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ミクロワールドサービスが顕微鏡の世界を伝えるコーナーです。
日々の業務メモやちょっとした記事もここに記します


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2014年10月31日


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今年も12月のJシリーズ販売にむけて連日の作業となっています。今年は珪藻に加えて放散虫も一定数供給できる見込みです。放散虫は入手がむずかしく,きれいに洗い上げるのも難しく,破損の少ないものを探すのも大変で,ころころ転がって並べるのも大変という代物です。きれいな放散虫を並べたプレパラートは一般に出回ることは,まずないといって良いくらい希少なものですが,それを何とかして供給しようというわけです。

こういった細かい操作をする期間中は,いろいろなことに特別に気を遣います。特に体調の維持が大変です。指先のわずかな震えもミスにつながりますので,過剰なカフェインはとらず,好きな酒も(薬用酒を少量以外は)やめて,可能な限り睡眠を確保して(ほとんど無理ですが),体温を維持するように心がけ,作業後は適度な運動で長時間イスに座ることによって縮まった寿命を取り返します。何かを追求するスポーツ選手の生活に似ているかも…と思いつつ,でも,よい物ができてお客様が喜んでくれるのはうれしいので,完全無欠の製品を目指して日々を過ごすのです(画像/MWS)。








2014年10月30日


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珪藻や放散虫などの細かいものは毛先に吸い付けて取り扱います。毛は動物の毛が一般的で,まつげなどの,先端が細いものが適していますが,これといって決まりがあるわけではありません。操作内容によっては,弱々しい毛が欲しかったり,コシのある毛が欲しかったりするので,筆者はいろいろな毛をストックして試したりもしています。珍しいところではケガニの毛も使いました。。

これらの毛は,0.5mmのステンレス線に接着して,シャープペンシルにセットして使うと便利です。このシャーペンにも向き不向きがあって,重心が適当な位置にあって,握りやすく,物体を振り落とすときの振動を伝えやすく,ハンドリング時に事故を起こしにくいといった特性が求められます。使いやすいものは少なくて,筆者は7年前に入手したものをずっと使っています。同じモノがどこかに転がっていないかと文房具売り場を覗いたりもしていますが,なかなか見つかりません。きょうの画像は今まで使ってきたものと,最近見つけた有望そうなもの。六角形で,ポケットに刺すフックがついていないことは必須要件です。はて,実戦に使えるか,それとも無駄遣いか…,買ってみなくてはわかりません(画像/MWS)。








2014年10月29日


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キュウリの明視野画像だけでは芸がなさ過ぎるぞーというお叱りが飛んできそうなので,蛍光顕微鏡画像を久しぶりに取得。サンプルは昨日のキュウリ薄切りそのもので,これを落射型蛍光顕微鏡で撮影しています。光源は405nmのLEDで,励起側フィルタは外して直接ダイクロイックミラーに導いています。このようにすると光のロスが少なくてLEDでも明るい蛍光画像がとれます。ただLEDのブロードな発光によって,背景がブルーに着色するので,その色については減算で消しています。紫色光は葉緑体をよく光らせますが,この画像でも,キュウリの皮付近に葉緑体が密集している様子と,細胞のヘリに葉緑体が分布している様子がわかります(画像/MWS)。








2014年10月28日


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オレは研ぎの記事だけに興味があるのに,さいきん全然研ぎの記事が掲載されないじゃないかーというお叱りが飛んできそうなので,きょうは研ぎの話。常々,両刃の包丁の研ぎにはいろいろな疑問があって,その疑問を解決するためにいろいろ試したりもしています。普段づかいの三徳包丁は裏面をしのぎからベタの刃付けにします。表側はしのぎからベタに研いで,刃先は蛤刃にします。この状態で使いますが,ほんの少し切れ味が落ちた時点で,表側を青砥でシャリシャリと軽く研ぎ,さらに丸尾山の『合さ』で軽く研ぎます。裏は研ぎません。そうしたら包丁を洗って乾かし,厚手のフリーペーパー(雑誌)に擦りつけて残存するカエリを取り除きます。これで実用十分な切れ味が復活します。裏は完全平面を出してあれば,柔らかい食材を切っている限りにおいて,表だけ研いで微細なカエリを取れば切れるようになるという,カンナのような片刃の刃物的な発想での処理です。この方法のよいところは,最低の手間で切れ味が復活し,しかも刃物の形が崩れにくいということです。両刃の包丁を両刃に研いでいると,ついつい刃先ばかり研いでしまい,数ヶ月もたてば食い込みも鈍くなるので,しのぎから研ぎ直しになるのです。それを防ぐために思いついてみた方法です。画像は切ってみたキュウリ。薄く切れていることはお判り頂けるかと思います(画像/MWS)。








2014年10月27日


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天体画像ばかり掲載しておまえは何をやっているのだーというお叱りが飛んできそうなのでアリバイ画像を一つ。とにかく一種類でもいいから珪藻や放散虫の種類を増やしたくて,手元の試料をひっくりかえしています。きょうの画像は佐渡島の珪藻化石を処理したもの。ここから花笠模様の珪藻が出てくるのですが保存状態が悪く歩留まりは最悪です。それでも,少しでもいいので拾い上げて在庫をつくりたく,珪藻土の塊を洗剤に漬けてみたり,アルカリ処理してみたり,酸処理してみたり,過酸化水素を加えてみたり,電子レンジをかけてみたり,水で濯いでみたり,煮沸してみたり,還元剤を加えてみたりしているわけです。小さなスケールでの作業で,最終段階は超純水に匹敵する自家精製の蒸留水10滴ずつで繰り返し洗うのです。沈澱管として使っているのはビーズの容器です。この小さなポリスチレン管は作業性がよくて重宝します(画像/MWS)。








2014年10月26日


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昨日のようなへたくそな太陽黒点画像を掲載していると読者からお叱りが飛んできそうな気もするので,もう少しまともな絵になるようにしてみました。筒は8cmF15,ミザール・カイザーの対物レンズを流用した塩ビ製の望遠鏡です。これにBORGの金属鏡筒を介してNikon1J2を装着。追尾はしていません。フィルタは52mm径のSR-64+PO1を使うことによって減光しています。口径は絞っていません。微細構造の撮影には,カメラはモノクロモードに設定して,G画像を取り出しています。露出はマニュアルで,1/4000〜1/16000でいろいろ撮影しました。その結果がきょうの画像です。一枚目は全景。二枚目は太陽黒点像(等倍切り出し)です。黒点の微細構造と,粒状班っぽいざらざらが多少は見えています。

それにしても太陽の撮影は難しいです。望遠鏡が太陽の方向を向いているので,デジカメのモニタが見づらいことこの上ありません。遮光カーテンをかぶりながらの作業となりました。ピント位置もよくわかりません。ひどいシンチレーションで大きく揺らいでいるからです。加えて建物から発生する熱で気流の揺らぎが発生して,まるで水底を覗いているかのようです。同じピントで10枚撮影しても10枚違う絵になります。95枚撮影したところで作業終了としましたが,まともに写っているものはほとんどありませんでした(画像/MWS)。








2014年10月25日


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肉眼でも観察できるサイズの超大型黒点が発生しています。本ページの読者からも「ぜひ見て下さい」との撮影リクエスト?を頂戴しました。24日は朝から晴れましたので,昼に撮影してみました。このサイズの黒点ならば,金環日食のときに用いた日食用のサングラスを使えば,はっきりと視認できることと思います。黒点は日々,位置と形や大きさが変わっていくので,毎日観察するのも面白いかもしれません。きょうの画像はTokina SL300mmF5.6にNikon1J1,即席の減光フィルタをつけて絞りF22,ホワイトバランスはデーライト,露出はマニュアルです。画像は両方ともトリミングしていて,二枚目は拡大処理(バイキュービック)もしています。太陽は「のっぺり」していて,デジタル画像の階調だと表現が難しいですね(画像/MWS)。








2014年10月24日


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23日は機材輸送の用事を利用して分光学の専門家と情報交換ができました。ひじょうに博識で光技術に関する経験の深い方ですので,何の話を聞いていても面白くたいへん有意義な時間となりました。手持ちの分光器でわからないことが解決でき,また分光測定時の注意点がデジタルイメージングと反対の考え方など,目から鱗が落ちるとはこのことでしょうか。干渉光学系に関する質問もさせていただき,筆者にとっては貴重な時間となりました。日常の合間に訪れる,このようなちょっとした勉強の時間というのは本当に有り難いものです。本来ならコンサル料金を払わなければいけないようなお話しを,茶飲み話として楽しめるというのは,無上の時間といってもいいのだと思っています(画像/MWS)。








2014年10月23日


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来年こそはもっとがんばってもらいましょう…(画像/MWS)。



*1 この電車,もうちょっとうしろにマエケンが描いてあるのだけれども,もしもメジャーにいってしまったら,当然塗り直すのでしょうね。大変だなぁ。








2014年10月22日


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今週末は東京湾大感謝祭2014が開催されます(こちら)。過剰な開発のせいで水際に近づくことすら難しくなってしまった東京湾を知る大変よい機会です。いろいろな体験ができますし,研究動向を知ることができるシンポジウムも開かれます。お近くの方は,足を運んでみてはいかがでしょうか(画像/スクリーンショット)。








2014年10月21日


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今年は秋が訪れるのが早いような気がしています。秋を知らせてくれるものはいろいろありますが,今年は,オーシンツクツクが8月4日には鳴き始めて,ヒガンバナは8月後半には芽を出していて,極めつけは,9月14日頃にキンモクセイが咲き始めて,キンモクセイの香りを感じながらアブラゼミの声を聞くという,信じられないような秋の体験をしたのでした。東京都内でのことです。

でも,しみじみと秋だなあと感じるのは,日の入りも早くなってきた夜に,東の空に『すばる』を見つけたときです。小学校に上がる頃には,すばるは,晴れていれば探す対象になっていました。当時は目も良くて,肉眼で5〜7個の星が見えたものです。今では個々の星は判別できませんが,合成光度が1等星クラスなので,ぼやっとした姿が都内でも判別できます。これを見つけると,シーズン初めには望遠鏡でその姿を確認せずにはいられないんですよね。

きょうはそんなすばるを,Nikon1で撮影してみました。Tokina AT-X 90mm F2.5をつけて,少し絞って,3秒の露出。ISOは200です。簡易赤道儀にのせて追尾しています。画像処理に加えてトリミングもしていますが,都区内のベランダからの撮影でも,このくらいは写ります。この姿を見ると,何度見ても,きれいだなぁと思うのです(画像/MWS)。








2014年10月20日


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きのう掲載した試料は,相当きれいになっていると書きましたが,採取した時点ではどこからどうみても『泥』です。その泥を一滴とって検鏡しても,珪藻は少ししか入っていません。そこで簡易処理を施してから,沈降分離します。泥水をかき混ぜて沈殿の様子を観察し,数秒ごとに上澄みを採取して,泥と珪藻が分離されているところを探します。大体の感覚がわかったら,泥水をかきまぜては,上澄みをすくうといった作業の繰り返しです。

こうして得た珪藻分画には,プレウロシグマがたくさん入っていました。この珪藻はレンズテストに用いられてきた種でもあるので,メガネケイソウとの和名もつけられています。主に泥の上にいるので,干潟の泥を探すと見つかることは判明しています。ギロシグマも入っていることが多いです。この試料は両者を探しに行って両者を多量に採取できた希有な例です。DL-TESTや珪藻ツリーの原料が足りなくなってきているので,ぜひとも処理に成功して,楽しく拾い上げたいと思うのです…(画像/MWS)。








2014年10月19日


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これは処理中の試料。洗浄中のものを水ごと吸い取ってスライドグラスにのせ,珪藻が沈んだら水を流してしまうと,こんな感じにガラスに貼り付いた珪藻が残ります。これを乾燥マウントのまま撮影しているので,高コントラストの画像になっています。珪藻に詳しい人ならば,この試料が外海に面した干潟の泥上から採取したものであることを見抜くかもしれません。昨年採取したものですが,鉱物粒子をどうやって取り除くべきか考え中です。メッシュにのせて洗えばきれいにできる可能性が高いですが,小型の珪藻や細い珪藻をロスしてしまうのがもったいないですし,破損するものもあります。沈降分離で鉱物を分けると途方もない時間がかかる上に,処理が不十分になりがちです。種組成が気に入っている試料なので,大事に処理して物にしたい気分です。珪藻をきれいにするのは難しく,採取してきた試料の7割くらいは捨てているように思います。しかし当サービスのお客様は,完璧にきれいな珪藻をお好みなので,これからもきれいな試料を作っていかねばなりません。。ちなみに,きょうの画像の状態は,ご自分で珪藻採取するかたならお判りでしょうが,これで相当にきれいになっているものなのです(画像/MWS)。








2014年10月18日


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Jシリーズの製作準備にむけていろいろな作業がありますが,ここのところは珪藻・放散虫の在庫整理を行っています。数年間拾い出しを続けた試料は目的の珪藻が少なくなってきているので,ほかの試料とあわせてしまい,もう一度,洗浄処理を行って新たな混合試料にします。珪藻の残っていない試料は廃棄して,ガラスの基板のみを再利用します。拾い上げた珪藻が並んでいる『在庫』のガラス基板も,2年も経つと落下物で汚れが目立つようになるので,新たに清浄にしたガラス基板に載せ替えます。この載せ替え作業は『引っ越し』と呼んでいます。この作業では,産地別,洗浄度合い別,種類別などの整理もあわせて行います。珪藻を汚さないようにスピードが要求される作業ですが,少しでもハンドリングを誤れば珪藻をへし折ってしまうことになるので,流れるようなやさしい動作が必要になります。作業中は空気を乱さないように,極力ほかの動きをしないうようにしているので,画像はありません…(画像/MWS)。








2014年10月17日


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手元にあるカナダバルサムを溶媒に溶かしてみたところ,何かがおかしい感じがします。カナダバルサムには詳しくないのですが,不溶解分があるようで,濁るのです。しかし固化した物は透明です。こうなると扱いがひじょうに面倒になってしまいますので,溶媒に溶かさなくても使える方法はないものかと考え中です。溶媒に溶かすと,封入剤の硬化にともなって体積が減るので,珪藻や放散虫の封入には,あまりうれしくありませんし,少しの濁りも好ましくありません。きょうの画像はカナダバルサムでつくった「ひも」です。こうしておけば,あとで,少量を折って使えないかと思ったのです。思いついてしまったことは,とりあえずやってみなければなりません…。こうして,秋の貴重な時間が過ぎゆきます(画像/MWS)。








2014年10月16日


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研磨剤は日常生活でもお世話になるものです。筆者は磨き物も研ぎも好きですので,各種の耐水ペーパーやら研磨剤やら,たくさん持っています。きょうの画像は家庭用研磨剤の拡大像です。クリームクレンザー『ジフ』は,研磨剤として炭酸カルシウムを採用しているとのことです。それならば微少な方解石が拝めるのではないかと,手元にあった『ジフレモン』の研磨剤を水洗いして乾燥し,検鏡してみたのです。結果は画像のごとくで,数十マイクロメートル程度の微少な方解石が視野に広がります。これだけ小さくても劈開によって方解石独特の形の破片になっています。画像一枚目は明視野,画像二枚目は簡易偏光での撮影です。炭酸カルシウムは濡れ性が悪く,水洗いしていると,どんどん表面に浮いてきます。カキガラのカルサイトを扱っているときも水に沈まないので難儀しましたが,この研磨剤も同様でした。そのあたりに注意しながら水で濯げば,皆さんも方解石の微少結晶を大量に入手できるでしょう…(画像/MWS)。








2014年10月15日


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さらに機材を換えて,こんどはNikonクールピクス4500で撮影。マクロモードでほぼ最短撮影距離。画像一枚目は縮小処理したもの。画像二枚目は,べつの石ころを撮影して等倍切り出ししたもの。放散虫が写っています。E4500はすでに大昔の機種として忘れ去られていますが,カメラ単体でこれだけのマクロ性能が10年以上前に実現されていたことは覚えておいたほうが良い気もします。欠点も多いですが優れた点もあって,特に,深い被写界深度を求められる近接撮影では,現在でも通用する性能にも思えます。小型の貝類などの撮影で,いまでも使用している研究者を知っています。機材を知り尽くしていないとできないことで,さすがと言わざるを得ません(画像/MWS)。








2014年10月14日


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こんどはM Plan 10x (0.25) 210/0で,直接焦点で撮影してみました。さすがに顕微鏡対物レンズだけあって,マクロレンズよりも高解像な絵になっています。穴ぼこの中にいる放散虫の多様な姿が見え隠れして興味深いものがあります。画像4枚目は平面研磨した,穴ぼこのない部分。ここも円形の構造で埋め尽くされているうように見え,おそらくこの石ころは,放散虫でできた塊のようです(画像/MWS)。








2014年10月13日


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きのうの石ころを研磨して整形し,平面にならしてみました。画像一枚目はこれをTokina AT-X M90にマクロエクステンダーで等倍撮影したものです。穴ぼこがたくさんあって,中に放散虫が見え隠れしています。そこで今度はオリンパスのZuiko Macro 38mmで撮影してみれば,なかなか興味深い眺めになっています。この繊細なガラス細工が億年単位で保存されていたというのは奇跡のようです。多様性もあるようなので,多少壊れていたとしても,拾い上げてマウントしてみたいですね(画像/MWS)。








2014年10月12日


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放散虫は数億年の歴史をもつ生物ですので,海底の泥に入っていることはもちろん,硬い岩石中からも出てきます。放散虫チャートは有名なところですが,ほかの鉱物などにも含まれていることがあります。その一例が先月入手した石ころで,マンガン系の鉱物らしいです。硬く,砥石をかけてもゆっくりとしか削れないほどですが,これの表面を顕微鏡で眺めてみると,確かに放散虫らしきものがパラパラと見えます。この恐竜時代の化石をどうやって無傷で取り出すか,挑戦はまだまだ続きます(画像/MWS)。








2014年10月11日


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新幹線開業50周年なのだそうです。というわけで,きょうの画像はN700系車内で撮影した新幹線開通25周年記念のブックカバー。当時は100系が走っていて,座席がよくて,快適だった記憶があります。当時は学生だったので,たまに学会等で乗るくらいで,新幹線に乗るというのは一大イベント的な気分だったのを思い出します。このブックカバーは紀伊国屋書店が採用していたもので,パステル調のデザインが素晴らしいです。仲間が書店員さんに頼み込んでたくさんもらってきてくれたので,ブッカーで補強して新書用,文庫用,選書用のブックカバーを作り,往復の通学時間の読書に使っていました。新幹線は人気者で,このブックカバーをしていると,ブックカバーをチラチラ見ている人がたくさんいたような気がします。バブルも終わりの頃の,ちょっと懐かしい話です(画像/MWS)。








2014年10月10日


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きょうの画像は,皆既月食の進んでいく様子を,露出オーバー気味に表現した例。画像一枚目は,グラデーションの感じが柔らかで,何となく,「おいしそう」な感じがします。。食の進行にしたがって,赤色がつよくなってきているのがよくわかります。ちまたに出回っている皆既月食の画像は,肉眼でみた感じよりも,「赤銅色」を強調したものが多く,人気も高いように見えます。そこで当サービスでも,そのようなわかりやすい絵も掲載する次第です。

【撮影データ】 2014年10月8日夕刻,BORG100EDカーボン,小型赤道儀(誠報社)+ミザールMMD-V改造品,Nikon1J2,リモコンシャッター,露出モードM,撮影地:東京都豊島区南大塚。

最後の画像はカメラ側の制限で露出が不足していたので,数秒の間をおいて連続撮影したものを合成してあります。単なる加算合成ですので,露出をかけた絵と同じで,「作り物」の絵ではありません。

今回の皆既月食の部分を特集ページにしました。

こちら  に置いておきますので,教育用,観賞用などにご利用下さい(画像/MWS)。








2014年10月9日(3)


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2014.10.09 19h41m58s



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2014.10.09 19h51m00s



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2014.10.09 19h55m00s



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2014.10.09 19h55m36s



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2014.10.09 19h56m10s



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2014.10.09 19h56m28s



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2014.10.09 19h56m44s



【撮影データ】 

撮影日時:2014年10月8日19時41分58秒−56分44秒
撮影地:東京都豊島区南大塚
緯度経度:北緯35.726341,東経139.735397

望遠鏡:BORG100EDカーボン(現トミーテック製),小型赤道儀(誠報社)+ミザールMMD-V改造品
カメラ:Nikon1J2,リモコンシャッター,露出モードM
画像処理:縮小(加重平均),トリミング



月に恒星が隠される現象を掩蔽(えんぺい)といいます。星食(せいしょく)とも呼ばれます。日常的に起きていますが,通常は月が明るすぎて観測が困難な場合が多く,きれいに撮像できるような掩蔽は,それほど多くありません。今回の皆既月食では,8.8等星という暗い星の掩蔽が起きていて,月食の撮像中に気づきました。星が暗いので写るとは思いませんでしたが,モニタで確認すると,どうみても写っているし,このままいけば見事に掩蔽を撮影できそうだと思い,皆既中は掩蔽の瞬間を撮像しようと試みました。

結果は画像のごとくで,何とか掩蔽を潜入まで追跡することができました。掩蔽は,高感度カメラと精度のよい時計の組み合わせで詳細なデータが得られ,そのデータは様々な用途に使えるのですが,ここで得られた画像は時間精度±0.5秒程度の,お遊びデータです。それでも,こちら で予測されていた19h56.4mの潜入時刻とほとんど同時刻で現象が記録され,じつに充実した月食観察となりました。ふだんこんなに暗い恒星の食は見られないので,貴重なものを見た気がしました(撮影/MWS)。









2014年10月9日(2)


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皆既月食の進んでいく様子。露出によっては肉眼でのイメージと異なる印象になるので,なるべく見た目に近い感じの画像を選んであります。最後の二枚を見比べると,皆既中でも暗い部分の中心が動いているのがわかります。

【撮影データ】 2014年10月8日夕刻,BORG100EDカーボン,小型赤道儀(誠報社)+ミザールMMD-V改造品,Nikon1J2,リモコンシャッター,露出モードM,撮影地:東京都豊島区南大塚。

月食の撮影で,一つだけアドバイスすることがあるとすれば,それはホワイトバランスをデーライトに設定することです。こうすればカメラのホワイトが動きませんので一定した色再現の絵ができます。太陽光はデーライトで,それが月を照らしているわけですので,理にかなっているのかなと(画像/MWS)。








2014年10月9日


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都区内西部は,日没から20時頃まで月の方向に雲がなく,皆既月食の前半を見ることができました。日食と違って月食はたびたび起こるので,これまでたくさん月食をみてきた筆者としては,当日昼から浮き足立つということはありません。8日も一日がかりで作業場の片づけをしていたのですが,気がついたら夜になっていて,あわてて外を見たらすでに欠けている月が昇ってきていたのでした。こうなると落ち着きません。。

直ちに望遠鏡と三脚を取り出して,Nikon1をセットして撮影を開始します。皆既に入ると暗くなるので赤道儀が必要になります。久しぶりに赤道儀もセッティングして,モータードライブを取り付け,いいかげんな極軸で追尾を始めます。何とかセッティングもうまくいって,あとは適当な間隔をあけてリモコンシャッターを切るというお気楽撮影となりました。

きょうの画像はあわててセッティングしている最中に撮影した奇跡の一枚。バードウオッチング用の三脚に望遠鏡をセットして,Nikon1を取り付けてピントを出し,モード設定やリモコンの設定をして,もう一度フレーミングを追い込むために三脚の雲台を操作していたとき,渡り鳥が月を横切りました。操作中でカメラの震動が止まっていませんでしたが,反射的にシャッターを切りました。タイミング的には1〜2秒しかなかったように思います。このような写真を撮りたいと思ってから,三十数年が経ちましたが,ついに手中に収めることができました。子どものころの夢がかなうというのは,こんな気分でしょうか。大きな画像は(撮影したまま), こちら にありますので,皆様もぜひご覧下さい(画像/MWS)。








2014年10月8日


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青色LEDを開発した日本人三名が今年のノーベル物理学賞に輝いたとの発表が聞こえてきました。誠に目出度いことで,心より祝福の気持ちが沸き上がるのを感じます。この受賞に関しては,世界の誰も,文句のないところではないでしょうか。あまりにも画期的で,産業や生活への良い意味でのインパクトも大きく,省エネルギーに貢献し,交通信号の分野では視認性のアップとともにメンテナンス性が格段によくなりました。天晴れという他ありません。

筆者と青色LEDの関わりは,製品が一般販売されるよりも前にさかのぼります。どうやら青色LEDが完成しそうだ,というニュースが科学雑誌を賑わせていたので注目していたのです。前世がカラスだったかもしれない筆者は光る物に目がなく,6歳くらいのときには布団に潜って豆電球を点灯して,その灯りに感動していました。小学校6年生ではじめて買った電子部品は,記憶のかぎりでは,赤色LEDです。中学生になって黄緑色LEDも買いました。しかし青は存在しなかったので,大学院の頃に,青色で,しかも従来よりもはるかに高輝度のLEDができると聞いて,大変な期待をもっていたのでした。

やがて20世紀の後半〜21世紀のはじめにかけて,青色LEDの一般販売が始まると,千石電照や鈴商,マルカ電機工業,秋月電子などを徘徊して,まだ一本幾らという高価だった青色LEDを集めて回ったのでした。青に光るというだけで感動的で,何度も点灯していたことを思い出します。購入目的は,単に欲しいということと,顕微鏡照明のテスト用,それに植物生理学の実験用でした。いずれの用途にもきちんと使えて,光を使った実験が楽しかったですね。

本ページでもLED照明や青色光のイメージングにおける重要性はたびたび取り上げてきました。ノーベル物理学賞記念の夜は,筆者がごく初期の頃に購入した日亜化学の青色LEDで,高分解能イメージングを可能にしてきたニコン対物レンズ群にスポットライトを当ててみました(画像/MWS)。








2014年10月7日


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この冬からは放散虫もコンスタントに供給したいと考えていますが,そのためには,「放散虫在庫」を作らないといけません。珪藻にしても放散虫にしても天然物ですから,そこいらへんに幾らでも転がっているものともいえます(放散虫の場合は外洋の海底など,むずかしい場所にあることもありますが)。そういった試料を有り難く入手して,そのなかにどんなに貴重な種が入っていたとしても,それは,そのままでは,市場的にほとんど無価値なのです。その試料をほぐして,洗浄して,完璧に洗い上げて乾燥し,そこから一つ一つ拾い上げて保管し,封じることに成功して初めて価値を生み出すのです。。

そういう地道な作業の産物が評価もされるわけですが,当サービスの蓄積によって,珪藻は常時かなりの種が供給可能になっています。しかしながら放散虫は,これまでは僅かなストックを並べて販売していただけで,本格的な供給を目指したのは今年からです。したがって「放散虫在庫」がまだまだ足りないのです。珪藻に比べると圧倒的に数が少ないので,それだけでも大変ですが,壊れている個体が多く,なるべく保存のよいものを集めるとなると,これは砂金掘り以上の労働になりそうです…。きょうの画像は,それでも溜め込んできた放散虫在庫です。いっけんたくさんありそうに見えますが,種類も少なく,数十個体並べたプレートを数十枚作ればなくなってしまう,そんな程度の量しかありません。試料処理をしてはせっせと集めるしかないのです(画像/MWS)。








2014年10月6日


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コントラストの良い比較的大きな珪藻は確認が容易ですが,では,イメージングが簡単なのかというとそうでもありません。微細な構造があるからです。きょうの画像は【SKK-01】にたくさん入っているクチビルケイソウの一種ですが,この珪藻は条線の内部に縦条線があり,全体の姿と同時に条線,縦条線を写し込むことは簡単ではありません。この構造はNA=0.65以上なら比較的容易に確認できるかもしれませんが,ピント位置は微妙で,カメラでピントを追い込むのは簡単ではないでしょう。このような解像限界に近い物体を鮮明に撮像する第一歩は,適正な拡大率を設定するということです。写真の世界では無効拡大が嫌われますが,顕微鏡写真撮影,特にデジタルの場合は,情報損失を避けるために,視野が狭くなってもいいから大きく無効拡大にするのが有効です。こうするとライブビューでピント確認ができるようになるからです。できあがったボケボケの画像は,ヒストグラムやコントラスト強調ののちに,無効拡大でなくなるまで縮小してあげればいいのです。ちょっとしたコツですが,大きな効果があります。

きょうの画像は,上で述べたことと反対に,拡大率を低く設定して,中央部をトリミングした例。ピントの追い込みが足りませんし,コントラストも今ひとつです。撮影機材は昨日のデータと同じです。筆者の最高級業務用機材を用いても,使い方を誤れば,ダメな絵になります。(画像/MWS)。








2014年10月5日


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当サービスで販売している珪藻プレパラートは色々な方々に種々の目的でご利用頂いております。中でも多いのが,顕微鏡の性能確認によいプレパラートが欲しいという購入動機です。レンズの微妙な結像特性を見抜こうとするならば,最高級の検鏡技術に加えて,よい標本が不可欠です。多くの人が使っている染色標本は,解像限界のチェックに使うには難しすぎます。

当サービスで販売している珪藻プレパラートは,どれを選んでも,マウントされている珪藻を選べば顕微鏡の性能テストに使えるでしょう。しかしながらコントラストは千差万別で,クモノスケイソウなどは肉眼でも見えるくらい大きく,厚みもあるので,どのような手法でもくっきりとみえます。対して【KRS-TDP】に含まれるバーケレアのようなきわめて薄い被殻の珪藻は,上の画像に示すように,うっすらと見える程度のコントラストです。このような低コントラストの物体でも,照明法を駆使してイメージングすると,微細な周期構造が浮かび上がってきます。高度な練習によい物体といえます。

きょうの画像はNA=0.95のプランアポ対物レンズで,GX1フィルタ,Nikon1J1のモノクロモード,フィルタ効果Gで撮影しています。コンデンサ絞りはNA=0.9です。このような条件でもクモノスケイソウやクチビルケイソウははっきりと見えますが,バーケレアはかすかに見えるといった感じです(画像/MWS)。








2014年10月4日


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レンズの破壊的工作はまだ続いています。失透して使い物にならない接眼レンズがたくさんあるのですが,ほかに代用できないものもあって,可能であれば修理したいのです。修理の第一歩は二枚玉を分離することです。先日は熱衝撃で失敗しましたが,そのあとに読者から懇切丁寧な指南をいただき,加熱による分離を試みることとなりました。知識としては加熱による分離は知っていましたが,成功したことがなく,どうしたものかと思っていました。

結果はきょうの画像のごとくで,一応,分離には成功しています。分離が難しかった三枚玉は450゚Cに加熱して黒こげです。ほかに二枚玉は300〜350゚Cの加熱後に力を加えることで分離自体は成功しています。しかしながら,残存する接着剤の熱変性したものがこびりついて剥がすのが大変です。研磨でも簡単に落ちるものではありません。また黒こげのレンズは相当に研磨しないと接着剤の炭化物がとれません。研磨できたものでも,レンズが変色していて(ソラリゼーション)元に戻りません。一歩前進。しかし一難去ってまた一難…,勉強勉強またべんきょうなのです。勉強代も相当なものになるのですが…(画像/MWS)。








2014年10月3日


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年末のJシリーズ販売にむけて大事なシーズンになってきましたが,学会後のゴタゴタと細々とした用事がえんえんと続いていて,ほとんど顕微鏡を覗けない日が続いています。早めに作業環境を整備して,珪藻や放散虫のプレートを製作しなければなりません。色々な問い合わせや仕事が舞い込むのですが,筆者としては,第一に標本製作,第二に情報提供,第三に研究協力,第四に…という感じで考えてはいます。しかし現実には,ぜんぜん関係ない仕事が第一優先に割り込んできたりして,うまくいかないものです。仕事の管理をきちんと割り切ってやらなくてはいけないのですが,個人事業主は基本的に,首を横に振ったら生きていけない世界に住んでいるので,なかなか難しいものです。きょうの画像は佐渡島の珪藻土に入っていた放散虫。たぶん1千万年前くらいのものです。海水はけっこうな速度でガラスを溶かしてしまうのですが,こんな繊細なガラス細工が海底で溶け残っているのですから不思議ですね(画像/MWS)。








2014年10月2日


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顕微鏡の保管/輸送箱は重要物品なので,雑な工作になってしまうのはよろしくありません。それで段ボールをカットするための刃物を作ることにしました。条件は,オルファのクラフトナイフよりも硬い鋼材で,両刃で,薄刃で,しっかりホールドできてケガしないことです。少し考えて思い浮かんだのは金鋸でした。これで作った切り出しがあったので,早速それを#120程度で両刃の荒刃をつけて,シャプトンオレンジで仕上げました。

段ボールのような,硬い繊維の束をたくさん切るようなときは,仕上砥石は役に立ちません。驚くほど切れなくなります。#600〜#1000程度の荒い刃がいちばん切れ味もよく,長切れします。むかし木綿の布団や,化繊の布団,座布団などを切り刻んで廃棄したことがあるのです。通常は無理でしょうが,筆者は研ぎ技術がありますので,それらの布団を包丁で切って細かくして廃棄したのです(正しい廃棄方法です)。そのとき経験したことは,天然仕上砥石などで切れる刃をつけても意味がないということでした。いろいろ試したところ,シャプトンオレンジ程度で,頻繁に刃を立てながら作業を行うというのが最も効率的でした。段ボールのカットもそれと似ている感じです。硬い刃物に荒刃をつけて切るのが良いようです。

作業は順調に進み,無事に顕微鏡保管・輸送箱ができました。丈夫な段ボールにきれいに穴をあけるのはむずかしいのですけど,専用の刃物を作ったおかげで,きれいに,安全に工作ができました。刃物にも傷がついていません。じつは,ストッパーつきのカッターで練習したのですけど,切れ味も悪く,刃も正確に動かせず,怖い思いをしたのです。それで刃物を作る気になったのですが,正解でした。中年になると,少年の頃みたいに結果を急ぐこともなく,安全確実を大切にすることができるようになるんですね。これからも慎重に行きたいと思います(画像/MWS)。








2014年10月1日


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顕微鏡の保管/輸送用の箱を段ボールで作っていたのですが,オルファのクラフトナイフLには固すぎたようで,切れ味が持続しません。それでもだましだまし使って作業を終え,刃をエタノールで拭ってみたところ,切刃が傷だらけです。刃先が荒れるのなら理解できますが,切刃がこれだけ傷つくのは,段ボール素材に大きな粒径の鉱物が入っているからとしか考えようがありません。印刷用紙などに粘土鉱物や炭酸カルシウムを混ぜるのはふつうのことですし,接着剤に鉱物を含有しているものもあるので,段ボールも鉱物を含んでいてもおかしくありませんが,どんな鉱物をどれだけ混ぜているのでしょう。気になりますね。これだけ傷がついていれば,刃先はボロボロでしょう。研ぎ直しですね(画像/MWS)。









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