmなので厳密には0.17mmのときと光路長が変わりますが,グリセリンの屈折率が1.47付近で均質液浸に近いので実用上は無視できます。

直接焦点(光路長補正レンズ1.25xを含む)での撮影ですが,対物レンズには倍率色収差が残存しているのでモノクロの撮影としています。照明波長は500nm付近,超狭帯域での照明なので色ズレによるコントラスト低下はありません。照明法は透過明視野中央絞りです。カメラはNikon1J5です。顕微鏡4大メーカー以外にも,まともな顕微鏡を作っている会社はいくつもあって,レイマーさんはそのうちの一つであることがよくわかる画像になっているかと思います。

FL40/1.0 Glyc 160/0.17には像面湾曲がありますが,クモノスケイソウは真ん中が凹んでいるので,適度な絞り込みで珪藻被殻全面にピントを合わせることができます。像面湾曲が残存したレンズというのは嫌われますが,ものは使いようです。凹んだ珪藻をプラン対物レンズを使ったところで,全面にピントを合わせることは困難です(画像/MWS)。








2019年4月7日






室内の片づけで一日が暮れてしまうどころか,日付が変わるほどになってしまいました。ので,きょうの更新は筆者のところに届いたボキャブラリーテスト結果。いずれの結果も当然のことながら筆者よりもはるかに上の得点で,今のところのデータでは筆者が最下位をキープしておりボキャブラリの貧困さを如実に露呈することとなっています…。まぁ,ろくに勉強もしない不良生徒だったので仕方ありません。

これまでの結果は全員,国公立大学を卒業した人たちのもの。だいたい偏差値に比例した結果が出ているように感じるのも面白いところです。トップから順に理学部,農学部,文学部,水産学部です。職業は大学教員,研究職,教育公務員,個人事業主です。こうやって並べると,うーむなのです。。

ところで,リンクに少し手を入れました。 こちら でごらんになれますので,見たことのない方はチェックするのもよいかもしれません(画像/MWS)。








2019年4月6日




『令和』のレイは『レイマー』のレイかもしれない…かも。画像はレイマーの誇る有限補正系の蛍光用グリセリン浸レンズ。誰でも手の届く価格でこのようなものを供給してくれるメーカーはほんとうに有り難いです。『令和』の時代にも大活躍して欲しいと思うのです。レイマーさんの対物レンズ群は こちら で見ることができます(画像/MWS)。








2019年4月5日




これはカバーガラス表面に生じた傷。大量の珪藻が並ぶ豪華な標本を作り終え,さてきれいにしようとカバーガラスを清拭。そして拭き具合チェックしようと顕微鏡を覗いてこれを見つけたときの気分は,血の気がひくというか何というか,表現のしようがありません。この大量の傷は決まったロットのカバーガラスだけで発生したので,原因は硝子材の不均一になるのだろうと推測しています。レンズペーパーにダイヤモンドの粉末を塗ったってこんなにきれいな傷を入れるのは難しいです…。

この事故からすでに8年を経過しましたが,未だにカバーガラス上にちょっとした傷を発見することはあります。当時と何が変わったかというと,「おっ」と思う程度で,また作ればいいやと,大したショックもなく次の作業に向かうことでしょうか。あまりいい「慣れ」ではないような気もしますが,この種のことにいちいちショックを受けていられないというほどには場数をこなしたという面では,ちょっと成長したといえなくもなさそうです(画像/MWS)。








2019年4月4日






3日の都内のようす。ちょうどピークかな(画像/MWS)。








2019年4月3日




これはスライドグラス裏面の傷のようす。8年間ほど使用した標本です。白クラウンガラスのスライドグラスですが,表面に結晶が析出してきています。これは磨いてもとれない硬いものです。縦に入っているラインは使用時に生じた傷。顕微鏡のステージは金属でできているので,スライドグラスを置いて滑走させただけで傷が入ります。当サービスのJシリーズのような完全無傷の製品にとっては,顕微鏡のステージでさえも傷の原因となる凶器になってしまいます。では柔らかければいいかというとそうでもなく,ガラスというのは木材でこすっても傷が入ることあるのです。モース硬度でいうとはるかに柔らかい銅で引っ掻いても傷がつきます。ので,ガラスに傷をつけないためには,何にも接触させないというのがいちばんの方法です(画像/MWS)。








2019年4月2日




これは劣化したカバーガラスの表面。透過暗視野でNA=0.45による撮影です。露出はISO400で1/2秒ほど。

カバーガラスはダウンドロー法でD263系の素材を薄板としたものと思いますが,それならこんな劣化は起こらないはず。でも実際のところは,かき混ぜ不足?か他の理由で硝子材の濃度不均一があり,劣化しやすい層があるものと思います。この顆粒状の劣化は研磨しても落ちないほど丈夫なもので,青板ガラスなどで表面にアルカリが出てきて大気中の水と二酸化炭素と反応してできた結晶などとは異なります。おそらく劣化といっても経時的に生じたものでなく,製造時の欠陥のような気もします。

この劣化,恐ろしいことに,高輝度の暗視野で確認しないと見えないのです。落射の暗視野だとけっこうきびしく,Jシリーズ製作時に紛れたりします。10年ほど前のマツナミの製品でこの欠陥がたくさんありました。最近はカールツァイス社が供給しているガラスを使っていますが,ごくまれに見つかります。ほんと,困るのです(画像/MWS)。








2019年4月1日




手元に壊れた100xの金属対物レンズがあるので,ちょっと悪あがき。使用不能なものはためらうことなく破壊できますので,勉強材料として使えます。症状は軸出し不良と巨大な球面収差で,落下衝撃品に典型的な症状です。こういったものはまず修理は不可能なのですが,ダメ元でやってみます。各エレメントにばらして,それぞれのエレメントを目視検査。のちに組込。エレメントの間隔がきちっと隙間なく収まるように注意しながら組み込みます。そして検鏡。やっぱりダメorz

こういった作業で何がわかるかというと,像不良の再現性があるということ。すると原因は衝撃で先玉の位置がずれているのであろうと推測できます。実際,同焦点も少しずれており,像全面に極端なコマ収差的な崩れがあり,巨大なフレアが覆っています。残念なことに先玉のつけ直しはできないので,この不良対物レンズの修理は不可ですね…という結論が出たのでした(画像/MWS)。









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