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2023年2月28日








せんじつ紹介した大阪のゴミクズ医療従事者は謝罪もせずアカウントを消して逃亡しました。まさに人間のクズです。このクズが逃亡するのは予想済みだったので本ページでURL付きのスクリーンショットをとり証拠保全したわけです。先日の記事ではこのバカと自己愛性人格障害との関連について書きましたが,「謝罪せず逃亡する」のはまさにこの人格障害の典型的な動き方です。ついでにもう一つ予想しておきましょう。このゴミクズは,別のアカウントを作っていることと思います。歪んだ承認欲求を満たすための大事な場がなくなると不安の塊になるからです。人から褒められることでのみ,自分の存在価値を感じられるこのタイプの人間は孤独で存在することができないのです。

このゴミクズ医療従事者が裁判にかけられて賠償金支払いを命じられる日を心より楽しみに待ちましょう。最愛の夫を失った妻に対して殺人疑惑を想起させる書き込みは名誉毀損どころではなく,賠償金は500万円〜1000万円コースも狙える気がします。医療に携わっているくせに命の重さも言葉の重さもわからない阿呆には,大好きな「現金」をむしりとることによって罪の重さを自覚させましょう。それがいちばんよい方法です(画像/スクリーンショット)。








2023年2月27日




ねざけ(寝酒)をのみながらうだうだしているときょうの画像のような面白いページに行き当たりました。わはは案件ですね。大企業がこんな面接で人材を選んでいるのかと思うと,この企業はおままごと ごっこが好きなんだねえと微笑ましさと悪寒が同時に襲います。

うーん筆者ならばどう答えるかな。御社の色はグレーか黒です。何せ外部からのイメージだけで働いた経験がありません。なにもわかっていないという意味では黒で,でもこうして面接の場で皆様の明るい雰囲気を感じられているというリアルタイムの気分ではグレーです。すみませんが,これ以上のことを言うと作り話,ウソになるので申し上げられません。こんな感じですかね。こんな質問を頂いた時点で採用の可否などどうでもいいです。わははー(画像/どっかの拾いもの スクリーンショット)。








2023年2月26日




この珪藻は日本海側の珪藻土から出てくるものですが数はそんなに多くはありません。とうとう在庫が尽きてしまったのでサンプル処理を行わないといけないのですが,ほかの種があまりとれないので気乗りしない作業でもあります。あまり壊れていない本種がざくざく出てくる試料があると良いのですが,そんな都合のよいものはなかなかないですねえ(画像/MWS)。








2023年2月25日




きょうの画像は珪藻の全被殻を使った標本。本来,珪藻はこんな格好で存在しているわけですが,多種類ぜんぶを全被殻で封入するのは難しすぎて現実的ではないように思います。ただ,専門的なイメージングにおいて厚みのある標本が欲しいという需要があるので,いくつかの種については対応できるように準備しています。もちろん厚みのある標本は放散虫でも対応できます(画像/MWS)。








2023年2月24日




この本を入手したのは20歳のときでした。九州らーめん桜島でみそわかめを食べていつものように古本屋に向かうと出版されたばかりのこの本が積まれていて一冊200円だったので貧乏学生でも買うことができました。本来は看護師になった人が精神科病棟で勤務するときに参照するようなテキストなのですが,筆者は大学で海洋学を学びつつこんな本を大量に読んでいたのでした。

何しろ当時,周囲には変な人がたくさんいて,変な人たちは,「おまえがおかしい」という攻撃をしてくるので,どこかで正常と異常を区別する基準が必要になってくるのです。そこでこのようなテキストを初めとして,精神医学や心理学,人間関係論などの本を山ほど購入して片っ端から読みあさりました。これはいまにして思うと重要な体験でした。

まず自分も相当におかしな人間であることがわかりました。そしてその原因や背景についてもある程度理解することができました。人間は関係の中で揺れ動くので,まず自分が変わらないといけません。それで自分の行動規範を洗い直し反省して改善しました。すると,漠然と感じていた「日々の息苦しさ」が和らいでいくことになったのです。25歳くらいの頃です。

「おっくん変わったねー」「おっくん昔と違うねー」 筆者の昔を知る何人かに言われました。なぜかすべて女性で飲み会の席。そうなのです。むかしの筆者はたぶん堅物で硬直化した思考で動くまったく柔軟性のないつまらない人間でした。ごめんなさいごめんなさい。マジ恥ずかしいです。

そういった自己認識の変化とともに,同じようなことは相手にも起きていることが見えるようになり,人間関係を背景から理解するようになりました。どうみても狂っている人がいたとしても,その人が狂ってしまった原因があるはずで,その背景とともに相手を理解するように努めると無駄な敵対関係は生じなくなります。但しその狂った人が直接に筆者を攻撃してきたときは容赦はしません。すみませんが叩きつぶします。

いろんな人が世の中にいるのだから,あまり規則に縛られずに,人間関係には必ずゆるゆるとした緩衝地帯(バッファー)を残し,よほどひどくなければ多少のことは大目にみて,それでも自己の羅針盤は一定の方向を維持して,まぁみんなで何とかやっていきましょう,そんな感じの,きっとふつうの人が持っている感覚をようやく身につけたのは20代の後半くらいかもしれません。以後,なんか肩の力が抜けた感じで,人生少しはラクに過ごせるのかな,という気もするようになったのです。

さてこのような精神科領域のお勉強は,じつはその後も大いに役立ったのでした。その最たるものは大学などでの講義です。教室での雰囲気作り,教員と学生の信頼関係の確認手続き,心理的な結びつきの確認,敵対関係の解消,いろんなテクニックが役立ちます。そして「あの先生の講義楽しみだなー」という雰囲気ができれば講義も気分良く進みますし,受講者もとても意欲的で楽しく学んでくれます。

それだけではありません。100名を超えるような授業になると例外なく,うつ病,パニック障害などの精神疾患を理由に欠席する学生が出てきます。こういった方々へのケアはひじょうに大切で,タダでさえ苦しい思いをしているところに単位やテストの心配が重圧になってしまうのを避けなければなりません。筆者はある種の経験を積んでいるので向精神薬を飲んでいる人とそうでない人を少しは区別できます。あれっ?この子急におかしくなった…と思ったらうつ病で欠席,などというケースもありました。

こういったケースに遭遇した場合は,欠席前まで講義に出た時点での理解度をレポートで提出してもらい,試験はメールで行って提出してもらい,講義を受けたことにより明らかに専門的な知識がひとつでも身についたことが確認できれば単位認定していました。但し,「可」しか出せませんが。もちろん,講義に全部出席してテストも受けた方々と不整合が起きないように,予め採点方法については細かな設計をしていました。

学部の講義だけでなく大学院などの集中講義ではさらに役立ちます。大学院の講義では研究者と研究者の卵,といった人間関係になります。いくら筆者が勉強していても専門分野では大学院生の知識が筆者を遙かに上回ります。ので,参加者の心理状態を考慮し,個々の研究分野などにも配慮した講義を行うことで,教員と受講者の結びつきはいっそう強固なものになります。うまくいけば若い研究仲間ができたようなものですし,それは筆者にとっても財産ですし受講者にとってもメリットがあるでしょう。

筆者が研究者相手に顕微鏡の講義を始めたのが2006年からですが,それ以来,受講者と何らかの親交が続いている方々が多く,いまでもメールを頂いたり,学会などで「おくせんせー」と声をかけて下さる方々もおられて,有り難い思いをしています。こういった心のベースのつながりがあれば科学的な情報交換も軽やかに行われるのです。

この種の話題,書き始めるといくらでも続くのでこの辺りでやめますが,これから教員になる人たち,すでに教員の人たちにとって,精神科領域の知識は仕事の武器になりますので読んで損はないように思います。講義というのは一にも二にも心理学の応用です。専門家が専門分野の知識があるのは,そば屋がそばを打てるくらい当たり前のことです。それをおいしく食べてもらうには心理学も大事なのです。ただこの種の勉強が効果を発揮するのは勉強をはじめて早くて5年後,という感じなのが難しいところですし,人によっては自己分析からはじめないといけないですし,まったく身につかないタイプの人材もいます。だから万人ができるものではないですが,でも,人間はロボットではないので,心理学,精神科領域の知識を教員が持つことは何ら悪いことではありません(画像/MWS)。








2023年2月23日






どこまで人間は醜悪な存在になれるのかという例が表現されているのがきょうのスクリーンショット。因果関係はわからないけれども,健康そのものの夫をワクチン接種後まもなく失ってしまった妻の嘆きに対しての「医師」の書き込みです。

この医師は配偶者の死そのものをデマ扱いはしていません。その点は北里紗月のような阿呆よりも注意深く巧妙です。包帯グルグル巻きも否定はしていません。この点も北里紗月のようなバカとは異なります。さすが修士課程を出ただけの臨床検査技師北里紗月と,医師との格の違いを見せつけられます。

しかしこの文章は,解剖されたのはダンナはお前に殺された可能性があると判断されたのではないのか? 包帯グルグル巻きになれたのは遺体が刺し傷や打痕でメッタメタになっていたからではないのか? と読み解くことができます。

この文章はじつに巧妙で,「お前がダンナを殺したんだろ」とは言っていません。「病院あるいは警察が事件性があると判断して解剖したんじゃないの」という内容です。自宅で家族が突然死して発見された場合は,それが病死であろうが自殺であろうが警察が遺体を引き取り原因究明をするという手順があります。これを逆手に取り,この文章は妻が夫を殺したのではないかというニュアンスをほのめかすものとなっています。さすがは医師で,現場検証を含めて遺体処理のプロセスをよくご存じです。

この医師がこのように思うのは勝手です。しかしこれを「医師」の肩書きのもとに全世界に向かって発信するというのは軽率を超えて悪魔の所業と言わざるを得ません。ここにも人間のクズ,ゴミがいました。北里紗月はクズでしたがすーさんの書き込みを阿呆な脊髄反射でデマ扱いしただけです。きょうの画像で紹介した医師は夫を亡くして悲嘆に暮れている妊婦を,「お前が殺したと疑われたんじゃねえの?」という北里紗月もびっくりのウルトラC的な論理を展開するのです。この書き込みはいまでも残っています。

筆者はこのような人間に対してクズ,ゴミなどという言葉ではもはや表現できない醜悪なものを感じます。大阪の皆さん,どうかお気をつけ下さい。この医師はいまものうのうとどこかで働いていて,急病で配偶者を亡くした人間を殺人者と疑うような狂った人格を隠しながら生息しているのです。

この医師にしろ北里紗月にしろ,あるいはほかにもヤバイやつは山ほどいるのですが,こういった奴らに共通しているのは,個人的な見解ですが,自己愛性人格障害が見え隠れするような感じがあります。筆者は公衆衛生や公害論をむかしから眺めている人間ですが,自己愛性人格障害と公衆衛生が結びつくと,じつに面倒でやっかいなことになるのです。オレがコロナ災害を救ってやるとか,オレが公衆衛生の基本を教えてやるとか,いろんなタイプの正義感と人格障害が結合したタイプが出てきます。

昔はSNSがなかったのでこのタイプの影響は限定的だったのです。ところが現在はたった1人の人間がものすごい数の人間に影響を与えることができるようになりました。自己愛性人格障害の人間が公衆衛生と結びついてしまった場合,無限の労力を投入して周囲に影響を与え続けるのです。

これが起きてしまった場合,もしその自己愛性人格障害の人が,「常に正しい情報を取捨選択してばらまく」のであれば,社会に対して好影響を与えます。しかし実際は,自己愛性人格障害の人は,「自分が褒められるか,賞賛されるか」が行動の基準となっているので情報が正しいかどうかは動機にならないのです。ので,多くの場合で社会に害毒を与えることとなってしまいます。

自己愛性人格障害をすぐに見抜くのはふつうの人には無理です。筆者は35年を超える精神科看護学のトレーニングを積んでいますのである程度はわかります。SNS上では,他人と誠心誠意の議論を一切しない,一方的に意見を述べる,反対意見はブロック,自分の支持者を増やす,権威には平身低頭,一般人をバカにする,自分は専門家と平気でのたまう,反対意見を述べるものには攻撃的になり時には訴訟も辞さない,自己信頼がないので常にネットに依存する,などの感じの人がヤバイですかね。

ふつうの人がリアルで単身で自己愛性人格障害の人と渡り合うことは困難です。ネット上の情報も含め,どこかに相談できる人が必要です。

困ったことはSNSではリアルではないのでどんなに異常な人が情報をばらまいたとしてもそれを情報源とする人は出てきてしまいます。北里紗月のフォロワーなんかもそういった一例といえるかもしれません(いえないかもしれません)。そうして人格障害者の無限の努力に魅せられてダマされていく場合もあるのです。

筆者はリアルでもいろんな人格障害者を見抜いて一緒に仕事をしてきました。幸いなことに筆者を攻撃しようとした人格障害者は片手に収まる程度でした。そりゃそうでしょう。人格障害者は人格障害者と見抜かれるのがいちばんいやなんですから。人格障害者が筆者を格上と判断すれば攻撃してくることはありません。それどころか,迎合しれくれて種々のサービスまで受けることができます。わはは。

上下関係がある場合は複雑なことになります。筆者の上司にあたる新規着任の一人はどうしようもない重症な人でした。東大卒の割に脳みそは空っぽでどうしたらこんなバカができるのかと呆れていましたが,この人は周囲の人たちをカネで買収しはじめました。筆者が自分よりも有能と判断したのかどうかは知りませんが,あるときから様々なウソを周囲の職員などに吹聴して筆者を陥れて排除しようとしました。しかし筆者はその所属先でももちろん誠実に人間関係を築いていたので,この重症者が墓穴を掘ることになり自滅しました(笑)。筆者の目からすると,人格障害者はまるでロボットかのように決まった定型的な反応をします。それが解析できれば対応は難しくありません。ただ,対応には時間を要します。筆者は人生の時間を一年以上無駄にしました。

自己愛性人格障害の人は思いの外多く,この方々の振る舞いによる被害者は筆者の周囲でも2,3人といった数では済みません。一桁上,といった感じです。筆者がこの問題に気づいたのは30年ほど前で小此木啓吾の著作を読んでいたときだろうと回想します。そこからのウオッチで,現実にはけっこういるんだな,という感じです。本ページの読者は種々のことにお詳しい方々が多いのであまり低レベルなものを紹介したくないのですが,わかりやすいところでは こちら がけっこう参考になるかと思います。

職場での人間関係や,場合によっては家庭内の人間関係で何かがおかしいなあと思った方は,自己愛性人格障害,境界性人格紹介という言葉で検索してみるとヒントが得られるかもしれませんし得られないかもしれません。

ねんのため付け加えますが,自己愛性とか境界性の人格障害者は周囲の人々にとんでもない害悪を振りまき続けますが,筆者はその障害者を社会の外に捨て去るという考えは持っていません。それらの障害者は自分で好き好んでそうなったのでもないのです。筆者はその大部分と良好な関係を模索して現在があります。切り捨てた人は一人もいません。

もし障害を克服できればもっとハッピーなのですが寡聞にしてその実例を知りません。対応する側のスキルに依存するのもおかしいです。落としどころが難しい問題です(画像/スクリーンショット)。








2023年2月22日










まえにも書いたのだけれども,ホッケとか赤魚(アラスカメヌケ)の干物はむかしはロシア産がメインだったように感じるのだけれども,この数年はアメリカ産のものが近所のスーパーに並んでいます。これがグローバルなものなのか都内の小売店のローカルなものなのかはわかりません。カミさんの購入動機は価格が第一なのでアメリカ産もよく入荷することとなっています。比べてみるとロシアの方が「魚のことがよくわかっている」感じがします。同じ冷凍品でも油焼けの度合と塩味の深さが違います。アメリカ産は塩味が強すぎて油焼けもひどい印象です。

もちろん対処法はあります。それがきょうの画像。アメリカ産の赤魚の干物はまず流水で流しながら鱗を取ります。すでに除去済みのものもありますが鱗が残っているものがほとんどです。つぎに歯ブラシなどで表面をごしごしして劣化した酸化層を取り除きます。次に水分を拭き取った身をバーナーで炙ります。もちろん表裏。これで製品化プロセスで生じた劣化が取り除かれます。

あとは煮ても焼いてもいいのですがアメリカ産のものは塩分が高すぎるので煮魚にします。フライパンに入れて日本酒「一ノ蔵」を注ぎ,ショウガのスライスを入れて酒蒸しにします。煮汁がなくなる少しまえに火を止めればできあがりです。

この方法が正解なのかどうかは知りませんが,表面の劣化層を洗い流し炙って除去したものをショウガで酒蒸しにするという手法は理論的にはおかしくないだろうと思います。食べてみても,劣化を感じない味ですね。中年よっぱらいオッサンの探究は続くのです…(画像/MWS)。








2023年2月21日




H-3ロケットの打ち上げが失敗なのか中止なのかとSNS世の中で賑わっているようです。そんな言葉尻のささいなことで議論沸騰するような国民には科学技術立国もむずかしいように思えてしまいます。言葉ではなくて事象を直視すればいいじゃないですか。

筆者がJAXAの広報担当なら次のような感じで記者対応するかもしれません。記者の中には一定数バカが紛れ込んでいるのは歴史が証明していることでもあるので,その辺りを織り込み済みで対応すればよろしいかと思います。

今回の事象は設計上想定されるトラブルを検知して打ち上げ中止にしたものです。

--それは失敗ということですか?

ロケットだとわかりにくいので航空機で例えますと,今回の事象はエンジントラブルによって十分な推力を生じなかったため航空機が離陸取りやめ(リジェクト)の決断をしたことと同じです。滑走路上で事故なく停止した航空機の離陸取りやめを「離陸失敗」と呼ぶことはありません。

--では失敗ではないと?

目の前で墜落したり爆発飛散していればもちろん失敗です。しかし機体に損傷がなく,再整備して打ち上げ可能な状態であれば失敗とは呼びません。トラブルがあったことは事実なので,機体トラブルによる打ち上げの直前取りやめが正しい表現です。

こんな感じでしょうか。失敗という言葉は意味が曖昧なので新聞記者には使いやすいでしょう。一般社会でも成功/失敗という表現にはわかりやすさがあることは否めません。しかしマスコミは何が起きたのかを正しく報じることが使命です。トラブルがあり緊急取りやめにしたこと,機体は大丈夫のようであること,再打ち上げ可能な見込みであること,など事実関係を淡々と書けばいいだけのことです

しかしまぁ筆者がちょっと驚いたのはLE-9があそこから消火できるんですね。ロケットクラッシュの動画は山ほどみてきたのですがメインエンジンの点火・消火というのはちょっと覚えがありません。大変な技術なんだろうと想像します。

きょうの画像はそんな話題とは完全に関係のないお店の看板。正しく読める自信がない…。読めない店には入る気にはならない…のだけれども,何十年も続いているこのお店に入る人たちはどんな客層なんだろうか,とふと思いました。東京大学の近くにあるお店です(画像/MWS)。








2023年2月20日




秋の風物詩の藤原財団のフォトコンテストが こちら で発表されています。毎年,当サービスのユーザーさんの作例が見られるのですけれども,今年もまた見ることができました。ごく簡単にコメントが書かれていますが,異なるコントラスト法の絵を連結するのは検鏡技術の技量に加えて画像処理技術,美術的センスのすべてが統合されていないとできないもので高次元の作品です。これまでもこのフォトコンテストで当サービスのユーザーさんを見かけましたが,それは本ページの読者の水準の高さをしめすものでもあります。ハイレベルの方々に本日の画像が支持されているのは有り難いことです(画像/MWS)。








2023年2月19日




Jシリーズは制作後まもなく販売してしまうので筆者はほとんど検鏡できていません。本当は一年くらい手元に置いて様々な観察法を試して画像をとって楽しみたいのです。でもそんなことをしてしまうと愛着が生じて販売する気がなくなってしまいます。ので,作ったらすぐに売ってしまうのです…。きょうの画像のJ688も,明視野と位相差と落射透過混合照明で見ただけです。使った対物レンズも2本くらい。ほんと,ざっと検品しただけという感じです。

そんなわけなので,納品先でいろんな検鏡法の画像が見られたりすると「おおっ」と嬉しくなります。つい先日もテクノシナジーさんがJ688の暗視野画像を掲載してくれました。なるほどこのように見えるのかと作った本人が感心して見入っています。画像は こちら にあります。なにか「宇宙」を感じる画像です。宇宙船が戦いに向けて集結した雰囲気のような気もします。皆様もぜひごらん下さい。

J688のようなスライド制作ではコントラストの調整が重要になります。ひじょうに脆弱な骨格なので低コントラストなものが多いのですが,中には高コントラストの骨格をもつものがいます。それらがごちゃ混ぜになってしまうと暗視野でも明視野でも極端なコントラストの差が生じて見栄えの悪いものになってしまいます。テクノシナジーさんの作例を見るに,撮影テクニックの高さもありますが,暗視野でも想定の輝度差に収まっていて見応えのある画像になっています。制作者としても一安心するのです(画像/MWS)。








2023年2月18日




きのうツイッター上の阿呆の話をしたので,きょうはツイッター上で阿呆が多くの人をダマしてしまい正しい情報がねじ曲げられて集団リンチに発展した実例をご紹介しましょう。筆者はこの種のトラブルに敏感で,きょう紹介する事例もリアルタイムで見ていました。少し調べれば何が事実か簡単にわかるのに,何も考えずに権威の言うことを鵜呑みにして信じてしまう脳みそを使わないバカがSNS上に多数生息していることが手に取るようにわかり興味深い事例だと思いましたので紹介させていただきます。

その事例を示したのがきょうの画像。スクリーンショットです。10月4日にワクチンを接種して10月7日に夫を亡くしてしまった妻の話です。妻は妊娠しており夫が亡くなったことに悲嘆に暮れていると,医療従事者で小説家の北里紗月が「すいません。笑ってしまいました。デマが雑すぎます。」と書き込みます。この北里の書き込みを意訳すると,「包帯グルグル巻きなんてウソだろ,反ワクがデマを流すならもっともらしく書け。ウソがバレバレで笑っちゃうよ」ということになります。

ここで注目すべきことは,北里が何の事実確認もとらずに「すーさん」のツイートに脊髄反射してデマと決めつけていることです。小説家というのは事実関係をしっかり調べてロジックを積み上げるものですが,北里は違うようです。デマと決めつける根拠はどこにもないのに,自分の勝手な想像でデマと決定し,それを全世界に向けてツイートしてしまう。そして北里の中ではデマと確定しているので,最愛の夫を失って悲嘆に暮れている妻に向かって「笑ってしまいました」と嘲笑しているのです。

この北里の書き込みは30万回以上参照され大きな影響を与えました。以後,「小説家,臨床検査技師」の肩書きを権威あるものと思い込んだ阿呆な人たちが群がり,「すーさん」によってたかってボコボコに叩きのめして集団リンチします。その経過の一部は こちら にまだ残っています。複数の医療従事者の根拠のない否定的な書き込みが相次ぎ,このまとめでは「すーさん」の投稿は「デマ」と決めつけられました。

では「すーさん」の投稿は本当にデマだったのでしょうか。否です。当時も調べれば信憑性の高さはすぐにわかりました。現在ではいくらでも事実だと断定できる証拠が存在します。まず最初はCBCテレビさんの報道をみてもらいましょうか( こちら )。宮城県にお住まいの須田さんです。須田さんの事例はPMDAにも報告されていて, こちら の1267番です。ほかにも証拠はたくさんありますがこの二件で十分です。筆者は十数年前からPMDAを眺めているような人間なので証拠を掴むのは簡単です。

さてそうすると,北里紗月は何の根拠もなく事実をねじ曲げ,自らの権威(小説家・臨床検査技師)により一般人の「すーさん」を叩きつぶして嘲笑し,そしてそれにつられてSNSに生息する一般人の阿呆どもがよってたかって「すーさん」を集団リンチしたことになります。最愛の夫を亡くして悲しみのどん底にいる妊婦さんをこともあろうか女の小説家・医療従事者があざ笑って叩きつぶす。事実をねじ曲げて発言をデマとして葬り去る。これは筆者の50年を超える人生で眺めてきたいろんな事象でも最悪の部類の出来事です。絶対に一生許しません。

筆者の個人的な感情では,北里紗月は人間のクズです。断言します。ゴミと言ってもいいかもしれません。言葉を選べないという意味では小説家としてもクズ以下で,事実確認をしないという意味では臨床検査技師としての資格はありません。先入観で判断するような人間の臨床検査データなんて信じられるはずはありません。こんなクズは直ちに小説家を廃業し臨床検査技師もやめて頂きたい。最愛の夫を失った妊婦の気持ちにも寄り添えない医療従事者…。クズという言葉では軽すぎます。殺人犯のような気さえします。心の殺人を犯しているからです。しかしこんなクズを雇う会社があるでしょうか? 筆者にはまったく思いつきません。

人間のクズ,ゴミは人間社会にいてもらっては困ります。まもなく人間社会から排除するための訴訟がはじまるでしょうね( こちら )。当然です。事実を「なかったことにする」自民党型の世の中が来たらたまりません。事実を数の暴力でデマ扱いするような人間は反社団体と変わりがありません。人間社会から出て行ってもらいましょう。北里紗月の書き込みに感化されて「すーさん」を叩いた人も同罪です。人間社会から出て行ってくれ。お前らの悪行の証拠は保全されているので,訴状が届くまでブルブル震えているがよい( こちら )。

本ページの読者の方々はひじょうに高い情報リテラシーをお持ちです。きょう紹介したような北里紗月の書き込みをみて瞬時に「根拠がない」と判断できるような方々と拝察しています。ので,まさかこのクズ小説家をフォローしているなどということはないと思いますが,残念ながらこの小説家のフォロワーは多いので,たくさんの一般人がこのクズの根拠のない書き込みに洗脳されてしまいます。ツイッターというのは自動洗脳装置です。信用している人を大量にフォローして日々の書き込みを流し読みしていくと気づかぬうちに自然に洗脳されていきます。自分に都合のよい,心地よい情報だけをひろうようになり,そこにJ-NSCなどの情報操作集団がいることも気にせずに,だんだんと右傾化したりします。そういった実例を山ほど見てきています。

だから筆者はSNSを使わないのです。ツイッターはもっぱら検索窓としてログインせずに使っています。誰一人もフォローせず自分から情報を取りに行く分には,洗脳される可能性が低くなるからです。それでも自分に都合のよい検索用語ばかり使っていると自己洗脳が起きるのでいつも注意しています。

「本日の画像」は読者から絶大な支持をいただいております。有り難いことです。大学非常勤講師を継続中に当サービスを開業したのですが,非常勤講師はいずれやめるつもりだったのです。しかしそれまでに蓄積した講義能力(いろんな大学・大学院で授業評価トップ)は使わないともったいないので,「本日の画像」をワンポイント講義の場として使えばいいのかなと思って今に至るのです。

講義ですからいい加減な話をすることはできません。すべての話にはきちんとした根拠か経験による裏づけがあり,「これは書いていいかな」と思うことだけが記事になります。阿呆が軽々しく書くウンコ記事とは異なり,後から修正したり消したりしたことは一度もありません。先生方からツッコミが入り両論併記した記事はいくつかあります。

なので本ページを信用しろなんて一言もいいません。たかが中年オッサンの経験の蓄積だけです。信用したら危険です。しかし根拠も経験も記しています。その気になれば筆者の書き込みの真偽を調べることは容易なはずです。筆者は人から阿呆と呼ばれようとクズと呼ばれようと構いません。自己認識は事実が支えます。ウソはついていません。昨日紹介したクズ救急医や今日の話題のクズ小説家よりは,情報の根拠や経験を記しているという意味で,ずっとまともな情報提供をしていると思っています。

最後に一言。「すーさん」頑張れよ。貴方が頑張っているのは百も承知だけれども,貴方が頑張ればたくさんの人が味方になるよ。貴方を蹴散らしたクズどもを一掃すると世の中はうんとよくなるよ。貴方の怒りは正しいよ。正しい怒りは戦うしかないよ(画像/スクリーンショット)。








2023年2月17日




きのう阿呆の仕事の話をしたので,きょうはツイッター上の阿呆の話でもしましょうか。ツイッター上にはなかなか勉強になる情報も転がっていますが,阿呆が阿呆と気づかずにろくでもない情報を垂れ流していたり,話をねじ曲げて煙に巻き自分の過去の所業を正当化する人がいたり,まぁ読んでいてうんざりすることがしばしばです。特に医者のアカウントは良質なものと悪質なものに二分される感じで,これはプライドが高い医者は「謝ったら死ぬ病」にかかっていることとも関係があるのでしょう。

きょうの画像は思わずため息が出た書き込みです。この文章は無知が露呈したものか,読んだ人を欺すためのものどちらかです。筆者はこれを読んで直ちにこの医者が,クーンの科学論を理解していないこと,医学がクーンの定義する科学と同じだと思っていること,現代的な免疫学の素養がないであろうこと,mRNAワクチンの作用機序を理解していないように見えること,パラダイムシフトとワクチン免疫の問題は何の関係もないことを理解していないことを見抜きました。秒速で。

おそらくこの医者は「謝ったら死ぬ病」に罹患していて,自らの過ちを認めることができないのでクーンを引き合いに出してパラダイムが変わったということにして,自分の責任を回避して科学者集団全員が間違ったことにしたいのだろうと思います。そのように設計された文章に見えます。

筆者の観点からは,この文章は一言でいって「卑怯」なものですね。もし意図的なものでないならば自己洗脳された「ただのバカ」の文章です。医学=科学と思っている人はそれだけで阿呆なんですが,その認識を科学哲学に持ち込むとはもうめちゃくちゃです。都城秋穂なんて読んだこともないのでしょうね。

本ページの読者の方々は職業科学者も多く,当然,科学哲学・科学論など当たり前に学んでいる方々が大半だろうと思います。ので,読んだ瞬間にのけぞった人も多かったのではないでしょうか?

他方,この種の知識がない一般の人は,論文を多数発表している高名な救急医の大先生でしかもPhDの肩書きの人の言うことを「そうなんだ」とそのまま信じてしまうでしょう。それはこの先生に「ダマされた」ということです。どんなに高名で論文を書いて国際的評価を得ていてもバカはバカですよ。ちょっと前に書いた勝川のように。

この先生は救急医として人々の命を救ってきたであろうすばらしい御方あるだろうとは思います。そこには感謝したい気持ちもあります。しかしツイッター上でのこういった不用意な書き込みは,筆者のごく個人的な感情の範囲では人間のクズみたいな側面に見えてしまいます。とにかく書いてあることすべてがめちゃくちゃです。嘘で塗り固められた文章で県知事を咎めている。猛烈にむかつきます。特にこの人の「科学」という用語の使い方が,これまで見たこともないような最悪なものです。筆者が指導教官だったら,科学哲学も知らずにこんな浅薄な文章を平然と書ける学生には絶対にPhDの学位など認めません。

この救急医さんの書き込みをみてのけぞったそこの貴方はきちんと手続きを踏む科学者です。SNS上の怪しい情報にもダマされない優れた思考能力をお持ちのことでしょう。その一方でこの書き込みの何が悪いのか「秒速で」気づけない人は,こういった偉い権威の先生に「ダマされる」危険がいつでもあります。ツイッターというのはそういった場だと思います。お気をつけ下さい。

問題なのは,「ダマされる」人たちがたぶん国民の99.9%くらいなことです。この救急医の書き込みを「何言ってんだこのバカ」と瞬時に判断できるひとは本ページの読者は別として,一般には希有でしょう。すると一般人が占めるSNS上では間違った認識が拡散されてしまうのです。グレシャムの法則がここでも観察されるのです。お利口さんが真理を探究するよりもバカがそれらしい情報にダマされる方がコストが少なく簡単に浸透するからです。

困ったことですねえ。

この記事をみて,ダマされた立場にいると感じた方々はSNSのクソ情報から離れて,1990年代以前に書かれた良質な専門書を500冊くらい読んでみることをおすすめします。インターネット以前の雑ではない情報に触れることができますよ。古い情報もありますが,論理一貫性は一人の著者の書いたものを追うのがもっともよろしいです。

それにしてもきょうの画像の書き込みにはイライラします。科学哲学や公害論,薬害論を調べて講義してきた立場の方々からはどうしたらこんな脳みそが出来上がるのかと思うほどひどいものです。オレ様が偉い医師なのだというオレ様思考だと,このような事実に基づかない,調べればすぐに正しくないとバレる論理も正当化されるのでしょうか。

科学論は出版業界としては日本ではマイナーで,みすず書房や岩波書店が細々と維持してくれていたものです。それらの書籍は優れたものですが一般への認知度はほぼゼロです。クーンとかポパーとかラカトシュといった名前を知る日本国民は10万人に一人もいないかもしれません。

そのような現状にあって,救急医がいきなりクーンを持ち出して間違ったパラダイムシフトを説く。言葉もありません…。

この救急医は現場の体験としていろいろ投稿してくれていましたが,そこから離れて「学問」の話をするなら,もうちょっと勉強してからにしてくれよ,とは思います。筆者は独学ですが30年以上前からバイオエシックスを自腹で勉強し,政治による健康被害を30年前から調べてきました。その立場からいえば「状況が変わった」などという口先の言い逃れは,「おまえが勉強不足のバカだったんじゃねえの」以外の感想が浮かびません。

もちろん救急医として役目を果たしているであろうことには感謝します。でもこんな間違いだらけの暇な書き込みをできるなら,科学論の勉強をしろよ,とも思います。貴方の書き込みは,良心的出版社が維持してきた学問的な誠実さを,SNSを使って一気に破壊するもので,医者・学者としても不適当なものだと思います。救急医として優秀とされている先生が科学論の初歩(医学≠科学)も理解していないことは重大です。科学とは何か,医学とは何か,突き詰めて考えて頂きたく存じます。

こちら の先生もこの救急医の書き込みを見てその詐欺性を秒速で見抜いておられます。宇井純と清浦雷作の組合せを持ってくる辺り,健康被害の問題についてどれほど深く勉強なさっているのか筆者には一目でわかります(画像/スクリーンショット)。








2023年2月16日




きょう,昨年12月29日に発送したスライドが返送されてきました。EUと日本を航空便で往復。差出人も受取人も郵便局員も全員の労力が無駄。エネルギーの無駄遣い。これ以上馬鹿げたことがあるでしょうか? 一年前は何の問題もなく送れたのに,通関用の電子データ必須となった現在,この国には手作りのスライド一枚を私物のギフトとして送付すると返送されるのです…。マジ阿呆の仕事です。もう送らん(画像/MWS)。








2023年2月15日






しらす干しに粒わさびを加えて和えると秀逸な酒のつまみになるのでさて今晩もと思って在庫を見てみると,「船上炊きちりめん」との文句。ん?それはおいしそうだけれども船上炊きって見たことがない。国内沿岸ではすぐに帰港して釜揚げにするのが一般的。と思ってよくみると原産国が「中国」なんですね。はじめて見ました。中国の国力は凄まじく様々なものがオートメーション化していて他国の追従を許さないものがあります。品質管理技術が追いついていない部門もありますが,その部分さえ向上すればよいものを大量生産できることは間違いありません。

日本はかつて冷凍すり身というものを開発しましたがそれと同じで中国はとれたてのしらすを釜揚げにして送風してちりめんにしてしまう自動化された船を製造したのでしょうか。もしそうだとするとひじょうに品質の高いしらす干し,ちりめんが生産できる可能性があります。1980年代は水産王国だった日本もそろそろ中国に見習う時期がきているのかもしれません(画像/MWS)。








2023年2月14日




まいにち顕微鏡を覗いて珪藻を拾っているのですが,顕微鏡をのぞきたくてたまらない…気もしています。まともな顕微鏡観察はほとんどできていない気がします。同じ顕微鏡でもひろいだし用の実体顕微鏡と,微細構造観察用の各種生物顕微鏡では見える風景がまったく異なるのです。顕微鏡をお持ちでない方々にこの気分を伝えるのは難しいのですけれども,無理矢理たとえてみれば実体顕微鏡でみる世界は新幹線の車窓のようなものです。ざっとした概略はじゅうぶんわかります。しかしそれ以上の情報は得られません。生物顕微鏡の低倍率は在来線列車の車窓です。ごとんごとんと揺られている窓からは,意外に細かいものも見えています。古本屋を発見して訪れることもできますしラーメン屋を見つけて食べにいくこともできます。

高倍率,油浸検鏡の世界は徒歩のイメージです。新幹線の窓から見えた旅情にごまかされた風景ではなく,現場の現実を突きつけられる細かな情報がいやでも目に入ります。雑木林にしか見えなかった山が意外に貧相で多様度の低いところだったとか,いっけん珪藻サンプリングに適したところかと思った河川が農業排水の流入で珪藻が死滅していたとか,立派にみえた建物をよく見れば度重なる地震でコンクリートに微細なヒビがいっぱいなどということが,その気になれば見つかります。

きょうの画像は実体顕微鏡で拾い出したヒトツメケイソウなど。作業としては進んでいるのですが,各種の顕微鏡をまんべんなく扱うという観点からは偏った作業になるので,技術の低下を起こさないかと気になります。以前は定期的に高解像訓練とか技術維持のプログラムを意識していたのですが,このところバランスが崩れてきている気がします。一人で世界と勝負する職人は技術低下が大敵です。「身についたものはいつでもできる」といった根拠のないおごり高ぶった姿勢は絶対に受け入れられません(画像/MWS)。








2023年2月13日




ヒアロディスクス(ドラヤキケイソウ)は永らく在庫不足だったのですが十分な量を確保。きょうの画像の数倍の在庫ができています。これをちょろちょろ使えばしばらくは大丈夫です。この珪藻は封入剤が入りにくく一定の割合で不良品を出してしまうので使いたくないものでもあります。でもきれいに封じたときは深い青色がほかにない存在感を醸し出します。そこで昨年にいろんな実験をしてこの珪藻を完璧に処理できる手法を開発しました。いままではせっかくマウントしても不良品になっていたものが多かったのですが,不良品がなくなれば歩留まりアップで作業効率上もよいことです。

この珪藻,沿岸の付着珪藻分画に見られますが大量に群生しているのを見たことがありません。いつもビドゥルフィアとかトリゴニウムの大量の山の中をかき分けてほんの少し出てくるといった感じです。今回の試料もそんな感じでしたが,この珪藻,いったいどうやって群体を作り,有性生殖しているのでしょう。広い海の中で相方を探すのは大変だと思うのです。何か現在の人知を超えたメカニズムがあるのかもしれません(画像/MWS)。








2023年2月12日




プレウロシグマ(メガネケイソウ)のひろいだし。この珪藻はDL-TESTで大量消費するので常に数を確保しないといけません。幸いなことに相模湾沿岸ではそれほどレアではないので採集自体はできます。問題はそのサンプルを完璧に洗うことで,これは場所によってはきわめて困難です。大量の有機物に加えて浮遊珪藻が混じるサンプルでは乾燥時にお団子になってしまいサンプルが全部ダメになります。完璧な有機物処理と分離操作が不可欠です。いろんなプロセスを経てきょうの画像のように使える被殻が得られるのですが,これは標本製作のごく一部の作業に過ぎません。作業量からみて1%以下でしょうか。こうして考えると時間を無限に消費するじつに恐ろしい仕事です…。でも,このキラキラとした被殻には魅了されるんですよね(画像/MWS)。








2023年2月11日






このところずっと相模湾沿岸の付着珪藻のひろいだしをしていますが,ぽつぽつ放散虫も出てきます。それがきょうの画像。開業当初から相模湾の放散虫はみていますが,当時は現生のものと思っていました。しかし経験を積むにつれてどうも違うような気がしてきました。放散虫の出現数は伊豆半島側で少なく,三浦半島側で多い印象です。放散虫の骨格を見てもけっこうしっかりしていて,変成は進んでいない感じで,1000万年前くらいかなあという気がします。おそらく三浦半島のどこかに放散虫を多く含む地層があって,そこから風化して放たれた放散虫が相模湾沿岸を漂っているような気がします。相模湾の潮流は反時計方向なので,三浦半島側で放散虫が濃くて伊豆半島側で薄いというのも説明できそうです。まぁ素人の戯言なので外れている可能性が大ですが,こういった推論をしながらサンプリングするというのは楽しいものです(画像/MWS)。








2023年2月10日




このギョウザは看板商品で自信があるものなのだそうです。それで早速いただいてみると,うーん不味くはないけど全然ダメだねという感じ。おいしいギョウザに羽根など不要。中身にもシャリシャリする食感を損なうものが入っていてダメ。このお店的にはこれがよいのだろうけれども,ギョウザの王道からは外れた感じ。以前に本ページで紹介した四川料理屋のギョウザの方が数ランク上の味ですね。この評価にはもちろん個人の嗜好が入っていますが,過去数十年の忘年会経験からは筆者がウマい認定したものは悪友どもにはすべて合格を頂いています。たぶんこのギョウザの評価も当たっているものと個人的には思っています。実際,激戦区の立地ですぐに潰れるかと思った四川料理屋はじゅうぶんに健闘しているのです。店主の舌が優れているからだと思います(画像/MWS)。








2023年2月9日




ひろい出し耐久レースは継続中です。年明けからの作業できょうの画像のような在庫が3つできています。数では数千個,というところでしょうか。100個並べたら十数枚で在庫が貧弱になるという程度の序盤といった感じです。

きょうの画像の在庫には,ドラヤキケイソウ,クモノスケイソウ,トリゴニウムの3,4,5角型,トリケラチウムの3,4,5角型,ヒトツメケイソウ4種,ディプロネイス,トラキネイス,クリマコスフェニア,プレウロシグマ2種,アルディッソニア,アンフィテトラス,スリレラ2種,カンピロディスクス,コッコネイス,ビドゥルフィア,ヒドロセラ,アクチノプチクス,コスキノディスクス,ランプリスカス…などが写っています。

でもこれでも30種くらいにしかなりません…。常時200種くらいの在庫はありますが,それぞれの種で同じだけの数を確保することは不可能なので,どの在庫を使うかといったことにはかなり気を遣います。現在はフリッケアの十分な在庫がありますが,この珪藻を多量に入手することはまず不可能なので先を見据えて使わないといけません。多種類珪藻が一気に入手できる夢のサンプルがあればいいのだけれども。

夢のサンプルに近いのが干潟の泥ですね。いろんな珪藻が一度に収穫できます。しかし干潟のサンプルは混入物も多く完璧にきれいな珪藻被殻を得るのは至難といっていいかと思います。アロフェンや雲母が混入するサンプルでは歩留まりが最悪の結果になります。ので,筆者は干潟の試料は嫌いです…。

少しのかけらを処理すれば多種多様な珪藻が得られる試料はないものですかね。オアマルの化石がそんな試料として有名ですが,実際に扱ってみるとそんなに簡単なものではないですね。いろんな試料を地道に処理してひろいだしをするしか道はないようにも思います(画像/MWS)。








2023年2月8日




なんとまたもやリクノカノマを自力でマウントしてしまう方が現れました(こちら)。さすが生物系の研究者だけのことはあります。完成度が素晴らしくこれも宝物ですね。筆者はJシリーズを作ると「マジ売りたくない…」と呻きながら目をつむって見なかったことにして売るのですが,リクノカノマのピュアなスライドなんて「売りたくない最たるもの」です。きっとこの生物系の研究者さんなら,筆者の「売りたくない…」の気持ちをわかってくれるかもしれません(画像/MWS)。








2023年2月7日




そろそろ春が待ち遠しいと思う向きもあるかもしれません。ので,たまには緑の画像を。こういった小さな植物が密集しているシーンが好きなんですよね(画像/MWS)。








2023年2月6日




SNS上で夫のコレクションを妻が捨てたという事件を目にしました(こちら)。これはまぁweb上の笑い話では済まないおおごとですね。

他人の所有物を捨てる,ということがどういうことなのか分かっていない人が多いのです。特に「断捨離・ミニマリスト」を好む人たちはその傾向が強く,「自分がすっきりするために他人のものを捨てたい」という病的な傾向があります。

所有物という言葉に惑わされてはいけません。他人の持ち物は他人の脳の一部なのです。脳はそれ自体で単独で存在することはできず外部からの情報との相互作用で構築されていきます。たとえば蔵書や論文はその所有者の脳(活動)の一部です。これを勝手に廃棄されれば蔵書も論文も参照できることはなくなり所有者の脳のパフォーマンスは低下します。「蔵書もほとんど手をつけていないし論文も使用頻度は低いだろ」という指摘があるかもしれません。しかしその指摘も間違っているのです。論文の束,蔵書の背表紙,それが日々,視覚情報で入力されることにより,この本にはこんなことが書いてあったなー,あの本の内容はこんなんだなー,とか自然に資料の情報価値の記憶が蒸発することを防いでいるのです。目の前から蔵書も論文もなくなれば,この反復的な記憶維持もなくなり,すべてをすっかりわすれて,掛け流しの知識ばかりの薄っぺらい人間に成り下がる恐れがあります。蔵書の,背表紙だけ見える状態にも大きな意義があるのです。

筆者は自分が最低の人間と思いながら暮らしているので嫌いな人,というのはほとんどいないのですけれども,数少ないイヤな人は断捨離系,ミニマリスト系の人です。この方々から参考になる知性を感じたことは一度もありません。なんでもある都会で暮らしスマホだけは手放さず,多くのものを外部社会に依存して自分の部屋だけすっきりさせて自慢している阿呆,そんな感じがします。脳みそ空っぽなのでスマホで得た知識の受け売りで生きているのでしょう。

顕微鏡関係者を見ていても,分厚い知識と経験に圧倒されることがしばしばなのですが,そういった方々はおびただしい量の機材を保有しています。当たり前です。それら大量の機材は脳活動の一部であって,機材の使用経験はその機材を一目見ればその人は思い出せるのです。だから簡単には捨てられないのです。

こう言ってもまだ分からない阿呆なミニマリストがいると思うので追加で書けば,航空機にはチェックリストなる膨大なマニュアルが搭載されています。機長も副操縦士もこのチェックリストを完璧に暗記しているということはありません。機種別に定められたテストをパスした人が運行乗務員になっているだけです。運行中に何らかのトラブルが起こればチェックリストに従ってトラブルの解消に努めるようになっているのです。もし航空機からこのチェックリストを捨てたらそんなものに搭乗したいでしょうか。チェックリストは運行乗務員の脳の一部です。脳に入りきらない部分を補完するものです。

ちょっと話がそれてミニマリストが阿呆であるという脱線をしてしまいましたが,目障りだからと他人のものを捨てる行為は,その他人の脳みそを引きちぎって捨てる行為と情報論的には一緒かもしれません。きょうのSNSのように自分の何らかの不満を解消するために他人の脳みそを引きちぎって捨てる。だいぶおかしな行為です。こういったことをする時点で毒親認定なので,子どもの将来が懸念されます。信頼関係を維持することが困難なのは自明なので夫婦関係としては即離婚案件ですね。でも離婚しても男親の方が親権を取ることは難しいかも。そうするとこの毒親に子どもが支配されて不幸な子どもが育つことになります。それもまた問題。

もとを辿れば,こういった攻撃性を見抜けずに結婚して子どもができてしまったお互いの関係性に問題があるのですが,結婚という行為はそこまで成熟した心理的関係で行われるものでもないので一定割合で悲劇は起こります。このダンナさんは穏やかで論理的な方ですが相手が狂っているので関係性の修復は困難でしょうね。

きょうの画像はそんな話題とは関係が見いだせない拾い出した珪藻。寒い日の深夜だったのですがフレアが出てまともに写りません。カメラが壊れたかと思いましたが少し考えると窓際に置いた10゚Cのカメラを36.5゚Cの筆者が握ったので結露したのです。そういえば中学生の頃は一眼レフを懐で温めて雪景色の写真を撮りにいったなぁと思い出しました。デジタル時代でも結露は一緒ですね。無暖房の当室ではカメラはお腹に入れて温めておくのがよいですね(画像/MWS)。








2023年2月5日




さむい時期でも健康な方ならしっかり着込んでいろいろ工夫をすればエネルギーの無駄遣いをすることもなく暮らせることを過去にも書いてきましたが,きょうの画像は当室のエネルギー使用状況。同時期の電気料金は5,374円でした。この電気・ガスの使用量は一日中在宅の筆者の事業用エネルギー消費を含んでいます。このくらいの使用量で何不自由なく身体を冷やすこともなく,おいしい煮込み料理を毎日食べられて,電子レンジでほかほかの食事を摂ることができて,温かいシャワーも使えるのです。冷蔵庫には出番を待っている食材が眠っていて,寝る前にふとん乾燥器で布団を温めることもできます。パソコンは朝起きてから寝るまでつけっぱなしです。エネルギー的な観点からは徳川家康以上の贅沢な暮らしをさせてもらっています。本当に有り難いことです。

二人暮らしの当室のエネルギー使用状況が平均的にみてどうなのかは知りませんが, こちら のデータを見るに,そんなに浪費はしていないのかもしれないと思っています。もっと切り詰めることはできますが一応は仕事場でもあるので,効率を落とすほど切り詰めるのはNGとしています。

エネルギー価格が高い!どうにかしてくれ,という話題があるので検索して調べてみると,4人家族で電気代8万円とかとんでもないことになっている事例がたくさん見つかります。でもこれ,単に家の中で薄着してがんがんエアコン使って部屋を暖めようとしているだけの話で,みんなで厚着して暮らせば電気代は簡単に半額になると思います。たとえ北国でも,です。冬でも夏のような暮らしがしたい,という発想がエネルギーの多量使用を招いているだけのように筆者には見えます。

筆者は15年前から冬は敷き布団の上に寝袋を置き掛け布団をかけて寝ていました。それが保温には最適な方法だからです。コロナ騒ぎ以降では夫婦別寝になったので寝袋4つを組み合わせて顕微鏡デスクの下で寝ています。もちろん暖房なしです。でも日本酒で温まって寝袋に潜れば何の問題もありません。

寒がりやのカミさんを,嫌がるのを強制的に寝袋に潜らせてみたら,「温かかった」ということで直ちに寝袋ファンになり,敷き布団の上に寝袋を置き羽毛布団をかけて寒いときにはペットボトル湯たんぽを寝袋に2本投入して,朝まであったかく寝ているのです。

自宅の室内だけ「冬」が来ないように大量のエネルギーを浪費してガス代が高い灯油代が高い電気代が高いと言っている人たちは,いまどのくらい重ね着をしているでしょうか。人体の熱をわざわざ低温世界にむけて放熱して寒い寒いと言っているのだとすると,いくらなんでも阿呆じゃないかと思います。ライチョウは雪穴に潜って体温維持してますよ。保温用の毛が生えていない人間は毛の代わりに保温用の服をいくらでも身につけられるでしょう?

多くの人は帰宅して自宅に入ると上着を脱ぐと思います。自宅はあったかいでしょうから。でも筆者は違います。冬が寒いのは当たり前のことなので自宅でも厚着をして身体を冷やさないようにしています。ので,外出するときには着ているものを数枚脱いで出て行きます。歩くと暑くなるし買い物で店舗にでも入ろうものなら外気温が9度なのに店内が24度もあって季節を半年ずらされたようなことになるからです。

いまは世界中の人が勘違いをして暮らしているのです。一年中室温一定の暮らしが文明的なのだと。その勘違いは現在では「正しい」こととされているので何の問題もありませんと言うこともできます。でもまあそんな世界は100年も続かないと思いますよ(画像/MWS)。








2023年2月4日






バカッターの事件以来,寿司関係の話題がSNS界隈では続いているようです。まーそれほど日本人は寿司が好きで,お祭りが好きで,時事ネタを騒ぎにするのが大好きな脳みそ空っぽの暇人が多いということなのでしょう。株価の損失からみれば殺人事件が起こっても不思議ではありませんが。

きょうの画像はその話題に乗っかって寿司のはなし。筆者は学会旅行などで地方に出向くことも多かったのですが,20数年前の若造の頃は珍しがって地方の食べ物をバクバク食べていたのです。栄養バランスなど何も気にせず,甘いものも平気で食べていました。お土産にタルトやロールケーキを買うことも普通でしたしお世話になった人に発送したりもしていました。甘いものを完全にやめたのは2007年春以降です。

それで若造の頃に気がついたことは学会旅行をすると体調を崩すのです。じつのところは学会以前に食生活が乱れていて体調はよくなかったところに,学会旅行で外食が続いてとどめを刺したという感じなんだろうと思います。当時同世代の研究者とそんな話をしたものでした。

でもそれは困ったことなのです。出張は大事な仕事のためのものなので体調不良なんていっていられないのです。仕事先で最高のパフォーマンスを出さないといけないのです。でもそうするにはどうしていいか分からない…。

きょうの画像はそんな経験から生まれた一コマ。山形出張のときのものです。地方出張でも最低限,体調を維持できる夕飯がパック寿司とおそうざいなのです。生ものというと危険な感じがしますが,経験的には,寿司は食中毒を出したらやばいという生産者の意識が徹底しているように思います。生ものだからこその衛生管理ができている感じがします。ヘタな加熱調理品を食べるよりもパック寿司の方が安全というのが経験からの結果です。素材の劣化具合を見て判別できるというのも大きいです。この寿司ダメだと思ったら熱湯をくぐらせればいいのです。

さて安全ばかりでなくおいしく食べることも大事です。寿司は温度が命。多くのものでシャリは30-40度,ネタは15-25度がよろしいかと思います。その「回らない寿司」で経験するような温度帯をパック寿司でも実現できます。それはきょうの画像のようにパック寿司のフタに寿司を並べて熱湯を満たした洗面台に浮かべるのです。シャリ全体が温まったかなと言う頃にしょう油を6,7滴,滴下していただきます。よいお店の品物なら,パック寿司とは思えない味わいに化けます。寿司だけでは栄養的に足りないので画像のように海藻や野菜を補います。

こういった工夫をするようになって長期学会旅行後の体調不良はなくなりました。ポイントは安全なものを食べること,野菜,海藻,きのこを食べることです。講義などの重要な仕事でが体調不良によるパフォーマンス低下は許されないので,自宅から海藻や野菜を持っていくこともあります。食べ物はマジ大事なのです。バカッターのお兄ちゃんも,食べ物の大事さをわかってくれるといいのだけれども…(画像/MWS)。








2023年2月3日




ミクロワールドサービスはもともと日本国内の方々に自然の素晴らしさや不思議さを標本を通じて感じてもらおうというコンセプトのもとにはじめたのです。ので,現在でも,海外販売はしていません。しかし業務・研究上の交流では海外とのやりとりもたまにはあります。一昨年まではそんなに不自由なく交流できていたのですが,昨年くらいから郵送データの電子化に伴いものすごい面倒が発生することになりました。

仕方なく, こちら からとてつもなく面倒くさい手続きを経て正規の伝票を自宅で発行し,それを郵便局で確認してもらい,使えないと言われ,郵便局で再出力してもらい,半日がかりの大作業の末にA国とB国に発送したのです。

その結果,A国では送付先に問題なく届きましたが,B国では,送付先に届けることはできず,謎の独自ルールを要求され,こちらは正規の手続きを経て送っているので独自ルールを受け入れなかった結果,本日,日本への返送となりました。発送からすでに一ヶ月以上経過しています。

このB国にものを届けるのがどのくらい難しいかというと, こちら の要件を全部満たしていてもダメというものです。

こうしてスライドグラス1枚が往復数万キロの距離を移動して,筆者の労力のすべてが無駄になると,ふだんはおとなしい筆者でも,何かを粉々に粉砕したいようなアドレナリンの蓄積を感じます…。A国はOKでB国は返送の合理的理由がどこにも存在しません。

デジタル時代になって,ものごとの最適化が理解できなくなったバカが大量発生してきている気がします。管理のコストは生産性と真っ向から対立します。多少の抜け穴があっても蛇口を絞らない方が経済は回ります。すべてを管理でがちがちにした未来には何の希望も残されていません。B国の担当者は何がしたいのでしょうか。経済を縮小させたいのか,それとも,過剰に税をもぎとって自分のふところに入れたいのか。郵便事業というのは国際的な足並みが必要と思いますが,まさかヨーロッパ方面がたった数年でこんなにひどい状況になるとは想像もできませんでした。

この一件により当サービスは機会費用だけのカウントで数万円の損失を被ったわけです。アホらしくて感想も浮かびません。バカヤローという感じです。

このように,時代とともに劣化するものもあるのです。海外発送を考えておられる方々はくれぐれもご注意を。筆者は何も生産しない管理ルールに時間を吸い取られるのを極端に嫌います。世の中,ルールを作れば作るほど衰退します。確認手続きというのは非生産的時間の典型的なものです。くだらねえ税関手続きを簡略化するには,前年度の関税を次年度に適用して割り振れば一瞬で解決できると思うのだけれども…(画像/MWS)。








2023年2月2日




リクノカノマ(放散虫)の完全体で三本足が欠けずに残っているものは割合としてはとても少ないのです。そもそもリクノカノマ自体もそんなに数多くは出てきません。けっこうな量の珪藻土を処理して大型放散虫をかき集めて,その中からリクノカノマを拾い出して,さらにその中から三本足の完全体を探さないといけません。これまで,プロの研究者の方からは「自分で見つけて分離して拾って並べたよ」とのレポートを頂いていますが,つい最近,アマチュアの方で二名がほぼ同時にリクノカノマの完全体を並べて封じるのに成功しています。

ひとつはコゲラ工房さん(こちら)で,以前からたびたび連絡を頂く間柄のお客様です。じつに美しく封入できていて,これは宝物ですね。

もう一つは,趣味の顕微鏡あそび,という名前のサイトです(こちら)。つい最近知ったような気がするサイトですが,とても研究熱心な方のようで探究心を原動力に日々いろいろなことにチャレンジしている様子がリアルタイム的に伝わってきてわくわくします。

いや〜どちらも本当に楽しそうです。筆者も廃業してアマチュアにもどり,趣味としてとり組みたいな〜とも思います。それなら一枚のマウントにいくらでも時間をかけることができて現在,商品として販売しているものとは比較にならないハイレベルなものを作れるだろうとの見込みがあるからです。

いや,仕事をしながらでもそんなのできるだろ? という意見もあるでしょう。もちろんです。プロなのですから。でも本格的に巨大な作品を作ると,そのお値段も大変なことになるのです。うろ覚えですが,アートスライドで一枚600万円という話を聞いたことがあります。制作者の筆者の立場からは,「そりゃ当然だろ」としか思いませんが,実際に買う人がいるかとなると…ということになります。もし買う人が現れたとしても,それはそれで問題です。何せ値段のつけようのないとんでもないものを手放すことになるのですから。

…ということで,皆様のお小遣いのほんの少しを出せば手元に品物が届く,これが正義かもと思って現在の販売形態になっているのです(画像/MWS)。








2023年2月1日




むかしはどこの駅のホームにも水道があったものですがいつしか消えていきました。でも残っているところもあって,TOBUとKQで見かける気がします。なぜ残してくれているのかはわかりませんがサンプリング時などは便利に使わせて頂いています。とても有り難いことで,ぜひこれからも残して欲しいものですね(画像/MWS)。









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