2014年皆既月食の画像
2014年10月8日の皆既月食を撮影したものです。
特集ページとして記録を残しておきます。
2014年10月10日
きょうの画像は,皆既月食の進んでいく様子を,露出オーバー気味に表現した例。画像一枚目は,グラデーションの感じが柔らかで,何となく,「おいしそう」な感じがします。。食の進行にしたがって,赤色がつよくなってきているのがよくわかります。ちまたに出回っている皆既月食の画像は,肉眼でみた感じよりも,「赤銅色」を強調したものが多く,人気も高いように見えます。そこで当サービスでも,そのようなわかりやすい絵も掲載する次第です。
【撮影データ】 2014年10月8日夕刻,BORG100EDカーボン,小型赤道儀(誠報社)+ミザールMMD-V改造品,Nikon1J2,リモコンシャッター,露出モードM,撮影地:東京都豊島区南大塚。
最後の画像はカメラ側の制限で露出が不足していたので,数秒の間をおいて連続撮影したものを合成してあります。単なる加算合成ですので,露出をかけた絵と同じで,「作り物」の絵ではありません。(画像/MWS)。
2014年10月9日(3)
2014.10.09 19h41m58s
2014.10.09 19h51m00s
2014.10.09 19h55m00s
2014.10.09 19h55m36s
2014.10.09 19h56m10s
2014.10.09 19h56m28s
2014.10.09 19h56m44s
【撮影データ】
撮影日時:2014年10月8日19時41分58秒−56分44秒
撮影地:東京都豊島区南大塚
緯度経度:北緯35.726341,東経139.735397
望遠鏡:BORG100EDカーボン(現トミーテック製),小型赤道儀(誠報社)+ミザールMMD-V改造品
カメラ:Nikon1J2,リモコンシャッター,露出モードM
画像処理:縮小(加重平均),トリミング
月に恒星が隠される現象を掩蔽(えんぺい)といいます。星食(せいしょく)とも呼ばれます。日常的に起きていますが,通常は月が明るすぎて観測が困難な場合が多く,きれいに撮像できるような掩蔽は,それほど多くありません。今回の皆既月食では,8.8等星という暗い星の掩蔽が起きていて,月食の撮像中に気づきました。星が暗いので写るとは思いませんでしたが,モニタで確認すると,どうみても写っているし,このままいけば見事に掩蔽を撮影できそうだと思い,皆既中は掩蔽の瞬間を撮像しようと試みました。
結果は画像のごとくで,何とか掩蔽を潜入まで追跡することができました。掩蔽は,高感度カメラと精度のよい時計の組み合わせで詳細なデータが得られ,そのデータは様々な用途に使えるのですが,ここで得られた画像は時間精度±0.5秒程度の,お遊びデータです。それでも,こちら で予測されていた19h56.4mの潜入時刻とほとんど同時刻で現象が記録され,じつに充実した月食観察となりました。ふだんこんなに暗い恒星の食は見られないので,貴重なものを見た気がしました(撮影/MWS)。
2014年10月9日(2)
皆既月食の進んでいく様子。露出によっては肉眼でのイメージと異なる印象になるので,なるべく見た目に近い感じの画像を選んであります。最後の二枚を見比べると,皆既中でも暗い部分の中心が動いているのがわかります。
【撮影データ】 2014年10月8日夕刻,BORG100EDカーボン,小型赤道儀(誠報社)+ミザールMMD-V改造品,Nikon1J2,リモコンシャッター,露出モードM,撮影地:東京都豊島区南大塚。
月食の撮影で,一つだけアドバイスすることがあるとすれば,それはホワイトバランスをデーライトに設定することです。こうすればカメラのホワイトが動きませんので一定した色再現の絵ができます。太陽光はデーライトで,それが月を照らしているわけですので,理にかなっているのかなと(画像/MWS)。
2014年10月9日
都区内西部は,日没から20時頃まで月の方向に雲がなく,皆既月食の前半を見ることができました。日食と違って月食はたびたび起こるので,これまでたくさん月食をみてきた筆者としては,当日昼から浮き足立つということはありません。8日も一日がかりで作業場の片づけをしていたのですが,気がついたら夜になっていて,あわてて外を見たらすでに欠けている月が昇ってきていたのでした。こうなると落ち着きません。。
直ちに望遠鏡と三脚を取り出して,Nikon1をセットして撮影を開始します。皆既に入ると暗くなるので赤道儀が必要になります。久しぶりに赤道儀もセッティングして,モータードライブを取り付け,いいかげんな極軸で追尾を始めます。何とかセッティングもうまくいって,あとは適当な間隔をあけてリモコンシャッターを切るというお気楽撮影となりました。
きょうの画像はあわててセッティングしている最中に撮影した奇跡の一枚。バードウオッチング用の三脚に望遠鏡をセットして,Nikon1を取り付けてピントを出し,モード設定やリモコンの設定をして,もう一度フレーミングを追い込むために三脚の雲台を操作していたとき,渡り鳥が月を横切りました。操作中でカメラの震動が止まっていませんでしたが,反射的にシャッターを切りました。タイミング的には1〜2秒しかなかったように思います。このような写真を撮りたいと思ってから,三十数年が経ちましたが,ついに手中に収めることができました。子どものころの夢がかなうというのは,こんな気分でしょうか。大きな画像は(撮影したまま), こちら にありますので,皆様もぜひご覧下さい(画像/MWS)。
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