写真集『珪藻美術館』大好評です。ご案内は
こちら
2015年12月31日
ご好評頂いております『珪藻美術館』ですが,上の画像のように,ようやくアマゾンの在庫点数が表示されるようになりました(アマゾンへは こちら )。今なら一日で入手でき,書店で探す手間も省けるかと思います。今回は配本数が少なく,書店で見かけないとか,1冊しかなかったとか,あるはずなのに棚に行ったらなかったとか,大変ご迷惑をおかけしております。日販トーハンさん,どうにかしろ 中小出版社や書店との関係,もう少し何とかならないものでしょうか。。
大手書店のうち,紀伊国屋書店では,新宿本店,南店ともに平積みとの報告をいただいております。お近くの方は,店頭買いの場合はこちらがよいかもしれません。最近の大型書店は在庫検索ができるところもあるので,無駄足にならないようにお調べになってからのお出かけをお薦めいたします(画像/スクリーンショット)。
2015年12月30日
Jシリーズ放散虫はまだまだ少数の方にしかご覧頂いておりません。もっと標本を作ってお届けしなければいけないのですが,とても時間がかかるものなので,時間の確保が問題なのは述べてきた通りです。きょうは,画像で放散虫の世界をお届けするべく,J394の画像をのせてみました。大きめの画像は こちら にあります。一個一個の放散虫は,いろいろな産地のもの(泥や堆積物や珪藻土)から分離したものです。洗うのも大変ですが,よい個体を探して拾うのも大変で,並べるのも大変で,そーっと封入するのはもっと大変という代物です。小さな画像だと,なんでこんなに高価なの?と思うかもしれませんが,大きい絵で見て頂ければ,なんとなく納得いただけるかもしれません(画像/MWS)。
2015年12月29日
28日朝までに発注頂いた分につきましては,全て発送済みとなっております。早ければ29日中,遅くても30日には到着の見込みです。お待ちいただければと思います。今回入札をいただきながらも落札できなかった方々には,まことに申し訳なく思います。どうにかして,時間管理をきちんとして,標本製作の時間を確保したいと思います。当サービスには共同研究の打診や講演依頼や出版の話なども結構持ちかけられますが,本業は皆様に標本をお届けすることと思っていて,つねにそちらの方向を向いていないといけません。そういって依頼を断ることも多いのですが,なかなか理解してもらえません。何でも屋さんの宿命でしょうか…。
そういえば何でも屋さんで思い出しました。十年以上前に専門書を出版したときに,専門分野がほぼ同じだったので,当時の,ある学会の会長さんに謹呈しました。するとその学会長さんは驚き,「君は本当に多芸だね」「器用貧乏にはなるなよ」の二言だけを発しました。現在,その人は副学長をながくお勤めです。筆者は貧乏職人です。
さすがえらくなる人は違うと思いました。全て見抜いているのです。
本当に多芸だね=多芸は無芸
器用貧乏=なまじ器用であるために、あちこちに手を出し、どれも中途半端となって大成しないこと。また、器用なために他人から便利がられてこき使われ、自分ではいっこうに大成しないこと。
これはまさに筆者のためにあるような言葉です。わはは。皆さん,ここ,笑うところです(^^; (画像/MWS)。
2015年12月28日
Jシリーズ放散虫につきましては,入札期間が終了しましたので締め切りました。多数のご応募ありがとうございます。準備ができ次第,順次発送して参りますので,落札者の方はしばらくお待ち下さい。残念ながら落札できなかった方,まことに済みません。来年はより時間管理を徹底して,少しでも製作点数を増やせるようにしたいと思っております。これからも当サービスをよろしくお願い申し上げます(画像/MWS)。
2015年12月27日
Jシリーズの本年製作分(放散虫)をアップしましたのでご覧下さい。
こちら
今年は入札&選考方式にさせていただきます。供給枚数が少ないのに,選ぶ時間もない争奪戦になってしまってはいけません。じっくり考えて,希望額を考えて,メールでご連絡ください。入札期間は12月26日15時頃から27日の15時頃までを予定していますが,状況によっては延長するかもしれません。競争相手がいなければ安価に入手できる可能性があります。また,多少の入札額の違いであれば,前回放散虫プレートを申し込みながらも入手できなかった方,これまでJシリーズをお持ちでない方を落札者にすることも考えていますので,あきらめずに入札してください。皆様よろしくお願い致します。
今年は書籍の出版に時間を使いすぎてしまい,またJシリーズの時期に集中講義も重なり,学会報告でもかなり時間を使いました。これらの仕事の収益性は悪く,書籍は印税の全額を頂いても数十万円の赤字,集中講義も準備時間が収益を産まないので赤字です。そしてこれらの仕事の支払いは数ヶ月後になるので,今年は仕事をしているのに売り上げが全然なくて,金が失われていくという末期的な状態になっています。先の新聞報道にしても,出版社は筆者に取材を受けるようにメール一本送るだけで新聞掲載料に相当する数百万円分の広告費を節約できたわけですが,当方は取材に対応することで標本製作の時間が失われてその分の稼ぎを失ったわけです。雇用されてもいないのに,一本のメールで時間を束縛され,売り上げを失うのです。恐るべきアンバランスなのですが,かといって,貴重な新聞掲載の機会ですから「珪藻」を皆様に認知して頂くよう,努力しなければなりませんし。。難しいですね,世の中というのは。まぁ笑ってやり過ごすことにしましょう。わはは。
というわけで,年内に少しでも売り上げを増やさなくてはいけないというせっぱ詰まった事情があります。労力に見合う価格がつかなくとも,とにかく手元にあるものに価格をつけて売らねばならないという状況に追い込まれております。皆様の入札状況によっては,数十万円級の標本が,ひょっとすると数万円で手にはいるかもしれません。ぜひ入札に挑戦してみてください(画像/MWS)。
2015年12月26日
毎日新聞の夕刊に「珪藻美術館」の記事が載りました。紙面は全国版で社会面,なかなか大きな扱いです。25日の夜にあわせてツリーの絵を広く皆様にお届けできたことになります。web版でも掲載されていて
こちら(毎日新聞社)
こちら(Yahoo! Japan)
で見ることができます。この短い記事のために2時間にわたる取材,数回のメールや電話でのやりとりを要しています。非常に丁寧なお仕事という印象で,記事の内容も筆者が伝えたことが正確,かつ上品に再現されており,プロの仕事に学ぶところが大でした。日頃,「珪藻? 何それ」という状態に遭遇しているので,その状態を少しでも減らすよう努力しているわけですが,この記事で「珪藻? 何それ?」が解消された人が少しは発生していればよいなと思っています(画像/読者提供)。
2015年12月25日
Jシリーズの作業ができておらず,追いつめられておりますが,26日(土)の夜か,27日(日)に少しでも販売できないかと,あがいています。今回は時間的な余裕をもってお選びいただくために,入札方式にさせていただくかもしれません。日時や購入方法は本ページに情報を掲示しますので覗いて頂ければ幸いです(画像/MWS)。
2015年12月24日
今回の出張では,はじめて『顕微鏡庫』なるものを目撃しました。似たような部屋は南国の大学でも見ましたが,講義室なみのスペースにロッカーがずらりと並び,そこに顕微鏡が収納されているというのは,これまで見た覚えがありません。管理上はよい設備だと思いました。ただ,そこにある顕微鏡の状態がよいかというと,それは何ともコメントしがたいものがあります。また,顕微鏡庫が1階にあるというのも気になります。1階は湿度が高いので,光学機器の保管には,あまり適した条件とは言い難いのです(画像/MWS)。
2015年12月23日
ここのところお休みが続きましてご迷惑をおかけしております。お待ち頂いているお客様には本当に済まなく思います。
作業時間が取れない一つの原因がきょうの画像で,伊勢湾に面した国立大学の大学院で,特別講義(集中講義)を行う用事があったのです。教育は国家百年の大計ですから筆者は全てに優先して全力投入します。すると他の時間はすべてなくなってしまうのです。集中講義とJシリーズの時期が重なってしまい,本の出版時期も重なってしまいました。あらゆる忙しさが一気に押し寄せてどうにもなりません。
特別講義の内容は顕微鏡に関することで,特にプランクトン研究者に役立つ情報を満載して,結像理論からレンズの種類,コントラスト法,操作法,イメージングから画像処理までをカバーするものです(詳細を知りたい方は こちら )。1コマ約90分の授業(検鏡実習含む)を二日間で10コマ連続で行ったので,受講者は大変だったと思います。筆者は顕微鏡の話をしていれば,勝手に時間が過ぎていくので何とかなるのですが,聞いている方がつらいですよね。
光に関する授業では,実物をみせることが大事な場面も多いので,段ボール一箱の機材を持ち込んで,実演を行いつつ講義を進めました。特に回折現象,屈折,偏光,波長と色の関係,波長と分解能の関係,などは,道具さえあれば受講者の目の前で示すことができるので可能な限りの準備を行いました。そういった努力が結果に反映されているかどうかは不安なところがありますが,やるだけのことはやっておかないと,ただでさえ国内では十分な顕微鏡教育が行われていないのに,ようやく頂いたきわめて貴重な機会を無駄にすることになります。それに,筆者が大学に講義に出向く真の理由は,そこの大学教員に顕微鏡の何たるかを講ずることにあります。そのときの授業内容が教科書に書かれているようなものだったら,わざわざ行く必要がありません。道具から準備から講義スタイルから学生の理解度まで,全てを,そこの大学教員に目撃していただく必要があります。
そんなわけで履修届を出している受講生に加えて講座配属の方々,そこの先生方にも全ての時間,講義を聴いていただきました。先生方は忌憚のない意見を下さるうえに,商売柄,自然と講義のサポート役にもなっているので,とてもやりやすい感じがしました。がんばって最後まで聞いてくれた受講生はもちろんのこと,お付き合い頂きましたI先生,K先生にも御礼申し上げます。ありがとうございます。
出張の日程は4日間で,到着日は研究室に直行し,まずは授業に使わせて頂くオプチフォト(蛍光)のメンテナンスを行いました。これが少し時間を食うものだったので,初日から夜まで研究室にお邪魔して顕微鏡拭き拭きをしてしまいました。同時にガラクタ箱の整理を行い,使用できるレンズを機種別に整理しました。メンテナンスは無事に終わり,講義ではオプチフォトを用いて,明視野,偏斜,暗視野(ドライ),位相差,微分干渉,偏光,落射蛍光の像を,直接受講者にご覧いただくことができました。もちろんそのための標本は全て製作して持ち込みました。
講義終了後の翌日は朝から顕微鏡拭き拭きで,別の研究室のオプチフォトの整備を行いました。これもひどい状態で時間がかかりましたが,壊れてはいなかったので,きれいな像を取り戻しました。またこの研究室ではライカの実体顕微鏡の照明が壊れていたので,これも修理しました。加えて,ライカ生物顕微鏡の撮像システムが観察不能と言える程度に汚れていたので完璧に清拭しました。そのあとに顕微鏡微速度動画の実演をして,昼食を挟んで,今度は数十本の対物レンズ清拭耐久レースでした。驚くべきことに,全てのレンズが使用不能かそれに近い状態に汚れていました。過去にレンズの清拭ができる人がいなかったことがわかります。乾燥系対物の先玉が油にまみれており,傷だらけのものも多く,教育の必要性を痛感しました。
このあとにオリンパスGBの整備を行い,旧型顕微鏡の扱い方と見えについて,Jシリーズを用いて説明しました。非常に良好な像であることを納得頂き,また鏡筒長の調整機能なども説明でき,ミラー採光でも拡散板併用でマイルドな像になることも示すことができて,意義ある時間になったように感じています。朝から晩まで顕微鏡漬けのじつにハードな出張でしたが,それはワンコがさんぽに出ているような時間でもあり,たのしいのです(画像/MWS)。
2015年12月22日
のぞみ号の窓際に置いて絵になるものといえば,そりゃー昔から顕微鏡対物レンズと決まってますよね…
(画像/MWS)。
*1 のぞみではなかった…。ひかり532号だった。。
2015年12月21日
現在も販売作業休止中です。すみません。
きょうの画像は今から10年前の12月の画像フォルダのごくごく一部。研究員生活をやめる直前頃のものです。機材も揃って培養も起動に乗り,さーてこれからいろんな仕事ができるかな,というころに任期が切れ,何かにしがみつくのも面白くなかったので,あっさりやめました。しかしやめる直前まで,培養していた珪藻の動態を追跡して顕微鏡写真を撮り続けました。このころはクールピクスE995でコリメート法による撮影でしたが,いまみても,ひじょうによく追い込まれた画像で,まじめにやっていたんだなぁと感心するのです。むかしの自分に感心するというのは,現在の自分がなまってきたことにも通じる分けで,まずいなぁと自覚する材料にもなるのです(画像/MWS)。
2015年12月20日
現在も販売作業を休止中です。営業再開までしばらくの間お待ち下さいませ。
画像は日東工業のお庭。ここの庭に芝生があるなーということは前から気づいていましたが,そこにおいてあるものが日時計らしいことに気がついたのは最近です。何とか撮影に成功しましたが,やっぱりこれは日時計ですよね?
(画像/MWS)。
2015年12月19日
現在も引き続き販売作業を休止中です。ご迷惑をおかけ致しましてすみません。
銭湯に描いてあるような富士山を眺めて,営業再開までお待ち下さいませ(画像/MWS)。
2015年12月18日
17日午後は報道機関の取材対応となりました。『珪藻美術館』ご覧になった担当部局から記者さんが派遣されての取材なので,珪藻と顕微鏡についてお話しする午後となりました。とてもていねいな取材で,小さな記事を書くにもこんなに情報を集めているのかと思うと,大変な仕事だなと感じました。同時に,いろいろ耳学問できるわけで,ちょっとうらやましいとも思いました。話題が本の出版に関することでしたので,とうぜん,Jシリーズを暗視野でご覧頂きました。記者さんにどんな印象が残ったかなー,その印象が記事を作るのに役立つといいなーと思っています。
きょうの画像は,そんな話題とは関係のない,テスト封入品。こういった地道なテスト封入をおこなって,毎年1ミリでもよいので技術を高めていくように努力するのです(画像/MWS)。
2015年12月17日
今月はJシリーズを販売したいと考えていたのですが,時間が作れず,かなり厳しくなってきました。がんばって準備をして,26日までにできるようなら本ページで告知します。現在のところ,どんなに早くても23日にはなりそうです。こまめにチェックしていただければ有り難く思います。
きょうの画像は放散虫リクノカノマ。この種は,珪酸の骨格が濁っているものが一定数出てきます。これをよく見ると,鱗片状の構造や気泡を含んでいるように見えるものもあります。まことに不思議で,どうしてこうなるのかを調べれば何か新しい研究結果が得られるかもしれないと,素人ながら想像しています。それでこのような濁ったものを集めて封じたものも作ってみたのです(画像/MWS)。
2015年12月16日
これは盲点だったかも…。珪藻を並べると「現代美術」になるのか。。
本ページの読者ならご存じのように,珪藻を並べたプレパラートは1800年代の中頃にはあったのです。もっとも流行したのも19世紀後半から20世紀はじめくらいではないかと思います(流通した実数の詳細はわかりませんが)。そういう意味では現代美術というよりは近代美術的な感じがします。しかし日本人の目に触れることはほとんどなかったので,その意味では,21世紀に突然あらわれたように見えるのも無理はありません。そうすると現代美術になるのか。。
本ページでは何度か申し上げましたように,筆者はじぶんのことをアーティストとは全く思っていません。珪藻は単体でもその造形が素晴らしい存在ですから,それをマウントすればアートに見えてしまいます。無傷の珪藻を汚れのないままに皆様にお届けしようと努力しているのですが,そういった努力自体がアート的なのかなぁと考えをあらためないといけないかもしれませんね。お顔とか幾何学模様のデザインなども制作しているわけですけど,あれも本人としては,絵画を届けるという気分はなくて,珪藻をお届けしている気分なのです(画像/スクリーンショット)。
2015年12月15日
まことに申し訳ありませんが,当面お休みをいただきます。山のように仕事が降ってきて,嵐が過ぎさるのをまつしかありません。画像は試験封入品です(画像/MWS)。
2015年12月14日
マリンワールド・海の中道(福岡県)では,冬の特別展として「海のようせい〜プランクトン展」を来年2月29日まで開催中です。顕微鏡観察できるスポットも用意されるとのことで,Jシリーズ(珪藻ツリー,宝石デザイン)の展示も行われます。たたでさえ楽しいマリンワールドに,プランクトンの展示があって,さらにJシリーズを拝めるとなれば,近県の方もじゅうぶんに足を運ぶ価値があるかもしれません。マリンワールドにつきましては こちら を参照してくださいませ(画像/スクリーンショット)。
2015年12月13日
こんどの水曜日(16日)に新潟大学で,きょうの画像のような興味深い催しが開かれます。くわしくは こちら。
なかなか面白そうな催しで,それ以上に面白そうなのが形の科学会。本ページの読者の方々でも,こういった方面の事柄がお好きな方も多いと思います。
新潟大学は駅から田舎道をてくてく歩いて行った記憶があります。のんびりしていてよい感じのところでしたが,今回は残念ながら,忙しすぎて見に行くことはできません。お近くの方は覗いてみるのもよいかもしれません(画像/スクリーンショット)。
2015年12月12日
『珪藻美術館』は大型書店などで店頭に出回り始めたようです。通勤通学経路上に大きな本屋さんがある! という方は,『珪藻美術館』の出版がネット上のまぼろしの情報ではなく,リアルな存在であることを確かめてみてください。画像1枚目は紀伊国屋書店本店の在庫。画像二枚目はジュンク堂・丸善の在庫情報です(画像/スクリーンショット)。
2015年12月11日
ごめんよ。 今回ばかりはニャンコに負けるわけにはいかないんだ。
(画像/スクリーンショット)。
2015年12月10日
多くの方々に『珪藻美術館』をアマゾンで予約いただきましたようで,たいへん嬉しく思っています。心より御礼申し上げます。10日から配本がはじまりまして,書店にも並び始めます。大型書店であれば来週初めくらいには店頭で見かけるようになるかもしれません。アマゾンの内部は謎なので実際にいつ頃から配達がはじまるのかわかりませんが,早めのお届けとなることを願っています。
きょうの画像もアマゾンからのスクリーンショット。Nikon1のアダプタにBR-2Aに光の鉛筆,微化石。本ページの読者で顕微鏡使いの方が『珪藻美術館』を予約したに違いなく,こういった情報をみると,しみじみうれしくなったりもするのです(画像/スクリーンショット)。
2015年12月9日
予約しましたー。書店へ注文しますー。などのご連絡を数件頂きまして大変嬉しく思っています。ありがとうございます。皆様による多数の予約を賜りまして,アマソンランキング1位という栄光もいただきました。まさか在庫切れはないよなと,午前中にアマゾンをチェックしたところ,きょうの画像のような画面に出くわしたというわけです。
これでもう思い残すことはありません…。三途の川の向こうに持っていくよいお土産ができました…。などという文句が浮かびつつも,いやいや仕事はこれからです。生物学というマイナーなカテゴリーですから,一時的にでも話題になってもらわないと,お先は真っ暗になってしまいます。ので,瞬間値でいいのでトップになることは,一応は想像していました。
さてここからが勝負です。日本の理科教育はおそらく故意に時間を減らされ,自然科学の奥深い,楽しい世界に案内してもらえなかった人たちが大量発生しているのです。「珪藻?何それ(つまんなさそうー)」という人が世の中にふつうです。そんな方々にも,少しでも,こりゃああ面白いや,なんじゃこりゃーという感動を,自然の中から味わって欲しいのです。本書はそれを手助けする端緒になることと思っています。
年齢も性別も文系理系も問いません。多くの方が,パラパラと見て楽しめる本になっておりますので,一人でも多くの方に手にしていただければと思います。そうして,茶色に濁った海,ぬるぬるして汚らしいと思っていた河川,それらの場所が違った風景に見えるようになったとしたら,著者としてこれに勝る喜びはないかもしれません。
国内の教育レベルを上げるのは文科省ではありません。知的好奇心に富む皆様です。『珪藻美術館』をそこいらへんに放り出しておけば,きっと誰かがぱらぱらと見て,自動的に何かの体験が行われます。そんな機会を増やすために,皆様のご協力をお願い致します(画像/スクリーンショット)。
2015年12月9日
※ 本記事は当面この位置に掲載します(加筆することがあります)。「本日の画像」更新分はこの下に表示されます。
書籍出版のご案内
「珪藻美術館」というタイトルの本が出版されました。Jシリーズの写真を中心とした,珪藻のふしぎな形を楽しむ本です。12月10日に配本開始しましたので,すでに一般書店には店頭に並んでおります。
タイトル:珪藻美術館
出版社: 旬報社 (2015/12/10)
単行本(ソフトカバー): 88ページ
A5判変形 並製/88頁
本体1,300円+税(1,404円)
今回,(株)旬報社さんから,珪藻を並べた標本の世界をご案内する内容の出版依頼を頂戴しました。難しい仕事ではありましたが,珪藻を知らない方々にも自然の奥深さや不思議さを見て頂ければと思い,取り組むことと致しました。編集者さん,デザイナーさんの卓抜なお仕事と,気鋭の珪藻研究者,Jシリーズユーザー様の協力もいただきまして,この度,なんとか完成にこぎ着けました。印刷所の方々にも素晴らしい仕事をしていただき,引き締まった黒(暗黒)に浮かぶ珪藻がリアルに再現されました。
印刷はきめが細かく,パソコンの画面で見るよりも精細です。ミクロワールドサービスの誇るJシリーズの輝きが,PCのモニタとは異なる次元で再現されており,現代の印刷技術を知る見本にもなるような仕上がりになっています。これまでJシリーズを入手できなかった方も,この本を手にすることで,その一端を垣間見ることができると思います。Jシリーズをお持ちの方は,手持ちの標本が収録されているか探す楽しみもありますし,珪藻標本をほかの人に説明するための資料としても好適です。
配本は印刷部数の数分の1となっていて,多くは出版社の倉庫に入ります。大型書店には確実に配本されますが,中小の書店に出回る数に限りがあります。どこの書店の店頭でも見られるわけではありません。確実に入手するために,
・お近くの書店店頭でのご注文
・amazonでの予約(こちら)
をぜひとも推奨いたします。特にamazonで予約を多数入れて頂くと,amazon側が在庫を増やしてくれ,入手が容易になるかもしれないというメリットが予想されます。
この本は,珪藻という言葉を知らない・聞いたことない,という方にも楽しめるようになっています。むずかしい学問的なことは,勉強したい人が知ればいいことで,まずは珪藻の姿をパラパラと眺めるというのが,(かつての筆者がそうだったように)誰にとっても楽しめる方法です。分野を問わずどなた様にも,本書をご紹介いただけますと幸いです。もちろん,本書をお読み頂くのに,顕微鏡は必要ありません。バイオフォトもフルオフォトもニコンS型も携帯顕微鏡H型も必要ありません(笑)。
きょうの画像は,試案段階の表紙。実物はこれとは異なります。どんなふうに変わったのか,そこにどんな思惑があったのか,本をお手にとって見比べてみてください(画像/MWS)。
2015年12月8日
これまで,放散虫や珪藻は,なるべくきれいで無傷なものを選別してマウントしてきました。しかしリクノカノマ(放散虫)を取り扱っていると,ほとんどが壊れていたり,内部に鉱物が入っていたり,濁っていたりします。これを厳しく除外すると,作業効率どころの話ではなくなってしまいます。そこで放散虫は多少壊れていても,鉱物が付着していても,マウントすることも考えた方がよいように思うようになりました。画像はリクノカノマの,これまでは除外していたものを並べたもの。内部に鉱物が残っているものが多数います。足もほとんど折れています。しかしながら,この放散虫のもつ独特の姿はじゅうぶん拝める感じもしています。作業は通常の品と変わらないのですが,価格はワンランク以上下げなくてはいけません。需要があれば作る意義がありますが,はて,どうなんだろうと悩みます(画像/MWS)。
2015年12月7日
6日は大量にミネラルが並べられたイベントに向かいました。徒歩の距離圏内でやっていて,関係者も出品しているので,いかないわけにはいきません。。このイベントには標本の材料になりそうな粉体や,光学結晶を求めて通い続けているのですが年々収穫は減り,今年はついにめぼしい光学結晶は見あたりませんでした。もうちょっと正確に書けば,ン十万円出せばあるのですけど,手頃なものが見あたらないというところです。今年は蛍石の特別展示が行われていて,見たこともないような美麗な石ころがショーケースの中で燦然と輝いていました。でも,ショーケースがお客さんの手あかでベタベタになっています…。そこで特急「南風」の窓も拭いてしまう筆者が,拭き技術を駆使して,ショーケースのガラスをピカピカにしてまわったのでした。画像はそうやって撮影したもの。ガラス越しの撮影ですけど,まず見ることのできない蛍石の堂々たる姿は,少しくらいは伝わるのではと思っています(画像/MWS)。
2015年12月6日
これは最近マウントしたリクノカノマ(放散虫)の標本を撮影したもの。多種類の放散虫を扱っていて思うのですが,リクノカノマは放散虫の中でも王者の風格があるような気がします。大きくて太いりっぱな姿。バランスのとれた形とすらりとした足。そして表面の滑らかさが生み出す得も言われぬ輝き。これは宝石級の微化石だと思います。
本ページでは何度か書いていますが,リクノカノマは産出が偏っていて,時代もほんの一時期しか出てこないので,大変希少です。これを含む試料を入手すること自体が困難です。さらに傷のない完全個体で,しかもきれいに洗ってあるものは,放散虫研究者でもまず持っていないものです。そういったものを探し当て,きれいに洗って拾い出し,マウントするというのは奇跡の連続のようなものです。でも,きょうの画像のような輝きをみせてくれるわけですから,どんなに時間がかかっても,どうしても集めたくなるのです…(画像/MWS)。
2015年12月5日
これは各駅停車の車窓からの二コマ。1枚目は,なんども通過しているのに初めて気がついた気がします。商売柄?思わず反応。当サービスでもイメージプロセッサや超高感度カメラ機材がまだ現役です。二枚目は,お茶のハラダ。ふだん飲んでいるお茶の会社はこんなとこにあったんだと,思わず反応。行きに風景を覚えて帰りに撮影。在来線の速度だと一度見ただけで大体の場所の感覚がわかり,2度目に付近を通過すると,「そろそろ近いな」という気がしてくるのがふしぎです(画像/MWS)。
2015年12月4日
これは本ページの読者から頂戴した画像で,テレビ放映を撮影したもの。この画像,本ページをご覧頂いている方であれば,きっと見覚えがあることでしょう。当サービスには貴重な顕微鏡写真がたくさんありますので,関係企業様や,テレビ局などからも画像利用のお申し込みがあります。しかしながら筆者はテレビのない生活をしているわけなので,どんな具合に放送されたのか見たことがありません。今回は,所さんのナントカカントカという番組で放送されたらしく,読者からの画像を見ることによって,はじめて画像利用の状況がわかりました。映像制作会社さんは,ちゃんとクレジットも入れてくれたようで,なかなかきちんとした対応のように感じました(画像/本ページの読者)。
2015年12月3日
ビミサンを切らさないようになってからというもの,インチキ料理がじつにやりやすくなりました。何しろ,適量を注ぐだけでOKという,料理とはいえないような料理がいくつもあるのです。きょうの画像がその一つで,ダイコンの皮をぐい飲みに詰め込み,ビミサンを適量注いで冷蔵庫に一日おいたものです。夏はキュウリでやっていたのですが,冬はダイコンの皮。たったこれだけで,すばらしい歯触りの漬物ができあがります。ダイコンの皮はきんぴらが美味しいのですけど,時間のないときは,こんなインチキ料理もよいものです(画像/MWS)。
2015年12月2日
きのうのような乗車券を使えば,19世紀的な牧歌的な時間の流れとともに,目的地が遠いなぁという気分も味わえます。なんでもかんでも,270km/hで移動すればよいわけではありません。日々の行いを反省して,顕微鏡の本を読んで復習しながら,ときどき景色をみて移動するのもよいものです。画像1枚目は「はら」という駅付近からの車窓。愛鷹山系を手前に富士山の鋭角的な姿が映えます。ここで途中下車して立ち寄りたいところもあるのだけれども,そこに立ち寄ると楽しすぎて目的地にたどり着かない気もするので,今回は眺めるだけ。毎日こんな富士山を拝めるなんて素敵なところです。
画像二枚目は行きに浜名湖で夕暮れになったところ。1号線の向こうに浜名大橋が見えます。新幹線の線路は見えません。ということで,在来線からの車窓の風景であることがわかります。画像三枚目は乗車券をフル活用したもの。筆者は自分から煎餅を食べることはほとんどありませんが,こういったものをツマミにして一杯やるのを好んでいる人がいるので,今回は煎餅シリーズにしました。豊橋でのお買い物がゆかり。浜松ではうなぎっぽい煎餅。静岡ではデパ地下的なお店でわさびシリーズのお買い物。何度でも途中下車できますので,乗り継ぎの合間にでも改札を出て,各地のみやげを拾いつつ東京にもどれるのです(画像/MWS)。
*1 仙台から在来線で帰ったことが何度かありますが,ほかにも在来線で都内方面に戻る方々を必ず見かけました。これに対して名古屋から東京に向かう人,東京から名古屋に向かう人は皆無に見えました。距離はそんなに変わりませんが,乗り継ぎは東海道線の方は不便な気がしました。そのせいでしょうか。
*2 上野東京ラインが開業してから東海道線を走る列車は複雑怪奇になってしまい,どうにも見通しのない移動になってしまいました。接続の案内もほとんどなく,どこに行くには何に乗ったら早いのか,アナウンスがありません。列車種別の説明もほとんどなく,じつによろしくないです。
2015年12月1日
この乗車券は,ふつうでは滅多にお目にかかれないものなので,本ページでご紹介ということにしました。一目見て「えーっ」と思った人は,鉄分高めかもしれません…。見るポイントは,漢字三文字はまぁ誰でも気がつくこととして,あともう一カ所あります。それは白抜きの四角形です。19世紀型の仕事をしている筆者は,21世紀の便利な生活に慣れきってはいけません。自ら不便を設定し,頭をつかい,体力を消耗して,便利に慣れない自分を維持しなければいけません。そこでこういった乗車券を買うことになるのですけど,多少のメリットもあるのです(画像/MWS)。
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