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ミクロワールドサービスが顕微鏡の世界を伝えるコーナーです。
日々の業務メモやちょっとした記事もここに記します


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2014年11月30日


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引き続きお休み期間中です。すみません…(画像/MWS)。








2014年11月29日


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お休み期間中です…(画像/MWS)。








2014年11月28日


ps

お休み期間中です…(画像/MWS)。








2014年11月27日


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現在お休み中…(画像/MWS)。








2014年11月26日


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明日27日から来月2日までお休みします。メールにお返事できないかもしれませんし,本ページも更新しないかもしれません。山ほどの仕事がのしかかってきているので,お休みといいつつ,一気に仕事を片づけたいと思っています。とにかくJシリーズを作るためには,あらゆる懸案を取り払い,パワーを全てそこに投入できるようにしなければなりません。読者の皆様にはご理解いただければと思っています。すみません(画像/MWS)。








2014年11月25日


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関東地方平野部でも紅葉になってきました。東京都内でもこの通り。公園のモミジもいいぐあいに色づいています。現象的にはクロロフィルの緑が抜けて枯れゆく姿なのですが,鮮やかな色彩は華やいだ感じで,こうして素敵な色彩を用意してくれている自然というのは不思議だなあと思うのです。画像は古いお散歩カメラ,リコーGX-8です。晴天ですがホワイトバランスは曇天。こうすると正しい色に近くなるのです(画像/MWS)。








2014年11月24日


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長野方面の地震は震源が陸地できわめて浅いのにもM6.7という大規模なもので,あまりの恐ろしさに身震いします。被害が小さく,復旧も速やかにすすむことをお祈り致します。ところで,地震の起きた22日は,上の画像で示すように,新月なんですね。満月,新月の日は潮汐力によって断層などの破壊が起きやすいとされていますが,今回もこれに該当するように感じます。筆者は顕微鏡を見ながらの作業なので無感の地震でもよく感じていて地震はつねに意識しています。新月,満月はとくに警戒していて,寝るときにも顕微鏡がデスクから落ちないように引っ込めておいたりするくらいです。皆様も用心して下さいませ(画像/気象庁)。








2014年11月23日


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体調を整えるには煮野菜に限ります…。干し貝柱に大根とキャベシ。これに少々のキクラゲを添えれば,お腹にやさしい一品のできあがりです。このキクラゲはアラゲキクラゲですが,一度も乾燥せずに育ったものを干したような感じで,ぷるぷると柔らかいですね。けっこう菌臭も強くて,きのこを食ってるーという感じがしていいです。野生のアラゲキクラゲですと,何度も乾燥を経験しているので,バリバリとした歯ごたえになり,菌臭も弱いことが多いように思います。キクラゲというと乾燥保存が定番ですが,戻したものを湯通しして冷凍しておくと,そのまま料理に使えて便利です(画像/MWS)。








2014年11月22日


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ここのところ活力が低下気味だったので今年2回目の中華丼で充電中…。会津田島方面からやってきたキクラゲがいい味出してます…(画像/MWS)。








2014年11月21日


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きょうの画像は筆者のお散歩カメラ。『本日の画像』コーナーの風景写真を主力で担ってきた機種でもあります。見てお判りの通りに,かなり古いカメラで,そろそろ10年ものになろうかと思います。このカメラはもともと,一般撮影のほかに,顕微鏡に接続できてタイムラプスができるということで試験的に導入したものでした。しかしコリメート法での相性が悪く,レンズを外して改造するのも面倒だったので,学会等の旅行用・音声録音用に転用していました。そうしてスナップ等に使っていると,このカメラは旅の記録用やお散歩カメラとしての基本性能が格段に優れていることが明らかになり,そうしたら急にお気に入りになって,未だに使っているものです。かなり多機能で,使いこなせるようになってきたのは,ここ5年くらいです。

このカメラは一眼レフを完全に使いこなしてきた人には,良いお供になるようなものです。露出補正,感度設定,フォーカス設定,ホワイトバランスなど,じつに設定しやすく思います。スナップモードでパンフォーカス撮影もできます。例えば新幹線の車内から風景を撮影するときは,遠景でピント固定で撮影するわけです。マクロで撮影するときはマクロボタンでマニュアル撮影もできます。撮影してみて,あれれ,思った通りじゃないな,というときにパラメータをいじくって調整することがやりやすいカメラなのです。もちろん,何も考えずに押すだけといった使い方でも十分な絵になります。

しかしこのカメラが本当に優れているところは電源です。専用電池,AC-DCアダプタ,単三アルカリ乾電池のいずれもが使えるのです。フィルムカメラ時代は,フィルムさえ忘れなければ,電池がなくても撮影できました。筆者は当時使っていたNikon FGの電池がなくなって,マニュアルシャッター(M90)だけでフィルム一本使い切ったことがあります。57.11改正の上野駅で撮影していたのですがすべて写っていました。しかしデジタルカメラは電気がなければ露光すらできません。むかしのフィルムに相当するものが電力になったと言っても過言ではないでしょう。旅先でどこでも入手できる単三アルカリが使えるというのは本当に有り難いのです。

本ページをご覧いただいている皆様は十分お判りと思いますが,このカメラ,webサイトに掲載する程度の画質は十分にあります。ISO400では使い物にならないと個人的には感じますが,ISO64ならば,Nikon1のISO100と大して変わらないように見えます。そういった特性を知った上で,これをポケットに入れてさんぽすれば,かつてご紹介した こちら のような絵も持ち帰れたりするのです(画像/MWS)。








2014年11月20日


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あまりにも忙しい状態が続いています。色々な方々からのお申し出も,先延ばしにしたり,断ったりせざるを得ない状況です。せっかくのご依頼に対応できないのは本当に残念なのですが,体は一つしかありません。物理的に時間がないので,どうかお許し下さい。。

研究所に勤めていた頃でも,学会発表は年に2回までと決めていました。準備や出張にそれなりの時間を費やすので,あまり学会ばかりに出ていると実験などがおろそかになって本末転倒になりかねないからです。それが本年は,3回も発表することとなり,出張と発表準備で一年の1/12はたっぷり使ってしまいました。この間,標本製作はできないわけで,皆様にはご迷惑をおかけすることになってしまいますし,商売上もつらい時間なのですが,関係者との交流は将来的に実りも多いので,ずっと先を見て,学会関連に時間を使うこととしたのです。

講演などで筆者の仕事を紹介することも有意義ではありますが,それで認知度がアップしたところで,供給すべき標本がなくては話になりません。プレパラートを通じてお客様とのつながりが生まれるのが本来の姿ですので,筆者の時間割り当て第一優先順位としては標本製作作業です。そっちの方向を常に向いていなければなりません。しかし実際には,筆者の仕事を面白がってくれる方々から様々な依頼が舞い込むことも事実で,どうやってそれらの依頼に応えていくのかは,なかなか難しい課題と思っています。

きょうの画像は,そんな話題とは何の関係もない「光」です。これはだいぶ前に,太陽黒点が巨大だったので(今もありますが),ピンホールカメラで撮影したらどうなるだろうかと試みたものです。回折ボケがひどいですから写らないだろうというのは予想の範囲内でしたが,実際に撮影すると予想を超えた写らなさと,アルミホイルに針先で丸くあけたつもりの孔がゆがんでいることがちょっとした驚きでした。つまりピンホールカメラで太陽撮影と称して,ピンホールの形状を概観するテストをしていたわけです…。ついでに言えば,撮影に使ったNikon1のローパス面が汚れていないということの確認にもなってますー(画像/MWS)。








2014年11月19日


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きょうの画像に示すようなシンポジウムが開かれます(こちら)。一般参加OKで,事前受付不要のシンポジウムですので,都合のつく方はご覧になってはいかがでしょうか。震災後に研究者が取り組んできた成果の一端を見ることができます(画像/MWS)。








2014年11月18日


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これは相模湾東部の砂浜から採取した砂。砂鉄の多いところを採取して,細かい茶こしでふるって残った大きめの粒です。実体顕微鏡で見れば,半分以上が生物の遺骸でできていることがわかります。砂浜というと,石が砕けた砂が堆積している場所といったイメージがありますが,場所によっては,生物の遺骸が集積していることも多いのです。顕微鏡で見ていると,色とりどりの貝の破片や有孔虫,ウニのトゲ,石英,磁鉄鉱などが次々と視野に入って飽きません。鉱物好きの方には特におすすめの自然観察です。撮影はNikon1J1にTokina AT-X M90mmF2.5にMacroExtenderです(画像/MWS)。








2014年11月17日


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15日深夜はよく晴れたので空を撮影しました。星空と書けないところが都会生活の宜しくないところです。最微2〜3等という感じの空ですが,都内としては相当によい部類なのです。。デジカメのモニタでは星がほとんど見えませんので,適当にカメラを振っていっかくじゅう座を狙いましたが,ほとんど外れていて,視野右上にかすっている感じです。心眼で見れば,ここにはバラ星雲があるはずなのです。画像二枚目はだれでも一目でわかるオリオン座。M42がかすかに写っています。これいじょう露出をかけても背景が明るくなってしまうので星雲の細部は再現されません。そこも都会生活の哀しさですが,デジタルカメラで撮影することにより,星の少ない夜空でも,肉眼等級程度の星は確認できるようになりました。本当は暗い夜空が欲しいのですけど(画像/MWS)。








2014年11月16日


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Jシリーズ用の珪藻と放散虫を拾い出す毎日ですが,ほかのバイオミネラルも足りなくなってきており,新規試料の調製もしています。きょうの画像は今年の春に,ヨコエビの巣を採取して処理したものから拾い出したものです。ヨコエビは100μm〜数100μm程度の粒子をたくさん集めて巣を作るので,これを処理すれば,そのサイズのバイオミネラルが一攫千金というわけです。外れることもありますが,当たれば興味深い眺めを楽しみながら拾い集めることになります。画像に写っているのは,いろいろな破片(左上),有孔虫(左下),貝形虫(中央〜右にかけて),珪藻(右上)です。撮影はNikon1J1, Tokina AT-X M90mmF2.5+MacroExtenderです。絞りはF5.6です。新しい試料は封入剤との相性もあって,封入試験を繰り返す必要があるので今季のJシリーズに間に合うかどうかはわかりませんが,作業を進めています(画像/MWS)。



*1 この画像に写っている珪藻は相当に大きな部類なのですが,ほかのものと比較すると,うんと小さく見えます。やはり珪藻はちっちゃいんだなと,毎日扱っていながらも,認識を新たにする思いです。

*2 その,認識を新たにする思いの部分にワナがあって,大きいものばかり拾い出していると,珪藻を拾い出すのが下手になります。日常のワークは,極小の珪藻を拾い出すようにしておかないと,技術が低下してしまい,リハビリが必要になってきます。シビアな世界です。





2014年11月15日


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14日は方解石研磨をみせてほしいという来客がありまして,方解石の午後となりました。きのうの画像で方解石を出したのは,来客にそなえて研磨の練習をしていたからです…。なんでも,質のよい方解石を入手したとのことで,早速見せてもらうと,なるほどメキシコ産の特徴を持つ透明度の高い方解石です。これの一面を平らにしたいとのご希望をお持ちでしたので,研磨の実際を60分一本勝負で開始しました。

まず出っ張りの面積が小さかったので直接研磨しようかとも思いましたが,削り落とす過程でほかの部分に傷をつけると面倒なことになるので,ノミでたたき落としてみました。きれいな面にはテープを貼って保護して,平ノミで叩くと,いい感じに剥離してくれます。出っ張りが小さくなったら次は角を丸めます。方解石の研磨で最も大切なことは,角を丸めておくことではないかと思います。劈開面の角がそのままだと,そこから欠け落ちた小片が研磨面に入り込んで大きな傷をつくるのです。

角を丸めたら石研ぎです。深い傷がつくのでやりたくない工程ですが,平面を出すには砥石が必要なので,やむを得ずやるわけです。赤レンガを台にして,WA#400の粒子と大村砥の粒子をたっぷりつけて遊離砥粒による研磨を行います。出っ張りを重点的に研いで自然な平面が出るようにします。完全に平らになるちょっと手前でこの工程はやめ,次からは耐水ぺーパーで研磨します。まず平面台の上に置いた#400でそろりそろりと研磨して,#800,#1000,#1500,#2000,#5000と段階的に進めます。前の研ぎ目を打ち消すように方向をクロスさせながら研磨します。

ここまでくればコンパウンドにうつります。セーム革にホルツのコンパウンドをつけてひたすら磨きます。最初2μ,次に1μの粒子を使います。この段階で方解石の霞が晴れてきます。仕上げはダイヤモンドパウダー#8000と#14000です。これもセーム革につけて磨きますが,最後の#14000は回転工具にバフをつけて使います。あっというまに一時間が過ぎましたが,何とか,方解石を割って削って透明にするところまでをご覧頂くことができました。きょうの画像は筆者の方解石群と,仕上げに使っているダイヤモンドパウダー。本ページの読者は石好きもおられることでしょうから,きっとこのダイヤのペーストは見たことがあるでしょうね,そんな風に思っています。さすがにダイヤだけあって強力で,サファイヤでさえも研磨できます。

なお念のために申し上げれば,ここで書いたことは素人が考案した手磨きの方法であって,うまくいく保証はまったくありません。同じように作業したとしても僅かなちからの加減で結果はどうにでもなります。個人的な見解では,方解石の研磨は刃物研ぎと似ていて,中砥をどれだけ丁寧にかけられるかで勝負は決まります。方解石なら#1500,#2000,#5000をどれだけ丁寧にかけられるかで,仕上がりの表面状態は大きく変わると思います。耐水ペーパーは硬い感じがするので,このくらいの粒度からもっと柔らかい基板に粒子をつけたものを用いた方が結果がよいかもしれません。とにかく,方解石の研磨は難しいの一言です。どれほど練習しても満足行く結果には辿り着きません(画像/MWS)。








2014年11月14日


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素晴らしい本が出版されました。『イラストレイテッド 光の科学』(朝倉書店)です。選ばれたトピックを,数式を使わずに丁寧に記述し,理解を助ける豊富な図版と,家庭でもまねできる実験手法,それに著者らが撮り溜めた貴重な写真の数々で埋め尽くされた本です。ごまかしのない記述は,本当に理解している人しかできない芸当で,読む方も紙と鉛筆を用意して真剣かつ丁寧に理解してゆく必要がありますが,それを乗り越えて理解ができれば光の世界への大きな扉を開けたことになるでしょう。とにかく,類書のない貴重な本で,本ページの読者の全てに推奨いたします。

この本にちりばめられている写真を見ると,本当に光というものをよく見ていると感心します。32ページ見出しの写真はお見事,55ページ上段の写真は思わず真似したくなることでしょう。光の参考書というだけでなく,写真はこう撮影するという参考書としても好適で,筆者などは,忙しくて尻に火がついているにもかかわらず,ついついパラパラとめくって時間が過ぎゆきます。光でミクロの世界をご案内している身としては,目が離せません。ご家庭でも再現可能な実験手法も解説してあって,いくつかのトピックについては単なる読本を超えて,簡単な実験テキストにもなります。

本書の著者である田所・石川 両先生は筆者の大切な知人でもあります。これまでも色々なことを教わってきました。お話しすると巨岩の一部にでも触れているかのようで,この人たちの知識の全体像はどうなっているのかと思わずにはいられませんでしたが,こうやって一冊の本を読んでみると,この境地に達するにはどれほどの勉強をしたことかと感嘆するばかりです。ものごとを理解するためにはしっかりとした真面目な態度の勉強が不可欠なことは言うまでもありませんが,その姿勢の大切さは,「あとがき」にも触れられていて,この「あとがき」は日本国民の全員に読んで欲しいとさえ思います。

これ以上の多言は不要でしょう。この本を見て,「面白そう〜」と思ったそこのあなた,amazonへ,書店へ,急げ急げ(画像/MWS)。



*1 あまりに素晴らしい本なので,当サービス自慢の巨大方解石を取り出して,「光の科学」っぽいことをしてみました。

*2 11/15日分の「本日の画像」をアップする際に,14日分を上書きして消してしまいましたので,新たに書き起こしています。一日前にアップしたものと,ニュアンスは同じですが文面は異なります。





2014年11月13日


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ここのところ紹介しているLychnocanomaという放散虫は,よく検鏡してみると,ぺらぺらのシリカの薄膜を持っていたらしいのです。どの個体をみても,これが破断して失われたような痕跡が見えます。本種は,ひょっとすると,よく成長した個体はひらひらしたシリカの薄膜で水の抵抗を増加させ,沈みにくくなっていたのかもしれません。そういった工夫でもなければ,こんなに分厚いシリカの殻を持つ種がプランクトンとして浮遊していたとは考えにくいのです。顕微鏡を覗きながら,一千万年前のむかしに思いは馳せるのです(画像/MWS)。








2014年11月12日


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これは地上18メートル付近の,ホテルの外壁にいたクモ。雨が降らない限りは水もなく,虫が飛んでこない限りは食べ物もないところで,ホテルの灯りに誘われて飛んでくる小昆虫を食べてここまで育ったのでしょう。地球上で生物の痕跡のないところを探すことは難しいと言われますが,こんな不毛なところにもちゃんと生態系の一部が存在していると,本当だなぁと思うのです(画像/MWS)。








2014年11月11日


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緑のある風景,何も説明がなければ,何があったのかはわかりません。ここは宅地だったとのことです。確かに不自然に平坦な土地で,しかし畑地でもなく,何かの跡地でなければおかしい整地状態です。あの津波に数メートルの高さで襲われ,何もかもが流失/破壊して,更地が残ったのです。奥に見える高台は,移転先として整備している途中のものです。津波もはい上がれない高さのところに,新たに住宅地ができる予定です。東北各地の沿岸で起きていることですが,日常の雑事に紛れて忘れられてしまいがちです。だからこうして訪問地の画像を見て,記憶に焼き付けるのです(画像/MWS)。








2014年11月10日


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ここのところ紹介している放散虫Lychnocanomaを作ってしまった人がいます。きょうの画像がその作品で,驚異的な出来映えです。筆者はおそらく,世界でいちばん,この放散虫を拾い出して取り扱った部類に入ると思っていますが,この模型は本物にしか見えません。世の中には恐ろしい技術を持った人がいるものだと感嘆しています。

こちらに紹介があります。

銀細工のLychnocanomaも製作販売しています(こちら)。

この銀細工も素晴らしい出来映えです。何より驚くのは,この銀細工を放り投げて転がしてみると,本物の放散虫と同じような転がり方をするのです。精巧に作ると重心までも一致するようで,ミニチュアとして秀逸です。皆さんもRC GEARさんから入手して,ひと味違ったアクセサリーとしてはいかがでしょうか(画像/スクリーンショット)。








2014年11月9日


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こんかい供給するLychnocanomaの典型的な個体はこんな感じです。これはほとんどパーフェクトな個体で,常にこのようなべっぴんさんがマウントされているわけではありませんが,全体の姿形はこのように見えます。肉厚のシリカによる輝きがあるので,長軸に対して横からの偏斜照明が抜群に効きます。厚みもあるので深度合成の練習用にもよく,裏側からの観察もでき,顕微鏡の練習用としても有用な物体です。二枚目の画像に写っている,針のような構造(骨針)は釣鐘タイプの放散虫に存在する重要な形質ですが,多数マウントして調べてみると,これが保存されているものと,そうでないものがあります。そこまでの再現性を問われると価格がとんでもないことになってしまいますので,全体の姿がOKならば,それは保存状態良好と見なしています(画像/MWS)。








2014年11月8日


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きのう紹介したLychnocanomaの拾い出し風景。恐ろしい量の試料を処理して,放散虫を濃縮して山盛りにして,そこから拾い出したものです。見てお判りの通り,ほとんどが壊れています。大きくて太くて立派なので,なぜ壊れるのか不思議です。珪藻などが無傷で残っているものも多いことを考えると,降り積もって堆積物となり,それが地上にでて堆積岩となり,数限りない地震や凍結融解に晒されるとき,しなやかさに欠けるものはポッキリ折れて壊れるのかもしれません。しかしがんばって探し出せば,たまには壊れていないものもあって,そういうものを拾い上げる気分は,さんぽ中に新鮮なハタケシメジに出くわしたような,悪くない気分です(画像/MWS)。








2014年11月7日


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今季の放散虫スライドではLychnocanomaの一種が供給可能になっています。この放散虫は聞くところによると,放散虫研究者でも無傷の完全体を持っている人は希なのだそうです。とても分厚くて立派な姿をしていて,低倍率での偏斜照明や微分干渉では素晴らしい輝きを見せます。これの完全体を,気泡を残存させることなく,お届けしたいと思っています。きょうの画像は完全体と,トゲが折れてしまった破損個体の例です。この画像でわかるように,けっこう個体差が大きく,トゲの伸び方や曲がり方はいろいろあります。何度眺めても見飽きない,日本刀を思わせるような,不思議な質感をもつ放散虫です(画像/MWS)。








2014年11月6日


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ニコンsmall worldの顕微鏡写真コンテストのサイトが2014年版に更新されています。今年もいろいろなミクロの世界で埋め尽くされていますので,まだごらんになっていない方は

こちら

を眺めてみてはいかがでしょうか(画像/スクリーンショット)。



*1 それにしても,今年も例年以上にカラフルな画像が満載です。暗視野でそれ自体をきれいに発色させられる珪藻(プレウロシグマ)でさえも,レインバーグ照明+暗視野で色をつけているものが選ばれています。ここまでくると筆者的には下品に感じてしまいます。どうみても顕微鏡写真コンテストというよりは,アーティスティック・スモール・ワールド・フォトコンテストという感じです。そんな中,Kaoru Katoh先生の超解像顕微鏡による解像限界付近のイメージングが光ります。




2014年11月5日


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こんなこともあろうか系で撮影しておいた…わけではありませんが,気になっていたので新幹線車内から狙っていたります。日本のウィスキーが世界最高の栄冠に輝くのは不思議な気もしますが,まじめな職人が技を追求した結果であることは間違いなく,目出度いことです(画像/MWS)。








2014年11月4日


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公益財団法人藤原ナチュラルヒストリー振興財団によるナチュラルヒストリーフォトコンテストの受付が始まっております。顕微鏡やマクロレンズを巧みに使いこなす本ページの読者の方々であれば,入選の可能性も高まると思っています。

こちら

を参照の上,この一年間のとっておきの写真を応募してみてはいかがでしょうか。そういうきょうの画像は,ナチュラルヒストリーとはあまり関係のなさそうな一コマ。たぶんクマゼミの抜け殻です(画像/MWS)。








2014年11月3日


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珪藻試料を集めていて困ることは,似たような種組成のものが多いということ。マウントしてみて,すでに販売中の製品と変わらないような種組成の場合は,新たな品物にはなりません。そういったものは保管するか,Jシリーズ用の珪藻になりますが,Jシリーズの珪藻も150種を超えると新たな種を追加するのに効率が相当に低下してしまいます。一つのサンプルを処理して,珪藻の山盛りをつくって,新たに追加できた種が1〜2種ということが普通です。手持ちにない種ばかりが入った試料が入手できれば理想ですが,そうは問屋が卸さないのが実情です。画像は処理中の珪藻で,どうしようか取り扱いを決めかねているもの。貴重な遠沈管がこうやってふさがっていくのはよろしくありません(画像/MWS)。








2014年11月2日


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さいきん気がついてつよいショックを受けたのがきょうの画像。マツナミのスライドグラスの箱には,紙を折ればストッパーになるように切り込みが入っているのです。この切り込みは当然見ていましたが,それ以上考えることをしなかった…。ちょっと考えればわかることなんですけど。世の中には,誰も教えてはくれないことが多々あって,これもその一つなのでしょうが,それにしてもスライドグラスを千枚単位で仕入れる筆者としては,おのれの観察能力のなさにうなだれたのでした。

もちろん,Jシリーズのような高度な製品を製作しているのですから,スライドグラスの取り扱いには極度の注意を払っています。スライドグラスの入った箱を運ぶときには,日本酒があふれるほど注がれたグラスを運ぶのと同等以上に,そーっと運びます。置くときには如何なるショックも与えないようにそっと置くのです。取り出すときも,内部のスライドグラスを決して動かさないように,一枚だけはがすように取り出すのです。使い切るまでスライドグラスは同じ位置にあって,一度も倒したりしません。このような注意を怠ると表面に傷が付く可能性が高まり,一度ついた傷はとれないのです。

さういうわけで,今回気がついたストッパーを使ったとしても,製品の出来映えには全く関係ないものと判断していますが,それにしても,こんな簡単なことに気がつかないようでは,他にも山ほどのことを見逃している気がしてきて,何となく居心地が悪いような気もします(画像/MWS)。








2014年11月1日


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Jシリーズのような繊細なものを作るには,毎日の食事をおろそかにしないことも重要です。甘いものを食べないとか,煮野菜を多くするなどは基本中の基本ですが,小魚類などの栄養価の高い食品も大いに利用価値があります。きょうの画像はツノナシオキアミ。これは東北地方でよく売っているのです。昨年秋のプランクトン学会(仙台)で,休憩室に置いてあった煎餅がツノナシオキアミ入りのもので,その風味・うま味に驚きました。休憩室係のお姉ちゃんに,これ,おいしいねぇ,どこで売っているの?と聞いて困らせてしまったのも懐かしい想い出です。

それでツノナシオキアミが気になる日々を過ごしていたのですが,この夏に気仙沼でツノナシオキアミがどこでも売られていることに気がつき,たくさん買い込んで帰ったのでした。そのあとに,地元の中嶋水産にも置いてあることが判明し,めでたく日常利用が可能になったのでした。

ツノナシオキアミは,うま味が上品な感じで,オキアミ独特のクセは弱く,ほかのオキアミ類と比較しても,和風料理には優れていると思います。加熱したキャベシにツノナシオキアミを混ぜて少しごま油をたらせば,毎日の健康維持食品にも最適です。味と風味は,かき揚げにもよくあうことでしょう。ざるそばの薬味にしてもよさそうです。お好み焼きに入れれば完璧かもしれません。そんなことをちまちまと考えつつ,日々の食事でいい加減なものを食べないように注意して,Jシリーズは製作されていくのです(画像/MWS)。









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