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ミクロワールドサービスが顕微鏡の世界を伝えるコーナーです。
日々の業務メモやちょっとした記事もここに記します


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お知らせ 

9月第二週の初め頃まで,お休みをいただきます。メール等の返事も遅れます。本ページも不定期更新となります。ご了承くださいませ。


2015年8月31日


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きのう紹介した撮影システムから,Cマウントエクステンダーを外して撮影すると,一枚目のような絵が得られます。鏡筒長は合っているので,像質は問題ないのですが,もともと1/3インチ程度のCマウントカメラに投影するためのアダプタですので,Nikon1の一インチ素子ではケラレてしまいます。ケラレの感じも,顕微鏡を覗いている感があって味わいがありますが情報量的には損をしているのでもったいない気もします。画像二枚目はエクステンダーをつけて撮影したもので,Gチャンネルを取り出したものです。文句のない写りです。これだけ拡大すれば,画素に微細構造を十分のせることができ,サンプリングの定理的にも,分解能が犠牲になることはありません。しかし拡大しすぎると,視野が狭くなりますので,対物レンズが生み出している情報の一部しか利用していないということになります。それも情報欠損です。分解能を活かしつつ視野もある程度広く取れるようなバランスのとれた倍率を見つけて設定するのが腕の見せ所ともいえます(画像/MWS)。








2015年8月30日


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これまで携帯顕微鏡H型でカラー撮影するときは,ニコンクールピクス99x系でコリメート法を多用していました。モノクロ撮影ではCMOSのUSBカメラでパソコンを使って画像取得していました。しかし近年,手持ちの撮影用機材はNikon1系が増殖中ですので,これを携帯顕微鏡H型に使えるようにしなければなりません。方法はいろいろありますが,もっとも簡単で,コンパクトで,光学的にもエレガントな方法が良いのです。こたえの一つがきょうの画像。エドモンドの顕微鏡用Cマウントアダプタに,Cマウントのエクステンダー(リレーレンズ入り)を装着し,Cマウント経由でNikon1に持ち込んでいます。撮影結果が二枚目の画像で,H型は純正そのままでニップル球照明,ホワイトバランスプリセットで,40倍対物レンズを用いてリモコン撮影しています。標本はOTK-01。軸上色収差も,倍率色収差も,この機材としては完全に補正されており,移動用機材としては文句のない絵となっています(画像/MWS)。








2015年8月29日


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真夏の夜の夢…(画像/MWS)。








2015年8月28日


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いろいろとたまってきた仕事を一気に片づけるため,今週末から来週末過ぎまで,標本製作/販売関連をお休みします。メール等にはお返事できる見込みですが,対応は遅くなります。ご了承くださいませ。

きょうの画像は蛍光顕微鏡のテストをしていたときのもの。V励起の励起光のスペクトルが怪しい感じがしたので,405nmのレーザーを突っ込んでみたもの。そのまま突っ込んだら封入剤が秒速で溶けるという危険なことになったので,拡散板を光路に追加してあります。画面いっぱいにスペックルノイズが散りばめられて不思議な絵になっています。拡散板が完全拡散面ではないので,レーザー光があちこちで干渉しまくってこのようになってしまいます。観察用には不適当ですが,これでも平均的な蛍光スペクトルをとるには大きな問題なないだろうと思います。レーザー光は波長純度がきわめて良いので,使いたい波長があるならば,蛍光の励起光として重宝します。但し,いつもの注意ですが,レーザー光が網膜にヒットすれば回復不可能な障害を負う可能性があります。十分な知識と経験,それに防護を行った上で,さらに万一の覚悟ができている人だけが,手を出すべきです(画像/MWS)。



* (備忘録)8/26は編集打ち合わせ。8/27は機材関係の打ち合わせ。8/28は機材整備。8/31は機材関係の打ち合わせ予定。




2015年8月27日


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偏光顕微鏡で結晶写真をとれば,なんでもカラフルになるのかというとそんなことはなく,色のつかないものもたくさんあります。それどころか,色のつくような結晶でも,試料の作り方によっては,偏光色がほとんど出なかったりもします。そこが面白いところでもあり,難しいところでもあります。ちょっとやってみてダメだーという判断が正しいかどうかもわからないのです。きょうの画像はハイドロキノン。色は出ていません。まるで北海道の農村部の衛星画像をみているかのような模様です。標本の作り方を変えれば,たぶん見え方も色もかわるのだろうと思います。何ごとも経験ですね…(画像/MWS)。








2015年8月26日


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こんどはバニリンです。バニラの香りの成分でもあって,プレパラートからバニラエッセンスの感じが漂いますが,食べられません…。けっこう微細な構造があるので,NCF PlanApo20× (0.75) 160/0.17で撮影して一部をトリミングしています。コンデンサなしの拡散板照明を施しています

ところで,「こうのとり」が打ち上げ,ドッキングともに成功して,まことに目出度いことと喜んでいます。これに関係して,驚異的な画像が公開されていましたのでご紹介(こちら)。

この小さな画像が与えるインパクトは凄まじいものがあります(画像/MWS)。








2015年8月25日


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こんどはケイ皮酸の偏光顕微鏡写真です…。いろいろな偏光色が出ているところを狙いました。さすがにふつうの白LEDでは,色再現がダメダメになってしまうので,超高演色性のLEDを使い,これに完全拡散面となる拡散板を装着して,それを物体から適当な距離において照明しています。つまり,コンデンサは使っていません。照明側NAの制御を的確にできるならコンデンサがなくても顕微鏡照明が行えるので,筆者は時々コンデンサ抜きの手抜き照明を用いています。手抜きではありますが,結果はコンデンサ使用と比較してまったく遜色ありません。料理と同じで,手抜きでもおいしければいいのです(笑)。筆者にとっての手抜とは,同じ結果を得られると分かっているときにある工程を省略できる,そういうことです(画像/MWS)。








2015年8月24日


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コレ,コレステロールの偏光顕微鏡写真です…。昨日の画像もそうですが,偏光顕微鏡といいつつも,ふつうのクロスニコルとはちょっと違います。するどい人は一目見て気が付いたことと思います。全体にクロスニコルが出た画像もわかりやすくて味わい深いですが,ものによってはごちゃごちゃ感が出てうるさくなる気もしていて,枯山水的な絵を好む筆者としては,クロスニコルが画面に出ないような絵が好みです。

そういえば昔,ニコン生物顕微鏡のカタログに掲載された写真が間違っていることがありました。「暗視野検鏡」と題されたその写真は,どこから見ても偏光顕微鏡によるクロスニコルの像でした。当時の出入りの業者さんだった三啓さんを通じてニコンに伝えてもらいましたが,その後のバージョンでは修正されているようです。世界を代表する顕微鏡メーカーさんが,こんなミスをしているようではいけません。単なるケアレスミスの類でしょうが,見る人がみれば瞬時にわかることがスルーされてしまったところが,メーカーさんに「顕微鏡の鬼」が在籍していないことを暗示しているように思えてなりません(画像/MWS)。








2015年8月23日


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偏光顕微鏡写真はあまり得意ではありません。とくに偏光色を美麗に表現して芸術表現とするような分野は苦手です。何しろ絵心がないので,フレーミングがままならない。えんえんと視野を眺めて悩むこととなります。こういうのは経験を積まなければだめでしょうね。それから当サービスの顕微鏡は全てLED化しているので,演色性がよくてもRa=95いけば良い方です。Ra=80程度の光源も多用していて,近紫外と赤の一部,それに500nm付近の光が相対的に弱いので,カラフルなものを正確に再現するには無理があります。たとえば,生きている珪藻は太陽光のもとでは茶褐色に写りますが,LEDを使うと黄緑色がかぶったような独特な色になることもあります。そんなわけできょうの画像のアスコルビン酸も,色再現はいまひとつです。でも見飽きないカラフルな眺めで,偏光撮影は苦手でも,キライというわけではありません。いつまでも眺めていたりします(画像/MWS)。








2015年8月22日


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ヒートアイランドで乾燥した都会では熱中症で死者がでるほどですが,ほんの少しだけ良いこともあります。きょうの画像がそれで,モクテンリョウ(木天蓼),マタタビの虫こぶを乾燥させたものです。いつもは,布団乾燥器を併用して天日干しなのですけれども,今月上旬の苛烈な日射と暑さで,天日乾燥だけでほとんど干し上がりました。4キログラムあった虫こぶが,700グラムのモクテンリョウとなりました。3.3キログラムの水分が飛んだわけです。モクテンンリョウを作るには,虫こぶを熱湯で処理して虫を殺すなどとよく言われますが,筆者はそのまま生干ししています。湯通ししたものを干すと,気分的には傷みやすい感じがしますし,大事な成分が一部抜けるような気もして貧乏性にはもったいなく思うのです。モクテンリョウはホワイトリカーに漬け込んで薬酒としての利用が一般的かと思います。深山の香りがして,なんとなく脳みそが休まる感じがして,山猿には落ち着く飲み物となります(画像/MWS)。








2015年8月21日


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この8月は気温が高すぎたため標本製作(Jシリーズ)はストップしたままです。どんなに注意しても空調を動かせば落下物が激増し,完全透明をウリにしている標本が汚染されてしまうからです。また室温が32゚Cを超えると筆者の脳温が限界を超えてとても作業できないという理由もあります。しかし8月もそろそろ下旬に入ろうかという時期になって,過ごしやすい日が出てきました。はやく涼しくなって,思う存分に珪藻を拾って並べたいのですが,秋の学会準備などをして気を紛らわせています。この時期はホント,がまんガマンです(画像/MWS)。








2015年8月20日


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割込登録肥後隆義別打は何が割り込んであるのか知りませんが,SK鋼か何かでしょうか。研ぐのは簡単で切れ味は素晴らしく,ここぞというときに役立ちます。最近は銃刀法だの何だのとやかましく,旅行先のちょっとした野菜カットや果物の皮むきでも,どんな刃物を持っていこうか悩みます。大抵は,あまりお咎めのないようにと,オルファのクラフトナイフLをきんきんに研いで持っていくのですけど,刺身を買う可能性があるときは,肥後守の出番となります。特用林産物調査も予定していたので,警察のお兄ちゃんに見つかってもお咎めはないという読みもありました。でも専用ケースに入れてリュックの簡単には出せないところにしまっておくのです。

画像の肥後隆義は,イカでもタコでもOK。今月初旬の気仙沼ではメカジキ(生)のブロックから刺身を切り出すのに活躍しました。切り口をみればわかるように,そこいらへんの刺身包丁と全く同等の切れ味です。まな板はトレーのパックを(洗って)ひっくり返して使うのです。刃当たりも軟らかく,使い捨てで,やや凸面になっていて,これが理想的なのですよ。トマトも皮をするするとむいて,キュウリはスライスしてと,やはり肥後守は便利な道具なのでした。などとうまいものの画像を見ていると,うう,また東北に行きたい…(画像/MWS)。








2015年8月19日


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先日の微化石研究集会MRC2015(仙台)での講演スライドを技術情報(ユーザー向け限定情報)のページにアップしましたので,興味ある方はご覧下さい。プレパラート購入時に配布しているログイン,パスワードで見ることができます。今回のスライドは簡易顕微鏡の活用法についてのものです。研究用の機材が利用できる方に向いている内容となっていますが,本ページの読者であれば問題なく真似ができることと思います。重たくて立派な顕微鏡もいいですが,どこでも持ち運びができてタフに使っても問題なく,それでいて切れ味鋭い顕微鏡というのも良いものです。顕微鏡光学を理解していれば,独自の改造を施しても良いですが,よくわからない場合は,この講演スライドの通りに正確に真似をしないと悪い結果をまねくことがあります。その辺りは十分に留意してご利用いただければと思います。きょうの画像は,研究集会の会場となった東北大学の建物です。青葉山の杜の中にあって,緑が多く,ひじょうにぜいたくな研究環境と思いました(画像/MWS)。








2015年8月18日


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先日,ブリ(北海道産)の柵を切りつけていたところ,ブリ糸状虫を見つけました。夏場のブリにはよく寄生していると言われていますが,こんな大物ははじめてみました。筋肉の中に住み着いているのですが,かじりついているわけでもなく,そーっと引っ張るとするすると抜けてしまいます。人には寄生しませんし食べても害がないとされていますが,見た目はあまりよろしくないので,取り去った方がよいでしょう。もしこのブリ糸状虫が生きていたら,この刺身用ブリは鮮度抜群のはずなので,水に放って観察してみたところ,元気に?生きていたのでした。これでブリの鮮度は保証されたわけなので,厚めに切って,生姜,ねぎ,醤油で漬け込み風にして食しました。当然のことながら,んまかったのです。脂の乗った寒ブリもうまいですけど,夏場の,ワカシかイナダかというサイズのものも,あっさりしていて,筆者的には好みです(画像/MWS)。








2015年8月17日


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少し前に現政権によって安保法案が衆院可決されました。この法案には賛成のひとも反対の人も,いろいろおられることと思います。筆者としては,あまり歓迎できないように感じています。周辺国の軍事力が増大して侵略される危機が現実化するという心配は,可能性は薄いにしても皆無でもありませんし,だから法整備をしておこうという理屈自体は理解できます。にもかかわらずあまり歓迎できないのには理由があって,一つは,国民が今回の法案を十分に理解しているとは思えないこと,もう一つは,現政権の国家運営の歴史が支離滅裂に見えて,安保法案を可決したところで,それが国家戦略の中の位置づけとして曖昧であり,思いつきの政策か,または米国の外圧に屈した結果のように思えるからです。

安保法案のような重要な問題は,年齢関係なく,すべての国民に周知させて,何年もの時間をかけて浸透させ議論すべきもののように思います。それが110時間審議したからOKというのは,何か論点が違う気もします。実際,筆者も安保法案の内容について理解が進んでいません。こちら や こちら のサイトを読んで勉強している程度の,レベルの低さです。

その少ない勉強からでもいえることは,存立危機事態の定義が非常にあいまいなことです。こんな書き方では,例えば中東地域で戦争が勃発したときに,エネルギー安全保障の観点から,日本国の存立危機事態と判定され,自衛隊が海外派兵され戦闘に加わることが可能になってしまうように見えます。米国が(水面下で)繰り返し,日本に派兵を要求していることは今や常識であり(こちら),米国が戦争の相手先を常に探していることも,それを疑う人はいないでしょう。存立危機事態を不明確な内容のまま安保法案を動かしたら,米国は,表面上は日本の意志を尊重したかのように振る舞うでしょうが,腹の底ではカモがネギをしょってきたように思っているのだろうと想像します。

そう判断する根拠の一つがきょうの画像に示す,『石油資源の支配と抗争(宮嶋信夫)』です。湾岸戦争の経緯を記述したものでは金字塔といってよいかと思います。米国は湾岸地域での戦争に明確な意志を持っており,そのための準備を10年前から継続していたことをアメリカ国内の資料をもとに解説しています。安保法案に諸手を挙げて賛成の人は,ぜひ,この本をお読みになった上で,「存立危機事態」の意味を考えて欲しいと思います。

安保法案に関連していえば,憲法九条はそのまま維持した方がよいと思っています。これに関しては今から十数年前に

ネルソンさん,あなたは人を殺しましたか?

という本を教えてもらい,それ以来,筆者が何かを言うよりも,この本を紹介することの方が重要と判断して今日に至ります。ネルソンさんの講演は,PDFでも読めるものがありますので,こちらも覗いてみてください。

さて安保法案自体がもつ問題点のほかに,この国の国家戦略としての位置づけが不透明ということが,大きな問題点に思います。過去数十年の歴史を振り返るに,現政権の政党の中には対米追随派も自主派もいたわけですが,全体としては,米国のいいなりになって国家として大きな不利益を被ってきたように見えます。そればかりでなく,外圧と関係のないだろうところでも,自国の独立性を損なうような国家運営が行われてきたように思います。そういうちぐはぐな政策を続けてきた現政権(政党)が,今さら,安保法案を制定したところで,いったい何になるのかという思いがあります。

日本はかつて年間5千万トンの石炭を生産する能力を持っていました。日本が高度な発展を遂げたのは,国内資源が豊富で,エネルギーも自給でき,工業発展の基礎となる鉄鋼生産までのプロセスを作り上げるのに,外国にカネを払ってエネルギーを輸入する必要がなかったことに原因があります(それどころか,金属資源などを輸出してもいました)。エネルギー自給能力は国家戦略上の最重要課題ですが,現政権の政党は,なぜかこの部分に関しては,エネルギー自給構造を一貫して破壊するような政策しかおこなって来ませんでした。そして1985年,ただでさえ輸入炭に押されてきた国内の製炭業界に,現政権の政党によってプラザ合意という爆弾が投下され,円高の急激な進行と石炭業界は息の根を止められ,エネルギー自給構造は崩壊しました。多くの人は,石炭の時代は終わったと思っているかもしれません。しかしエネルギーシフトによって,燃料の石炭→石油化が進んだことは事実ですが,日本の一国が使用する石炭の量が減ったわけではなく,現在でも総エネルギー量の2割超が石炭です。これを全て海外から輸入しています。

食糧自給率は低下の一途を辿っています。カロリーベースで40%弱。豊富な水資源を持ち作物を育てるに適した国土でありながら,自国での生産構造を潰して農業を弱体化させてきたのも現政権の政党です。木材自給率は三割弱です。国土の7割が森林であり,適切な制度の育成と関税の設定があれば80%の自給構造を作り上げることも十分可能な資源量ですが,現政権の政党の力では林業は衰退の一途を辿りました。プラザ合意による円高が林業衰退の大きな原因ともなっています。水産資源については本ページでも時々ふれていますが,適切な管理を設定することができず,かつては100%を超えていた自給率が現在は60%程度となっています。

これら永年の政策によって国内の産業構造に大きな歪みが生じました。現政権の政党が赤字国債の発行という仕組みを作ってしまい,建設国債を乱発しました。これにより土建産業が肥大化することになりました。わずかな面積しかない日本が,米国全体を上回るコンクリートを使用しており,面積当たりでは30倍もの量を投入していることになるのです。世界の建設業者の三分の一が日本にあると言われ,日本は土建国家としか表現できないような怪物となってしまいました。しかもこの土建産業が,収益を生み出すものであればまだマシなのですけど,実際には公共事業として何らの収益を生み出さない土木事業に関わっており,そこに赤字国債が投入されるのだから国家の借金は自動的に膨れあがることになってしまいます。そして土建関連の人は,その赤字国債を所得の一部とできるので,マクロに見ると日本は土建業界の人に税金が還流する「土建福祉国家」になっているようにすら見えます。

エネルギー安全保障の面から言えば自給が重要であることに説明は不用でしょう。ところが,日本国はエネルギー全面海外依存の途を選び,エネルギー安全保障の観点を口実に原子力発電を増やしてきました。それが本当ならばよいのですけれども,実際には原子力発電は,例えば中国などが原発を増やしてしまえば資源量はすぐに底をついてしまい,逆に残った放射能のゴミは管理にエネルギーを必要とし続けるということになってしまい,長期的な視点でのエネルギー安全保障に役立ちそうもないのです。そればかりか,東日本大震災で明らかになったように,短期的な事象についても,原子力発電がエネルギーの安定供給に役立たないことが証明されてしまいました。

農業でも,林業でも,水産物でも,自給を維持することが重要なことは説明するまでもありません。テクノロジーはますます進化していて,単位労力当たりの生産量は昔よりもはるかに上昇しているはずなのに,自給構造が維持できないのは,国家運営の問題でしょう。現政権は,少し前までは,TPPには反対の立場をとっていました(こちら)。TPP参加によって食料自給率が現在の40%から14%へと低下して雇用が340万人減少するという試算もあります。ところが現政権の総理はあっけなく前言を翻してTPP参加を表明してしまいました。これは第二のプラザ合意となり,国内のあらゆる産業に大きな影響を及ぼす可能性があると思います。

理科教育の時間が現政権の政党と文部官僚によって,一貫して減らされてきたことは本ページでも取り上げましたが,かつて約50年前の小中学校で教えられていた理科の時間数は1048時間ありました。それが1989年頃には,735時間となってしまいました。全教科に占める理科の割合は,11.2%から8.2%に低下しました。これに伴い,教科書の総ページ数は約半分になりました。こうして,理科を十分に学ばせてもらえない,過去と比較して不十分な知識しか持たない人間を,国家は故意に増やしました。当然,高等学校,大学においても自然科学系の学生の質が非常に低下し,大学院生でも自然科学の基本的な知識がない人が普通に存在するようになってしまいました。

こうした事例からみて日本に明確な国家戦略がないことは明白だと思います。いったい何をしているのか?と思うような国家運営になってしまっています。自国の豊富な資源を活用できず,自給構造を一貫して破壊し,教育を衰退させ,カネのばらまきで土建国家を作り上げ,どこを目指すのかわからない国家。そんな国が安保法案を,議論も不十分なまま成立させたとしても,いったいそれは何なんでしょうか? 自国をきちんと作り上げることが先なのではないでしょうか?

そんなもん決める前に,炭坑を朽ち果てさせたことを反省しろよ,農業どうにかしろよ,ゆとり教育を推進した連中を国民の教育レベルを意図的に下げた罪でブタ箱にぶち込めよ,行き当たりばったりに見える国家運営をどうにかしろよと,そう思うのです。まぁ政権としては,愚民を大量生産しておいて,情報をなるべく隠して,ささっと法案通過させるほうが,手間がかからなくて良いと思っているのでしょうけれど(画像/MWS)。








2015年8月16日


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出先でみかけたカエル君。暑くて大変そうです…。

今から30年前の8月12日頃,東京都八王子市の西部にある陣場山山頂(標高857m)の最低気温は17゚Cでした。ペルセウス座流星群を観望しつつ,途中から霧に包まれて,寒かったことを覚えています。もちろん寒くなるという認識はあって,真夏でも防寒具を持って登ったのでした。登山の経験のほとんどなかった同行の一人はフルーツポンチを持ってきて食べていましたが,夜半には寒さにガタガタ震えだし,人のシュラフにくるまって寝ていました。そのくらい寒かったのです。

それが現在は,17゚Cのところを探すと,北海道まで行かねばなりません。支笏湖でもまだ19゚Cもある。日本列島は本当に温暖化してしまったとの印象がぬぐえません。このくらい気温が上昇すると,きょうの画像のカエル君はもとより,深山に住んでいる冷水性の魚類などは生息域が狭まって絶滅してしまうのではないかと心配になります。イワナやヤマメは水温15゚C以下が基本的な生息条件です。人間も暑い暑いと苦しんでいますが,ほかの生命のことも考えて,何が進行しているのか把握につとめなければいけません。いなくなってからでは,遅いですからね(画像/MWS)。








2015年8月15日


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個人事業主は組織に属しているわけではないので,全ての裁量権は自分自身に属します。サンプリングでも学会でも出張は自由に行って自由に帰ってくればよろしい。経費がかかりますから無駄をすることもないですし,どこからか旅費が出ているわけでもないので,「カラ出張」という概念自体がありません。

これに対して組織に属している方々は,旅費申請して出張したことにしてどこかで息を潜めて隠れていれば,実際は出張していないのに旅費が振り込まれるという「詐欺」が原理上できることになるので,犯罪を平気で行える脳みその持ち主であれば,カラ出張して現金をだまし取る人も出てきます。国立大学であれば,給与であれ研究費であれ,お金は国民の税金から出ているわけで,許し難い犯罪行為です。もちろん民間企業でも社内の利益を吸血する寄生虫以下の犯罪人であるわけで,こういったことを平気で行う思考の持ち主は,直ちに逮捕してもらい,懲戒免職にして,損害賠償請求して,当局は処分内容を実名付きで公表しなければなりません。

こういった犯罪行為は,一部の,自分のことしか考えられないタイプの人が繰り返し行うような印象があります。議員さんなどの不祥事がその例といえるかもしれません。倫理性の高い人で他人に深い配慮ができる人が,私利私欲を追求して横領することに脳みそ利用の時間を費やすなどとは,とても思えないからです。例えば,ポケットマネーで研究機材を買い込み研究室で不足している機材を補っている先生や,学生の旅費補助や学会参加への援助に給与から毎月10万円以上も消費している先生を知っていますが,こういった徳の高い先生方が,カラ出張で旅費をだましとるなどいうことをするはずがありません。

きょうの画像はカラ出張防止策として東京工業大学が掲げている規則の抜粋と,「出張用務等確認書」です。不正を防止するためのシステムを構築しようとする当局の取り組み(意気込み)は評価できますが,実際に制定された内容は,残念ながらとても評価できるようなものではありません。実効性がない割には,手順が煩雑すぎるのです。

規則によれば,出張ごとに

a 出張計画書
b 出張報告書
c 出張用務等確認書
d 宿泊証明書
e 特急券・急行券

の書類が必要になるわけです。aとbは当然としても,cdeはほとんど意味をなしていないように思えます。出張用務等確認書は出先機関の人間のサインが必要になるという代物ですが,自己管理を放棄して他人を巻き込むというセンスが,そもそもこの大学の管理能力の限界を表しているように感じます。ホテルがチェックアウト時に発行した宛名入りの領収書ではダメで,新たに宿泊証明書を発行してもらいそこにホテル側のサインが必要という二度手間は,常人の理解の範囲を超えています。特急券・急行券(そもそも急行は「すずらん」しかないけれども)の提出はいっけん理に叶っているようにも思えますが,最近の自動券売機では,乗車券と特急券は一枚のものが発行されたりしますので,学会に出席して帰ってきて,うっかり自動改札機に突っ込んでしまったら吸い取られてしまいます。必ず有人改札を通って,理由を説明して持ち帰らないといけません。ここでも,他人の時間を奪っています。

東京工業大学には数人の知人がいて,皆さん頭を抱えている様子が目に浮かぶ気もします。そこで,これらの書類作成が実際にどのような影響を及ぼすのかみてみましょう。

東京工業大の教員が出張計画書の作成に30分,出張報告書の作成に30分,出張用務等確認書の作成に15分,宿泊証明書の作成に5分,特急券の有人改札による入手に1分を要したとすると,一回の出張で書類作成に必要な時間は81分です。年間10回ほどの出張があるものとすると,810分の時間となります。これに教員数1100人を乗じると,14850時間が出張関係の書類に費やされたこととなります。これを時給2500円で計算すると,年間で約3700万円分の時間となります。実際には,書類作成にはもう少し時間がかかる気もしますし,教員以外にも大学院生や博士研究員等の出張もあるので,その分をカウントするとこの数字はさらに増える可能性があります。

事務員の負担もあります。出張計画書のチェックに2分,出張報告書のチェックに2分,出張用務等確認書のチェックに1分,宿泊証明書,特急券等の確認に1分,全体の整合性の確認と資料のファイリングに2分を要するものとすれば,一回の出張あたり8分を要します。全教員1100人が10回の出張を行うとすれば,出張書類のチェックに1470時間が必要です。これは8時間労働の184日分に相当し,220万円分の賃金に相当します。

ホテルは宿泊証明書を発行しなければなりません。1人の教員が10回の宿泊を伴う出張をするものとして,教員数を1100人とすると,11000回の宿泊証明書が発行されることになります。証明書の発行には,まずフロントにお願いして,フロントが確認をとって,プリンターを回して,内容を確認したのちに支配人の(代用)サインをもらう,という流れになるでしょうから,場合によっては5分を要してもおかしくありません。すると東京工業大学の規則は,宿泊施設の人々から,55000分,つまり約920時間の労働を発生させているわけです。時給1000円で計算すれば,これは92万円分の労働ということになります。

学会担当者,学会参加者,あるいは用務先応対者は,出張用務等確認書にサインをしなければなりません。これは機関名,所属,職名,氏名,連絡先を自筆でかかなければならないという手の込んだものです。担当者の所属によっては,これを書くのに数分は必要になってしまいます。例えば,独立行政法人産業技術総合研究所つくば西事業所環境管理技術研究部門○○研究室グループ長氏名○○○○つくば市小野川16-3,TEL092863xxxxなどと書いていたら3分くらいかかります。学会の場合は担当者を探すのにも時間がかかります。運営側の人は忙しく飛び回っているのが常なので,恐れ多くて書類を頼みにくいというのが正常な人間の感覚だと思います。この面倒な書類にサインをもらうのに10分を要したとするならば,110000分,約1840時間分,他人をタダで働かせたということになります。これによる研究者の機会費用の損失は,時給2500円換算で,年間460万円となります。

特急券・急行券を手に入れるには有人改札を通過して,駅員さんに事情を説明して入手することになります。無効のハンコを押してもらい入手できることが多いですが,本来は駅で回収されるべきものですので,それを大学が経理上必要にしてしまうのは正しくないと思います。これの入手に1分を要したとすれば,教員1100人が10回の出張を行うとして,往復で特急列車を使うならば,鉄道職員に22000分の作業時間が新たに発生します。これは時給1500円換算で年間55万円となります。

必要な紙資源も増加します。出張報告書の記載項目および内容の詳細化により1ページ,出張用務等確認書で1枚,宿泊証明書で1枚のコピー用紙を使うものとすれば,1100人の教員の10回の出張で33000枚が,これまでより余分に消費されます。費用にして約15万円。それに出張用務等確認書をむき出しで持ち歩くわけにいきませんから,書類ケースが1100枚必要になります(数万円)。事務室には,こららの書類を保管するための書類ケースも必要になり,新たな保管場所の確保もしなければなりません。

重要なことは,これら膨大なコストが,教員の研究活動を増進させるために何ら役に立たないばかりか,痛くもない腹を探られる効果しかないことです。人生というのは神様が与えてくれた「生きている間に何かをやってみなさい」という時間のことです。教員なら教育研究に時間を使うのが本来の姿です。それを無意味に事務作業に消費させられるのです。

そして,これだけの機会費用の発生があるわけですが,そのためのお金がどこからか振ってくるわけではありません。この機会費用分の労働は各研究者,事務員,ホテル従業員,学会関係者,鉄道職員などに分散されて,無償労働として吸収されてしまいます。何らの収益を生み出すことのない作業ですから労働生産性は低下します。全体として不幸を生み出すシステムになってしまっています。

労働生産性が低下するということが,どのようなことを意味するのかお判りでしょうか? 今回のコスト発生により,研究教育に費やすことのできる時間を奪われたことになるので,この大学の教育研究の質は以前より低下してしまうのです。

これだけのコストをかけながらも不正防止効果の実効性には疑問があります。カラ出張で代金をごまかすような詐欺を行う人物は,これまでも書類等の偽造・偽申告を行ってきたわけで,いくら書類を増やしたところで,それを偽造すれば同じことです。実際は遊びにいったのに,研究会に出席したことにして,出張用務等確認書にウソの記載をして,宿の宿泊証明書をもらい,特急券を添付すれば旅費が出るのなら,出張と称して観光旅行を繰り返すタイプの詐欺が横行するかもしれません。もしこれを見破れなかったら,旅費泥棒だけが"収益"をあげることができ,他の真面目な人すべてが労働力を吸い取られるという,誰が考えても理不尽なことになってしまいます。

もし東京工業大学のほぼ全ての教員が,犯罪者集団で,カラ出張等の不正を繰り返していたのであれば,不正防止に大きなコストをかけることも理解できます。しかし実際の不正発生件数と被害額は,どれほどのものなのでしょうか。もしそれが,不正発生率1%で,被害金額が旅費総額の1%だったとすると,他の善良な99%の教員に負担を強いて時間を奪うほど,理不尽なことはないように思います。大学がまずやるべきことは,不正の発生率とそれによる損失を整理して,全教員を縛るだけの規則を作る価値があるのかないのか,判断することです。そして故意に不正を働いたものには速やかな懲戒免職+損害賠償請求を行い,大学として不正に対して断固たる姿勢を取ることを鮮明にして,自浄作用を高めることです。

大学運営側の本来の仕事は,教員に余計な機会費用を発生させることを極力避けるように整備して,教員が教育研究に専念できるようサポートすることです。ただでさえ事務作業のコストは発生しています。そのコストをいかに減らして,同時に不正も防止できるような制度設計をするのが運営側の腕の見せ所でしょう。ところが東京工業大学は,逆のことを行っているように見えます。大部分の善良な研究者を最初から疑い,外部の第三者まで巻き込んで報告書類を増やし,証拠書類を残すためだけの無意味な作業量増加というのは,いったいどのような管理運営センスから生まれるのかと理解に苦しみます(画像/MWS)。



*1 このような,全体の誰もが不幸になる理不尽システムを思いつく人は,「他人の気持ちがわからない」「自己中心的」な人の気がします。そういう人は,本来管理職になってはいけないのです。

*2 旅費は概算払いでいいのだと思います。細かいことをいくら追求しても,何も生み出しません。不正を防ぐためには,全教職員,学生から閲覧可能な教員予定表というイントラのページを作り,各教員はそこに出張予定と出張報告を用務先の画像付きで書き込むことを義務づければ良いでしょう。そうすれば事務方からは出張状況(証拠)がパソコンから確認でき,学生さんからは先生の予定が把握できて一石二鳥です。余計な書類も発生しません。






2015年8月14日


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健康維持には運動が不可欠です。日頃は近所を歩き回ってなんとかしのいでいますが,たまの学会出張は地方の空気を吸いながらの楽しいおさんぽになるので,歩ける範囲であればバスは極力使いません。画像一枚目は,青葉山のふもとの広瀬川。こんな景色を眺めながら,ふんふんと気分もよく歩くのです。宿から会場まで4キロはあったような気もしますが,ちょうどよい感じです。仙台駅から東北大青葉山キャンパスなら,歩きで十分いけますし,自転車なら何の問題もないでしょう。

と,思うのですけど,じっさいに歩いている人はほとんどいません。みんなバスかクルマです。体内の化学エネルギーを温存して,中東から運んできた化石エネルギーで自分を運んで移動する方を選択しているわけです。。何だか,もったいない気もします。だって,ヒトがごはんを食べるのは,動くエネルギーを得るためなんですから。

画像二枚目は,広島大学から西条駅にむかう歩道。ここは恐ろしく遠い感じで,7キロくらいはあったかもしれません。学会期間中は時間がなかったのでバスを利用しましたが,最終日に解散したあとは,歩いてみました。さすがに遠すぎるのか,誰も歩いていません。足が痛くなるほど運動になりました…(その後の晩飯がうまい!)。

地方の学会で歩くのは運動という側面もさることながら,市街地の見取り図を頭に叩き込むという意味でも最適です。歩くと自動的に地理感覚が脳みそに入ります。交通機関を使うとそうはいきません。ふるくは京都で歩き回っていて京大農学部から京都駅方面は今でもふらふらとさんぽします。函館では駅前から函館山をみて,山頂までぴったり一時間かな,と思って登ってみたら57分で山頂について感動したのでした。筆者は東京育ちですけど,生まれは仙台なので,仙台でも多少の土地勘はあります。けれども青葉山周辺は歩いたことがなかったので,先日の出張は,方向感覚,スケール感覚を養うのにとてもよい機会でした(画像/MWS)。








2015年8月13日


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8/5に仙台にいたのですけど,そのときに立派な杉のヤニをみつけて採集できなくて大変残念だったのです。ところが,8/8〜8/10にも仙台に用事があった関係で,奇跡的に,杉のヤニを採集することに成功しました。ひょっとすると時間ができるかもしれないと思い,採集用具を持っていったのです。数日ぶりに訪れたことになるのですけど,杉のヤニはまだ固まらず,かといって流れることもなく,そのままそこにありました。スポイトとスパチュラを持っていきましたが,スパチュラで巻き付けて採るのがよい感じでした。ヤニはピッチドロップ実験を思わせるような,固い手触りですけど放っておけば流れるといった感じの粘弾性でした。たくさん採りたかったのですが,ビンに詰めるのに難儀してしまい,大量の蚊の攻撃もあいまって,退散することになりました。それでも数mlは採取できました。こういった天然物が入手できるとうれしいですね。とりあえずトルエンで薄めて,上澄みを濃縮精製する予定です(画像/MWS)。








2015年8月12日


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きょうの画像は仙台みやげ,それも自家用の一例。笹かまぼこは,もはや全国区レベルのものになってしまい,都内でも容易に入手できますが,やはり仙台名産のものは,ちょっとだけレベルが上です。最近の笹かまは,チーズが入ったりしていて,余計な味がするのが気に入りません。駅の名店街で買うと,そんなのばかりです。個人的には笹かまはプレーンが一番上等で,次がシソ入りです。そんなわけで,筆者がどこで笹かまを買うのかというと,ダイエーの地下です。仙台のダイエー地下2階は,全国のダイエーの中でも,かなり優秀と感じています。ごはんものもおいしいし,いろんなものの品揃えも豊富です。塩釜港直送っぽいメバチが並んでいたりもします。笹かまも安くて品揃えも豊富。自家用にはこれで十分です。

画像真ん中の本ぜんまい(山形県産)は,以前頂戴した会津の乾ぜんまいの美味しさにやられてしまい,ついつい買い込んだものです。ぜんまいきのこ飯は,筆者のカンフル剤になりつつあります。こうして人間はだんだんぜいたくになっていくのですー。

画像左側は仙台名産の小ナスとチビの丸ナス。これは漬物にすると最上級の素材です。場所によっては結構な価格ですが,北仙台辺りで探すと信じられない値付けです。それで先週は北仙台から154円で連れて帰り炒め物になりました。今週はエスパルで298円で連れて帰り,冷蔵庫のチルドで漬け込み中です。さういうわけで,地元の名産品をお土産にするなら,まずはスーパーに行けというのが筆者の経験から出た答えなのでした。さらに上級者は市場に向かうらしいです(画像/MWS)。



*1 そんなに笹かま食ってどうするんだという声が飛んできそうですが,笹かまは,簡単に言えば具材兼用調味料なのです。味の素を振りかけているようなものです。薄切りでサラダにいれてもいいし,チャーハンにいれてもいいし,そのまま食べてもいい,そんな食材です。獅子口屋のわさび漬けがあれば,さらに上等ですね。




2015年8月11日


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本ページの更新が滞りましてご迷惑をおかけ致しました。この一週間,3,4,5日は東北方面にいて,いったん東京に戻り,8,9,10日の日程で再び仙台に学会出張だったのでした。一週間に4回(2往復)も東北新幹線に乗れるのは嬉しいような,不経済なような…微妙なところです。

仙台での用事はMRC2015 in Sendai,微化石研究集会(仙台)です。放散虫の大家からお誘いを受け,また旧知の知人が招待講演するということでしたので即決でOKしたものです。この集会は,徹底した議論を重視することが特徴で,講演時間は30分(一般講演)あります。講演時間が伸びても質疑応答は行うとのスタンスで運営されているようにも感じます。そのため実りが多いのです。せっかく行くのですから,筆者も,シンプルで高性能な顕微鏡の作り方(改造法)について30枚のスライドと顕微鏡の実物を用いて25.5分の講演させていただきました。また展示スペースを頂きましたので,放散虫標本の展示も行いました。展示も講演もおおむね好評だったようで,有意義な出張となりました。東北大学の学生の方々,先生,皆様には大変お世話になりました。ありがとうございます(画像/MWS)。








2015年8月11日(2)


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今年もいわいどりの撮影に成功しましたー(画像/MWS)。



ん? まてよ? ターヤジス的には,これは「りどいわい」というべきなのか。




2015年8月10日


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宮城県以北くらいになると,ちょっとした低山でもマタタビがたくさん生えています。今回の旅行では,特用林産物調査も兼ねていました。大船渡線沿線は車窓から次々とマタタビが見えるくらいなので,山猿たる筆者にとっては採集ポイントを予測して計画通りに収穫を得ることが可能です。昨年の調査で宮城県北部から岩手県南部辺りでは,マタタビはほとんど利用されず,茂るにまかせてある状態です。そこで斜面を覆っているマタタビに手を伸ばし,虫こぶを採取です。なかなか豊富で採りやすく正味一時間もかからずに,4kgの収穫です。気温34゚C。生きているのが大変なくらいの陽気でしたが,収穫があると嬉しいものです。このマタタビは干されて,モクテンリョウという生薬になり,筆者が明日も生きていくためのエネルギーになるのです。画像一枚目は虫こぶがぶらさがっている様子。二枚目は収穫を宿に持ち帰り,蒸れないように広げたところです(画像/MWS)。








2015年8月9日


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少しお休みをいただいて東北に行ってきました。簡単にいえばバカ夫婦の食べ歩き 東北地区農水産物調査の旅です。一ノ関の新鮮館おおまち,ここは何度行ってもいいところです。野菜の鮮度がすばらしく,ちょっとしたご飯ものも売っているのですが,東北のおばちゃんの手作りで,「こうでなくてはイカン」と唸らせる味が素晴らしいのです。今回も行きと帰りの2回も立ち寄ってしまいました。買うものたくさんある。。気仙沼ではCREAとスーパー片浜屋。それにお魚いちば。いついっても楽しい〜。お魚さん,輝いてる…。

そうして地元の食材と酒を買い込んで,素泊まりの宿で農産物調査が本格的にはじまるのでした。一ノ関の野菜のうまさは相変わらずで,気仙沼の蒸しホヤもおいしく酒が進むのでした。今回は定番のカジキマグロがあったので買い込み,必殺技,寿司の載せ替えで食しましたが,まさにトロの代用品で佳味でございました。このとき,都内は35゚C以上の記録更新中で,一ノ関はまったく同等の暑さ,気仙沼も1,2゚Cだけしか変わらない感じで暑かったのですが,同じように暑いのでしたら,東北の物産に囲まれて過ごす方がよほど気分が良いというものです(画像/MWS)。



*1 最後の画像の中央上に写っているのはマンボウのボイル品です。マンボウの刺身は以前食しましたが,ボイル品は初めてだったので楽しみでした。食感は,鶏肉とマグロのほほ肉とイカの身とホタテの貝柱を平均化してダシを抜いたような独特なもの。これは調理次第では大変おいしく食べられると感じました。から揚げに非常に適した素材と感じたので,必殺技を駆使して,揚げていないのにマンボウのから揚げ風味を調理して食しました。それは,

・スーパー片浜屋で鶏の唐揚げを買う
・から揚げ一個に付き一枚のキッチンペーパーで油を抜く
・から揚げを細切れにする
・から揚げ1に対してボイルマンボウ2の割合で食べ,口内調味

というものです。これで本当にマンボウのから揚げ風味になります。あっさりしていて,じつにうまい。「男山」「浦霞」との相性も最高です。





2015年8月8日


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これは出先でみかけたもの。針葉樹のヤニが流れ落ちています。この日の気温は35゚Cくらいだったので,ヤニも軟らかくて,さぞかし流れやすかったことでしょう。筆者はこういったものを見ると,落ち着きがなくなります。欲しくて欲しくてしょうがない。このヤニは,筆者にとっては封入剤候補なのです。まことに残念なことに,このときはビニール袋しか手持ちがなく,泣く泣くあきらめました。東京からは350kmほど離れているのでホント,泣く泣くです…(画像/MWS)。








2015年8月7日


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わーいカメラだレンズだー。わーいわーい(画像/MWS)。



*1 どうも夏になるとカメラを買っているような気がします…。何でだろ。

*2 Nikon1J1J2は顕微鏡カメラとして使っているので何台あってもいいのです。ごそごそ増殖中…。以前はクールピクスE99x系を使っていましたが,これも増殖しました。2000年〜2005年にかけてのことです。Nikon1J1J2は2012年から増殖をはじめました。筆者は顕微鏡カメラを見極めてから選ぶので,使用期間は長いです。だいたい,10年で次のデジタルカメラに移行している感じです。J1J2も長く活躍してもらうつもりです。

*3 望遠ズーム30-110mmは12群18枚,EDレンズ2枚の構成のようです。もし一眼レフ用なら,目が回るお値段になるでしょうが,ニコンCXフォーマットのサイズのお陰で小さいレンズになり,信じられない価格で販売されています。デジカメマニアからは見向きもされないようなレンズかもしれませんが,昭和のカメラ小僧からすると,じゅうぶん使えるねえという感じなのです。

*4 顕微鏡カメラとして優れているNikon1ですが,お散歩カメラとしても,なかなか良い感じです。でも,これでもまだ,大きい感じがしますね。フィルムカメラに交換レンズ数本,三脚を持ち歩いていた中高生の頃の経験からいえば,機材は小さいほどいいのです。コンパクトデジタルカメラの出番は,まだまだあるようにも思います。






2015年8月6日


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関東も東北地方も35゚Cを越え,逃げ場がない感じで暑くなって参りました。まぁ,こういうときには,その時期にしか撮影できない夏らしい画像でも掲載することにいたしましょう。画像一枚目はヤブカラシの花とアシナガバチ。ヤブカラシの花の蜜は,よほど魅力があるらしく種々の昆虫が引き寄せられて飛んできます。35゚Cの気温でもお構いなしにせっせと蜜を集めている元気さは,とうていニンゲンには無理そうです。。画像二枚目は何となくスナップしてみたサルスベリ。ピンク系統の花は何となく春か秋の印象があるのですけど,これだけは夏の盛りを代表するお花ですね。画像三枚目は,かなとこ雲。かなとこというのは金床のことで,アンビルと言った方がわかりやすい人もいるかもしれません。名前はよく聞きますが,かなとこにちゃんと似ている形に出会うことは,それほど多くない印象です。5日は,凄まじい猛暑の関係か,群馬の山奥方面でコレが発生したようで,この雲の下では激しい雷雨になったはずです。羨ましい気もします。皆様も,暑さに負けないように,ご自愛くださいね(画像/MWS)。








2015年8月6日(2)


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世の中にはいろいろな人がいるものです。この人のページは, こちら と こちら にあります。PDFもご用意致しました(こちら)。筆者がこの画像をここに掲示(さらすとも言う)する理由(というか気分)は,本ページの読者であれば,想像できることと思います。読者の皆様に考えて欲しいのは,この人の文章を読んで,知性が感じられますか?ということです。感じられれば,積極的に投票,献金して,国民の代表たる議員活動を応援しましょう。知性を感じないのであれば,どうしてこのような議員さんが跋扈している世の中なのだろうと考えて見ることが必要な気がします。中小企業・小規模事業者政策調査会,資源エネルギー調査会,地域の活性化に資する分散型エネルギー会議幹事,超伝導リニア鉄道に関する特別委幹事,自民党愛知県支部連合会常任顧問,衆議院,国家基本政策委員会,予算委員会,環境委員会理事,災害対策特別委員会など,多くの肩書きを持っておられますね。

プロフィールを拝読しますと,ひじょうに不思議な気分になります。どこにも他者が存在していないような感覚。たぶん,この議員さんは自分の気分に素直なのでしょうね。こういう人は世の中にふつうに生息しているのですが,何となく,脳のどこかがおかしい感じがします。他人の気持ちを想像する部分の脳の領域が欠損していて,一生懸命考えて最大限のパフォーマンスを発揮していても,自己中心的な振る舞いをするのが精一杯という人が世の中に存在するのですが,そのタイプの感じがします。自分の目先にあることが世界中で何より重要で,目先の問題に向かうと,ほかのことが一切見えないのです。そういった欠陥であるなら,このような,常人であれば,とても人前に出すことは考えることができない文章を,「立派な自分史」として堂々と公開することも理解できます。

この議員さんが,どこもおかしくないまっとうな人間で,それでもこのような愚行(に見える)ことを平然とやってのけるのであれば,それは認知が歪んでいるとしか言いようがありません。一定の偏りを持った継続的な誤ったしつけによって,もはや回復不可能な程度のレベルまで認知が歪んでしまっているのでしょう。

どちらのケースであっても,現在時点で,「他者の立場になって考える」という認知機能に問題があることに疑いはありません。ですから,この人の政治活動は,ある部分で,「国民の代表」という要件を満たさず,そして,「自己中心的に仕事をすすめる」という偏りを持っています。

まあ世の中には,ほんとうにいろいろな人間がいるのです。それはまぎれもない真実であります。そして自分のことしか考えられずに猛進する人物は,ケースによっては出世しやすいということは,あるかもしれません。こういった,自分に正直な方を「国民の代表」と判断するのかしないのか,考えるのは投票する有権者です。このような人を積極的に応援したいなら投票すればいいですし,そうでないと思うのであれば,他の人に投票するということになります(画像/スクリーンショット)。








2015年8月5日


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暑いので皆さんもお休みしましょう。そうしましょうー(画像/MWS)。








2015年8月4日


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近所のお医者さんは,こんな名前なのですが,はじめてみたときは,「もりうちか」という新しい診療項目ができたのかと,ぼーっと見ていました。将棋の森内九段を追っかけているからでしょうか…。「モリナイカ」であることに気づいたのは少しあとのことです。我ながら間抜けですけど,意味というのは予め脳内に用意されているんだなぁと思った出来事(画像/MWS)。








2015年8月3日


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まことに正しい判断と言わざるを得ません…(画像/MWS)。








2015年8月2日


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この春に顕微鏡大好きな知人から副腎疲労なる言葉を教えてもらい,何だか自分に当てはまりそうだなぁと思っていました。本当に副腎疲労という現象があるのかどうかわかりませんが,いつもストレスに取り囲まれている筆者が,ビタミンCが足りなくなって,副腎(あるいは全身)がくたびれているというのは,起きていても不思議ではないですし,ビタミンCは多めにとっても特に問題もないので,サプリを食べることにしました。で,これをかみ砕くと,なんだか砂を噛んでいるような感じがします…。成分を見ると二酸化ケイ素と,まことに正しい表記があるので,ひょっとすると珪藻土を使っているかなと水に溶いて検鏡してみたのがきょうの画像。珪藻は見あたりませんが,見覚えのない鉱物粒子が一面に広がっています。そこに,海綿骨針に似た中空の構造物。なんでしょうかね,これは(画像/MWS)。








2015年8月1日


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関東一円(に限りませんが)はアスファルトで塗り固められ,太陽光を熱に変換して地面に蓄熱する装置を装備しています。これは土建政治を熱心に崇拝してきた国民が作り上げた見事な成果なのです。これによって気温は上昇し,夜は蓄熱体のお陰で深夜まで30゚Cくらいの,真昼のような温度を保つことができています。洗濯物もはやく乾くし,蛇口からはサービスでぬるま湯が出てきますし,食器乾燥機も必要なく,ママも大助かりです。パパも服を着る必要がないと,全裸で節約大喜びです。これからも土建政治を心から応援し,内陸部に50゚Cくらいの熱を溜め込んで,多くの国民が望んでいる便利な都市を実現させましょう! 画像は夜の神田明神。周辺からはせっかく昼間に溜め込んだ熱を逃がさないようにと,室外機から熱風が道路に降り注いでいます(画像/MWS)。









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