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ミクロワールドサービスが顕微鏡の世界を伝えるコーナーです。 日々の業務メモやちょっとした記事もここに記します 【サイトトップ】 【9月】 【10月】 【11月】 【12月】 【2008年1月】 【2月】 【3月】 【4月】 【5月】 【6月】 【7月】 【8月】 【9月】 【10月】 【11月】 【12月】 【2009年1月】 【2月】 【3月】 【4月】 【5月】 【6月】 【7月】 【8月】 【9月】 【10月】 【11月】 【12月】 【2010年1月】 【2月】 【3月】 【4月】 【5月】 【6月】 【7月】 【8月】 【9月】 【10月】 【11月】 【12月】 【2011年1月】 【2月】 【3月】 【4月】 【5月】 【6月】 【7月】 【8月】 【9月】 【10月】 【11月】 【12月】 【2012年1月】 【2月】 【3月】 【4月】 【5月】 【6月】 【7月】 【8月】 【9月】 【10月】 【11月】 【12月】 【2013年1月】 【2月】 【3月】 【4月】 【5月】 【6月】 【7月】 【8月】 【9月】 【10月】 【11月】 【12月】 【2014年1月】 【2月】 【3月】 【4月】 【今月】 2014年5月31日
巣鴨上空を通過するブルーインパルス (スモーク オン!) 2014年5月30日
カッターナイフによる事故の例を書きましたら,よくみている自然科学系ブログさんが,きちっと刃が固定できるカッターの話を書いてくださいました。ねじ式のカッターも参考になりますが,ホルダの先端をつぶすという話が目からウロコ級の発想でした。ふだんカッターは使わないのでこういった発想が浮かばなかったといえばそれまでですが,でも,どうして今まで気づかなかったんだろうと,恥ずかしい気もします。ちゃんと観察していないんですね。。というわけで,以下はリンク。 2014年5月29日
放散虫を供給するには,それなりの種数をストックできないといけません。それで手持ちの試料をひっくり返して技術のかぎりを尽くし,放散虫の濃縮を試みています。現世試料からのピックアップは,数が少なすぎて困難なので,基本的に堆積物試料と化石試料の処理作業となります。これらの試料に含まれている放散虫は,鉱物や珪藻に埋もれて保存されているわけですので,それらをきれいに洗い流し,放散虫の珪酸質の殻だけにする必要があります。これが恐ろしく難しい作業なのですが,一部の試料については,かなり良好な処理状態となってきています。おそらく,3,4年前の筆者なら,できなかったであろう作業が,現在はできるようになってきています。小さな発見の積み重ねと,それを実証する作業の繰り返しが技術の向上には何より必要だと痛感します。画像は南の深い海に沈んでいた放散虫です。これまでは珪藻まみれできれいになりませんでしたが,この絵では,かなりきれいな感じがします(画像/MWS)。 2014年5月28日
放散虫を扱っていていちばん困るのは,「これは放散虫なのか?」と判断に迷う謎の物体に遭遇することです。珪藻の場合はよほどのことがないかぎり珪藻とわかります。これまでで,有殻アメーバーの殻を珪藻と見間違えそうになったことはありますが,珪藻は特徴的なので「珪藻なのか?」と思うケースは希です。放散虫の場合は多様性が高すぎて,正直言って何がなんだかわからないこともあります。きょうの画像がその一例で,これは何なのでしょう。放散虫なのか,それともほかの生物の珪酸骨格なのか。放散虫ならば,部分なのか,全体なのか。まったくわかりません。判断できることは,このような特徴ある形は生物が作るもので,無機的に生成した鉱物ではない,ということです(画像/MWS)。 2014年5月27日
放散虫の低屈折率封入テストを繰り返しているのにはいくつか理由があります。高屈折率の封入剤で封じてしまえば,コントラストも高く,きらめきも鮮やかで,暗視野では特に良いでしょう。しかしながら,放散虫には内部構造がありますので,種の査定などでは,中身も見えた方がいいのです。高屈折率封入でコントラストが高すぎると,内部の深い位置が見えにくくなりますし,球面収差も大きくなります。それで,できれば均質液浸系に近い屈折率の封入剤で封じて,補正環の調整範囲内でよく見えるようなものができればと思っています。ただ問題も多く,同じ放散虫でも沿岸の化石などで見るような分厚い高コントラストのものもあれば,外洋の堆積物で見られるような低コントラスト(薄い殻)のものもあって,両者で同じコントラストを出すことはできません。全部,均質液浸系的な封入(n=1.5付近)で封じてしまい,コントラストが高かろうが低かろうが,あとは検鏡者の技術でカバーというのが光学的には良いように思うのですが,そうすると気軽な検鏡(たとえば一般公開のデモなど)には向かなくなってしまいますし,学校教育用や入門用にも向いているとは言い難い気もします。悩みますねー。きょうの画像は,高コントラストの放散虫を位相差で撮影した例です。こんな立派なものばかりなら,ずいぶん話は簡単になるのですが…。(画像/MWS)。 2014年5月26日
珪藻や放散虫の試料処理過程では大量の精製水を使いますので,からの容器がたくさん出ます。価格の内訳で見れば,「水付きポリエチレン容器」を購入しているという方が正解で,水を使ったから容器を捨てるというのももったいないのです。それで当初からいろいろな用途に転用しているのですが,とても便利なのはポリビーカーです。容器のラベルをはがして,カットするだけです。もとが精製水ですから,内側は完璧にきれいで,薬品溶解用のカップとしても使えますし,シリカのコンタミを嫌う場面でガラスビーカーの代わりにも使えます。ちょっと面白いところでは,缶ビールがちょうどよいサイズで入りますので,保冷性アップにも使えます。よく冷えたビールを,このポリカップに入れて飲めばいいのです。 2014年5月25日(2)
なぜ放散虫と悪戦苦闘しているのかという問いに対するこたえが,きょうの画像かもしれません。きれいに洗い上げた放散虫を,適切な封入剤で欠点なく封入できれば,こんな感じになるのです。散光照明の絞り込みで,特別なことは何もしていません。海の底には,こんな素敵なガラスの殻が降り積もっているということを,お届けしたいのです(画像/MWS)。 2014年5月25日
23日に仕事の打ち合わせがありましたので備忘録。顕微鏡に包丁,砥石,刃物,さらには微生物けんさくブックまでが並ぶ不思議な話し合いでしたが楽しい時間を過ごしました。来客の方には,とうぜん,珪藻をご覧頂き,また砥石の話題もあることなので,放散虫もごらん頂きました。形にとらわれず変な仕事をしていると,それをおもしろがってくれる方々と出会えるのは,仕事を始める前はぜんぜん予測できない種類の楽しみでした。(画像/MWS)。 2014年5月24日
この画像は昨日紹介したものとは別のテスト封入品。これも低屈折率封入のテストで,別のアクリル系封入剤を使っています。こちらは,収縮による割れはほとんど起きないようですが,放散虫とカバーグラス面の間に,派手な気泡が発生するという現象が観察され,どうしたものかと頭を抱えています。この現象はほとんどランダムで起こり,しかも操作途中までは気泡など一切発生せず,封入剤を浸透させて,うまくいったぞと喜んでいると,巨大な気泡が発生して来るという,最悪なものです。珪藻でもこの問題に苦しめられ続けていますが,何とか微妙なコントロールで製品まで持ち込めています。放散虫は珪藻の封入よりも格段に難しい感じです。厚く封じるということが,諸悪の問題を発生させるのです(画像/MWS)。 2014年5月23日
ながねんの課題であった放散虫プレパラートの供給問題を,今年こそ解決したいと取り組んでいます。今までも,現世の放散虫を中心に,放散虫在庫が溜まったときだけ供給してきました。放散虫は拾い集めるのが大変で,洗ってきれいにするのも困難で,厚みがあるので封入はさらに難しいという代物です。これをできるだけ無傷で汚れのないものを,並べて封じて,壊さないようにするのですから,無謀な挑戦の気もします。きょうの画像はテスト封入のもの。封入剤はそれぞれ特性が異なっているので,単位操作ごとに何が起きているのか検鏡して原因を追及して,使えるかどうかを決定します。この封入剤は低屈折率封入のためにテストしたアクリル系封入剤ですが,硬化時,浸透時に何らかの重合反応や発泡反応が起きるようです。また大気開放下で,時間とともに重合が進んできます。悪戦苦闘して封じてみても,今度は硬化収縮による圧力で放散虫が潰れています。カバーグラスとスライドグラスによって潰されたのではありません。封入剤自体が硬化するときの体積変化で破壊されるのです。ということで,封入剤一本が,まるまる無駄になったりします…(画像/MWS)。 2014年5月22日
きょうの画像が,5月の集中的サンプリングで集めたい珪藻です。一枚目はアンフィテトラス,二枚目はディプロネイスです。両方とも海の珪藻で,付着種です。おそらくは石ころや砂利などに付着しています。普遍種でもありますが,たくさん入手するのは簡単ではありません。特に相模湾〜東京湾周辺で採取すると関東ローム層のアロフェン的な鉱物が大量に混入してきて,これを完全に取り除かないかぎりは,どれほど採取できても使い物になりません。たくさん採集するには,現場からできるだけ多くの試料を持ち帰るわけですが,その試料のほとんどは泥水なので,そのあとが大変です。珪藻を溶かさずに鉱物をばらけさせる処理を考案したり,沈降速度の差で分離したり,それでもどうにもならないときには顕微操作で力業で分離することもあります。アンフィテトラスは,一般的には入手がむずかしい程度の出現頻度ですが,模様が面白く,また高分解能のイメージングではじめて見えてくる微細構造もあるので,ぜひとも供給を続けたい種です。ディプロネイスは分解能検査板DL-TESTでリクエストされることも多く,在庫がないでは済まされない種です。そういうわけで,絶対手に入れるんだという強い意志のもとに作業を続けることになります(画像/MWS)。 2014年5月21日
遠沈管を蒸留水ですすいで水を切っていたら手元が狂って割ってしまいました。酒を飲んでの深夜作業が原因で,反省することしきりです…。しかし次の瞬間,遠沈管が割れたのは摺り合わせの部分だということに気づき,まずはガラスの破片を掃除して,遠沈管をダイヤモンドカッターでカットして,切断面にGCで砥石がけ。次にシャプトンオレンジで研磨します。さらにルーターでヤスリがけして,スピッツ管としての機能を復活させます。 2014年5月20日
スマホはなかなか優れたカメラでもありまして,筆者はスマホなど持っていませんが,スマホで顕微鏡写真を撮影してもらったことなら何度もあります。スマホの優れた点は,入射瞳がレンズの外側にあるので,スマホのレンズで上手に顕微鏡を覗けば,視野全体にきれいな像が得られるところです。Jシリーズでデモを行うと,必ずスマホで画像をおみやげにする人が現れますが,(筆者がアシストして)失敗した人はこれまで一人もいません。 2014年5月19日
18日の相模湾東部は,風も穏やかで,潮も予想よりも引いている感じで,サンプリング日和でした。この場所は今季3回目のサンプリングとなります。海のなかのどこにどんな珪藻がいるのかは,そう簡単にはわからないので,とにかく通って目的の珪藻を見つけなければなりません。この風景のどこかに,採集したいディプロネイスとアンフィテトラスがいることは分かっています。そこまで絞り込めても,ほとんど収穫なしのこともあります。現場で検鏡すればいいじゃないか,という意見もあるかもしれません。しかし存在密度がどろどろに濃縮したサンプル数mlに数細胞という感じなので,検鏡しても見つかるもんじゃぁーないのですよ(画像/MWS)。 2014年5月18日
16日の相模湾サンプリングではよく晴れたので,偏光フィルタの効果をチェックできました。きょうの画像はいずれも,円偏光フィルタを装着し,太陽南中時に東の方角を撮影した例です。画像一枚目は,水面の反射が最大になる位置に偏光フィルタをセットしたもの。画像二枚目は,水面からの反射が最小になるように偏光フィルタを調整した例です。こうやっ見てみると,水面からの偏光がカットされるように偏光フィルタを操作すると,青空の偏光もカットされるように見えます。いままであまり意識したことがありませんでしたが,こういった現象も頭に入れておけば,より好みの作画に近づくものと思います。それにしても,ちょっと光を操っただけで,同じフレーミングなのに,まるで印象の異なる絵ですね。水面からの反射をカットすると,トロピカルな感じが増すように感じます(画像/MWS)。 2014年5月17日
16日の相模湾西部は風も弱くサンプリング日和でした。ここはながねん通っている場所ですが,珪藻群集の全体像は皆目見当がつきません。今回は甘い水が入り込む流れのゆるやかな,日当たりのよい場所で,焦げ茶色の塊を採取してみましたが,どうやら小さな褐藻類を大量採取して終わったようです…。投入した労力がすべて無駄になるようなサンプリングでしたが,まぁ,お弁当もおいしく,景色もよく,そして失敗経験が次に活かせるので,ひじょうに有意義なサンプリングであったということもできます。こういう経験の積み重ねを楽しめないようでは,いけませんねぇー。画像1,2枚目はヒトデとカニさん,三枚目は,お弁当のときに見える風景です(画像/MWS)。 2014年5月16日
今週末は大潮です。本ページをごらんの皆様も,たまには干潮の海に出向いて,生き物観察などいかがでしょう。大潮の干潮時は,海底散歩ができる数少ないチャンスです。しっかりした靴と軍手をもって,海底には何があるのか観察してみましょう。お出かけ前には潮位表を見ることをお忘れなく。 2014年5月15日
ここのところ研ぎの話が全然ないじゃないか,という声も聞こえて来そうなので,きょうの画像はボンナイフ。1960-1970年代の小学生なら,筆箱に一個入っていたであろう,鉛筆削りナイフです。むかしは,小学校一年生でもこんなものを持っていて,教室で鉛筆を削っていたのですが,現代はどうなっているのでしょうね。画像のボンナイフはみての通り,BONと書いてある本物です。10年くらい前に,どこかで捨てられたものが運良く拾われて,筆者のところまできました。プラスチックは脆化していて,だいぶくたびれているのですけど,刃は問題ありません。何しろカミソリの刃がそのままついているんですから,筆者の手にかかれば,シャプトンオレンジ→スエヒロ工具用#3000→スエヒロGC竹色#8000と研ぎ直しして,新品と遜色ない刃になっています。蛤刃になっているので刃がぐらつき,鉛筆を削るにはコツが必要ですが…(画像/MWS)。 2014年5月14日
筒だけ欲しくてジャンク箱を物色していたら,手頃なものがあったので連れて帰りました。ズームニッコール35-105mm,中学生のカメラ小僧には決して買うことのできないレンズでした。それがジャンク箱の中で,雲取山程度の価格ですから,時代は変わったものです。さっそく玉抜きしようと分解を始めると,これが意外に難しい。前群のユニットをきれいにばらすのが面倒な感じです。そこで方針変更し,単なる分解清掃となって,組戻しました。このレンズ,カビとアタリでジャンクになっていたようで,あっさりと復活してしまいました。筒が欲しかったのに,入手できたのは憧れのズーム。うれしいような,余計なものを手にしたような,複雑な気分です…(画像/MWS)。 2014年5月13日
12日は珪藻研究者の訪問を受けまして技術研修となりました。珪藻で学位を取った二人が技術的な問題について時間を共有するのですから,専門的な珪藻の話題が飛び交うと思ったアナタ,世の中は不思議なのです。実際は顕微鏡大好き人間が延々とカメラやレンズや顕微鏡や拭きの話を続けているのが実際のところで,「珪藻」という単語は数えるほども出てこなかった気がします…。画像は,持ち込まれた機材の一つ,オリンパスPOSです。年代物ですが,ほとんど使われていない,検板も揃っていて箱付きという逸品です。思わずNikon1で記念撮影しましたー(画像/MWS)。 2014年5月12日
月がいい感じだったので久しぶりに撮影。ようやくコリメート法の束縛から逃れたので,それなりの像を拝むことができます。BORG100EDカーボンにFT1を介してNikon1J1の直接焦点,リモコン撮影で露出補正-0.7EVです。Nikon1J1は電子シャッターでリモコン撮影ができるので,完全無振動撮影が可能です。だからこそこのカメラを顕微鏡写真に導入したわけなのですが,この利点はもちろん天体撮影にも絶大な威力となります。きょうは風がずっと吹いていて撮影条件はよくなかったのですが,その合間をみてシャッターを切り続ければ,それなりの絵を撮ることができます(画像/MWS)。 2014年5月11日
当サイトは珪藻プレパラートの通信販売を専業とする販売店で,正式名称(屋号)を『ミクロワールドサービス』といいます。この名前では長ったらしいので,略称をMWSとしています。略称はプレパラートのラベルにも使っています。 2014年5月10日(2)
近所のエネルギースーパーは相変わらず品質良好なホタルイカを安価に販売していて,じつにシアワセです…。暖かい日が続くようになり,ホタルイカもぷっくりしてきてますます美味になってきているのに,一パック298円で価格は変わらず,他店では倍の価格で売っています。いったいどういうことなのでしょう。よい物なら高くても構いませんし,東京でよい魚介類を求めるなら,ある程度の価格帯のものが良いことは経験的にも言えるのですが,今年のホタルイカはまともなものを探し求めていちばん安価なものにたどり着くという,世知辛い世の中に射し込む光のような出来事です。これの目をとって,水気をとって,ちょっとだけ電子レンジの解凍キーで暖めてからわさび醤油でつまみとすれば,酒が進む進む(画像/MWS)。 2014年5月10日
きょうの画像は,偏光フィルタで水中が見えるように構えながら,空も入れた例です。この場合,水面も空も露出があっていて,白飛びしていません。このとき太陽は南にあって,カメラは東を向いています。手前に反射率の高い石があることが効いているのかもしれませんが,場合によってはちょうどよく写る例もあることは確認できます。空が白飛びするのは,逆光条件で水中を写そうとしたときが多いようです。ちゃんと写すにはテスト撮影が必要ですね。デジタルの時代なのですし…(画像/MWS)。 2014年5月9日
今週の土曜日,5月10日は,JAMSTEC一般公開です。日本の誇る最先端の海洋研究施設がタダで見学できます(博物館でも有料のところが多いのに…)。昨年の『深海』(国立科学博物館)で展示されていた船舶,潜水艦などの「本物」を見ることができます。研究内容なども公開されますので,まさに,海の博物館状態で,見逃せません。詳しくは, 2014年5月8日
一枚目の画像は水面の反射光が強く見えますが,二枚目の画像ではこれがカットされています。筆者のサンプリング用カメラはリコーのGX8で,これに円偏光フィルタをつけています。海辺でのサンプリングでは基本的に,水中がよく見えるようにブリュースター角でカメラを構えて撮影しています。 2014年5月7日
小学校の学級文庫用として,「小さな生き物けんさくブック」は,なかなか優れた本に思います。この本は,そこいらへんの池の水の汚れ部分を採取してきて顕微鏡を覗けば,たいていは入っているであろう原生生物などをまとめたものです。種数が絞り込まれているので,子どもが自力で,該当する(似ている)いきものを探すのは難しくないでしょう。収録生物も適切で,個人的な経験では,中学生くらいまでに,本書のボルボックスを除いた全ての種を,自力で顕微鏡観察していたように思います。つまり,誰でも簡単に見つかる生物を適切にまとめてあるということです。 2014年5月6日
たとえば『干潟ベントスしたじき』は子どもたちに良質な情報を与える素材として,とても適しているでしょう。入学祝いのおまけにプレゼントしてもよいかもしれません。好奇心旺盛な子どものことですから,『干潟ベントスしたじき』を入手した翌年にでも海に連れて行けば,きっと海洋生物の名前を次々と言い当てることでしょう。大人になって覚えようとしたことなど,ほとんど頭に残りません。しかし子どもの頃は,覚えようなどという努力を一切しなくても,自分の好きな対象を眺めていれば,それは自然に記憶されているものです。画像はイボニシと干潟ベントスしたじきです。見比べると,ちゃんと原寸大で比較できるようになっていることがわかります(画像/MWS)。 2014年5月5日
「あちこちに転がっている黄色い塊,あれ,何ですか?」 2014年5月4日
3日も相模湾東部方面にサンプリングでした。昨日採取したサンプルが,たくさんあると良いかもしれないということに気がついて,同じ場所に連続で通うこととなりました。こういうことはたまにあります。潮位は前日比で+6cmの予想でしたが,実際にはもう少し高い感じで,風も強く,うねりもあって,前日とは比較にならないほどサンプリングがやりにくい状況でした。今回は低潮線下の石表面についている珪藻群集の採取が目的でしたので,海に入り,時々ざぶんと波にやられながらの作業となりました。潮があがってくるのが早く,作業時間があまり確保できませんでしたが,いちおうの目的は達成できたように思いました。 2014年5月3日
2日は相模湾東部方面にサンプリングでした。連休中に大潮となったわけですが,初日は雨,翌日は風でサンプリングには不適でした。2日は朝から天気もよく,風も穏やかでサンプリング日和となりました。今回は,獲物を狙うと言うよりは,研究上の関係者に 2014年5月2日
3月28日付けの本ページで紹介しました藤原ナチュラルヒストリー財団フォトコンテストですが,5月1日現在,大きな画像で見られるようになっています。入選作品はどれも素晴らしく見応えがあります。ぜひ, 2014年5月1日
ケンコー・トキナーから怪しい(?)望遠レンズが販売されているようです(こちら)。EDレンズの一群二枚ですから,これは天体望遠鏡対物レンズの設計に違いないでしょう。400mmF6.7のEDレンズでヘリコイド内蔵,三脚台座付きで実売5万円程度なら,十分納得できる価格に思います。しかも興味深いことに,このレンズはM57を採用しています。と,いうことは,BORGのシステムに直結できるわけで,たとえば2インチアイピースも使えるかもしれません。このレンズとアイピースを三脚があれば,そらの綺麗なところで星粒を拝むこともできるわけで,むくむくと購買意欲が…。いかんいかん,しごとしごと(画像/販売先のスクリーンショット)。 Copyright (C) 2014 MWS MicroWorldServices All rights reserved. (無断複製・利用を禁じます) 本ページへの無断リンクは歓迎しています(^_^)/ トップに戻る |