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ミクロワールドサービスが顕微鏡の世界を伝えるコーナーです。
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2021年5月31日
カイアシ類の目はひじょうに濃い赤色で,ふつうに明視野撮影をすると黒つぶれしてしまうことが多いです。ので,これまでまともな画像を得たことがありませんでした。今回は撮影中に目も画像として残せるかもと気がついたので,たっぷり露出をかけて構造をみてみました。それが一枚目の画像。
」
この分野は勉強したことがなかったので,単眼,あるいは眼点的なものかと思っていましたが,どうみても二つのパーツは見えていて,また「点」ではなくて指向性のある構造のように見えます。そこで直交偏光で撮影したものが二枚目。
偏光検出という意味では3つ以上のパーツで構成されているように見えます。そして赤く光る目の両脇に白く光る筋繊維が見えます。位置関係からして目に何らかの動作を施すものであると想像します。
深夜25時半を過ぎていたこともありこれ以上の観察はしませんでしたが,いままで気づかなかったことが観察から明らかになり一歩前進です(画像/MWS)。
2021年5月30日
いつもよりも1時間しっかりと寝られたので,2回の中途覚醒があった割には元気回復。案件の仕事に取り掛かれました。細かい操作の連続作業は体調が整っていないと無理です。じんましんで体調管理剤(一ノ倉・無鑑査)が摂取できない条件では苦しいものがあります。
きょうはまともに作業ができたので気をよくしてバルコニーの生サンプルをさっきまで覗いていました。顕微鏡で微生物観察をするとまるでどこかの風景でも見ているかのように時間を忘れます。次々と視野に出てくる微生物を追いかけて撮影するだけでも楽しいです。
きょうの画像は淡水産カイアシ類の子ども。こういった大きな動物プランクトンを微分干渉で撮影すると一部分にしかピントが合いませんが,きょうの被写体は動きが鈍かったので二つのピントの画像を合成してみました。見たイメージに近い感じになっているようです(画像/MWS)。
2021年5月29日
きょうもバーニングフィート症候群が全開で深夜は二時間弱しか寝られませんでしたが,朝6時過ぎから三時間ほど寝ることができて少し復調しました。健全な睡眠にはほど遠いですが,不眠症患者にとっては,連続三時間の睡眠はけっこう有り難いものです。
きょうの画像は何をしているところかというと,厚揚げを湯洗いしているところ。市販の厚揚げでも むつみ の製品は比較的油の質もよくそのまま食べられますが,食べ方によっては油を落とした方がすっきりいただけます。ウチでは厚揚げを電子レンジでチンしてわさび漬けをつけて食することが多いのですが,この場合は油抜きした方が洗練された味になります。
洗い方は簡単で,50゚Cくらいのお湯を流しながら東横イン歯ブラシでごしごしやるだけです。表面の若干の劣化層が取り除かれて風味がよくなります。中年オッサンのちょっとしたこだわりです。
むつみの製品がまぁまぁまともなのを知っているのは,本社工場の近くに住んでいたから。朝6-8時頃と夜20-24時頃にこの工場の前を通過するのが日課でした。いつも豆を蒸している香りが漂っていて,原料の品質がうかがえました。食品加工に使っている水は北浅川流域の深い地下水のはずで水質は良好です。町工場的な雰囲気のところでしたが,年々会社が大きくなっているのを見ると業績順調なようです。品質第1で勝負しているのが受け入れられているのでしょう(画像/MWS)。
2021年5月28日
まえの日に寝られないと翌日は眠くてふらふらでよく眠れるのでは? と誰もが思うでしょう。ところが不眠症患者の一部にはこれが当てはまりません。眠気が壊れているので,まず健全な眠気が来ません。あくびも出ません。でも頭が重くなるので深夜に横になれば,寝られそうで一安心。…と思ったらなぜか眠りに入らないということが起こります。
今朝がそんな感じで,01:50くらいに横になり寝られそうだったので安心していたらバーニングフィート症候群(灼熱脚症候群)が発動して目が覚めてしまい,02:20に起きて足の裏を水冷。一時的には冷えますが水冷だけでは足りないので,寝床にもどって直角に脚上げして血を心臓に戻して足裏からの放熱を抑えます。これを30分くらい。それから横になってようやく入眠。
そのまま寝られれば幸せですが残念なお知らせ。05:20に覚醒。再びバーニングフィート状態で,足の裏を流水で冷やします。そして再び脚上げして足裏を冷却。その後,6時前頃にカミさんに足を踏んづけてもらい,しばらくしてから入眠。これで寝られれば万々歳なのだけれども,08:30頃に覚醒。全身が鉛のように重く力が入りません。寝られなくて疲労しているのです。
仕方なく再び2時間ほど横になります。それで1時間寝られたかどうかというところ。これで計5時間程度の睡眠ができたわけなので起床します。。不眠症のときの典型的なムチャクチャな生活です。こういった睡眠の日はろくに身体が動かないので軽作業や料理をしていることが多いです。なぜか料理は睡眠不足でもできます。作業がパターン化しているからでしょうか。
これから夏はバーニングフィート症候群患者にはつらいシーズンです。筆者は小学校に上がるころにはすでにこの病気にかかっており,しかし当時はそんな診断名もなく,単に足の裏がほてる,と見なされていただけでした。あまりにもツライので寝るときにスチール本棚に足の裏をつけてぺたぺたしているのが日常でした。中学生でも治らずに,タイガーバームを足の裏に塗ったり,冷湿布を貼ったりしたこともありますが微々たる効果でした。
現在ではレストレスレッグス症候群と同類のものと見なされているようです。筆者はレストレスレッグス症候群の症状も子どもの頃から持ち合わせています。両者ともに「脳」の問題です。パーキンソン病の薬を飲めば緩和される症例があることが知られていますが,まだクスリにお世話になったことはありません。ちなみに,この病気は夏に酒を飲むとうんと悪化します。他方,冬に暖房なく暮らしている筆者にとっては,足を自由に冷やせるので症状は和らぎます。
壊れている眠気に壊れている脳みそ。これがちょっと正常化しそうな瞬間があるとすれば,それは列車の車内なのです。列車に揺られていると,ふだん感じることのない強い眠気を感じてあくびが出ることがあります。そしてほんの瞬間ですが寝られることもあります。単調な外部刺激と情報の遮断具合が絶妙なのかもしれません。それで列車走行音を聞きながら寝てみることもあるのですがこれは効果がありません。。
さて,きょうの画像はそんな話題とは関係のないamazonさんのスクリーンショット。ぶたやまさんの『やり過ごしごはん』(こちら)がたいへんな評判です。amazonさんで400位台,多くの有名料理人のレシピ本よりも遙かに上位に位置しています。多くの主婦の心をつかむには『やり過ごす』というフレーズが必要だったのかもしれません。
その『やり過ごしごはん』の割り切り方も大いに参考になるのですが,筆者はおおかたほとんどの人の参考にはならないだろうという振り切れた『やり過ごし』メニューをよく作ります。それが画像の二枚目。ダイコンの皮をむいて土鍋に入れて電子レンジでチンしただけです。チンすると素材から水が出ますが,その水がなくなるまでチンします。これをどうやって食べるのかというと,そのまま何もつけずに直接いただくのです。野菜の味のみでじゅうぶんに甘味があっておいしいのです。もはや料理とは呼べません。
でも果物を調味せずに食べるのと同じように,野菜もそのままで食べられるものは,個人的にはたくさんあります。ダイコン,白菜,キャベシ,キュウリ,トマト,もやし,スナップエンドウ,レタス,ネギ,カボチャ,枝豆など,そのままチンして食べてしまいます。筆者はふだんから甘い物・砂糖の入っているものを食べないので,甘味に関する味覚はふつうの人よりは鋭敏です。野菜に含まれる糖分でじゅうぶんな甘さを感じることができ,味付けの必要を感じずに食べることができます。
そうすると,そのまま,あるいは加熱するだけで食べられる究極の手抜き料理ができるわけです。ただ困ったことは,東京都心だと野菜がまずいこと。素材の味そのものを食べるので劣化していたらどうしようもありません。そういったものに出会ってしまったら仕方なく味付けして食べるのです…(画像/amazonさんのスクリーンショット,MWS)。
2021年5月27日
アルコール抜きの影響によって,きょうもろくに寝られず身体の重い一日でした。web上には酒は睡眠の質を悪化させるという情報ばかりで,それもどこからから出てきたソースをコピーしただけの空虚なものが大半です。こういうことをしたり顔で患者に説明できるお医者さんは,さぞかし毎日よく眠っている方々なのでしょう。
お酒で睡眠の質が悪化するというのは,酒がなくても寝られる一般人向けの話です。筆者は不眠傾向が強く,5歳頃には入眠困難を自覚していましたし,小学校の頃も入眠困難で苦しい毎日を過ごしていました。中学生の頃は25時過ぎになっても寝られないことも多くぼんやりとした日々のことも多かったです。高校生の頃は少し改善して寝ないまま朝が来るようなことは減りました。大学・大学院の頃からは酒を飲むようになってやっと不眠傾向は改善しました。
そういった経験からすると,酒は睡眠の質を悪化させるとか言う議論は本当にクソみたいなもので,酒がなかったら睡眠もなにもあったものではないので,不眠症の一部の人たちにとってはお酒は有り難いものなのです。ところが偉いお医者様たちは酒は悪いの一言です。そして酒の代わりに睡眠薬を処方したりするのです。なんじゃそりゃ? という気もします。睡眠薬に依存すると断薬するのは困難です。
睡眠導入と個人の嗜好品として酒を飲み,よく寝られて,依存症になることもなく,肝機能や腎機能の検査数値も異常なし。生活上で誰かに迷惑をかけることもない。これで,「睡眠の質」などという理由を持ち出して酒をやめさせることが果たして合理的なのか? と思ったりもします。筆者のような不眠症に苦しめられてきた人間からみれば,ネット上にある酒は睡眠の質を悪くする,という情報はデマそのものです。一般人には当てはまるのでしょうけれども。
過去に1年半くらい酒をやめたときも,じんましんは改善しましたが,「睡眠の質」は1ミリも改善しませんでした。それどころか,健康状態も低空飛行状態で仕事に身が入らずつらい日々が続きました。その頃,ちょうど学振の任期が終わったので,就職活動はせずに無職になりました。夜まともに寝ることもできない人間が,まともな定職に就けるとは思わなかったから,という理由もあります。個人事業主なら,何時に寝て何時に起きてもよいので,不眠症患者には最適です。
現在の筆者の症状は「入眠困難」が時々(30分〜1時間半くらい),夜中に目覚める「中途覚醒」が頻繁に(入眠後3時間程度のことが多い),「早朝覚醒」もしばしば(朝5時半〜6時半に目覚めて以後,寝付くまで1〜2時間を要する,といった感じです。8時間横になって,5時間寝られたらOKということにしています。これでも数年前の不眠まつりの頃に比べたら格段にマシなのですが,こんな睡眠状況ではサラリーマンは無理です(笑)。自宅兼用作業場で,だるくなったら仮眠して,身体が動くようになったらまた作業して,といった感じの現在の暮らしが自分に合っています。
さてそれでなぜ,きょうの画像がマダコなのか? 筆者の日本酒のおともがタコだったのですが,現在は酒をやめているので,タコだけを食べることとなります。それで深夜にタコだけをつまみながら本記事を書いているのですが,さすがにタコには日本酒が必要な感じで,何かが決定的に足りない!と思いながらマダコを噛みしめているのです…。仕方がないので,超お気に入りのタコvsカニの動画(こちら)を見て気を紛らわしているのです(画像/MWS)。
2021年5月26日
ようやく顕微鏡デスクが通常作業むけの状態に復旧してきて,ずいぶん久しぶりに珪藻をいじりました。まずは拾い出しをして体調を確認しますが問題なし。テストプレート用の小さな珪藻の拾い出しもぴたっと手が止まって0.01mmを切る精度で正確な拾い出しができます。
珪藻を並べるのはマニピュレータなどを使えば時間はかかりますが誰でもある程度はできるかもしれません。しかし珪藻を拾うのはマニピュレータでは難しい気がします。顕微鏡を覗いて毛先でかき分けてフリーハンドで拾うのがもっとも効率が良いように思えます。ただ,フリーハンドで扱える珪藻は長さ0.02mm程度は欲しいところです。そこに技術の限界があります。
今後,老化あるいは病気やケガなどで指先の精度が落ちれば珪藻の拾い出しは大雑把になり,そのときが珪藻アート製作をあきらめるときになるのかもしれません。そんなわけで,指先が微細に動かせるように,全身の健康状態にはひじょうに気を遣っています。食生活を中心として体調管理のできない人には精密な珪藻拾いは難しいと思います。
よく根気と集中力が必要などと言われますが,その前に,根気と集中力が続くような身体を作る方が先です。意識を集中すれば集中力が続くほど甘い世界ではないように感じます(画像/MWS)。
2021年5月25日
4月24日に酒をやめてから一ヶ月が経過。毎日3〜4合の日本酒を飲む筆者を知る人は「アル中じゃないの?」と疑いのまなざしを向けます。しかし筆者は何かに依存するのが好みではないのでアルコールにも依存はあまりしません。これは前にも書きましたが,筆者が主に飲むのは日本酒の東北地方の特定銘柄ばかりです。目の前に焼酎があってもウイスキーがあっても手を出しません。晩酌にビールということもありません。アルコールが欲しいというよりは,特定の日本酒が好みなだけです。その日本酒も,「おいしい睡眠促進液体」として飲んでいるので,昼酒は一切やったことがありません。
お医者さんからは酒の影響を受けにくい肝臓だから飲むのは気にしなくていいよと言われています。では何故禁酒中なのかというと,一ヶ月前にじんましんが出たのです。両腕に出てけっこうひどかった。。経験上,じんましんが出るときには酒はよくないのです。
目の前には好物の「一ノ倉」の四合瓶各種が5本くらいあるんだけれども,まったく手を出す気がしません。一夜にして筆者にとっては酒が飲み物ではなくなりました。もし依存症なら最も好物のお酒を目の前にして一ヶ月も飲まずにいられないでしょう。
ふだんから食生活に気を遣っている筆者が酒をやめたのだからさぞかし健康になっているだろうと思う方もおられるかもしれませんが,おそらく逆の方向に向かっている気がします。酒がないと睡眠時間が十分に確保できないので,日に日に弱っていくのです(笑)。酒による身体のちょっとしたキレの悪さはなくなりますが,代わりに,寝不足による鉛の重さが身体にまとわりつきます。そして週に1,2回くらい,寝られた日が生じます。
じんましんはほぼ出なくなりましたが,原因がわからないのが困ったところです。ホタルイカ,ブリ,パイナップル辺りが怪しいところですが,再現実験をしてみてもよくわかりません。
…ということで,健康になっているのか不健康になっているのか訳が分からん状態が続いています。「おいしい睡眠促進液体」を再開すべきか。このまま酒をやめるのか,悩みどころです。過去に全身にじんましんが出たときには(たぶん重度の薬疹),1年半くらい酒をやめたことがあります。今回のじんましんの規模から見れば,過去の悪夢のようなじんましんの1/100くらいの規模なので,酒を再開しても問題はなさそうですが(画像/MWS)。
2021年5月24日
1枚目の画像はNA=0.65のそこいらへんに転がっているプランアクロマートによるフルスツリア。2枚目の画像はNA=0.95の最高級プランアポクロマートによるもの。どちらも微分干渉法による撮影です。安価なプランアクロマートによる画像の方がよく写っていて微細構造の解像も良いように見えます。
なぜそんなことになるのかというと,画像1枚目は440nmでの撮影で,画像2枚目は660nmでの撮影なのです。大きな開口数の高級なアポクロマートを使えば抜群に写ると思っている人も多いですが,そしてそれは事実でもありますが,お金がかかります…。安価により細かい構造を解像したいのであれば照明波長を短くするのが効果的です。
この誰でも知っている当たり前の事実も,なぜか実行している人は少ない印象です(画像/MWS)。
2021年5月23日
パックの刺身盛り合わせは滅多に利用しないのだけれども,めずらしいものがある場合は別。きょうの画像は見ただけではなかなかわからないお魚の刺身です。このお魚さんは日本近海にふつうですが,相模湾でもよくとれます。利用方法は1に塩焼き2に干物,といった感じですが,フライもふんわりしてじつに美味しいのです。鮮度低下が早いですが,よいものなら刺身も上等です。…ということで,じつに久しぶりに刺身で味わいました。
本ページの読者の方々は魚にも詳しい人が多いので,ここまで書けばお分かりでしょう。このお刺身は『カマス』でした。東武ストアからカミさんが連れ帰ったもので,なかなか良いしなものでした(画像/MWS)。
2021年5月22日
ぶたやまさんの『やり過ごしごはん』(こちら)がいよいよ発売になり,スタートダッシュで売れ行き急上昇になっています。50万冊以上の登録があるamazonさんで1531位って,上位の一握りグループです。さすがは人々から信頼されているぶたやまさんだけのことはあります。
緊急事態宣言下で世間は静かな状態になっていますが,SNSでは『祭りだわっしょい』の状態になっています(こちら)。よく知る人が,人々から信頼され愛されている様子をこうやって拝見できるのは嬉しいし幸せですね。
個人的な話ですが,ぶたやまさんには包丁研ぎを少しだけ伝授したことがあります。筆者は世の中の女性の家事負担,とくに台所作業の負担が減ることが望ましいと思っており,そのためには「よく切れる庖丁」が必要と考えています。そして隙あらば女性に包丁研ぎを手ほどきすることにしています。
二年ほど前に,『珪藻美術館(たくさんのふしぎ2019年6月号)』の出版記念宴会をぶたやまさんやぷーままや山猫だぶさんが企画して下さり,そのときもぶたやまさんの料理をいただきました。筆者はリュックに砥石と研ぎ道具一式を忍ばせて機会をうかがっていましたが,宴会の後半で少し間があったのでぶたやまさんとぷーままを呼びよせて研ぎ講習となりました。
もちろんお二人とも料理の達人ですから,包丁研ぎなどお手の物でしょう。でもこちらは研ぎそのものの経験なら負けません。オススメの砥石や確実な研ぎ方,カエリの取り方,切れ味の確かめ方などを短時間で伝授しました。ぶたやまさんもぷーままも,教わってからすぐに砥石を入手し,研ぎの練習をして復習をしています。その辺りはさすがです。
ということで,『やり過ごしごはん』のお料理は,どれも切り口がきれいですね。そんなふうに見えます。
切れ味のよい庖丁を持つと効率があがるのは確かですが,それ以上に,切っている爽快感が生まれます。苦行であった切るという作業が楽しいことに変化するのです。この効果は大きいです。
…ということで,『やり過ごしごはん2』を出版するときには,包丁研ぎの話も入れてもらいましょう(画像/amazonさんより)。
2021年5月21日
21日は,ぶたやまさんの『やり過ごしごはん』の発売日です(こちら)。講談社さんの本なので,多くの書店さんに並び始めることでしょう。どんな並べ方になるのかな。ひょっとして平積み,面陳の書店さんもあるのかな,と楽しみになります。ぶたやまさんは書店巡りをするのでしょうか。
筆者が最初の単著を出したのはもう18年くらい前のことですが,出版から少したったある日に,新宿・紀伊國屋書店で販売状況を見に行ったことがあります。というか,買い物で近くに来たのでついでに覗いたのです。そうしたら,理工学のコーナーにちゃんと『吸光光度法ノウハウ』という本が並んでいて,うーんこれが自分の出した本なのかーと,なんだか他人事のような感じだったのです。
でも次の瞬間,ちょっと猫背気味のおじさんがすっと入ってきて,そこから『吸光光度法ノウハウ』をさっと抜き取ってレジで精算するのを目撃してしまい,なんともいえない感謝の念がわき上がってきたことを覚えています。自著が売れた瞬間なんて,そうそう目にできるものではありません。「それ,書いたのオレだよオレ」と言いたくなりました(笑)。
『やり過ごしごはん』もきょうから多くの人に連れ帰られて,人々に新たな視点を与えてくれることと思います。ぶたやまさんの場合は波及効果が大きいので,書店で自著が売れる場面を目撃するだけでなく,出版から時間が経過して,そこいらへんの洋食店で『ぶたやまライス』がメニューに並んでいるのを発見するなどといったことも起こる可能性がありそうです。今後の展開が楽しみですね。
きょうの画像はそんな話題とはそれほど関係のない,ウド。山形県から届いた物で,天然物っぽいですね。放置するとえぐみが増してしまうので,夕食後でしたが,皮をむいてきんぴら風と,本体はごま油と味噌で蒸して調味して明日のおかずとしました。中年オッサンはこんな枯れたものが大好きなのです(画像/MWS)。
2021年5月20日
ぶたやまさんの『やり過ごしごはん』は予約順調のようで,先ほどamazonさんを見たら残り12冊になっていました(こちら)。購入をお考えの人は早めに予約しましょう。amazonさんのアルゴリズムは謎ですが,予約数が積み上がれば,次回入荷部数が増える可能性があります。最初の段階で大量の注文をかけてamazonさんへの入荷数を増やすのは,速やかな入手という面では良いことです。
さてその『やり過ごしごはん』ですが,昨日じっくり読んだはずですが,またチラチラと拾い読みしています。きょうの画像はそこで気づいたことを少し。
どうも著者さんは洗い物が苦手なご様子。そして一家5人分の食事の後片付けにかなりの時間を要しているもよう。そこで少しアドバイス。『やり過ごしごはん』があるならば『やり過ごし片付け』もあるはずです,ということを申し上げたいと思います。
『やり過ごしごはん』には揚げ物やオーブン焼きのメニューが多くありますが,これらは油脂分が多いので洗い物が面倒に感じることもあるでしょう。ならば,次のようにしてください。
まず,不要な衣類やシーツ,タオルなどの布を洗濯して乾燥し,適当なサイズにカットして台所に保管しておきます。食事が終わったら,各個人は,自分の使った皿,箸,スプーンなどをこの布でしっかりと拭ってきれいにしたあとに流しのシンクに下げます。こびりついた汚れは少しの水をつけてこすれば落ちます。この段階で汚れの99%は落ちます。全員分の食器が下げられたら,連続流水のお湯(40゚C)とアクリルたわしで食器を洗い,カゴに入れて水を切ります。洗剤は一切使いません。あとは拭いて戸棚にしまえばお仕舞いです。そのことを示したのがきょうの画像。
これだけで食事後の片付けは劇的に早くなりますし良いことがたくさんあります。
まず,布で拭っておくことにより,下水道に入る有機物が大幅に減ります。加えて,洗剤を使わないことにより,洗剤よる汚濁負荷もなくなります。下水は最終的には河川か湖沼や海洋に行き着くわけですので,それら水系への汚濁負荷を低減できます。
洗剤を洗い流すには多量の流水が必要ですが,この方法で洗えば水はかなり節約できます。水道料金の高い自治体では目に見えて変化があるでしょう。
日本の上水道の水質管理は世界一であり,山深い簡易水道を除けば,常に末端で0.2mg/Lを維持した塩素水が出てくるので,流水洗いは滅菌水で洗っていることになります。衛生上も問題ありません。そして中性洗剤を使わないことにより,手荒れが起こらなくなります。ハンドクリームの必要もなくなります。さらに家庭で出る衣類などのゴミを有効活用できます。
良いことはこれだけではありません。少し訓練すると,少しの布きれと大さじ一杯くらいの水でお皿はきれいにすることができるようになります。塗り箸ならきれいに拭うだけで洗う必要もないくらいです。こういったことがふつうにできるようになると,資源の節約にもなりますし,たとえばアウトドア活動でもてきぱき作業できますし,災害時にも有効でしょう。
筆者は20年以上,中性洗剤を使わずに日々食事の準備や片付けをしていますが,まったく何の問題もありません。上記の方法で洗い物をすると,脂質の単分子膜程度のものが食器に残りますが,これは洗剤で洗っても同じことです。洗剤で洗った場合は洗剤が薄く残存することもあります。どちらも無害ですが,ならば手間がかからない方が良いに決まっています。
アクリルたわしには脂質が付着するので,手を洗うついでに,ときどき固形石けんで洗っておくと良いでしょう。そして中性洗剤は手元に置いておき,普段は使わないけれども,たとえば家族が一人でも風邪をひいたとか,感染症疑いがあるときは,念のために洗剤洗いもすれば,衛生上の対策としてはじゅうぶんでしょう。
筆者は大学院生時代,毎日毎日多量のガラス器具を洗浄していました。そのときに洗剤を使うのですが,これで手が荒れてしまい,そればかりでなくてのひらに変な硬い透明なぶつぶつがたくさんできて,それが微妙に痛かったのです。それで洗剤が手にどれだけ悪いかは十分わかったので,せめて家庭内では洗剤を使わずに済む方法をと考えて現在のようになっています。
ここに書いたのは勝手に思いついてやっている方法ですが,同じことをやっている主婦の方は全国に何十万,何百万とおられるかと思います。有名どころでは確か,王貞治選手の奥様がむかしからやっていたと聞いたことがあります(画像/MWS)。
2021年5月19日
『やり過ごしごはん』というスゴいタイトルの本が届きました(こちら)。この本,まだ発売前です。そんな本がなぜウチに届くのかというと,本というのは発売の二週間くらい前にはできていることが多く,その本は一部が(ふつう5〜10冊)『見本』として著者に納品されます。このとき多くの出版社では「出版契約書」を交わします。そして無事に発売の段取りとなり,刷り上がった本たちは取次を経由して全国の書店に配本されていくのです。このタイムラグがあるので,著者と知り合いだったり,あるいは出版社に資料提供した場合なども,完成した本を恵送頂くことがあるのです。
今回は著者が筆者の後輩(大学院時代)で,料理もお互い好きなので? 貴重な貴重な『見本』から恵送いただきました。ぶたやまさん,ありがとう〜。
『見本』の10冊を誰に送るか,というのは著者として大きな問題で,「お世話になったあの人に…」といろんなお顔が浮かんだに違いありません。料理研究家でもない筆者のところに送ってくれるなんて,ほんと,光栄というか何というか。でもまてよ,「本日の画像」はときどき,「本日のおかず」になってしまっているという否定しがたい事実があるので,筆者はぶたやまさんにとって「料理関係者」なのかもしれません。大学院では二人ともまったく別のことを研究していたのに(笑)。
さてこの本,じっくりと読ませていただきましたが,なんというか不思議な本です。読む人にとってどうとでも使えるというか,なんというか。これは料理テキストなのかそれとも文学の一種なのか? あるいは口伝なのかライブの書き起こしなのか? 個人的には,聞き語りのような感じがして,まるで目の前で著者が話しかけているかのようなライブ感でした。その感覚は全ページにわたって統一されていて,一冊読むと,こちらから話しかけていないのに著者と対話したような気分になります。筆者が著者と知り合いだからそう感じるのかもしれませんが,ほかの知人の本を読んでもそんな感じにならないので,この著者の文体がなせる技だと思います。
やり過ごしごはん,というのは,日々襲ってくる食事の準備,というものを重く考えすぎずにどうやって軽く受け流しながら食べていくか,という技術体系とも言えます。たぶんこのジャンルの発案者はぶたやまさんなのでしょう。でも筆者もやりすごしごはんは得意です。なぜなら,一切買い物をしない筆者は,カミさんが気まぐれで冷蔵庫に放り込む予期せぬ食材を日々余すことなく調理しているからです。
筆者にとってメニューは考えるものではなく「浮かんでくる」ものです。食材をちらっと見て「こーすれば食えるかな」という感じでまとめてしまいます。レシピなどを見ることもありません。見たことのない食材,はじめての食材でも,切れ端の味見をすればあとはどうにかなります。そうやって日々,「やり過ごして」いるのです。
その立場から軽い気持ちで『やり過ごしごはん』を読むと,事態はもっと深刻?なのが伝わってきました。毎日大人二人分の夕食を作る筆者は5品でも苦にせず作りますが,ぶたやまさん一家はお子様3人を含む5人暮らしなのです。食べ盛りのお子様3人がいて,フルタイムで働いて,台所に立つのが19時で,40分で全員分の食事を完成させねばならない。扱う食材は大量です。これはプロでも大変です。のろのろやっていたら豚汁の食材を刻むだけで40分経過してしまいます。毎日が制限時間内に勝負する『料理の鉄人』状態です。
詳細は本文を参照頂くとして,本書には,『やり過ごしごはん』のための秘法が惜しげもなく公開されています。とにかく時短,放っておく,ステップ数は少なく,よけいな処理はしない,効率化の嵐のような内容です。便利な道具は迷わず導入。素材のまま上卓してあとは食べる側に任せる,という発想は教育現場でも活用できるように思いました。とにかく,ひらめいたことはやってみる,その結果をフィードバックする,その日常の膨大な経験が『やり過ごし』の技法を生み出しているのだと思いました。
…ということで,この本は,まるでライブの語りを聞いているかのような本でありながら,日々の戦争の記録が記されている「他人の具体的な暮らし」を垣間見られるものにもなっており,それによって,「自分の家でも導入」しやすくなっているように感じます。
そして『やり過ごし』なのに,できあがったものはちゃんとおいしいし,見た目はワイルドかもしれないけれども,1つの料理として完成されています。つまり著者は食材というものを本当によく理解していて,どうやれば最小工程でおいしく食べられるのか見極めた上で(あるいは経験を重ねて),超速料理法を生み出しているのです。『やり過ごし』だから『まずい』『いいかげん』ということはありません。『やり過ごしごはん』=『最短・最小工程の満足ゴハン』です。だからこの本は,誰が真似しても良いものに仕上がっています。
ざっと読み終わったあとは簡易なレシピ本としても活用できるように作られています。お弁当の一ヶ月の記録も収録されていて,お子様のいるご家庭では大いに参考になることでしょう。
そして特筆大書して書きたいことがあるのですが,もし,この本を読んだ人が『やり過ごしごはん』をマスターして,おいしいごはんで健康に暮らしながらも,日々の食事準備の負担が軽くなり,一日平均で60分の余暇時間を生み出すことができたとしましょう。その時間の蓄積は1年で365時間,26年ちょいで1年間分もの余暇時間が生まれます。もしこの本が一万人に読まれたら,そこで生み出される余暇時間の総和は莫大なものになるでしょう。束縛から解放された時間を創造的に使えば,そこから人類の新たな可能性が生まれます。
…というほどに本書の与える影響は大きいのです。ぜひ,この本をご活用いただきたく思います。ワンオペで目の回る暮らしをしているお母さん,フルタイムでまともな食事がとれなくて悩んでいる方,奥様を支えたくても台所作業が苦手な旦那様,進学や就職で一人暮らしをはじめる方々,多くの人々に本書は役立つはずです。
amazonさんは こちら です。販売前ですが予約がはじまっていますのでぜひ事前予約してください。amazonさんは小刻みに少部数しか入荷せず,入荷も大手取次経由なので在庫が切れると入荷まで時間がかかります。予約してしまうのがいちばん早く入手できる方法です。もちろん,天下の講談社からの出版なので,全国の大手書店では出回ります。店頭で金沢詩乃さんのイラストを眺めながら購入するのも一興でしょう(画像/MWS)。
2021年5月18日
きょうの画像はNikon1J5の色再現がいかにダメだったかということを示した例。画像の上がJ5から絵。下の画像が実際のイメージに近づくように画像処理で色修正を施したものです。
きのう書いたようにJ5はウチワヒゲムシを撮影すると悲惨な絵をはき出すのです。滅多に出会えないPhacus gigasを見つけて小躍りして撮影を開始して,手持ちの最高級の顕微鏡機材を投入して何時間も追い回して,やったー最高の絵が撮れたーと万歳三唱。その時点では,J5のカメラモニターにばっちりと緑色の宝石のようなPhacus gigasが表示されているのです。
よーしこれでゴハンが食えるぞとはりきって夕食を作り,はぱー食った食ったと満足して顕微鏡デスクに戻り,撮影した画像をパソコンで確認すると,そこには汚らしい緑色のような,黄褐色のようななんとも言えない小汚いPhacus gigasの絵が出てくるのです。
このときの気分はとても言葉で言い表せるものではありません。悔しさと怒りが入り交じったような残念な気持ちなのかもしれません。それ以来,J5でミドリゾウリムシを撮影しても,クンショウモを撮影しても,さっぱり面白くありません。秋の紅葉撮影に行って深紅の紅葉が焦げ茶色に写っていたらカメラを道路に叩きつけたくなりますよね?
画像処理での色補正には限界があります。また,現物を顕微鏡で覗きながら補正をかけていかないと,記憶のあやふやさでどんどんおかしな色づけになってしまいます。webサイトや出版物でもおかしな色やコントラストの絵がたくさん出回っていますが,そういったことは科学写真としては避けたいところです。
ので,きのう書いたように,クンショウモを顕微鏡でのぞきながらNikon1J5の設定を少しは追い込めたのはよかったです。原画で本物の色に近ければ画像処理での色補正も軽微で済むので格段にラクになり再現性もあがります。次回Phacus gigasに出会ったら,まともな色再現になる設定を顕微鏡を覗きながら見つけてみたいですね。
設定を探すのはけっこう難しいです。まず顕微鏡の照明光(=背景光)を見た目でもパソコンモニタの白と合わせる必要があります。また顕微鏡を覗いているときは外光の影響を受けませんが,パソコンを眺めているときは室内照明の色温度で色覚が狂います。ので,室内照明はOFFにします。顕微鏡照明はハロゲンランプ(またはタングステンランプ)を使います。LEDは使えません。対物レンズは必ずプランアポクロマートを使います。できれば405nmまで軸上色収差補正のものを使いたいところです。この条件のもとで,顕微鏡で見えた像とパソコンモニタでの再現像をサイドバイサイドで比較して設定を見つけていくのです(画像/MWS)。
2021年5月17日
こまってしまってわんわんわわん状態な筆者でしたが,ちょうど手持ちのクンショウモの状態がよかったので,これの色再現を目指して試行錯誤することにしました。クールピクスE995,E4500を使うと手軽にそれなりの色再現が得られることがわかりましたが,コリメート法によるゴミの映り込みの関係で必ず背景減算をやらなくてはいけないので,そこが手間です。旧式のカメラですので,画素数とシャープネスも少し落ちます。そして動作がのろい。
ということでNikon1J5をどうにかできないかとピクチャーコントロールをいじりわましたのがきょうの画像。以前,ウチワヒゲムシPhacus gigasに出会ったとき(2018年11月30日の画像参照)にいろいろ試したのですが最適な設定にたどり着けませんでした。今回はウチワヒゲムシではなくてクンショウモなので設定がたぶん変わると思いますが,それでも最適設定を探すのは意義のあることです。
まだ試している最中で結論は出ていないのですが,ハロゲン12V50W,明視野,NCB10+拡散板+薄いブルーのフィルタという照明条件で,ピクチャーコントロールでビビッドに設定し,彩度+1,色相+1で緑色の再現が改善することがわかりました。ピクチャーコントロールの色相は+で黄色,−で赤を強調だと思っていたので盲点でした。少なくともある種の緑藻類の色再現としては,完全とはいかないまでも,違和感はずっと減りました。
ほかの生物についても,珪藻類もニッチアのような小さなものでは許容範囲に見えます。シアノバクテリアの色もそれっぽいです。こうなってくると,過去に出会ったウチワヒゲムシとかソライロラッパムシなど,全部撮り直ししたくなりますね…ちくしょうちくしょう。
ケバケバしい色づけを好まない筆者は彩度+とかビビッドモードなどはほとんど利用しなかったので,そこも災いしました。カメラを手にしたら,物体に対して最適な設定を,とにかくしらみつぶしに試さないとダメですね…。
なお,ここで書いている色再現とは,デジタルカメラで撮影した画像を冷陰極管使用の液晶モニターで見る場合を想定しています。Nikon1J5のくせ者なところは,カメラで撮影画像を確認すると,緑藻類でも綺麗な緑色に見えるのです。それで喜んでデータをパソコンに取り込むと,薄汚い緑の画像になっていて頭を抱えていたのです。
したがいまして,きょうの画像は筆者と同じような条件で見ている人にはそれなりの色再現になっている可能性がある一方で,いろんな光源を用いているスマホやタブレットなどで見ている方々には,また異なった色再現になっているかもしれません。この違いは避けようがありませんので,当サービスでは自前の機材にあわせて画像を作っています。
困るのは,これらの画像が印刷原稿になるときです。どんな色再現になるのかわからず,どのくらいレタッチしていいのかも不明です。『珪藻美術館(福音館書店)』の制作時には,ウチワヒゲムシの原画をどうすべきかさんざん考えて二転三転し,最終的にはカメラの出力を信じて色修正なしで原画を提出しました。その結果は見事に失敗でした。あんなに黄色っぽい色ではありません。カメラの設定,カメラのモニタの色のズレ,パソコンモニタでの色再現の狭間で生じた痛恨の大失敗でした(画像/MWS)。
2021年5月16日
ここ一週間は主に20x,40x,100対物レンズ57本の検品などを行っていましたが,引き続いてカメラのテストも行っています。ここ2,3年はNikon1J5を主に使っていますが,このカメラ,緑藻類を撮影すると致命的に色が出ないのです。ほんと,欠陥商品ではないかと思うくらい藻類の緑色が出ません。茹でた『のらぼう』の緑色は再現されるのに…。
ということで,大昔のクールピクスE995,Nikon1 J1,J2,J5でクンショウモの同じ群体を撮影してみました。照明はハロゲン+NCB10+拡散板,電圧9Vでコンデンサ下にポラライザが1つ。この状態でデーライトに近くなっていますが,その光でホワイトバランスプリセットしてあります。彩度はスタンダード,輪郭強調なし,全部カメラレンズを介したコリメート法による撮影です。
結果はきょうの画像のごとくで,もちろん気づいてはいましたが,こうやって並べてみると頭を抱えるような結果です。いちばん古いE995の色がもっとも自然に見え,いちばん新しいJ5の色は薄汚い緑になってしまっています。J1とJ5でもだいぶ違いがあります。
同じメーカーの同じ系列機種で同じ設定で同じサンプルを撮影しているのに,コレはちょっとひどいねえと,あらためてひどさを確認したのでした。ここまで色がズレてしまうと画像処理で補正するのは並大抵のことではなくなります。クンショウモだけの画像なら,きのうの画像のようにそれっぽく修正もできますが,同じ画面に赤い眼点をもつミドリムシが写っていたりすると修正は格段に難しくなります。
もともと困っていたけれども,さぁー困った困った(画像/MWS)。
2021年5月15日
まったく個人的な予想だったのですが,二回目の緊急事態宣言が1月に出る頃,それが解除されるのは6月だろうと考えていました。ので,そろそろ緊急事態宣言が出そうだという段階になって,半年分の消耗品などを買いこんだりもしていました。緊急事態宣言ともなると,気軽にサンプリングに行くわけにもいかなくなるので,原生生物の試料もお世話になっている方から分与いただきバルコニーで維持してきました。
で,フタをあけてみれば,個人的な予想は半分はずれて半分当たった感じですね。あの一月の段階で収束に持ち込むにはどうみても半年ちかく必要だったはずで,早めの解除によって再度の緊急事態宣言を出さざるを得なくなっています。素人でも予想できることを政府が実行できないのはいろいろなしがらみがあるからですが,だらだらと患者を増やす状態を維持するよりは,きっちり締め上げて感染者数を落とし,その間にも各種システムの構築を進めた方が良いかと思います。ま,筆者の提言などどれほど優れていても政府には届きませんが。
きょうの画像はバルコニーで維持している原生生物試料の沈殿物を一滴とってみたもの。この試料はミドリムシがいたかと思えばPhacusが出てきたり,クンショウモが発生したりとけっこう多様性に富むものです。今年は日照の具合がいいのか,それとも継ぎ足ししている水の具合がいいのか,クンショウモが好調です。備えあれば憂いなし,とまではいきませんが,半年間の引きこもりを想定して準備した甲斐がありました。
ほんとうは多様な珪藻を培養したいところですが,これは何度やっても難しいですね。シリカを大食いしますし,すぐに優占種が出てきて多様性はなくなってきます。夏に温度が上がれば死滅しますし。熱地獄の東京都心では難しいです。クンショウモはなぜか高温に強く,真夏でも弱々しくはなりますが死滅はしないことが多いようです(画像/MWS)。
2021年5月14日
おもいがけずも季節の山菜が会津若松から届きました。ほとんど同業のプランクトン屋さんからです。京子ちゃんいつもありがとう〜。兼業主夫たる筆者は受け取り次第ただちに処理を開始するのです。。
野菜の鮮度低下は早いので,クール便で届いてもそのまま冷蔵庫に放り込むようなことはしません。すぐに熱を通して処理します。そうしないと生きているのでどんどん栄養成分や糖度が低下してせっかくの品物が不味くなってしまうからです。
東京都区内では,時間をかけて運ばれてきた野菜がスーパーに並んでいるのがふつうです。それと比べると,地方のスーパーや物産館で購入したものを宅急便で送った方が鮮度が高いものとなります。日数にして1〜2日早く,温度管理はさらによいので,地方からの野菜は都区内在住者にとってはごちそうです。
…ということで早速調理。もうどれもこれもが全然違う鮮度です。絹さやってこんな味だったのかと思うほど。アスパラガスはあまりにも佳品だったのでそのまま焼いて『焼きアスパラ』にしました。甘露の味わいで調味の必要がありません。焼いてかじるだけ。こごみもずいぶん久しぶりに味わいました。昔は摘んで食べたものですが。
中年になるとどんどん野菜がおいしくなってくるのですが,さすがに都区内は小松菜(江戸川区)とか大根(練馬)くらいしかとれませんので,鮮度の高い野菜にありつくのは難しいですね。輸送に強いトマトやキャベシや白菜なんかはまだ良いのですが,のらぼうは産地にいかないとダメですし,タケノコや葉物の山菜はくたびれています。地方在住の方々は東京にあこがれる方もおられるかもしれませんが,家賃は高いし,星は見えないし,水はまずいし,食材もいまいちだし,そんなに良いことばかりではありません…。『人』だけはたくさんいて都会の魅力でもあったのですが新型コロナの蔓延でその魅力も薄れてきています。地方の皆さんは鮮度の高い食材を食べて新型コロナに負けないようどうか健康維持してくださいませ(画像/MWS)。
2021年5月13日
デジタル画像では得られた画像を自由に処理することができるので「目では見えないけれどもカメラには見えている」という物体を「画像処理によって目に見えるようにする」という手品のようなことが可能になります。現在では高速演算が可能になりリアルタイム画像処理も十分可能なので,いま目の前で起きている「目では見えない」事象を可視化してしまうこともできます。
きょうの画像は肉眼では見えない珪藻の微細構造を画像処理で見えるようにした例。コアミケイソウを低コントラストで封入したものを撮影しています。あまりにも低コントラストでピント合わせができないので位相差法を併用しつつ撮影しています。この元画像を処理したのが二枚目。何も見えない部分にも情報が埋もれていて,これを可視化できることが明らかです。
さてここまでの話は導入部分。この技術を使えば,CO2の赤外吸収だけに感度があるセンサーを使って,画像処理装置を組み合わせて,『CO2カメラ』なるものができます。NIMSさんが最高感度クラスのCO2カメラを開発して,「吐く息」や「飛沫」の可視化に成功しています。ぜひ こちら をごらんください。
多くの方に呼気の(シミュレーションではない)実際の気流を見て頂くよい機会と思いますので,この動画を拡散していただければとNIMSさんに代わってお願い申し上げます。
呼気は大気との温度差,密度差があるので,シュリーレン法を使えばCO2カメラによらなくても可視化は十分可能です。しかしシュリーレン法では大型のミラーやレンズが必要になり,装置がとても大がかりになりますし,装置の光路上にテスト物体を配置しなければなりません。CO2カメラなら広視野を追えますし装置もハンドキャリー可能なサイズにできるので事象の解析には段違いに有利です。NIMSさんの研究に敬意を表します。
ところで,そんな素晴らしい研究を見た筆者の感想は,「まったく違和感がない」という感じでした。ふだん珪藻や放散虫などの微細なものをいじっていると,自分の吐息の影響範囲や方向などはすべて頭の中に入ります。その頭の中で想像していた気流の流れとNIMSさんが可視化してくれたCO2の流れは,完璧に一致,といっていいくらいのものでした。こういったことがもともと想像できているので,数人で外食とか多人数で屋外でBBQ,なんてことには危険を感じこそすれ,魅力はまったく感じないのです(画像/MWS)。
*1 それにしてもこのNIMSさんの赤外線レンズ,カメラ,いいですねぇ〜。欲しいですねえ〜。
2021年5月12日
ときの経つのは早いもの。昨年の相模湾・白潮騒ぎからもう一年が経過しました。白潮というのは円石藻という石灰質のプランクトンが大増殖して,その石灰質で海水が白くなる現象です。円石藻の化石は大昔には黒板のチョークにも使われていたくらいですから,真っ白で光をよく反射するのです。
きょうの画像一枚目は根府川駅から見た相模湾の白潮。手前が白っぽい感じで水平線の辺りが青い海になっています。白っぽい海水の中には,画像2,3枚目のような円石藻がたくさん漂っています。個々の円石はばらならになっても海水中を漂いますが,珪藻などと比べて屈折率が高いので光をよく反射します。
本来なら専門の研究者が現場にかけつけて観測を行うべき事象でしたが,昨年の今頃も緊急事態宣言下でしたので多くの方は動くことができませんでした。そんな中,横浜国立大学の下出先生らのグループを中心に少数の研究者が連携して現場に入りました。そのときの記録を日本海洋学会のニュースレターに投稿したのですが,PDFファイルで一般公開されましたので,本ページをごらんの皆様にもお知らせいたします (こちら)。
昨年の円石藻騒ぎにご関心をお持ちだった方はぜひご参照下さいませ(画像/MWS)。
2021年5月11日
ひきつづき液浸対物レンズ等の像特性テストとメンテナンスを行っています。こちらは劣化が進んだものは発見されず一安心です。きょうの画像はグリセリン浸の対物レンズ。カバーガラスとレンズ先端をグリセリンで満たします。グリセリンは低蛍光なので蛍光観察用の浸液として有用で,幾つかのメーカーからグリセリンを使う対物レンズが販売されていました。現在ではグリセリンの屈折率の低さがライブセルイメージングに有利な特性を活かして,さらに高性能な対物レンズも開発されています。
グリセリンはガラスに対する濡れ性が悪いのでカバーガラスにグリセリンを一滴落としてレンズを液浸にする方法だと高い確率で気泡が入ります。気泡が入れば像質は極端に劣化して観察不可能になります。グリセリン液浸にするときのコツは,きょうの画像のように,対物レンズをレボルバに取り付ける前に,レンズ先端にグリセリンを滴下しておくのです。このようにすることによって気泡のない液浸が簡単にできます(画像/MWS)。
2021年5月10日
ひさしぶりに片付けから離れて顕微鏡をいじりました。リハビリをかねて,主に100倍油浸対物レンズの像特性テストとメンテナンスを行いました。十数本のテストを行いましたが,この10年で劣化が進んでいるものが次々と発見されて残念な気分です。それと同時に,像特性の良いレンズも定めることができて仕事上はやりやすくなりました。
きょうの画像の二枚目は劣化したレンズの内部。貼り合わせ面に濁りや結晶を生じるタイプの劣化です。このタイプの劣化は歪みなどはないために像質の劣化に気づきにくいですが,ひじょうにクリアな標本を見慣れている人ならフレアの増加で気がつきます。ここまで劣化が進んでしまうと,もう使えませんね。ダメ元で分解するか,部品とり用に保管,ということになりますので,その旨,レンズ一覧表に書き込むのです(画像/MWS)。
2021年5月9日
きょうの画像は約一年前の相模湾。円石藻が大発生して『白潮』となってからちょうど一年になりました。今年も春の訪れが早く表層の貧栄養化が進んでいるとすれば円石藻が発生するのではと日々気にかけておりますが,残念なことに? 現時点で発生の兆候は見られません。昨年は緊急事態宣言下での突発的な事象発生だったので十分な対応ができませんでした。今年は昨年の経験を活かして少しはまともに試料調達ができるものと思っていますが,そんなにウマイ具合に円石藻が発生してくれるものでもありません。難しいものです(画像/MWS)。
2021年5月8日
ぶりといえば昔はちょっとした高級魚の感覚だったのですが最近はすっかり大衆魚になってきている印象です。そうなった原因の一つは養殖技術の発達によって脂ののった養殖ブリがどこのスーパーや回転寿司でも見られるようになったことがあげられます。もう一つの理由は,日本近海の海水温の上昇です。近年は海水温が上昇するばかりで,冷水性魚類の漁獲に影響が出るほどです。サケの漁獲には大打撃となっています。その一方で,ブリが勢力を広げているのです。
ということで,そのときの資源量の多い物を利用するという観点からは,我々は天然ブリと今後ながいつきあいを続けていかねばなりません。
ブリは煮ても焼いてもおいしいですが,刺身用として売っているものを煮魚にするのはなんとなく抵抗があります。かといって,ブリのもつ青魚系の魚臭さはきちんと処理しないと洗練された風味にはなりません。薬味で漬けにするのも一法ですが,手軽なのは表面を炙ることでしょう。皮目から脂が出るのでそれを全体に吸わせて,かつ,軽い焦げ目をつけることで生臭みは消えて風味良く食べられます。
皿の上でバーナーで直火で全面を炙りますが,皮目や血合いの部分は少し強めに炙ると良いでしょう。この炙ったサクを氷水に落とす人もいますが,それは脂を流すことにもなりますし,水をきちんと切るのも面倒なので筆者はやりません。ではどうやって冷やすのかというと,最近思いついたのですが,皿1枚を冷凍庫に入れておくのです。炙って表面が軽く焦げたサクを冷凍で冷やした皿の上で転がすとあっという間に冷やすことができます。あとはその皿のままチルド室に入れて身を落ちつかせます。
このようにして身が締まったサクは,切りつけても崩れることが少なくきれいです。水にとっていないので風味も炙ったままの新鮮なものです。ちょっとしたこだわりがちょっとした技を生み出します。職人というのはこんな小さなことで喜んで「へっへっへー」と心の中で喜ぶ生き物なのです(画像/MWS)。
2021年5月7日
ひきこもりの生活を続けていても季節の移ろいはわかります。きょうの画像は連休後半の食材。のらぼうに少し筋が出てきて,富山湾のホタルイカがぷっくり膨らんできたら,もう春も終わりですね(画像/MWS)。
2021年5月6日
いろいろな放散虫。暗視野に見えて実際には背景光が入っています。ほんの少しの背景光を入れるだけで物体構造が理解しやすくなることがあります。明視野光束と暗視野光束のバランスの取り方が腕の見せ所かもしれません(画像/MWS)。
2021年5月5日
きのう球状放散虫をのせたので,きょうは釣り鐘タイプの骨格(の断面)構造。シリカの沈着が時間差で起きていて成長線となっている様子が読み取れます(画像/MWS)。
2021年5月4日
球状放散虫の骨格構造。4月30日は放散虫の日ということを知らなかった…ので,今ごろになって放散虫を掲載(画像/MWS)。
2021年5月3日
XYステージの標本を保持する部分のツメには近年のほとんどの製品でバネが仕込まれています(左の製品)。大昔のものではツメをスライドさせて押さえるだけというものもありました。いったいいつ頃からバネが仕込まれたのかわかりませんが,いつのまにか「ツメスライド式」(筆者俗称)は見かけなくなりました。
確かにバネ式のツメはしっかり押さえることができて,バックラッシュもなく,精密に標本を精査するには適しているでしょう。しかしけっこう多くの製品で,ツメに仕込まれたバネが効きすぎていて,取り扱いを間違えればプレパラートを破損してしまうのです。読者の方々も,ツメから手が離れてしまい,カチーンとプレパラートに衝突させた経験をお持ちかもしれません。この種の事故は多く,大学などの顕微鏡を清掃しているとステージ周辺からガラスの破片がぱらぱら出てくることはむしろ普通なくらいです。
筆者が作る超精密な標本がカチーンと割れてしまっては一大事です。ので,筆者はツメスライド式のXYステージが好みです。画像に写っているのは千代田の戦前の製品です。プレパラートに力は加わりませんので破損の恐れはありません。
最近の研究用顕微鏡の高級機などでは,標本押さえのバネがとてもゆるくできていて,プレパラートの破損防止になっています。とても良いことです。この標本押さえは機種によっては互換性があるので,旧式の顕微鏡でバネのきつさに閉口していた方は,試しに交換してみるのも良いかもしれません(画像/MWS)。
2021年5月2日
この何日間か家から一歩も出ていない感じで,前回の外出はいつだったろうと思い出してもよくわかりません…。各種振込にいった一週間くらい前だったのかな? という感じで,筆者は引きこもりが得意で昨年から続く自粛生活にも特に問題なく平穏に暮らしています。ただ,一つだけうーんどうなのかな,と思うのは「鉄分」が足りなくなるんですよね。
べつに鉄道マニアで車両を眺めないと死んでしまう,などというのではないのですが,列車に揺られて車窓を眺める時間というのは,脳みそが普段の生活から完全に離脱して別の情報入力作業を行うことになるので,「普段の生活で使っている脳の部分」が一時的に休まるのです。個人事業主の人には自明でしょうが,延々と同じことだけを作業すると活性が落ちます。たまに,完全に別のこと,をやるのがリフレッシュの秘訣でもあります。
筆者の場合は鉄道に揺られてサンプリングに行くことと,地方での学会発表の旅行が「完全に別のこと」の作用をしてくれるので,これまではうまくサイクルが回っていたのですが,昨年は学会参加ゼロ,サンプリングは一回という惨状です。まーそれでも平気なんですが,でもなんとなく,「どよん」とした感じもあるのかもしれません(画像/MWS)。
2021年5月1日
カレーは筆者の天敵です。市販のルーで作ると胃が重くなり食後長時間,低空飛行状態になります。最近はレトルトもおいしいのだけれども,相性が悪いと食後に苦悶の表情を浮かべながら突っ伏して活動停止になります。レトルトの「函館カレー」とか「牡蠣カレー」などは味はとても良くできているのに,ダメです。唯一毒性がなかったのは「銀座ろくさん亭 六三郎のまかないカレー」でした。でも,このカレーはamazonで酷評されているように,カレーっぽくない味でした。
でも食品は毒性がないことが何より大事なのです。amazonレビューで道場六三郎のカレーをクソミソにけなしている方々は,胃にゴム膜でも装着しているのか,多量の牛脂が入った市販のカレーの暴力性に気づいていないのかもしれません。筆者は六三郎のカレーを一口食べて低毒性を追求したものと理解したので,カレーの味がしなくても,酷評する気にはなりませんでしたよ。
…ということで筆者は自作のカレーしか食べないのが常なのですが,そこに小学生からの旧友が巨大な新タマネギ(浜松産)を30個も送ってきてくれました。ので,ひさーしぶりにカレーを作ることとしました。作り方は簡単です。
新タマネギをざくざく5個くらい刻んでテフロンのフライパンに入れてたっぷり塩を振ります。藻塩がオススメです。よく混ぜて水を出し,軽くオリーブオイルで和えます。そうしたらフタをして弱火にかけます。要するにタマネギの塩もみで水を出し,その水で煮込むのです。オリーブオイルは焦げ付き防止のためで,少量でかまいません。いれなくてもできます。
ときどきかきまぜてタマネギを煮溶かします。ペースト状になったら味見をして,足りない分を補います。塩,しょうゆで塩味を調整し,こしょう,すりおろしにんにく,カレー粉で味を調えます。しばらく煮込んで味が決まってきたら,適当に切った豚バラとにんじんを放り込んで煮込みます。これでできあがり。水は一切加えません。溶けたタマネギに肉と野菜が加わっただけのカレーです。
このカレーはちゃんとカレーっぽい味がする上に,牛脂が入っていないので胃もたれしません。バラ肉の代わりに豚こまとか脂の少ない肉を使えばさらに軽いものになります。日々,毒性の少ない食べ物を追求している筆者は,このようなものを食べているのです…(画像/MWS)。
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