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ミクロワールドサービスが顕微鏡の世界を伝えるコーナーです。
日々の業務メモやちょっとした記事もここに記します


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2023年1月31日




ちまたでは回転寿司のバカッター案件が炎上中のようです。まぁなんと日本は平和な社会なんだろうと思わずにはいられません(笑)。既存のシステムを何の疑いもなく利用している方が多いことも驚きですし,ベルトコンベヤーで流れてくるものを好きな物だけとればいいというシステムも食材の多様性を理解するという点からは不満足なものを感じます。

そんなわけで?ということでもないのですが,50代の筆者はいままで一度も回転寿司に入ったことがありません。回転寿司に限らず,オートメーション的なお店が苦手で,マックドナルドは15歳のときに一回だけ,ロッテリアは13歳と16歳に一回,吉野家は16歳のときに一回。そんな話をいまから20年くらい前に職場で話したところ,いろんな人から,地方の回転寿司はおいしいからぜひ入るべきとの数々のアドバイスを頂きました。

いや,そりゃわかりますよ。回転寿司でも技術があってネタがよければ美味なはずです。でも関心はそこにはないのです。筆者は企業にお金を払いたいのではなくて,個人に払いたいのです。大学院時代,おお,このおいしいフライドチキンを揚げてくれたのはママなんだね。ありうがとう。2個頂戴。おいしい。そんな感じなのです。そんなわけで筆者は未だに回転寿司は一度も入ったことがありません。でも頑固職人の仕事をしている筆者の立場としては何の問題もない気もします。

今回のバカッター案件はシステムエラーが顕在化したものです。流れているところに有害物を添加というのは戦中戦後の上水に毒物混入の情報詐欺事件を思い起こします。

ウチの近くには天然物しか握らない江戸前の寿司屋があって気に入って十数年通いました。本ページの読者の何人かは筆者に連れられて昼飯のランチを食べたはずです。おおむね好評でした。日本屈指の資格をもつスーパー技術士さんはそうとうに気に入ったようで,何度も同席したばかりでなく,ご婦人同伴で一緒にランチを頂いたこともありました。塩竃とかの最高級の寿司と比べれば2ランク下です。しかししっかり仕事を施した養殖物を使わない寿司をたった1000円から1500円で食べさせてくれるという点では屈指のお店でした。

その寿司屋は店主高齢につき閉店してしまい,次の店が見つからずすでに7年が経過しました。こだわりをもちしっかりとした技術を持つ職人を探すのは本当に難しいです。ので,自宅で酢飯に刺身ごはんの日々が増えるのです。きょうの画像は自宅寿司のスジアラです。寿司のウンチクは こちら の先生に任せておくのがよいでしょう。筆者が10代の終わり頃から眺めている先生です。最初はなんなんだこの人はと思いましたが,30年以上眺めているとさすがに経験の蓄積というものが生じていて,話を聞いていても面白いなあと思うのです(画像/MWS)。








2023年1月30日




そろそろ新物のホタルイカが食べたいなあと思うのですが都内には昨年かそれ以前の冷凍物しか並んでいません(カミさん調べ)。貝が好きすぎて2014年に二枚貝アレルギーを発症していらい,貝が食えない人生なんて…という悲惨な日々を送っているのですが,イカタコはいまのところ大丈夫です。本当はカキをたらふく食いたいのですが,そんなことをするとひっくりかえってしまいますのでホタルイカを心待ちにするのです。

まぁ,そのダメになった二枚貝も減感作療法的にトライアルする方法はあります。主症状は消化管のだらんとした感覚と下痢でエピペンが必要なほどの重症ではないので,免疫寛容を狙う方法はなきにしもあらずかもしれません。だってアサリもシジミもホタテも食べられないんですよ。QOLの低下も甚だしいのです。

でも本気で免疫寛容的なことを狙うなら免疫学を勉強しないといけないよね,というのが筆者の発想法です。それでまあアレルギーとかいろいろ調べて日々過ごしているのだけれども,免疫というのは「宇宙」そのものなので個人の知性で完全に理解できるものと思わない方がいいですね,という感想を抱いています。きょうはIgGについていろいろ調べてみましたが何種類もあるし,IgAとかIgEもあるし,まぁ,結論を下すには早いよね,という感じです。

ので,ホタテもアサリもシジミも食べないで,寝酒はミズダコかマダコかイカでやり過ごし,充実した満足感のあるホタルイカの出現を待つのです(画像/MWS)。








2023年1月29日




きょうの画像は年末に文京区をさんぽしていたときのもの。コンクリートジャングルの東京都心にあって,こんなものが並んでいるのは奇跡みたいなもんです。ここから100km移動すれば当たり前のものでも東京都心では珍品になってしまうのです。自然薯のムカゴなんて小学校の頃から口に放り込んでいたものですが…。

そんなわけで幾つかの品物はつれて帰りました。びっくりするほど小さな自然食品店という感じなのですが品物の取り扱いはじつに丁寧です。よいものを精選している感じが一目でわかり,またそれを見抜く顧客がいて初めて成り立つ商売と思いました。これは文京区という文教レベルが高い地域でないと成り立たない商売の感じもします。店主の挑戦に敬意を表したいと思います(画像/MWS)。








2023年1月28日




きのう立ち上げた珪藻アートのページに画像を追加しましたのでよろしければごらん下さい。

ところで先日の記事で本ページの行間が制御できない不満を書きましたが,親切な読者がタグ打ちでできることを教えてくれました。ありがとうございます。divタグでline-height属性というのがあるとのことで,不勉強でまったく知りませんでした。開業時にスタイルシートでしか調節できないと思い込んでいてそのまま知識が更新されていませんでした。さっそく,珪藻アートのページに適用してみましたがいい感じです。本ページも調節したいですが十数年分あるので…暇ができたときに取り組みましょうかね…。たぶん一時間もあれば終わるはずです(画像/MWS)。








2023年1月27日




これまで制作してきた珪藻アートの作品からいくつかの画像を一覧で見られるページを作りました( こちら )。本ページの当初からの読者の方々には全部,見覚えのある画像で目新しいことはないのですが,新規のお客様や,伊与原新さんの小説で珪藻アートを知った方などには手頃なのかもと思いまして作ってみたわけです。気楽に眺めていると疲労回復効果もあるかもしれませんので,どうぞ皆様,ぼーっと眺めて,友人知人にも紹介頂ければ幸いです(画像/MWS)。








2023年1月26日




きょうは画像整理の一日でした。何万枚もの画像があるわけですが,その中からweb掲載に値するものを抽出するという膨大な作業です。当サービスのHPは開業時にだいぶ時間をかけて設計していて,可能な限りの高速読込,時代が経過してもデザイン変更なしで使える形式,通信帯域が狭くても広くても最低限の情報は提供できる情報量など,いろいろ狙いがありました。その狙いはそんなにはずれてはいなくて,2007年開業時の化石のようなhtmlのまま現在に至ります。

不満なのは行間を制御できないことです。これの解決にはスタイルシートを使えばいいのですがトラブルの元にしかならないので使いません。代わりに適当に改行を挟んで読みやすくしています。

きょうの画像は仕事の途中で発掘されたもの。敷き詰め系の標本ですがこの数と大きさはマジ大変…という代物です。じぶんの過去の仕事をみて,うわっこれは大変と思うのであれば,まぁそれなりにまじめにやってきた証なんでしょう。過去の仕事に勇気づけられて明日の仕事があるのかもしれません。たまには画像で過去を振り返ることも必要だと思いました(画像/MWS)。








2023年1月25日




なかなか寒い日が続いていますが皆様は体を冷やしたりしていないでしょうか。筆者はこの寒さでも原則暖房なしの生活を続けています。室温は低くて13゚Cくらい。どんなに冷えても室温は9゚C以下に下がったことはないのでじゅうぶん暮らせます。むかし,寒い八王子で暮らしていた頃は,真冬は窓が凍り付いて開かないのが普通でした。室温も4゚Cまで下がりました。そのときもコタツひとつで過ごしていました。

暖房なしの生活(雪国や東北,北海道以外)にはコツがあります。まずは太陽エネルギーを活用しましょう。太平洋側は厳冬期に晴れの日が多いので快晴の日は日光を室内に導入しましょう。一平方メートル辺りで500W程度の熱に転換できますので,大きな窓で3,4平方メートルの日光を導入できれば1500W〜2000Wの暖房と同じで大きな効果があります。日光が入らなくなったらすぐに障子や遮光カーテン,あるいは他の素材で断熱して保温します。

曇りの日が続く2月,3月が東京都心ではもっとも寒くなります。しかし現代は様々な防寒用品がありますのでそれらを活用すれば,室温10゚Cでも暖房は不要というのが筆者の経験です。健康なひと一人温めるのに鉄筋コンクリートの室内全体を加熱するなど,エネルギーの無駄遣いにもほどがあります。

上下ともにじゅうぶんに着込んで,さらに下半身は寝袋で保温します。必要なら寝袋に2Lのペットボトルに熱湯を満たしたものを2本入れます。これでじゅうぶんな温かさが確保できます。暖房の必要など感じません。

身体の熱は足の裏から逃げていくので,靴下をはいたら,さらにあったか靴下をはき,その上にあったかスリッパをはきます。そして顕微鏡デスクの下には段ボールを折りたたんだものを置きます。段ボールの断熱効果はきわめて大きく,この上に足をのせるとぽかぽかするほどです。

このようにして,暖房なしで足の指先,手の指先まで温かいことを確認できれば,それは「体を冷やしていない」という何よりの証拠です。免疫力は維持されます。そして空調を使っていないので湿度も下がりませんし空気も汚れません。気管支を守れます。よって風邪予防にもなるのです。筆者は十数年に一度くらいのペースでしか風邪をひきません。

体を冷やしている方を見ていると,暖房をつけて薄着をしていっけん快適そうな生活をしています。しかし足の指先,手の指先は冷えています。部屋が暖かいので体が冷えていることに気づかずに過ごし,それが免疫の低下につながって,体調を崩しやすくなるのです。大量のエネルギーを使って体調を崩して,ガス代電気代の高騰に嘆いているのです。何やってるんだろうなぁと中年オッサンは思うのです…。

皆さんもぜひ保温に努めて下さい。職場が寒くて足が冷えて仕方がないという方もおられるでしょう。段ボールを活用し,膝掛け代わりに高級な寝袋を使ってみてはいかがでしょう。しっかり体が温まっていると仕事の効率も上がるかと思います(画像/MWS)。



*1 具体的な数値をあげないとぐちぐち文句を言う人もいるかもしれないので書きますが,ここ23年間,大人二人の暮らしで一ヶ月の光熱費(ガス代+電気料金)で1万5千円が最大値です。ふだんは一万円を超えないくらいです。この数値は一日中パソコンをつけっぱなしにして顕微鏡を覗いている仕事場(自宅)の事業用エネルギー消費の数値も含んでいます。太陽エネルギーが豊富に使い放題な東京都心では,上記の記事のように工夫すればエネルギーはなんて安いんだろうといつも有り難く思っています。一日500円程度の出費でこんなに暖かく,こんなに便利な生活をさせて頂いているのですから。






2023年1月24日




きょうの画像はテスト封入品,タラシオシラでNA=1.4の反射照明です。この珪藻は粘液の糸でつながった群体を作るのですが,きょうの画像では粘液をはき出す孔が可視化されています。油浸の微分干渉でも写りますがとても小さくて記録に残すのは簡単ではありません。

Jシリーズではこのようにテスト封入を行って良好なマウントができる物体を選別しています。品質を保つためには大事な作業です。大型作品の一カ所に巨大な欠陥があったら制作者としては厭世的になります…。そんな気分になってはいけないのでマウントしていいものと悪いものを予め調べるのです…(画像/MWS)。








2023年1月23日




きょうの画像は約1年前の仕事。淡水珪藻だけで展示用お願いしますというもの。もちろん応えられますが,ううう,ムチャクチャ大変でした。筆者はもともと無意味に楽観的な人間で,作品を作るときでも採算性など考えたことがほとんどなかったのです。ので注文が入るといいよと作ってしまいますがあとで採算的に後悔することになります…。でもまあ,筆者が後悔しているということは,納品先はほくほくなわけで,全部が悪いことでもありません。筆者のモットーは「とりあえず生きていればいい」なので,今後もあまりスタンスが変わらずやっていくような気もします(画像/MWS)。








2023年1月22日




【この企画は終了しました。多数のご応募ありがとうございます。】

ミクロワールドサービスは,科学教育推進の一環として,小学校教諭を対象に福音館書店の科学雑誌プレゼント企画を行います。今回は次の二冊をセットで贈呈いたします。総数は約40名様を予定しております。

奥 修 『珪藻美術館 ちいさな・ちいさな・ガラスの世界』(たくさんのふしぎ2019年6月号)
田中陵二 『石は元素の案内人』(たくさんのふしぎ2022年8月号)

応募資格: 小学校教諭(司書教諭,学校司書含む)の方で,以下の内容を実行いただけること。

・この2冊を用いて珪藻や元素の世界を子どもたちに広く紹介していただける方(必須)
・『たくさんのふしぎ』というすぐれた月刊誌の存在を保護者にも広く紹介いただける方(任意)
・子どもたちからの感想や反響をメール等でご連絡いただけるける方(任意)
・その他,自由な発想でこの2冊を最大限活用頂ける方(任意)

※送付先は勤務先の学校となります。個人宛てには送付しません。

応募方法: 郵便番号,住所,学校名,教諭名,電話番号をこの順に書き,『たくさんのふしぎ』プレゼント希望と書いてメールで mws@micro.sakura.ne.jp までお申し込み下さい。

当選・発送時期: 先着順です。予定数に達した時点で募集を終了します。同一の小学校から複数の応募があった場合は最初の一件のみ当選とさせていただきます。発送につきましては,応募のメールに返信後,速やかに発送手配致します。

今回の雑誌はともに『たくさんのふしぎ』としては記録的なペースで売れた人気作です。すでに福音館書店の在庫はなく,当サービスの最後の在庫放出となります。おそらく入手できる最後のチャンスと思われます。多くのご応募をお待ちしています。

本アナウンスのpdfもご用意致しました( こちら )。

子ども時代に,まったく知らなかった新しい世界に触れて扉が開かれるという体験をすることはその後の人生に素晴らしい好影響を残します。珪藻の世界,元素の世界,いずれも人生を豊かにする奥深い素材です。それらを平易でありながら深い世界として提供する『たくさんのふしぎ』という月刊誌は,科学教育の入り口として誠実かつ最良のものと言えます。ぜひ子どもたちに手にとっていただき,何かを感じて頂きたいと思っています(画像/MWS)。








2023年1月21日




あたらしい産地などの試料で少しでも見かけが経験にない珪藻を見つけたらテスト封入します。Jシリーズとしては完璧を目指しているので封入トラブルは避けたいのです。当サービスの販売品はまともなものを並べていますので制作はたやすいと思っている方もおられるかもしれません。でもそんなに簡単ではなく,珪藻の種によってはどうしてもきれいに封入できないものもいます。極端に穴が小さくて封入剤が入らないとか,あまりにも薄くて取り扱いできないとか,あまりにも小さくて見えないので拾えないとか,いろんな理由があります。

きょうの画像はそんなテスト封入の一コマ。アクチノキクルスの仲間ですが,この珪藻種,ほとんど同じ種っぽく見えるのに産地によって殻の厚みが異なり,見える構造は似ているのに明視野や暗視野での干渉色は変わります。このような種はいくら魅力的であっても,テストマウントで十分な信頼性を確保しないと製品にはできません。せっかく作った標本の一部が予想と違った変なことが起きて台無しになることがあるからです。

上の画像を見ても,なんか不均一な感じで珪藻本来の整然さが薄れています。封入前は魅力的な物体なんですが…。うまくいかないこともけっこうあるのです(画像/MWS)。








2023年1月20日








きのう掲載した鱗片を油浸の反射照明でみたのがきょうの画像。点紋の間隔は粗いので高NAのテストプレートには不向きです。しかしベースの部分のスポンジ組織が見えている感じもあって,これは超高解像の領域です。色が変化するのもふしぎです。光の干渉や回折によって色づく構造が隠されているのかもしれません。

それにしても周期構造というのはふしぎです。きょうの画像のような少し崩れた周期構造はずっと眺めていられる感じがします。この心理的感覚を説明するのは難しいのですけれども,現実世界では鉄道車両の車庫を上空から眺めている感じに似ているかもしれません。

この,なんの意味があるのかわからない構造を眺めているとクールダウンするような感覚があります。これはこの画像の珪藻だけでなく顕微鏡観察一般に言えるような感じもしています。ひょっとすると顕微鏡観察はデフォルトモードネットワークに関係しているのかもしれません(画像/MWS)。








2023年1月19日






きょうもさらにひたすら耐久レースだったのですが同じような画像ばかりではアレなので,違った画像をひとつ。この画像を見て種名が浮かぶ人はプロ級です。この画像の鱗片は沿岸から遠く離れた外洋で緯度の低いところの海底に降り積もったものです。珪藻Ethmodiscusの被殻です。巨大な珪藻ですが沿岸で見かけることはきわめてまれで生体よりは堆積物から鱗片として見つかる珪藻です。

鱗片は湾曲しているのですが極薄でぺらぺらなので封入剤を極限まで減らして押しつぶすように封入すると平面性の高いマウントとなります。これの風景がよろしいものでして,なんか,音楽CDのデータを眺めているような気分になります。本ページの2008年1月1日の画像をご覧頂ければ,その類似性を感じることができるかもしれません。もしこの珪藻被殻のドットデーターを適当にデジタル処理して並べて音楽として再生したら,どんなメロディーが生じるのか興味が沸きます。

このEthmodiscusの鱗片は珪藻テストチャートとしても使える物体なので継続的にマウントしたいと考えていますが,どのくらい需要があるのかは不明です。でも商品開発なんてそんなもんです。そもそも,珪藻標本自体が,どのくらい需要があるのか不明だったのですから(画像/MWS)。








2023年1月18日






きょうもひたすら耐久レース。試料をよい状態に展開できたので拾い出しの効率は上がりました。ただ珪藻の多様度は低く特定の種を多量に拾い出すこととなりました。きょうの画像一枚目は拾い出したものの一部。Hyalodiscus, Actinocycles, Trachyneis, Diploneisを集中的に拾い出したところです。この4種については今期分の在庫はじゅうぶんに確保できたかもしれません。もちろん単種だけを大量に並べるデザインのものを作ってしまえば一瞬でなくなってしまいますが。

1枚目の画像を見れば,一日の仕事にしては少なそうに見えますがそれは錯覚です。ディプロネイスの部分だけ拡大してみたものが2枚目の画像。この収穫量を一日でこなすのはそんなに簡単なことではありません。きょうは5時間ほどの拾い出しで約15種1000被殻程度の珪藻在庫を作りました。試料の状態がよかったからこそ実現した速度です。これがダメな試料を展開してしまうと,5時間=300分で100個も拾えなかったりするのです。ので,ダメな試料の場合はどんなに貴重な珪藻が入っていても見切りをつけることも大事です。

耐久レースは当面続く感じがしています。山ほどの,数万被殻くらいの状態のよい在庫がないと並べる気にならないのです。すぐになくなってしまうからです(画像/MWS)。








2023年1月17日




デザインのセンスは皆無なのでいつも困りながら生活しています。みんなが喜ぶようなデザインがどういうものなのか知りませんし,海外で好まれているものと国内で好まれているものはまったく異なる気もしていますので,参考にするものがありません。しかもデザインが浮かんだとしても,それを実現する材料がなければどうにもなりません。ので,結局は手持ちの材料でできるデザインを考えることになるのですが,芸術センスのない筆者には考えてもなんにも浮かんでこない感じもします。

きょうの画像は過去の制作品ですが,これも「考えて作った」のではないのです。クチビルケイソウで六芒星はできそうだったので,その骨格を中心に,あとはアドリブで作ったのです。その制作過程を振り返るに,筆者の作る珪藻標本はインプロビゼーション,つまり即興演奏であることが明らかです。

こんなところで音楽と接点があるのかとびっくりですが,音楽は楽器も音階も束縛されたなかで組合せでつくりあげる構築物です。珪藻アートも珪藻の形(楽器)と大きさ(音階)で束縛された中で組み上げていく構築物です。まったく同じとはいいませんが,筆者の制作法はあるイメージの着想に持っている珪藻在庫で肉付けしていく方向なので,まさにジャズの即興演奏なのかも,という感じがします。

こんな発想にたどり着けるのも深町純を聞き込んだおかげです。彼はおびただしい量のフレーズ(=珪藻の種類)を持っています。それの組合せで音楽を作っているのがはっきりわかります。筆者もおびただしい量の珪藻在庫を常に保有するよう心がけています。そうでないといい演奏は生まれないのを知っているからです。年明けから耐久レースを嬉々として行っている理由がいま自分でわかりました。よい演奏をしたいのです(画像/MWS)。








2023年1月16日




いろんな生き物がガラス成分のケイ酸(シリカ)を利用しています。シリカといって??の方も,煎餅の乾燥剤に入っているシリカゲルなら見たことがあるでしょう。珪藻や放散虫の「シリカ」は,煎餅の乾燥剤のシリカゲルとけっこう似ているものです。

生物が水に溶けているガラス成分を吸収して作る鉱物を生物ケイ酸などと呼びます。屈折率はだいたい1.43(d線)付近とされることが多いですが,実際にはそんなに単純なものでもない感じです。きょうの画像は放散虫の生物ケイ酸が密に詰まった部分ですがシリカの骨格に縞々が見えます。放散虫研究者には「成長線」と呼ばれるもので,レンズ設計・光学産業的には「脈理」と呼ばれるものです。

これが何なのかというと,同じ成分のシリカの構造体なのに部分的に屈折率が異なっているということなのです。筆者は古生物や放散虫の研究者ではありませんが,この脈理をみて,いろんな研究テーマが浮かびます。屈折率というものの実体を調べ,この放散虫の構造体を詳しく解析すれば未知の何かが解明されるかもと思ったりもします(画像/MWS)。








2023年1月15日




ひろいだし2日目。目が覚めたら出がらしのお茶を飲みながらひろいだし。お昼ご飯を食べてすぐにひろいだし。夕方ぎりぎりまでひろいだし。あとは夕飯を作ってカミさんと夕食+アルコホール。食後に買い物の入荷物を調理。片付け。のちにひろいだし。眠くなってバタンQ。復活して「一ノ蔵」を注いで熱燗にしてイマココ,といった感じです。とにかく忙しい耐久レースの一日でした。

きょうの目標はクリマコスフェニアを大量に集めることだったのですが,試料を広げるのに失敗し,最悪な歩留まりの試料となりました。失敗の原因はChaetocerosほかの刺毛が大量に混在したことです。この細かなガラス針によってサンプルのコンタミが起こり,珪藻被殻単体を分離することが困難になります。一分に一個とかそんなペースになってしまうので,とても仕事にはなりません。しかし一度展開した試料をそのまま廃棄するのももったいないので,使えそうな部分をつっついて多少は分離します。

きょうの画像はその結果。きのうよりも拾い出した数は増えていますがちょっとなあという感じです。種数も全然まだまだです。自分で思いついた仕事ながら,なんて大変なことをやっているんだろうと間抜けな感じの気分になったりもします。でもまあほかに方法もないので,できることをやって前に進むという感じです(画像/MWS)。








2023年1月14日




ひろいだしは個人的に「耐久レース」と呼んでいます。200種類の珪藻を一日で並べることができたとしても,200種類のマウントに適した珪藻をひろい出すには何十日,何ヶ月,何年と言った時間がかかります。ひろってひろって山ほどの珪藻在庫を築いてはじめて,「珪藻を並べる」という仕事のスタートラインにつくのです。

耐久レースというくらいですから本当に肉体の限界との戦いです。試料と体調がよければ数秒から十数秒で一パーツひろえます。一分間で5個ひろえたとして120分で600個です。600個というと多そうですが,この中に20種あると一種あたり30個にしかなりません。実際にはもっとばらついていて,1個しかないもの。100個あるもの,といった分布になります。そうすると1個しかないものはもったいなくて使えませんので,もっと見つかるように作業をしないといけません。

そうして240分,480分と作業してもレアなものは2,3個だけ。ほかのものが山ほど,といった在庫分布になります。それでは並べ作業が開始できませんので,レアなものもまとまった数が集まるように延々とひろいだしをするのです。まさに耐久レースです。

体調管理をきちんとして,正しい姿勢で体に合った顕微鏡を使い,力の入れ方に細心の注意を払わないとあっさり体を壊します。開業当初は右手の位置がどうしても決まらず指先や腕がしびれて難儀しました。それからすぐに解決策を見いだして現在に至ります。

耐久レースは本当に疲れる大変な労働なのですが嫌いではありません。筆者が珪藻や放散虫と戯れる時間でもあります。よいサンプルがうまく処理できたときは,きらめく世界を探訪することとなるので時間を忘れてひろいだしを続けたりしています。きょうの画像はそんな感じの新しい試料。プレウロシグマをDL-TESTで多量消費するので困っていました。その問題を解決できそうなサンプルに巡り会い,何時間も顕微鏡にはり付いてひろった珪藻たちです(画像/MWS)。








2023年1月13日




この保育園にはぜひとも大型の雲母板と偏光板,雲母を多量に含む砂浜の砂,雲母の窓のだるまストーブなどを設置して欲しいですね…。きっとよいことがあると思うのですが(画像/MWS)。








2023年1月12日




せんじつ画像をのせたFontax破壊ピンセットは無事に修復が完了。刃先が極薄のきわめてデリケートなものに改造しました。通常のSS Taxalと刃先が異なるのでシールを貼って区別します。精密ピンセットの刃先は少しのことで変形するのでキャップで保護するのがよろしいです。市販品などはチューブをカットしたものを使っているのが常ですが,筆者はむかしからオートピペットのチップを使っています。サイズの合ったものをつかうときっちり閉まり刃先をしっかりと保護できます。

筆者がFontaxのTaxalでつまむものは主にカバーガラスとレンズペーパーです。あとはラベル。きわめて精密な光学製品であるJシリーズのカバーガラスをつまむときには,ピンセットをエタノールとキムワイプで清拭してから使います。先端のTaxal部分はWhatmanの105レンズペーパーで拭いてから清拭済みのカバーガラスをつまみます。超精密ピンセットの先端は光学製品と同等に扱うのです。当たり前のことですが(画像/MWS)。








2023年1月11日




きのうの画像で紹介した秘技はこんな感じ。串団子の串が同じピント面にあります。ということは,この串団子の串は宙に浮いているということになります…。それを意図的にやっているのが秘技というわけです。まぁそんなに大したものでもありませんが(画像/MWS)。








2023年1月10日




この標本のこの画像の辺りに秘技が込められています。本ページの読者ならハイレベルの顕微鏡使いなのできっとわかるはずです。いや,並べていること自体が秘技と言われてしまうとうーんと返す言葉も浮かびませんが。その先の問題です(画像/MWS)。








2023年1月9日






めったにこのようなことはやらないのですがたぶん人生で2回目くらい,十数年ぶりくらいにFontax SSのTaxalの先端を破壊しました。。昨年末,大晦日前くらいのことです。作業中に破壊したのではなく,机に置いていて気がついたらこうなっていました。たぶん,顕微鏡を頻繁に動かしたのでどこかで衝突事故が起きていたのかもしれません。大事な大事な道具が…という気分です。スペアは何本もあるので仕事に影響はありませんが,でも,対物レンズをぶっ壊したような残念感でダメージでかいです。

このような状態のものの修理法は2つ。ひとつは折れ曲がった部分をカットして研ぎ直すこと。これがふつうに行われている方法かもしれません。もう一つの方法は元の形に近いように整形し,それから修正研ぎを施す方法。難易度が高いので実行している人はほぼ見かけません。で,筆者がどちらの方法を用いるかというと後者です。FontaxのTaxal合金は,ここまで変形したものでも元通りに曲げて折れることがないのを知っているからです。ピンセットの刃先にふさわしい硬さを備えているのに驚異的と言っていい粘りも備えているのです。

大まかな修復はポリエチレンの厚い板を用いて行います。ペットボトルのフタがよろしいでしょう。これにTaxalの先端を押しつけてもとの形になるように曲げていきます。もちろん顕微鏡を覗きながらの作業となります。大体の形ができてきたら,太くて強力なピンセットを用いて先端の曲がりを修正します。今回はVENUSの00番を使いました。お世話になっている先生とピンセット研究会を開いているときに恵与頂いたものです。これをペンチのように使って先端の波打った部分をできるだけ平らにします。

数十分作業したのが2枚目の画像。先端をカットすることなく形は復元できています。あとの微調整は研ぎで行います。まだ作業していませんが,最初に内側を平面に研いで刃裏を出してから表を研いで整形して形を作っていくことになろうかと思います。筆者は刃物研ぎ歴も長いので刃先をみれば何をすればいいのかが想像できます。そしてこのピンセットを研いで修復が完了したときには,もとのSSよりも刃先が薄いスペシャルなツールに生まれ変わる予定です。

標本製作作業では,極端に刃先の薄いピンセットで,カバーガラスをスライドグラスから引きはがすような作業も年に数回程度は必要になります。今までは針先とか刃物を使っていましたが今回の破壊事故をきっかけに新しい道具を作ってしまおうと思ったのでした。なお,Taxalの先端は繰り返しの曲げにより金属疲労が起きているのは当然です。でもこの種のピンセットはそもそも力を入れて使うものではありません。曲げ直して金属疲労が残ったまま使用したところでなんの問題もありません(画像/MWS)。








2023年1月8日




としあけ早々の仕事の一コマ。年末セールでカバーガラスを使い果たしたので次の準備。カールツァイスのハイパフォーマンスカバーガラス18x18mmを4分割にして9x9mmにする作業です。これが何度やっても難しいのです。ちょうどよいスコアーを入れることができずに次々とカバーガラスを破壊してしまいます。今回は歩留まり50%を切った感じがしていてカットしながら半分は棄てた感じです。。

歩留まりの話はこれだけではありません。このカバーガラスには最初から微細な傷があってそれは精密に清拭してはじめて判明します。レンズペーパーを何枚も使って全体を完璧に拭き上げたときに傷が見つかるのです。傷の位置が悪ければ使うことはできません。棄てるか,別の用途に用います。拭くときにもいろいろ問題があって,形がいびつなものは避けますし,微細なヒビが走っているものも避けます。そうして注意深く拭いているときに一定数が割れます。

…ということで9x9mmのカバーガラスを100枚切り出しても使えるのは半分あるかないかなのです。そのため,大量にカットしておく必要があるのです。今年の三が日の一日はガラス切りだけで終わったのでした。

なおマツナミさんは特注すれば9x9mmのカバーガラスを作ってくれます。さすがにカット面はきれいで素晴らしいです。15年以上前にはそれを使っていました。しかし厚みが0.14mmなのが問題で,そしてガラスの表面の化学腐食が高い割合で見られたので途中から自分でガラスカットするように切り替えました。最高のものを目指すなら「やったことない」「できない」などと言っている暇はありません。何とかして「やる」のです(画像/MWS)。








2023年1月7日




ここ2ヶ月以上,休んでいない気がします…。とても忙しい日々が続いているわけなのですが,自宅が仕事場のラボと化しているので通勤というものがありません。顕微鏡デスクの下で寝袋(4つを布団代わり)で寝ているので起床したらパソコンの電源を入れて一日がはじまります。仕事と私生活が融合していて定時に働く必要がないので,食後にうとうとしていても誰にも叱られませんし,朝早く起きる必要もありません。ので,本当に忙しい日々ではあるのですが,サラリーマンや学生,大学院生の忙しさとは種類が違う感じがします。

どんなに忙しくても18時にはいったん仕事を中断して台所作業。激務のカミさんにあったかい料理を作らなくてはいけません。もちろんこれは筆者自身の健康維持にも必要なことです。料理作りも仕事といえばそうなのですが,これがじつに気分転換になるものなのでして,顕微鏡デスクにはりついていた体のコリをほぐしてくれるものなのです。そして毎日毎日かならず行う作業なので下手くそになることはありません。楽器の練習みたいなもので必ず上達します。夕飯後は仕事がしたければそのまま続けられますし,もういいやとなれば調べ物や注目しているyoutuberをチェックしたりして過ごすこともできます。

勝手に考えて勝手にはじめた仕事ですが,15年も続けると,なんとなく思い描いていた世界が実現されているような感じがしてくるからふしぎです。やってはみるものですね。

でも人様にはおすすめしません。特に食生活が乱れている(=自分の体に合っていない)人の多くは体調維持が難しくなり,加齢に従って仕事の効率が落ちますので。筆者の食生活がいちばん乱れていたのは子どもの頃から30代半ばまでです。その頃の体調がいちばん悪かったです。30代より40代,40代より50代の方が体調はよくなっています。そして仕事の中身もよくなるのです。

加齢とともに体調がどんどん悪化する人は,サラリーマンとか公務員として保護された中での生活の方がいろいろな面で安全かもしれません。そんな気がします…。もちろんご自身で研究して体調改善できる最適な食生活等を構築できればベストですが,多くの人は食生活の乱れに気がつかず,他人の助言も聞き入れず,病院に行ってクスリを服用していたりするように見えます。生活で体に負担をかけて,さらにそれをクスリで強制的に戻そうとしているわけです。それが正しい場合もあるでしょうし間違っている場合もあるでしょうが,筆者のような繊細な仕事にはまったく向いていないだろうということは過去の経験から言えるような気がします(画像/MWS)。








2023年1月6日




としあけのごちそう。志津川のミズダコです。筆者しらべでは世界一うまいミズダコです。これで酢飯を巻き巻きして食べると素晴らしい味わいなのです…。なぜか志津川。ほかのミズダコでこの味に到達したものは未だありません(画像/MWS)。








2023年1月5日






ねんまつに販売した放散虫スライドでも人気のあった第四紀の海洋底放散虫。これはシリカの骨格がスカスカのものがいるので,そういった連中は封入してもコントラストが低くて明視野ではあっさりとした見えになります。でもその代わりに内部や向こう側が見えているのです。そのことを鋭眼で見抜いた方がおられます。(有)テクノシナジーの代表さんです。明視野でこれを見抜くのは相当な観察眼と経験がないと難しいと思います。なぜならそこいらへんのふつうの人は低コントラストの透明体三次元構造の物体をつぶさに顕微鏡でのぞく機会がないからです。

テクノシナジーさんの画像は こちら です。こういった画像を見ると制作者としても目的を果たせたかな,という気分になります。有り難いことです。

きょうの画像はその第四紀の海洋底放散虫を微分干渉で観察した例。骨格構造が表面と内部で異なることが明白にわかります(画像/MWS)。








2023年1月4日










まぁ,あの複雑骨折の瀕死の患者さんがここまで治れば修復治療としてはほぼ満点といってもよいでしょう。明視野や落射暗視野,複合照明でみても骨折の傷は見えません。中年オッサンの職人が本気出してくると,対物レンズが標本を突き破ったようなひどい破損でも,痕跡が残らないように治すのです。以前と変わらぬ視野は素晴らしい輝きです。いつまでも覗いていられます。

こういった修復技術は独学で身につけたものです。単に経験だけではこんなことはできません。お勉強がなにより重要です。でも勉強だけでもダメです。お勉強で思いついたことを技術として自分に実装しないといけません。思いついたひらめきを大事にして,理論的にはこうなるはずという科学を基本に,自分の人生で得た経験も加味して職人の技量が成長するのです。漫然とやるとダメです。「完璧」にできるかどうかは別にして「完璧」を目指すことが大事です。そして完璧とはどんな状態なのかを知っていることも重要です。

かつて数寄屋建築の第一人者は,大工・職人は研究者でなければならない,と言いました。至言だと思います。

それにしても見晴らしのよいスーパースライドです。4年ぶりくらいに手元に戻ってきましたがいまみても究極の品質で,自分がハイクオリティの標本を供給してきたことを再認識できる時間でもありました。大きな画像は こちら です。この調子で今後も世界最高品質のスライドを作らなくてはいけません(画像/MWS)。








2023年1月3日




たいへんな作業でしたがなんとかケリをつけて破損品の修復は終えました。まだ大手術を終えたばかりです。このまま順調に回復してくれるといいのですが(画像/MWS)。








2023年1月2日






正月,元旦の近所の様子です。あけましておめでとうございます(画像/MWS)。








2023年1月1日






きのうからきょうにかけての仕事が上の画像。今年は年末年始もずっと仕事です。この破損状況はこれまでの修理依頼でもっとも重症のものです。このままではもちろん使えませんし,全体に走る無数のヒビが目障りでせっかくの7万円の超高級スライドの価値がなくなってしまっています。まずは顕微鏡で破損状況を詳しく観察して,次に可能な限り清拭して,それから修理法を考えます。永年の経験からは修理可能に見えていて,たぶん何とかなります。いや,何とかするんです…。修理には数日はかかりそうですね(画像/MWS)。









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