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2015年9月30日


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バイオイメージング学会で,暗視野で展示した珪藻標本はこれでした。暗視野検鏡のよい点は,見せたい情報のみを光らせて,不要な部分を暗黒にできることです。そしてコントラストが高いので,見る努力をしなくてもくっきりと形を把握することができます。じじつ,お客様が顕微鏡を覗いて驚きを表明するまで,わずか2,3秒です。視認性の高さ,わかりやすさのなせる業だと思います。明視野検鏡では,(珪藻の場合は)なかなかこのようにはなりません。

この標本,ひじょうに好評で,お客様からは「学会に来てよかった」「いちばん感動した」とお褒めの言葉を頂戴しました。筆者もほっと胸をなで下ろしたのでした。というのも,もっとよい標本を作るつもりだったのですが時間がなく,仕方なく選んだこの標本は2009年頃の製作なのです。技術的にはいまの方が上です…。でもこの標本は,製作からすでに6年が経過していますが全く劣化が認められず,耐久性の高さを物語っていて,珪藻の輝きぐあいは現在製作しているものと同じです。展示効果はじゅうぶんだったと判定します(画像/MWS)。








2015年9月29日


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天下のツァイス顕微鏡…。いろんな機種が並んでいたけれども,じっくりいじる暇はなかった…。実物はめったに見られないのに(画像/MWS)。








2015年9月28日


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バイオイメージング学会での一番人気は,暗視野の珪藻でした。次に放散虫。最後が明視野の珪藻でした。展示をご覧になった複数のお客様から「これを見られただけでも来た甲斐があった」と言われました。有り難いことと思っています。珪藻は標本製作が間に合わず,デモ用に使っている傷だらけで歪みも残っているプレートを使いましたが,放散虫は,最新の,完璧に封入できたものを展示しました(きょうの画像のような感じです)。

それにしても珪藻と放散虫の展示は厳しいです。珪藻って何? 放散虫って何? むしなの? という高いポテンシャルエネルギーの壁を,筆者の必殺話法によりトンネル効果を引き起こして次に進まねばなりません。それでも珪藻はまだ知名度がありましたが,放散虫の認知度はきわめて低く,こんなこともあろうかと持っていった『ずかん プランクトン』が大活躍でした。なかには,『ずかん プランクトン』をお持ちの方もいて嬉しい思いでありました。デモをご覧になったみなさまの記憶に,けいそう と ほうさんちゅう が残りますように(画像/MWS)。








2015年9月27日


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26日は東京理科大学(葛飾)でバイオイメージング学会でした。カールツァイスさんからお誘い頂き,ツァイスさん,グレンデルさん,当サービスで「顕微鏡の世界を覗いてみよう!」という共同展示を行いました。ツァイスの最高級自動化顕微鏡が展示されているところで,50年ものクラスの簡易顕微鏡を並べるのは絵的に不釣り合いな気もしましたが,そこにのせられている標本と,簡易顕微鏡の見えには絶対の自信がありますのでよしとしました。

展示時間中には多数の方にお越し頂き,並べた珪藻(明視野,暗視野),放散虫(明視野)をご覧頂きました。まず,実物展示にお目にかかることはないはずですので,どの方にも安心して,「貴重な機会」ということをアピールできます。おそるおそる寄ってきたお客様は,この古そうな,小学校の理科室にありそうな顕微鏡を怪訝そうに覗き,一瞬で意識を視野に奪われます。次の瞬間から,顕微鏡のことは頭から吹き飛び,「うわー」とか「すごい」とか「やばい」などという言葉に端を発して,たのしい会話がはじまります。「これは何?」「珪藻って聞いたことある」「宝石みたい」「これはジュエリーだね,これをもとに宝石をデザインしても良いね」などと,お客様のいろいろな感想を聞くことができました。

バイオイメージング学会ですから,イメージングも体験してもらおうと,簡易顕微鏡で放散虫と珪藻の撮影に挑戦してもらいました。皆さん喜んで撮影して,画像をお土産にお持ち帰りいただきました。筆者としても,とても楽しい時間を過ごすことができました。お越し頂きました皆様に心より感謝申し上げます。また会場をお世話いただきましたカールツァイスさん,東京理科大学のスタッフの皆さんにも御礼申し上げます。ありがとうございます。

顕微鏡のイメージングのプロが集結した学会ですから,その道の有名人がたくさんいらしたようで,その点でも興味深い催しでした。ウチダヒロコさんは,絵についてはよく存じ上げていますが,ご本人もいらしていたようで,ウチの標本はご覧頂いたのかしら?とちょっと気がかりです。ほかの有名人は坂田明さんが来ていて,いつものサカタ節に加えて,最後は美しい演奏で〆られて,素敵な研究集会の想い出となりました(画像/MWS)。








2015年9月26日


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25日は東北大学でシンポジウムを聴講&関係者と研究打ち合わせの予定だったのです。が,多忙を極めていたところに恒例の不眠症が加わり,寝ずに朝を迎えてしまいましたのでシンポジウム参加は泣く泣くパスしました。今年は年はじめからいろいろなことがあってまともに仕事になる日が少なく,そしてそういう忙しいときに限って,時期を狙ったかのうように,いろんな依頼が一気に舞い込んで,追いつめられるのです(笑)。まぁこれは日頃の段取りの悪さもあるので,人のせいにはできません。食べたものが出て行くように?,処理容量の範囲内で日々淡々と片づけていくしかありません。それにしても仙台に行きたかった…(画像/MWS)。








2015年9月25日


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さいきん旅先で困ることといえば,お土産品さがし。地元のスーパー巡りが基本ではありますが,時間がないときには,物産館などもよく利用します。すると,買うものがホントに少ない。。お菓子の類は単に小麦粉に砂糖と油と卵をまぜて適当な香料を振りかけただけ。その土地で生まれたということはあるでしょうが,買って食べる価値の高いものでもありません。なるべく素材を活かしたものを探すのですが,そういったものでも,山ほどの砂糖とアミノ酸が添加してあって,開封してそのまま食べると舌が痺れます。京都の漬物などが良い例でしょうか…。一食分で千円近い,いちばん高いものを買うと,舌はしびれませんが。。

北海道でも事情は似ていて,鮭の土産物を探しても,どれも大量の砂糖とアミノ酸。なぜ塩だけ,あるいは酒しょうゆくらいの味付けで止めておかないのかふしぎです。素材の味は全くせず,ただ,みたらしだんごのタレだけを食べているようで,とてもまともな食べ物とは思えません。鮭とばを探せば,どこを探しても,砂糖とアミノ酸の添加したものばかりで,北海道でも,青森でも,塩だけで作った鮭とばはとうとう発見できませんでした。

さういうわけで,自家用のお土産品は,そのまま干した乾物か,塩だけ使った何かか,素材そのものということになります。きょうの画像がその一例。これでも札幌と函館と青森でそれなりの時間探し回ってみたもの。小さな瓶に入っているのはヒバ油です。鮭の昆布巻きは,だめだろうと思いながらも試しに買ってみたもの。そのままではとても食べられない味でした…。ううむという感じなのです(画像/MWS)。








2015年9月24日


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この珪藻は初登場かな? クチビルケイソウの仲間ですが,あまり見かけないもので手持ちもほとんどありません。小型のクチビルケイソウは河川でも池でも見つかることが多いですが,大きくて立派なものはどこにいるのでしょう。一攫千金したいわけですが,あまり当たりませんね。確実に見つかるのは,大きな河川の河口干潟でしょうか。上流から流されてきた珪藻や,干潟に生息している珪藻,海から潮に乗ってきた珪藻など,ごちゃまぜの群集ですが,きれいに洗って根気よく探すと大きなクチビルケイソウが出てきたりします。それだけ探すにはやってられませんが…(画像/MWS)。








2015年9月23日


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いつも見慣れているせいか,この珪藻の登場回数が減っているような気がしました。Arachnoidiscus ornatus,和名はクモノスケイソウ。大きなものでは0.2mmを超えてくるので,高倍率では顕微鏡の視野一杯に広がります。厚みがあってコントラストも高く,検鏡しやすい珪藻なのですが,その模様は繊細で全体として豪華な感じがします。これを覗くと,なんとなくほっとします。自然の造形が生み出すリラックス効果かもしれません(画像/MWS)。








2015年9月22日


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東京夜景(画像/MWS)。








2015年9月21日


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珪藻土コースターに使われている珪藻土は,稚内産だろうと思っていましたが,確かめるまでもなく,中に説明書が入っていたのでした。これを読むと,じつに思い切った説明で感心します。専門家になってしまうと,珪藻=海を漂う植物プランクトン,などという説明はできなくなってしまいます。勉強しすぎて,逆に失われる能力もあるような気がしました。。

珪藻=海を漂う植物プランクトン…,うーん,どこも間違ってはいない。珪藻土はそれが降り積もって化石になったものだし,現象的にも正しい説明な気がします。挿絵がカニと海藻なのは,海を連想させるのに最適な素材なのかも。どこにも珪藻が出てこないけど,珪藻を説明している。学ぶこと多し,なのです。わはは(画像/MWS)。








2015年9月20日


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きょうの画像は,思わず買ってしまったJR北海道の北海道新幹線オリジナルグッズ。新幹線にそれほどの思い入れもないし,車内販売などまず利用しない筆者がなぜこれを買ったのかは,画像をご覧頂いてお判りと思います。車内販売のアナウンスで,「珪藻土を利用した〜」と聞いた瞬間,どこで採掘された珪藻土が思い当たりがあったので,まずは買って顕微鏡で覗いてみようかと思ったのでした。まさか,スーパー北斗の中で珪藻を買えるなんてと,ちょっと面白かったのです(画像/MWS)。








2015年9月19日


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北海道新幹線の開業でスーパー白鳥の廃止が決まりました。乗り換えなく一本で東京−新函館北斗が結ばれるのは便利ではありますが,これでまた在来線の風景が一つなくなると思うと残念です。北海道へはいつも列車を利用していましたので,以前は盛岡から「はつかり」で,それが八戸から「スーパー白鳥」になり,新青森から「スーパー白鳥」へと,変遷の過程もみてきました。野辺地駅で降りて,周辺の様子を見て歩いたのもよい想い出です。盛岡で下車して天然きのこの売り場を眺めたり,青森で下車してお土産を物色したりということも,新幹線が通ってしまえば,ほとんどできなくなってしまいます。乗り継ぎ割引を利用した途中下車ができなくなりますからね。

車両は485系から789系になり,車内設備は新しい感じになりましたが,台車は485系の方がよろしい感じでした。789系はヨーもピッチも小さいのですが,青函トンネル内のロールが大きく,頭痛発生装置でもありました。そういった経験も全部想い出になり,今度はE5系での単純往復になるのでしょう。それが時代というものでしょうか。たぶん最後の乗車になるだろう,9月の789系をきょうの画像として掲載することにしましょう(画像/MWS)。








2015年9月18日


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ちょっと前に刺身用のサワラを見かけました。ワラサはしょっちゅう見かけますけれども,刺身用のサワラは都内では珍しいのです。しかも山形産とある。東シナ海辺りから日本海を北上したものが山形沖でつかまったのでしょうか…。サワラといえば寒サワラか春先くらいのイメージですが,食べないで論評してはいけません。一般にはまずいとされる春の日本海側のマダイなど,食べてみれば,ひじょうに佳品があったりするのです。で,画像のサワラですが,さすがに冬ではないので身がゆるんでいましたが,風味は悪くないもので,きめの細かい脂がまさにサワラの風味でした。けっこう安いし試して正解だったかも(画像/MWS)。








2015年9月17日


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これは夏前頃から拾い出しをはじめた試料。この白い粉がほとんど放散虫という驚異の原材料です。もとは山の中から採取した珪藻土を研究者に分与いただいたもの。水に溶いただけでは珪藻と粘土鉱物が見えるだけですが,放散虫の分離を繰り返して濃縮率を千倍くらいにすれば,多量の放散虫が見えてきます。原材料の珪藻土は7年くらい前に頂戴したものです。当時は珪藻を取り出すのがやっとでしたが,現在では放散虫も何とかなります。こうして少しずつですけど,技術的な問題を乗り越えていけるというのは悪くない気分です。あまりにもマニアックすぎますが…。白い粉の撮影はTokina AT-X M90mm F2.5です(画像/MWS)。








2015年9月16日


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今月初めの学会旅行では,函館から札幌方面の移動で,はじめて特急北斗に乗りました。これまでスーパー北斗は何度となく乗ったのですが,北斗とは縁がなく,乗ってみたいと思ってからずいぶんと年月が経過してしまいました。なぜ北斗に乗りたかったのかというと,この車両,たぶんNN183と呼ばれるヤツですけど,これが一部のマニアには非常に高評価なのです。

乗って納得でした。車両の防音具合とエンジン音のバランスがよくて,加速するときのターボ音っぽい感じが最高です。低速域での起動加速度は小さな値のように感じられましたが,高速域での伸びがあるようにも感じ,直線区間をすっ飛ばす気分は数ある特急列車でも最高の部類に感じました。同じ区間を走るキハ281とは比較にならない乗り心地の良さ。びっくりなのでした。

どうしてこうも違いがでるのかよくわからないのですが,たぶん,車内の開放的な感じと,台車の設計と,エンジンの振動周波数の伝達具合に思います。特に台車は良い感じで,振動モードのピッチ・ヨー・ロールともに少ないですが,特にロールが小さいように感じました。乗車していて全く疲れないどころか,スーパー白鳥に乗って大きなロールで揺られた疲れがとれていくのがわかりました。すでに置き換えが進んでいる車両ですが,NN183,お薦めです(画像/MWS)。








2015年9月15日


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きのう掲載した黄鉄鉱(パイライト)は乾燥後に日電理化のSV-10に入れておいたのですが,何となく見映えが悪い気がして,マルエムのガラス製ミクロチューブ(ポリキャップ付き)に入れ替えてみました。するとどうでしょう,じつに観察しやすい,かっこいい標本となりました。きっと喜んでくれそうな人がいる気もするので,少しだけまじめに再度撮影。金属光沢をもつ面的な物体は撮影がむずかしいですね。背景の明るさでも印象が異なりますし,照明の入射角分布でも見た目がかわります。今回は拡散光照明を使いつつ背景をかえての撮影です。

撮影はNikon1J2,Tokina AT-X M90mm F2.5にマクロエクステンダーです。バードウオッチング用の三脚を使い,少し離れたところからリモコンシャッターを使っています(画像/MWS)。








2015年9月14日


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少量の砂が持ち込まれて,これは何かと聞けばパイライトが入っているのだという。袋を見ると粟代鉱山とある。この中のパイライトを取り出せないかと言うので,それはおやすいご用ですとやってみたのがきょうの画像。画像一枚目は処理前のもの。なんとなくアロフェンが固結したような感じの粒子に埋もれて,パイライト的な立方体が見えます。大きさはコンマ数ミリ以上はあるようなので,処理は簡単です。まず乾燥状態でアルカリ性の界面活性剤を流し込み湿らせます。それに水を加えて超音波処理。あとはひたすら水で流して一度引き上げます。そこからパイライトをピンセットで拾い出して,今度は中性洗剤をたらして水で薄めて,超音波洗浄。これを水洗いして,精製水で何度も濯いで,プランクトンネットにひきあげます。裏側から水分を吸い取って乾燥させればお仕舞いです。画像二枚目は乾燥中のもの。すっかり泥がとれて,パイライトの規則正しい結晶が輝いてみえるようになっています。

撮影はNikon1J2,Tokina AT-X M90mm F2.5にマクロエクステンダーです。実体顕微鏡の架台を使い,リモコンシャッターを使っています。照明は超高演色性・自然光LEDに拡散板を用いています(画像/MWS)。








2015年9月13日


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北海道新幹線は来春の開業にむけて最終的な調整に入っているようです。在来線を走っていても,ところどころで新幹線の設備を見ることができます。画像一枚目は,青函トンネル付近の線路。三線方式で,線路のレールが三本になっています。幅が狭い方を狭軌車両(JR貨物の車両など)が利用し,幅の広い方は新幹線の車輪がのっかります。画像二枚目は新函館北斗。在来線部分の工事は大詰めという感じに見えました。新幹線部分の工事は終わっているようで,E5系が入線している途中でした。画像三枚目は木古内駅。まさかここに新幹線の駅ができるとは思いませんでしたが,ずいぶんと立派なコンクリートの塊です。旅客が多いことは考えられませんが,運用上も必要な場所なのでしょうか…。

最後の画像は消火設備。青函トンネルの両側,トンネルから出てすぐの場所に,消火栓が延々と並べられています。これは,トンネル火災があったときに,新幹線車両は全力で走り抜けてこの位置に停車し,そこで消火活動を行うためのものでしょう。あまり想像したくない類のことではありますが,このように予め,トンネル内火災への対応も設計上対処しておくのは,高度な安全性を目指している新幹線では当然のことなのでしょう。

来年3月になれば,東京から北海道が,さらに近くなります。実際に乗るとわかりますが,現状でも東北新幹線経由で函館,札幌方面に向かう人はけっこう多いのです。新幹線が開通すれば函館方面に向かう人はさらに増えるはずで,何度か乗り換えながらゆっくりと東北を味わう旅がやりにくくなると思うと,少し残念な気もします(画像/MWS)。








2015年9月12日


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先に鬼怒川の洪水について水防林の重要さを強調したところですが,水位が低下して,現場の様子が明らかになってきました。朝日新聞さんがわかりやすい画像を掲載していたので,拝借することとしました(こちら)。その画像を見ると,大規模な破堤は起きていないように見えます。おそらく土のうが積み上げられた部分で,土のうが流されたのでしょう。そしてその部分で生じた大規模な越水により地面がえぐれて,大穴が2つあいているのが見えます。これは先の記事で予想した典型的な洗掘とみて間違いないでしょう。そして,周囲の水防林の部分では,越水による洪水は起きましたが,破堤も,洗掘も見られません。あふれた水が水防林を通過して周囲に流れていったのです。

これが水防林の力です。越水,洪水自体は完全に防ぐことは難しいですが,もし洪水になっても,被害の拡大を緩やかにする方法はあります。ソーラーパネルを設置した場所に十分な厚みの水防林が存在していたら,洗掘によってえぐれる可能性は低く,越流もゆるやかになり,浸水地域では避難の時間稼ぎができるうえに,流失家屋も減った可能性が高いと考えます。

今からでも遅くはありません。防災というのは誰かに任せるものでもありません。開発一辺倒の考えを反省し,我々が生きていくためには,何が必要なのかをみんなで考えることが必要です。いっけん無駄にみえる雑木林にもさまざまな機能があり,生態学的な意義があるばかりでなく,防災にも役立つのです(画像/googleマップのスクリーンショット,朝日新聞社のサイト)。



*1 この場所を今後どうやって修復するかが見どころでもあります。コンクリートを多投することをすでに考えてソロバンを弾いている土建屋がいることは確実でしょうが,それはあまりよい方法にも思えません。応急的に,堤防内側にテトラの投入,堤防外側には樹齢10年ほどの広葉樹を植林して混成林を育成,その外側には樹林が生長するまでの間,保護のため護岸かテトラの設置,というのが価格的にも時間的にもよいかもしれません。

*2 ひじょうに長期的な視点にたてば,氾濫原に住むこと自体が危険なので,洪水は起こることを前提に居住地の設計をすることを考えるべきだと思います。津波が数十年規模で起きていて,その経験により住宅が高台に移行する,それと同じ考え方です。一年分の雨が数日で降ってしまう,というのは津波と同等に危険なはずで,減災の観点からは検討に値すると思います。

*3 朝日新聞社の現場画像をみて,あまりにはっきりと現場がえぐれているのを見て驚きました。あの状況で洗掘が起こることは誰でも予測できることですが,それにしても教科書通りという感じの大穴があいていて,予想した筆者も,そうなるだろうとは思いつつも,あそこまで正確に大穴があくとは想像せず,自然の力は恐ろしいと思うと同時に,先人が蓄積してくれた経験,知恵は大切にしないといけないと再確認しました。





2015年9月12日(2)


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時事通信社の画像では別の,破堤した場所が紹介されていました。この画像を見ると,破堤した部分に水防林があったのかどうかはわかりませんが,建築物の様子からは,水防林はなかったように見えます。手前の水防林は有効に機能しており,そこで破堤が止まっており,家屋も守られていることがわかります。また,あれだけの増水であったにもかかわらず,河川敷内の木は流されていません。そういった観点で画像を見ることも必要だと思います(画像/時事通信社)。








2015年9月11日(2)


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鬼怒川の洪水は近年では規模が大きく,少しでも被害が小さくなるよう,人命が助かるよう祈らずにはいられません。平穏な日々を暮らしているところに数メートルの水が襲ってきたらなすすべがないでしょう。

ところで,この水害はほとんど人災の様相を呈してきました。すでに報道されていて,上の画像に示す通りですが,堤防(というか自然の土手でしょうか?,不明なので堤防と書きます)が決壊した部分は堤防の外側にソーラーパネルが設置されていたのです。越水した付近の流路はほぼ直線で,その下流でカーブがありますので,ゆるやかな上昇による越水(越流)が起きうる場所ではありますが,真っ先に堤防決壊で洪水が発生する場所ではありません。それにも関わらずこの部分が破壊されたということは,堤防が崩れる条件が揃っていたということです。

きょうの画像をよく見てください。ソーラーパネルの周囲に,木を切って積み上げた跡が見えます。この,木を切るというのが犯罪的行為なのです。堤防の外側内側に存在している木は,水防林としての機能があり,手を付けてはいけないものです。地下深くまで木が根を張ることにより,地盤は安定し,万一の越流が起きたときにも緩衝効果が高いのです。堤防の破壊が始まっても,水防林があれば破壊速度はゆるやかになりますし,破壊規模も小さくできます。

それを伐採して更地にして,ソーラーパネルを敷き詰めてしまった。

すると何が起こるかというと,河川側から堤防の地下に浸透した水が,ソーラーパネル側の低く掘られた位置に噴出しやすくなります。小さくても一度水が通ってしまえば,そこから堤防は一気に破壊します。水防林が撤去されているので,堤防が破壊するとその部分に一気に水が流れ込み,洗堀と呼ばれる現象が起きます。地面がえぐれてしまい,その効果で,周囲にも破壊が広がります。河川工学を少しでも勉強したことのある人であれば,これはほとんど常識に属する知識です。

現場では,まさに,そのようなことが起きたのではないかと想像します。そして,この,堤防破壊の進行を食い止めたのは周囲の水防林だろうと思います。水位が低下した画像が出てくれば判別できるはずです。

ソーラーパネルを敷き詰めた事業者は,電力を供給しよう,と思って水防林を伐採して太陽光発電所を設置したのでしょう。しかし治水の観点からは,これは堤防を破壊する行為に他ならず,大規模災害を引き起こす危険性が増すことに疑いの余地はありません。もともと関東平野は氾濫原で特に利根川周辺は洪水が日常的に起こる場所でした。ながねんの治水事業によって大規模な洪水は起きにくくなってきましたが,もともと洪水によって形成されてきた地形であることは,忘れてよいはずがありません。

こんなばかげたことが二度と起きないように,水防林の重要性を皆が知り,守っていく必要があります(画像/googleマップのスクリーンショット)。



*1 ふだんは現場の状況が明らかにならないと,こういった記事は書かないのですが,今回は別です。画像を見るだけでも,完全にアウトです。

*2 9/11,12:00 画像をみて,人工の堤防に見えない気もするので,一部追記しました。論旨は変わりません。





2015年9月11日


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函館山からの眺めはレンズテストにも良い感じです。遠方に行くにしたがって空間周波数とコントラストが小さくなるテストチャートなのです。それではじめて持ち出した望遠ズームを使って撮影してみました。画像一枚目は函館山の展望台から眺めた様子です。カメラはNikon1J1,レンズは1Nikkor 11-27.5mm f3.5-5.6で撮影しています。大きな画像は こちら です。画像二枚目は,1Nikkor VR 30-110mm f/3.8-5.6で撮影した画像から,等倍で切り出したものです。かなり遠方にもかかわらず砂浜にいるカモメが写っています。砂浜に砂鉄が集積しているのもよくわかります。大きな画像は こちら です。さすがに周辺像は多少の流れがありますが,十分によく写るズームレンズという感じです。なおこのような細かい描写を目的とした撮像では,手ブレ補正はOFFにした方が細部の描写はよくなります。(画像/MWS)。








2015年9月10日


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 さて無事に研究発表も終わり,翌日は移動日です。体を休めるため,札幌からは二日かけて帰宅することにしました。今晩は函館に宿泊です。目覚めれば体調もよいので,早めに函館入りして,久しぶりに山でも歩いて,リフレッシュしたいと思いました。1022発のスーパー北斗でゴーです。




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登別駅を通過。この画像があれば,「出張用務等証明書」は必要ありませんね…。

ここには旧知の仲間がいるのですが,時間がなさそうなので立ち寄らず。ここでレンズを望遠に付け替えます。その理由は…




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コレを撮影するためです。難易度高い…。最高速度で通過するので,フレーミングも難しく,カメラもピントを合わせてくれない。。じつに残念。




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いつもは車内販売など,まず利用しないのですが,今回はJR北海道オリジナルグッズを衝動買い。その理由は後日明らかにしたいと思います…




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今回はサンプリングでも学会でも,あいにくの天気でしたが,筆者が帰るとなるとこの通りです。北海道ならではの景色を楽しみます。




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雄大な景色を飽きもせず眺めていると,やがて大沼。函館ももうすぐです。




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スーパー北斗さんはすぐに折り返しです。おつかれさまです。




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函館に来たわかりやすい証拠を残しておきましょう。まだホテルのチェックインには早いので,荷物はコインロッカーに放り込みます。




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さて,函館山にゴーです。函館駅前から,あの山の山頂までは,筆者の足で一時間なのです。




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いつも立ち寄るお土産やさんを眺めながら




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坂道の手前の生協に立ち寄って夕飯の目星をつけておき…




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再びここにやってきました。2010年以来ですから,5年ぶりですね。また同じところに立って,同じ風景を眺め,何かを感じ取って前にすすみます。




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ここからロープウエーに乗ればすぐに山頂ですけど,歩いても大したことはないのです。それに,とにかく歩きたいのです。風が涼しくて気持ちいいですね。




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登山口には珍しく人がいます。いつもはほとんど人とすれ違わないのですが,土曜日だからでしょうか。




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北海道はどこもマタタビだらけだったのですが,ふしぎと虫こぶがない。すべて正常な実がついています。なのでモクテンリョウは作れませんが,この実は塩漬けで食べられます。熟れたやつは生のままでも,ほんのり甘くて深山の味わいです。函館山では採取禁止っぽいので手を触れませんでしたが。




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サルナシも大量にぶらさがっています。この枝を最初に確認したのは2002年です。あのときは実がついていなかった。。




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アコニチン含有植物が咲いていたりして,山のさんぽ気分を盛り上げます。




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おおきな杉を見上げて




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ヤマブドウに気をとられていると,




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山頂もすぐそこです。




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この階段を上れば,ロープウエーの駅に出ます。13年前の若かりし日に上ったとき,そこまでの所要時間は58分でした。今回は,62分30秒かかっています。しかし途中,コープさっぽろで夕飯の下見をして,地図代わりに案内図の撮影に引き返し,途中で画像を撮りながら登ったので,ロスタイムは8分くらいはあります。するとまぁ,55分くらいで登ってしまったことになります。中年オヤジの足腰は劣化していないどころか,性能アップしているようです。これは当時より減量(60→56)したことと,日々の運動的なさんぽ,それに食事内容のわりと徹底した管理,これが効いているようにしか思えません。何にせよ,うれしいことです。




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山頂からの眺めは相変わらず。ここの眺めが素晴らしいのは,街との距離が適当で,見ようと思えば見える「微細構造」があるからなんですよね。近すぎても遠すぎても,そうはなりませんから。




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今晩の宿泊先は,このあたりにある…




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函館駅周辺は,こんな感じ。さて時間はたっぷりあるので,ほかの山道も歩いてみましょう。すると,




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ウスヒラタケっぽいものが出現しました。これを夕飯にすることも一瞬あたまをかすめましたが,置いてきました。すると今度は…




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アンズタケっぽいものが出現です。これを玉子スープに入れれば上等なおかずに…と真剣に悩みましたが,置いていくことに…。さらに歩いていくと




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なんと要塞が出現しました。まあ,立地からいえば当然ですよね。中身はからっぽでしたが,当時は何が詰め込まれていたのでしょうか。




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悲哀を漂わせた中年オヤジが海をみています。

もう夕方なのに,この人は9時に朝飯を食べただけなのです。景色をみているようでいて,頭の中は松前のマグロと噴火湾のブリのことしか考えていません…。




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ここから,スーパー巡りがはじまります。今回は地図にものっていなさそうな小さな店を探そうと歩き回りましたが,行けども行けども何もない。マックスバリューを一軒みつけただけ。すでに函館到着後,15kmは歩いているのに…。やっぱし生協と魚長とボーニモリヤの組み合わせが妥当だったか…




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コープさっぽろに戻り,いろいろと買い込む。夕飯が楽しみな函館の夕暮れ。。




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松前のマグロと噴火湾のブリを買い込み,ブナシメジ一パックにワカメ一パック,からあげの小パックとごはんと菊水1カン。ごはんと晩酌込みで2000円程度なり。鮮度抜群。ちょっと食べ過ぎだけれども,5時間歩いたので問題なし。そして翌朝は朝食抜き。

函館は,いつ訪れても裏切らない何かがあるような,そんな街に思えます。ただ歩き回っただけですけれども,本当にたのしいのです(撮影/MWS)。









2015年9月9日


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お休み期間中のもう仕事の一つは珪藻サンプリングでした。北海道の珪藻はなかなか入手できないので,学会旅行の機会をいかして希少な珪藻を得ようという作戦です。この夏の北海道の天気を毎日チェックして,台風や集中豪雨がなかったので現場はやや渇水気味のはずで,日照もそれなりにあったので,珪藻サンプリングには理想的な条件が揃っていました。それで東京出発を一日早めて,9月1日は苫小牧に宿を取りました。支笏湖周辺の河川でサンプリングするのです。そのときの天気は薄曇り,夜の時点での,翌2日の天気予報は曇りときどき晴れでした。全ては順調です。明日はどんな楽しいことになるんだろうかと,生協のごはんを食べ,酒を100mlだけ飲んで,早めに寝ました。

翌日の9月2日,6時半すぎに起床。外が少しくらい感じがします。早速パソコンで雨レーダーをチェック。避けられない雨雲がこちらに向かっています。だいたい200〜300km四方くらいの固まり。通過に6時間はかかるものと見られます。天気予報は大雨。降水確率は70〜80%。筆者的には,降水確率ほどあてにならないものはないので,レーダーの雨雲をみて,自分で判断します。筆者の予報は大雨,降水確率100%,最低でも4時間は降り続ける,という予想です。

8時45分頃に案内&運転を担当してくれる筆者の味方が到着し,すぐに出発します。この時点で筆者的には観念していたので,ホテルのフロントでカサを購入しています。出発と同時に降り始めました。それも尋常ではない降り方です。支笏湖を走っているのに支笏湖が見えないという貴重な体験をしました。。

それでも現場の確認とクルマを走らせ,候補地点を見て回りましたが,一カ所を除いて激しい雨のため,クルマから降りる気にもなりませんでした。案内してくれた方は,どんなに雨が降っても茶色の濁流になっているのを見たことがないという河川のはずが,目の前で真っ茶色の水が流れていて,絶句していました…(画像一枚目)。結局サンプリングは叶わず,近くの施設で北海道きのこの会の写真展示が行われていたので,それを見学させていただきました(画像二,三枚目)。外は嵐のような豪雨です。

雨雲が,あと2時間遅くきていたら,少なくとも一カ所ではサンプリングができたことでしょう。あるいは,天気予報が,前日の夕方から雨となっていれば,あきらめもついたでしょうし,安全とはいえない豪雨の中のドライビング6時間とはならなかったでしょう。しかし現実はどちらにもならず,まさに目の前で,ながねんの期待と希望は濁流と共に海に流されて藻くずと消えたのです。

15時過ぎに千歳からJRに乗って,16時過ぎに札幌に到着しました。札幌駅では,豪雨のため千歳線がストップしており,入場規制が行われていました(画像四枚目)。特急列車なども全て止まっています。筆者の乗った列車が,まともに動いた最後の普通列車だったようです。

あとで調べると,この豪雨は,支笏湖の山域から苫小牧周辺部のみを,筆者がいる時間だけを狙って水没させたのです(こちら)。

まぁ,楽しみにしていたことが壊滅的に破壊される人生を繰り返し送ってきたので,この程度のことでは驚きません。「またか」という気分が少しと,「まぁこれが人生というものだよな,わはは」という意味のよく分からない感情が少し,そんなところでしょうか。残念無念という感情は,不思議なことに,全く生じません。これは,楽しいことを求めて突っ走るとどこかで裏切られそうな気がして,わざとつまらない人生街道を歩み感情を押し隠して生きてきた人に生じる,一種のあきらめの境地のようなものです(笑)。

それでも,良いこともたくさんありました。同行者と,半日,いろいろなお話しができまして,それはなかなか有意義な感じもしました。お手製の押し寿司は美味しかったし,さんどういつちもうまかった。地図を見ただけではわからないスケール感と,現場の様子もわかりましたし。天気の読みが正確なことも再確認。それにもし,サンプリングがなかったなら,2日が移動日だったので,札幌まで辿り着かなかったかもしれません。まぁ,人生,いろいろなことがあるもんです。滅多にない経験ができました(画像/MWS)。








2015年9月8日


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お休み期間中の仕事の一つは学会報告でした。初回から一度も休まず参加しているので,万難を排してでも石にかじりついてでも,根性で継続するのです。個人事業主のおっさんが,わざわざ学会に出向いて,やらなくてもよい研究発表を行うというのは周囲から見てどのような感じなのでしょうか…,などとも考えますが,ま,これはかつて研究者だった人間の習性みたいなものでしょうか。

今回の会場は北海道大学の地球環境科学院,札幌でした。昨年は広島ですから南に千キロと思ったら今度は北に千キロで,懐に優しくありません(来年は九州らしい…)。ですが9月の北海道ですから,まぁ行ってしまえば気分もよいでしょう。ということで,例によって鉄道乗り継ぎで札幌入りしたのでした。

大会実行委員会の方々は本当に素晴らしい働きぶりで,何不自由なく学会期間中を過ごすことができました。筆者は永年検討を続けていた珪藻用封入剤の特性について報告してきました。昨年に引き続き今年も共同研究で,当サービスのお客様でもある,ひじょうに博識な研究者の助力を得て内容の濃い報告ができたつもりです。このように書くと自画自賛と言われてしまいそうな気もしますが,学会まで出向いて皆様に聞いてもらう内容なのですから,自画自賛できないようでは困ります,と本心は思っていたりもします。

ポスター発表の形式にしましたが,科博の大先生にはじまり,福岡女子大,長崎大,広島大,東海大,三重大,水研関係者,水試関係者など,多数の方がお見えになりました。皆様の貴重なお時間を頂きましたこと,感謝申し上げます。

学会では,8年ほど前から学会の度に交流のある動物プランクトン分類の専門家と久しぶりに会うことができました。そればかりか,学会2日目には,筆者の昼食にと,北海道産の野菜と,北海道産の鯖で作った鯖寿司とお稲荷さんを御馳走になってしまいました。本当に恐縮しましたが,筆者の特性を見抜いた方が精選した食材を使ってのお弁当を作ってきてきれたのですから,こんなに嬉しいこともありません。ここでも御礼の意を表したく,ありがとうございます。

本来なら懇親会に出席するはずだったのですが,なぜか懇親会の日は体調が今ひとつで,遅くまで酒を飲む気が起こらず,はじめてパスして宿に帰りました。たぶん,前日に食べたホタテによる,遅延性食物アレルギー的な症状かと思っています。胃腸が停止し,脳に膜でも張ったかのようなぼんやりとした感じが一日中続きました。学会期間中にこのようなことになってしまったのは自己管理的には失敗ですが,今後食べてはいけないもののデータがとれたという意味では,将来の自己管理には一歩前進です。

大会実行委員会の一人で,日本プランクトン学会でも,最も数多くのプランクトンを分類検鏡できるのではないかという北水試のプロからは,なんと,楽器のお手入れ用の透明樹脂をお土産に頂戴しました。筆者が杉のヤニをスパチュラで採取するという,狩猟時代のような振る舞いをしてしまったわけですが,それをご覧になって「もっと良い物」を思いついて頂いたのです。その心遣いがうれしく,ありがたく,心温まるのです。ヒャッハー!!樹脂だ樹脂だ!!という気分なのです。ありがとう。

こうして多くの方々に支えられながら,本年度の学会報告は無事に終わったのでした。そしてたくさんのエネルギーをもらいました。それを糧に,当サービスは,いのちの炎をあかあかと灯し続けるのです(画像/MWS)。








2015年9月6日-7日


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まだお休み中です。がおー(画像/MWS)。








2015年9月5日


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一昨日(9月2日)に,カシオペア廃止のニュースが流れました。北斗星に続いてついにこのときが来てしまったか,という感じです。北斗星は青函トンネル開業後にできましたから寝台列車としては後発組です。しかしブルートレインのアイデンティティを守るべく,あのタラコ色の塗装のはずだったDD51がブルー塗色になり北斗星を牽引したときには衝撃をうけたものです。この青塗装のDD51はカシオペアも牽引するわけですけど,廃止になったらどうなってしまうのでしょう。人生にはきっと関係ないであろうことではありますが,気になります…。

北斗星もカシオペアも,いつもプラチナチケット的な存在で,相当前にマルスを叩いてもらわないと予約すら難しいという人気でした。北海道に用事があるときは一度は使いたかったのですが,結局一度も乗ることができませんでした。これだけ人気があるのですから,赤字垂れ流しということにはなっていなかったと想像します。

きょうの画像は,たまたま手持ちがあったカシオペアの絵。これまで数回,遭遇したことがあります。いつも共通していたのは,ホームで乗車を待つ人々が,本当に楽しみに,うれしそうに,列車の入線を待っているのです。そして入線を撮影することはもちろんですが,ドアが開いたあとも,あっちを撮影,こっちを撮影,アテンダントさんと撮影と,記念撮影大会なのです。似た光景は北斗星でも見られましたがずっと控えめな感じではありました。こういう光景をみると,鉄道事業が単にひとを輸送するだけのものではないことがわかります。ファンタジーを生み出して人々に夢を与えているわけです。その点ではディズニーランドとなんにも変わりません。もしディズニーの経営陣がJRに乗り込んできて,夜行列車を復活させる事業を興したら,彼らはいとも簡単に事業収益があがる寝台列車を作り出すと思いますよ。新幹線を作って在来線を風前の灯火に追い込み,特急や寝台列車を廃止して,それで事業収益をあげようとするJRの経営手法は,単線的な発送ではないかと思うのです(画像/MWS)。








2015年9月4日


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子どもの頃は開けても暮れても釣りのことばかり考える毎日でした。なかでも渓流魚は心をとらえて離さない存在で,ヤマメの美しさに感動し,それは今でも心のどこかに残っている気がします。水槽であらゆる魚を飼育して眺める毎日でもありました。そういった経験のせいか,中年オヤジになった今でも,魚はずっと眺めていられます。きょうの画像はヒメマスとウグイとギンブナが泳いでいますが,こういった魚の完璧なスタイルは見飽きません。いつまでも流線型のスマートな姿を見ていられます。子どもの頃と少しだけ変わったことといえば,どうやって三枚おろしにすべきかとか,串を打って塩焼きがいいかなどという,生活感がにじみ出るようになったことくらいでしょうか。Jシリーズでは,たまーに,お魚デザインが登場しますが,それは遠い少年の日々が投影されているのだろうと思います(画像/MWS)。








2015年9月1日-3日


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本ページは基本,毎日更新なのですけど,たまに更新しない日があります。大抵は,更新ページができているのにアップし忘れてしまい,それでいてアップした気になっていることが多いです。間抜けな話ですみません。あとは,FTPがつながらない場合は更新できませんのでお休みになります。筆者の使用しているパソコン機材は古いですし,本ページもブログ化はしていませんので,FTPが使える条件が整っていないとだめなのです。ふしぎなことに,俗世間で言うところの,「ネタ切れ」なる理由で更新をお休みした日は記憶にないように思います。8年間不休で更新できるほどネタがあるのか?と,振り返ってみれば思うような気もしますが,それだけ顕微鏡の世界は深いということなのかもしれません。

そんなわけで,お休み中で更新しなくてもよいにもかかわらず,のこのこと出てきてしまったりします。きょうの画像は本年度に製作した特注品からのもの。一枚目はカザグルマケイソウの仲間。きれいなやつは結構少ないです。画像三枚目はディプロネイスの仲間だと思います。かなり小さめの種です。画像二枚目はプレウロシグマであることはわかりますが,独特のうねりがあって,コレが掲載されている文献を見たことがなく,はて何だろうというものです。(画像/MWS)。









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