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【シンポジウムのお知らせ】 中止になりました


3月23日に予定されていた下記のシンポジウムはCOVID-19感染症対策の一環としてまして中止と決定しました(2020.2.24)。今後については未定です。
2020年3月23日(月曜日,平日)10時00分より,東京海洋大学・楽水会館においてプランクトン研究のための光学顕微鏡法というシンポジウムが開催されます。日本プランクトン学会の主催,日本海洋学会の共催です。本シンポジウムは筆者が発起人(コンビーナ-)となり編成するものです。光学顕微鏡の基本的・効果的な運用法について第一線の研究者,メーカー,アマチュアの立場からの講演を予定しています。

シンポジウムは事前受付不要,参加費無料で一般の方々も自由に入れます。光学顕微鏡を導入したいと思っているアマチュアの方なども歓迎ですので,いまからぜひご予定に加えていただければと思います。公式アナウンスは こちら です。会場案内は こちら です(正門から近い22番の建物です)。

なお,前日の22日(日曜日)にも同会場で,日本プランクトン学会主催(日本海洋学会共催)のシンポジウム次世代プランクトン研究を開拓する新技術・方法論が開催されます。公式アナウンスは こちら です。こちらも事前受付不要,参加費無料で一般の方々も自由に参加できます。ぜひあわせてご検討ください。











出版物のご案内
 

『たくさんのふしぎ2019年6月号 珪藻美術館 ちいさな・ちいさな・ガラスの世界』を出版しました!! 各方面から絶賛の声が届いております。 まもなく在庫切れの見込みです。本の紹介についてはこちら をご覧下さい。






2020年2月29日




「アベが悪いんだー,アベのせいだー」と小学校二年生が叫んでいました。そうだよね,二年生ならわかるよね,と中年のオッサンは思いました(笑)。いきなり学校を打ち切られて可哀想に…。

6年生,中学三年生,高校三年生はもっと可哀想です。卒業は別れのときでもあります。区切りをつける大切な期間が三月です。たくさんの児童・生徒さんからこの大事な期間と卒業式を問答無用に奪ってしまうなどというのは,ほんと,想像を絶することです。

そして全国の学校の卒業式や入学式を死滅させてから一日経過して,こんどは,「あくまで要請であり法的拘束力はない」「基本的な考え方として示した。各学校、地域で柔軟にご判断いただきたい」とのご発言。

滅茶苦茶ですね。

でも,これまでの政権運用を見ていれば,いうことがころころ変わるし,都合の悪いことは存在しなかったことになるし,法で決まっていることさえも曲げて解釈して都合のよいようにやってきたわけですから,今回の滅茶苦茶もふしぎなこととはいえません。

それにしても,稚拙な言葉遣いと政治判断で,こんなに現場をぐちゃぐちゃにした政治家って,ほかに思い当たらないですねぇ。

今回の新型コロナウイルス騒ぎで個人的に不思議に思っているのが,政府が入国者制限を行わなかったこと。武漢市が封鎖されたのが1月23日,それから直ちにプレハブの病院建設と緊急の対応が行われたことは誰の目にも明らかでした。ところが日本政府は1月24日から「訪日歓迎」のメッセージをHPに掲載し入国者制限を行いませんでした。

武漢市が,道路に土を盛りトンネルを塞いで交通を遮断したのは,これいじょうの拡散を防ぎ,周囲の都市に感染が広がるのを防ぐためでしょう。周囲の都市に「日本」も含まれますから,武漢市が物理的に交通を遮断した本気度に見習って,中国各地からの旅行客を一時的に入国制限することはできたと思うのです。もちろん,それによる両国間の関係などの微妙な問題もありますが,今回は感染症防止が目的なので,理解し合うことはできるはずです。

が,それをやらずに放置して,しかしそれよりもはるかに社会的な影響の大きな「全国一斉休校の要請」はやってしまう。とても理解が難しく思います。

今いちばん守るべきは高齢者です。このつまらないウイルスに感染したせいで,あと5年でも10年でも生きられるはずの高齢者が命を失うことは避けなければなりません。まだまだできることはたくさんあるはずですが,政府はその辺りのことを本気になって考えて,対策してくれるのでしょうか(画像/MWS)。








2020年2月28日




全国の小中高校が明日をもって終了し全て休校せよとの要請が政府から出されました。ちょっと何のことだかわからない…という感じがします。

学校はもともと,校長あるいは設置者の判断で,学級閉鎖も学年閉鎖も学校閉鎖もできます。ので,学校感染症の一つに今回の新型コロナウイルスを加えて,また,一時の超法規的措置として診断できない全ての発熱性疾患を新型コロナウイルスと同等に扱うことにすれば,欠席者の動向をみて各学校,設置者あるいは自治体の判断で個別に学級閉鎖,学年閉鎖,休校の措置がとれることになります。2月上旬でもこのような対応はできたでしょう。

もし政府のいうように,現時点での日本での感染者数が200人足らずで,亡くなった方の多くが高齢者であるならば,日本全国での子どものリスクは低いと言えるので,まずは段階的に上に書いたような対応で経過をみて,だめなようなら都道府県単位で対応し,最後は国家レベルで対応という順になるでしょう(同時にデータからは高齢者への対応が優先的に求められるでしょう)。

しかしいきなり全国一律に小中高校が休校です。発表されている感染者数が正しいのなら判断に根拠があるとは思えません。しかも「要請」で現場に丸投げ。こんな乱暴なやり方に現場が対応できるはずはありません。

じつのところ政府は,日本での推定感染者数が実際には数万人になっていることを知っていながら隠して,こういった乱暴な方法に走ったのでしょうか?

原因となる発生源からの入国者制限を行うことなく,発生源をばらまき続け,感染が増えてきたら,経済的役割を担わない子どもたちをターゲットとして政治判断をする。自治体に先を越されるとメンツが潰れるので北海道や他の自治体が休校を決めるのと同時に,いきなり全国一律に休校要請をする。それでリーダーシップをアピールする。犠牲になるのは子どもたち…。そんな感じにみえてしまいます。政府は誰を守りたくてどこを見ているのでしょう?

今回は早い段階から感染者が中国起源であることはわかっていたので,他国と同様に入国制限することはできただろうし,その方がずっと簡単で効果的なことは明らかです。でもそれをやらずに,もっとも社会的混乱を巻き起こす,直前に決めた,学校の一斉閉鎖。政治が生み出した混乱といわざるをえません。

ところで,こういったリスクのある騒ぎが起こると必ず,「大部分は治るから大丈夫」とか,「昔の流行病と比べれば屁でもない」とか「大げさに騒ぎすぎ」などといったことを主張する素人たちがweb上に出現します。こういった素人さんたちは『怖がるみんなと違ってオレは頭がいい』ということをいいたいだけなので無視していればいいのですが,根拠のなさは気になります。

今回の新型肺炎の死亡率は2.2%という数字が一部にあがっていますが,もしこれが本当なら,これはとんでもなく高い死亡率だと筆者は判断します。これを「大部分は治るから平気,騒ぎすぎ」と言える人は,何を根拠にそのようなことが言えるのか知りたいところです。

たとえば心臓手術を行う心臓外科医なら感染者の2.2%が死亡という数字は飛び抜けて高いと判断するでしょう。なぜなら,優れた病院では,狭心症,弁置換術,大動脈解離などの心臓・大血管手術での予定手術での死亡率は0.3〜0.5%程度だからです。ここにはもちろん高齢者もたくさん入っています。彼らは,心臓の予定手術で2%もの患者が亡くなるならそれは成績が悪い,と判断するのです。それはそうです。100人手術をしたら2人は死亡するわけですから。

一般にある程度の危険を伴うことがわかっている心臓手術でもリスクはこの程度です。それが,どこから感染するかわからない風邪のようなウイルスで,感染力は強く,症状が出た感染者の2割が重症になり治療をしているのに2%が死ぬなどというのは,どうみても「大丈夫」などというレベルではありません。

現在はいろいろな情報が飛び交っていて,それらのどれかを信じるしかないのだろうと思います。楽観したい人はそういう情報に飛びつきたいだろうし,自衛したい人は事態を厳しく見ている人の情報を信用するでしょう。筆者としては,後者の方が感染を抑制する方向に働くのでよろしいのではと思っています。

現時点での筆者の認識は, こちら と こちら に書いてある先生の意見と同一です。よろしければ参考にしてみてください(画像/MWS)。








2020年2月27日




きのう,光学顕微鏡シンポジウムの中止を学会判断として決定しました。もちろんこの「学会判断」には,シンポジウム企画責任者の「筆者の判断」も入っているわけです。きょうはこの「中止判断」について少し書いてみることにします。

今回の新型コロナウイルスの感染拡大は,個人的には,阻止が難しい段階にあると思っています。その理由は簡単で,新型コロナウイルスの初期あるいは軽い場合の症状が風邪と区別ができないため,PCR検査をしないと判別できないからです。

風邪は世界中で普遍的に見られる感染症で,ウイルスのこともあれば細菌感染のこともあるでしょう。そこに同じ症状の感染症が混じったところで判別ができないなら放置されるしかありません。

加えて風邪のコロナウイルスと同様,新型コロナウイルスも感染力が強いようで,報道を見ている限りエアロゾル感染や飛沫感染,同一の用具を使用したことによる間接的な接触感染の可能性もまったく否定できません。これなら,通勤,学業,客商売などの場面でふつうに感染しますので防ぎようがありません。

武漢では新型肺炎の判明後すぐに都市の封鎖措置をとりましたが,日本では入国制限やPCR検査の強化をシンクロ的に行うことはしませんでした。これでは新型肺炎の実数をつかみようがないので,感染は顕在化しないまま自動的に広まるしかありません。

報道機関は,新型肺炎として,その実態を報道するよう力を注いだと思いますが,「何か恐ろしい病気が流行している」という中途半端な情報が広まることとなったように感じられます。

その結果として,世の中には,「咳をしている人は新型肺炎かも」「集会は自粛すべき」「マスクをしないで咳をした人は非国民」といった暗黙の了解が広がり,つよい同調圧力の後押しもあって新型コロナウイルス心配性の世の中ができあがったというのが現在の状況に思えます。

これを「現時点で」リスク的に見ると,顕微鏡シンポジウムの会場に集まる人々は最大200人規模で,確率的には,現在の情報を適用して,重症者が出る確率はほぼ0%,感染者が出る可能性は不明だがほとんどなさそう,という感じかもしれません。実際にはシンポジウムをはしごしたり,多人数が集まる場所を渡り歩く方々がおられるのでもう少し高リスクなのかもしれませんが,数値的には無視できそうです。むしろ,インフルエンザや交通事故の心配をした方がよさそうな気もします。現時点では。

にもかかわらず今回の中止を決定した理由はいろいろありますが,簡単にいえば,関連学会が中止を決めたこと,経時変化が読めないことと,ホスピタリティーを考えてのことです。

一ヶ月後に果たしてどのようになっているのか? 感染者が増え重症者が次々と発見されるだろうことは想像できますが,良いシナリオの方はちょっと想像できない感じです。どうみても収束には数ヶ月を要しそうです。武漢よりもはるかに人口密度の高い東京都心で感染が広まったら簡単に収束するはずはありません。

もし現状維持の状態が続くのであれば,リスクは低いでしょう。開催の判断もできたかもしれません。

でも,今回のウイルス騒動では,まだウイルスの挙動が完全解明されたにはほど遠いので,『正しく怖がる』ことが不可能な状況でもあります。武漢が完全封鎖されたように,日本国内でも人がなるべく動かないのが正解である可能性もまだ,否定できていません。このように,情報が不十分な状況では安全側に振る判断というのは間違った判断とはいえません。

シンポジウムの参加者が,隣の人の「エヘン」という咳ひとつに不安な気持ちを抱かねばならぬ状況では講演に集中できず,ホスピタリティーも何もあったものではない,というのが筆者の判断です。学会長も同じ判断だったように思います。そして,顕微鏡シンポジウムは,一年後でも,二年後でも,その気になればたぶん開催できるのです。ならば,みんなで気分良く集まれるときに開催しましょうということです。今回のシンポジウムに期待していた学生さんには,一年,二年というのは重いので申し訳ないですが…ゴメンナサイ。

ということで,今後の状況を見極めながら,考えていきたいと思います。その前に,当面,日本酒をかっくらう日々が続きそうですが…。きょうの画像は,ツボカビ?っぽい生物に感染された珪藻(海産のメロシラ)です(画像/MWS)。



* もう一つ考えていたことがあって,今回のウイルス感染症対策は一つの社会実験みたいなことになってきているので,政府の推奨するように従い,結果を見守りたいということ。シンポジウムのような集会を中止することにどこまで合理性があるのかわかりませんが,人々の接触機会を減らすことが実際にどれほどの効果(数値)になって反映されるのかという点には興味があります。

** それから,遠方から駆けつけて下さる講演者や参加者の方々が,公共交通機関に長時間とじ込められるのも,心理的にはよろしくないなぁと思っていました。実際に新型コロナウイルスに感染してしまった方々が公共交通機関で移動されているので。リスクは小さくとも不安が生じるのは普通と思います。筆者も夕方ラッシュの山手線に乗ると,なんとなく気分がよろしくないです…。

*** 日本生態学会,水産海洋学会,日本水産学会が24日までには春季大会の中止を決めています。日本プランクトン学会がこれらの学会と逆の判断をすることに意義を見いだせませんでした。また,会場となる大学では感染拡大防止の対策として飲食物の提供禁止となり懇親会ができなくなっていました。いろいろな制限が生じた中でシンポジウムを開催しても,面白くないことが増えるだけでしょう。






2020年2月26日




【重要なお知らせ】

日本プランクトン学会春季シンポジウム『プランクトン研究のための光学顕微鏡法』(2020年3月23日)は開催を中止いたします。

コロナウイルス感染拡大の状況を受けて,24日午前に学会長から中止検討の打診があり,筆者は本シンポジウムの企画責任者の立場として,参加者が安心して講演に集中できる状況にないことを理由に中止の判断を学会長に伝えました。学会長も同様の判断で,日本プランクトン学会の春季シンポジウムは全日程が中止となりました。

楽しみにお待ち頂いた皆様には残念な結果となってしまいました。

今後のことはまだ何も決まっておりません。今回のシンポジウム企画をそのままに,新たに日程を組み直して開催できる可能性も残されていると考えていますが,多数の方々の協力があってはじめて実現することですので,いくつもの困難があることが予想されます。今後,関係者と協議して開催可能性を探って参ります。その結果は,数ヶ月後になるかもしれませんが本ページでも報告させていただきますので,興味をお持ちの方はチェックを忘れずにお願いいたします。

きょうの画像は甲殻類の殻の中で増殖する海産付着珪藻です(画像/MWS)。








2020年2月25日






包丁の切れ味を画像で表現するのはムズカシイですね。刺身でも切ればよいかというと,ちゃんと研げている包丁なら刺身がきれいに切れるのは当たり前なので参考になりません。おおよそ通常の食材はふつうにさくさく切れるので画像で表現しにくいのです。それで先日は焼きちくわを切ったわけですけれども,ちくわをあんなに細かく切って食べるのはたぶん当室くらいなもので,やはり参考になりそうもありません。

そこで『船行包丁』の切れ味を表現するために豆腐を切ってみました(画像一枚目)。豆腐を細かく切って豚汁に入れるとおいしいわけなので,当室ではよく豆腐を細かく切るのです。これはけっこう難しく,包丁の善し悪しが出やすいです。『船行包丁』は刃がすっと入り,また抜けるので,豆腐を細かく切ることも難しくありません。

画像二枚目は白紙の三徳包丁の切れ味を示した例。毛布を小さく雑巾サイズにカットしています。包丁はふつう食材を切るものですが,当室では時々,布団をカットしたりもします。完璧に研いであれば,綿の敷布団でも切ることができます。といっても一般家庭で布団を切り刻んだりはしないだろうから切れ味を示す参考画像にはならないかも…(画像/MWS)。








2020年2月24日














春一番が吹いた22日の夜,都内ではカエルさんが水場に大集結していましたので再びカエル観察の夕べとなりました。例によって私有地も覗かせていただき,うっかりすると踏んづけてしまうほどのカエル群の中で幸せな時間を過ごしました。気温は15度ほどありヒキガエルさんの動きが非常によく,筆者の靴に抱きつこうとするカエルさんもたくさんいました。あまりの可愛さに頭とのど元をなでなでしました…。

今回はカエルさんのポートレートを撮影すべく,1Nikkor32mmF1.2を持ち出してNikon1J5で絞り開放で使いました。やはり明るいレンズは夜の撮影では威力を発揮します。LEDライト一つできょうの画像のような絵が手持ち撮影で得られるのです。便利な世の中になったものです。それにしてもカエルさん,かわいい。なんていうか,姿かたちが完璧です(画像/MWS)。








2020年2月23日










『船行包丁』が満足いく仕上がりになったので拡散光照明で記念撮影。刃物は反射で映り込みがあるので,広い面積の拡散光源が必要で面倒です。窓際の柔らかい光に拡散板を併用して『本霞仕上』の感じを出すようにします…。撮影が終わればいよいよ実戦投入です。この包丁が優れていることは,筆者には研ぎ師的な観点から判明していたわけですが,ユーザーの評価が欲しかったのでカミさんに使ってもらい,これまでの(廃品回収から再生した)船行包丁と比較してもらいました。

切った食材は大量です。ジャガイモ,ゴボウ大量,れんこん,ニンジン,鶏肉,こんにゃく,ちくわ,牛肉,小松菜,きのこなどですが,『よく切れる』『食い込みが違う』『刃裏の面がよく出ていてすっと刃が入る』といった評価で,これまでの船行よりもランクは上とのこと。それでいて,これまで使っていた船行と区別がつかない使い心地とのこと。ということで,たった2,000円で購入した船行包丁は,当室の十数本の包丁群の中であっという間に首位の位置を占めることとなりました。これからは主力の包丁として役立ってくれることでしょう。

きょうの画像の最後は,この包丁で切ったちくわ。ちくわをうんと細く輪切りにしてポテトサラダの具材として混ぜ込むとほんわかと美味しいのですが,ちくわを細かく切るには包丁の切れ味が重要なのです。ゴボウなどの堅い食材をたくさん切った後でも,ちくわをこんなに細かく切れるということは,この包丁の刃先が少しも鈍っていないことを示しています。このあとにイサキの半身を刺身に切ってみましたが刺身包丁で切る断面と遜色のないものでした。みなさんも『船行包丁』を手なずけてみてくださいませ(画像/MWS)。








2020年2月22日












修正研ぎで高級品にも匹敵する切れ味を実現した『船行包丁』ですが,柄が安物すぎてよろしくありません。毛羽立っていてざらざらした手触りがよろしくなく,また少し太いです。水切れも悪く,色も白っぽいのですぐに汚れて汚らしくなることでしょう。河童橋辺りに出向いて好みの柄を買ってきて付け替えれば簡単ですが,今回は二千円という超安価な包丁ですので,追加投資なしに柄を改造しようと思いました。で,一日ほど考えていたら,いけそうだという案が浮かんだのでさっそくやってみました。それがきょうの画像です。

まず柄を削ります。表面の皮をはぐような気持ちで1〜2mmほど削ります。柔らかい木で刃が食い込みやすいので気を遣います。切出は豊富に持っているので(笑),最適な切れ味や刃先角のものを選んで,かるーい力で削っていきます。削りが終わったら,耐熱のために口輪の部分にアルミホイルを巻き付けます。ホイルをきっちりと巻き付けたらテープ止めします。次に包丁の刃の部分を手で持って,柄の部分をバーナーで炙り表面を軽く焦がします。

よい焼き色がついたら柄の部分にパラフィンをすり込みます。画像では固形のパラフィンを使っていますがロウソクでも良いと思います。しっかりとこすりつけて柄全体にパラフィンを柄に塗りつけます。そうしたら柄をバーナーでさっと炙ります。パラフィンが溶けて柄に吸い込まれていきます。とにかく全体を防水にしたいので,もう一度パラフィンをぬって炙りを繰り返します。最後は柄が冷えるのを待って布で徹底的に磨き上げます。鈍い光沢が出てきて手触りはしっとりとしてきます。

こうして完成したのがきょうの画像の五枚目。柄はしっかりと水を弾くのでカビることもないでしょう。適度な焼き色が黒打ちの本霞仕上とバランスよく,画像一枚目とは別の品物のようです。なんとなく思いついてしまった方法ですが実行してみて大満足なのです(画像/MWS)。








2020年2月21日








都心でもカエルが出動開始。20日夜は池のある公園などで多数のヒキガエルが見られました。見かけによらずとても可愛い声でケロケロと鳴くのでいつまでも聞いていたい気になります。今年は温かいのでカエルさんの動きもよく,水の中では泳ぎ回っていました。週末には雨が降りそうなのでそれに合わせてカエルが出てくるかと思えば,そうでもないんですね。2カ所でカエルを観察しましたが,2カ所ともちゃんとカエルが出てきていて,いったいなにをきっかけに出てくるのか,積算温度だとすると,そんなに正確なものなのか,ホント不思議です(画像/MWS)。



*1 画像1,2枚目は私有地に出現したカエルさん。撮影・投稿については所有者さんの許可をいただいております。貴重なものを見せていただきありがとうございます。




2020年2月20日




これはひじょうに小さな珪藻の群集。昨年秋に採集したペットボトルサンプルをバルコニーに放置していたのですが,その中で生き残っていたものです。海水が蒸発しないようにゆるくフタをして,少しだけ日が当たり温度変化がそれほど大きくないところに放置すれば,けっこう珪藻は生きています。ただ,大型珪藻は速やかに死滅します。海産の場合は小さなアンフォラとかメロシラなどが生き残りやすいようです。ちょっと大きなところではアクナンテスがしぶとくがんばっていることがありますが,増殖はしないようです。

このサンプルは面白そうなので,高濃度シリカを含む海水を追加してみました。状況をみてほかの栄養塩類(硝酸塩,リン酸塩)なども加えてみようかと思っています。容器が小さくて炭酸ガスが足りなくなることが予想されますが,そのときはソーダ水を加えてみようかしら。むかしは研究室で本格的な培養実験をしていましたが,今はバルコニーや窓際での趣味的な遊びがほとんどです。遊びの場合は家庭用品などで代用のきくものを探すわけですが,これがけっこう頭の体操になって面白いんですよね。

ちなみに,高濃度シリカを含む海水は,相模湾から汲んだ海水に珪藻土を大量に放り込んで数年熟成させたものです。濃度を測定してはいませんが,そこいらへんの河川水や,海洋深層水の10倍程度のシリカ濃度にはなっているはずです(画像/MWS)。








2020年2月19日






『いわいどり』はジップロックに入れてしょう油に漬けておきます。24時間以上経過したら,フライパンで皮を下にしてフタを開けたまま焼きます。油が出てきて皮がこんがりやけてきたら油を捨て,ひっくり返してフタをして焼きます。火が通ったらフタをあけて汁気が出ていたら飛ばします。最後にもう一度ひっくり返して皮を焼いてできあがり。この調理法は,味付けは薄めのしょう油だけなので味わいがよくわかります(しょう油の代わりに塩でもよろしいです)。で,焼きたてを調査員Aと試食すると,『いわいどり』はフレーバーがよく,とってもおいしい感じがします。東北の地で出会ってから7-8年が経過しましたが,中年オッサンの必殺技,「いつまでも忘れない」を発動したことにより,ついに『いわいどり』安定供給への途が開けたのでした。

同時に購入したレバーとハツもいつも通りに調理して食しましたが,こちらは,一般に入手できるものと大きな違いは感じられませんでした。でもハツはちょっとだけウマイ感じがしました。『いわいどり』は肉にも心臓にも脂肪の蓄積が少なく,急速な肥満を目指して飼育されたという感じがしませんでした。このことも味に影響しているのかもしれません。中年オッサンの味の追求道はこうしてまだまだ続くのです…(画像/MWS)。








2020年2月18日




ヒヨドリ Nikon1J5,1Nikkor70-300mmによる撮影(画像/MWS)。








2020年2月17日






これはラブラドライト? それともアンモライト? いえいえ,これはキハダマグロです。素敵な構造色も拝むことができて,しかも美味しく食べられるのです(画像/MWS)。








2020年2月16日




つい数日前に知人が逮捕されるという事件が発生しました。逮捕容疑は女児(10歳)に対する強制わいせつでした。容疑を大筋で認めているということです。筆者はこの容疑者とは18年近く前からの知り合いであり,本ページでも著書の紹介等で数回採り上げているので,今回の事件について思うところを記します。

容疑者が大学院生の頃に研究について詳細な手ほどきをしたことがあります。研究室に招いて顕微鏡実習を行い珪藻被殻上の微細構造についての高解像検鏡法についても当時最高のレベルでコーチしたこともあります。こういったアドバイスは容疑者にとって役立ったようで,論文を量産するようになり,やがて大学教員として旧帝大で活躍するようになりました。

その後もたまに標本製作依頼があったり,こちらからは著書を送付したりといった感じのやりとりが続きました。しかし最近はあまり音沙汰なく,『たくさんのふしぎ2019年6月号』を献本したときも,受け取ったという連絡ひとつありませんでした。筆者は返事をするのが当然とは思っていないので気にはしていませんが,でもちょっと普通のお作法ではないな,と感じていました。

そして今回の事件。この容疑者が高度なストレスに晒されていたであろうことは知っています。それはなかなか耐えがたいほどのものだったろうことも想像できます。そういった耐えがたいストレスから逃れようと大麻や覚醒剤といった犯罪に手を出し,自分の体を蝕んで自滅していくならまだ理解もできますが,他人に危害を及ぼすという犯罪はとても理解の及ぶところではありません。

いくらストレスに押しつぶされて現実世界と妄想の世界が区別できなくなっても,女児に対する強制わいせつというのは最も許しがたいものです。一生忘れることのできない汚物のような記憶を女児に強制的に刻みつけた卑劣さは,個人的には言語に尽くせぬものです。容疑者が実刑になり刑務所で服役後に出所しても,女児に刻まれた忌まわしい記憶は少しも消えないのです。こんな理不尽なことがあるでしょうか。女児の親ならこの容疑者を出所後でも八つ裂きにしたいと思うでしょう。筆者もそんな気分ですね。

警察はよい仕事をしたと思います。このような人物が教育者としてのさばっていてはいけません。本ページでは何度か申し上げてきましたが教育者にとっていちばん重要な資質は「害を与えないこと」です。有害な人物は駆除すべきです。

きょうの画像は珪藻Chaetocerosの休眠胞子。筆者と容疑者の研究分野でもあります。今後,休眠胞子を見るたびに容疑者のことを思い出すことになり非常に不愉快です。ぶん殴ってやりたいですね。

以上,事件に対する見解でした。本記事に関しましては,容疑者が逮捕され,容疑内容を認めているという時点での判断により書かれています。今後の事態の推移により,加筆,修正,記事の取り消しなどを行うことがあります。予めご承知下さい(画像/MWS)。



なぜ「このような人物が教育者としてのさばってはいけません」なのか。説明するまでもないことですが,それは「認知がゆがんでいる」からです。女児が一生傷を負い続けることを想像できない,あるいは想像できても自分の性欲を満たすために強制わいせつができるということは,相手の立場にたって合理的判断を行うという思考回路が壊れているのです。「相手の立場にたって合理的判断を行う」という回路は,女児以外にもいくらでも日常のあらゆるところに出現します。この回路が壊れていれば,それだけで教育者としては相当に不適格なものとなります。外側からは,重要なメールにも返事をしない,時間を守らない,言葉遣いが不適切,独善的に振る舞う,いつも自分が正しいと思っているように見える,などといった特徴が観察されることになります。学生の立場にたってものごとを考える想像力が足りないのなら,教育者としての能力は不足していると言わざるを得ません。




2020年2月15日








研ぎ材料が入荷してしまったわけなので,ムラムラと研ぎ意欲が発生してきます。ムラムラとするのです(笑)。そこで昼食後の運動に船行包丁の修正研ぎを行いました。一時間ちょっとでできるかな,と見込んでの作業開始です。

まずはかちかちの赤レンガ(砥石)にGCの#400くらいの粉を撒いて切刃を研ぎます。最初は裏を研ぎ広い平面を作ります。切刃は機械研ぎによる凹凸,通称「えくぼ」が存在しているので,これをできるだけ除去するように全体を平均的に研ぎ下ろしていきます。けっこうな重労働です。このときに深いえくぼが発見されますので,そうしたらその周囲を十分に研ぎ減らして刃を薄くして,えくぼを消していきます。ただ,完全にえくぼを消すことを優先すると包丁の形が崩れることがあるので,全体の形とのバランスを見ながら妥協点を決めていきます。

裏刃の形ができあがったらしのぎを立てて,こんどは表を研ぎます。考え方は刃裏の研ぎと同じですが,刃線を決めることも必要なので形を意識しながら刃先も研ぎ下ろしていきます。巨大なカエリが出ますがそのまま放置します。理想の船行包丁のカーブを考えながら,もとの包丁の刃線から微修正をかけていきます。今回は刃元の身幅を少し狭くしたかったので,2mm弱ほど削りました。部分修正すると全体の形が崩れていますので,刃元の研削部分から全体が自然なカーブになるように刃線を決めていきます。

刃線が決まれば刃先から刃付けするように研いでそこからしのぎに向かって慣らしていきます。全体が自然な曲面になりしのぎをきっちり立てたら,再び裏を研ぎます。刃線が変わっているのでそれにあわせて刃先からしのぎまでをきっちり研ぎ形を作ります。この作業が終われば再び表を研いで切刃を整えます。このときは力を抜き気味に研いで研削痕を浅くします。

これで形はできたわけですので,シャプトンオレンジで研ぎ,切刃の微修正と傷消しを行います。表も裏も同じようにきれいな切刃になるように全体を研ぎ,最後は刃先を表裏から研いで終了。この時点で大きなカエリが残っていますがそのままにしておき,シャプトングリーンで同様に傷消し,切刃の研ぎ。この次にスエヒロ工具用#3000で同じように研ぎます。この時点でもまだカエリが残っていますがそのままにします。

ここで水洗いをして刃先の状態を点検します。研ぎムラ,機械研ぎの取り切れていない研磨痕,機械研ぎの傷が刃先まで達しているところなど,いくつかの欠陥が#3000の研ぎのあとに浮き出てきます。よく観察して,状態によってはシャプトンオレンジに戻り,刃先の状態をみながら微修正を繰り返します。欠陥が除去されれば再びシャプトングリーン,スエヒロ#3000と研ぎます。

仕上げにはスエヒロの化学仕上げ砥石(GC竹色,#8000)を使います。これで裏,表ともに鏡面化します。刃先も表,裏ともに研ぎ,雑誌の印刷面を利用して微細なカエリを取り除きます。そして試し切りをしてみたのがきょうの画像一枚目。素晴らしくよく切れるようになっています。

ここで終わってもいいのですが,軟鉄に鋼を割り込んだ包丁ですので,本霞仕上げにするのが見た目にもよろしいでしょう。切刃の軟鉄部分を丸尾山・合さにのせてたっぷりと砥泥を出すように研ぎます。このときは刃線に平行に研ぎ,刃先は研ぎません。丸尾山の砥石の中には内曇効果が高いものがあり,筆者が所有している『合さ』もその一つです。包丁の化粧研ぎには十分に思います。そうして完成したのが,きょうの画像の二枚目,三枚目です。軟鉄と鋼の境界がくっきりと見えるようになっています。

時計を見れば一時間と少しが経過していました。だいたい読み通りでしたが,このくらいの短時間でできたのは,購入時の包丁の状態がよかったことが一つ。機械研ぎの安価な包丁でこれほど「えくぼ」が少ないのは,このメーカーの職人さんがひじょうに高度な技術を持っているからでしょう。また刃線もよろしく,歪みが少ない感じがしました。薄い船行包丁の場合は刃がねじれていることもあるのですが,今回研いだものはきちっと芯が出ている感じがしました。

あとは研ぎ時間の短縮に効いているのは,適切な砥石の組み合わせと,最初の形作りをきっちり行うことです。#400程度でがりがりと形を作るわけですが,このときにていねいに最終形をイメージして形を決めておけば,あとは傷消しと微修正で仕上げまで持ち込めます。最初の形が悪く,砥石の組み合わせも悪いといつまでたっても傷が消えずに形も決まらず泥沼に入ることになります。

この包丁,まだ買ったばかりでこれから実戦投入となるわけですが,使う前から素晴らしい包丁であることは確定です。砥石に当てた感触と,次々と出てくるカエリの状態を見ているとわかります。焼きはけっこうしっかり入っており鋼の硬度は十分です。それでいて絶妙な粘りが残っており,鋼材の優秀さと焼き鈍しの管理が適切であることを示しています。たった二千円でこんなに楽しく研げて使いやすく切れ味鋭い船行包丁が手に入るなんて,筆者にとっては(笑)最高の買い物です。

本ページの読者にとって最高の買い物かどうかはまったくわかりませんが,このメーカーさんの包丁は検討に値するかもしれません。こちら のページや こちら のページを覗いてみて下さい(画像/MWS)。








2020年2月14日








お世話になっている先生から「船行包丁が欲しいんだけれどもどうやったら入手できる?」と聞かれて,いろいろアドバイスしていたら,自分が欲しくなってしまい結果として三本の同じ包丁が届きました〜。amazonで転がっていた船行包丁がとても調子がよさそうで,研ぎの素材としても理想的な感じがして,さらにあまりにも安かったので大人買いしました。顕微鏡対物レンズでも重要なものは二重化しているくらいですから,包丁も三本くらいいいでしょう。

ま,気分的には文化財保護,といった感じもあります。適当な金型で打ち抜きした包丁が100円から入手できる現在にあって,打ち刃物であり,理想的な船行包丁のカーブを維持してくれて,黒打ちの土佐刃物の伝統を守ってくれているだけで本当に貴重な存在です。そんな素晴らしいメーカーさんは,ぜひとも利益をあげていただき,今後も素晴らしい包丁を製作してほしいのです。

この船行包丁はあまりにも安い(2,000円くらい)ので,切刃は機械での刃付けで表面は荒っぽく,刃全体にさび止めのニスが塗ってあるので食い込みはすこぶる悪いです。それでも箱出しの段階で試し切りをしてみれば,家庭用包丁として十分な切れ味を示します。柄も最安値のものがついていますが,形は悪くありません。この包丁を素材として,好みの刃線を出し,本刃づけしてしのぎをきちっと決め,刃裏・表で7:3くらいの片刃寄りの両刃に刃付けして,鏡面化したのちに霞仕上げを施し,柄は表面を薄く削って毛羽立ちを除去すれば,最高に使いやすい包丁ができあがるはずです。じつに楽しみです。

研ぎができる人,これから研ぎを身につけたい人には,とても良い素材だと思います。また,「船行包丁」というのが良いのです。一般的には船行は魚に向いていると言われていますが,実際に使ってみると三徳包丁よりもさらに家庭用に向いているのではないかと感じています。筆者は船行包丁を使い始めてからというもの,菜切りや三徳は出番がなくなってしまいました。とても手になじみやすく野菜は切りやすく文句がありません。ぜひ多くの人に「船行包丁」の良さを体感してもらいたいと思っています(画像/MWS)。








2020年2月13日






梅が咲く頃になると魚屋の店先にはホタルイカが並ぶようになるのです。二枚貝が食べられなくなってしまった筆者にとって,イカタコは重要な軟体動物で有り難くいただくのです。しかし例年,シーズン最初に並ぶのは一年前の冷凍品ばかりです。これをダマされたと思いつつも買い,やっぱりダマされたと思いながら食べるのも冬の終わりの風物詩になりつつあります。ただ今年はちょっと変な感じで,なかなか釜揚げのホタルイカが並びません。えんえんと解凍ものが並び続けています。都内のスーパーだけの現象でしょうか? それとも異常気象その他の原因でホタルイカの資源動向に変化が起きているのでしょうか? 気になります(画像/MWS)。








2020年2月12日






ここ2,3年,じっくり包丁研ぎをすることが少なくなり,刃先だけちょいちょいと研ぐようなことが増えました。これをずっと続けると包丁の形が崩れてくるので,きちんと切刃を研いでしのぎを立ててといった本刃付けが必要になります。それで刃先が鈍角になった包丁を研いでいたら8本も研ぐこととなりました…。怠けていた証です。

どの包丁も形が決まっているので,本刃付けといってもそんなに時間はかかりません。シャプトンオレンジ→シャプトングリーン→スエヒロ#3000→丸尾山・合さ の順で丁寧に仕上げて一本15分くらいでしょうか。でも8本ともなれば2時間はかかるわけです。

画像は修復が必要だった土佐包丁。先端をぶつけて欠けてしまったもの。こういったものの修復はいろんなやり方がありますが,今回は切っ先を上げると同時に先端の峰側も削って追い込みました。まずはダイヤモンドで先端の峰側を荒削りしてから,シャプトンオレンジで刃線を決めます。刃線が決まったら切刃をていねいに研いでしのぎを立てます。次にシャプトングリーンで切刃を軽く研ぎ,スエヒロ#3000でまんべんなく鏡面化して,最後は丸尾山・合さで霞仕上げにします。

ちょっとていねいにやったので20分くらいかかりましたが研ぎは精神修養にとてもよろしい時間となります。先端が欠けて刃こぼれしていた土佐包丁も再びシャープな姿を取り戻し,活躍の日を待つのです(画像/MWS)。








2020年2月11日




今月初め頃に,どうやら風邪をひいたらしい。自覚症状としては発熱も感じず,だるさや関節痛もなく,ちょっと体が重いかな?という日が一日あっただけで,日常作業には何ら支障はなかったのですが,鼻水が少しと咳があり,咳をしているときにのどの痛みがあったので,「風邪の定義」に当てはまっており,「風邪をひいた」と判定されるわけです…。現在は少しだけタンがからむ程度でほかの症状はなくなっています。

風邪をひいたのは11年ぶりで,2009年2月10日頃以来になります。滅多に風邪をひかないので,風邪の症状を覚えていることができず,うーん何だろうなこれはという感じの日々でした。原因は葬式などで一週間外泊して空調のあることろで生活したことでした。ふだん一切空調のないところで生活しているので,粒子の少ない空気を吸って暮らしているのですが,いきなり空調のある暮らしになって体が追いつきませんでした。また,空調があると室温が高いのでどうしても薄着になります。このため体温調節がうまくできず,無意識のうちに体を冷やしていた可能性もあります。普段は6,7枚と重ね着して,さらに下半身は寝袋に潜って作業しているのですが,自分の体温で「温かい」状態を維持しており体を冷やすことはありません。なかなか難しいものです。

きょうの画像は,そんな話題とはほとんど関係がなさそうな,昨年三月に閉店した九州らーめん桜島,東町店。もうあの味が食べられないと思うとどうにも悲しいのです。。

と思っていたら,なんと,九州らーめん桜島の味を再現して期間限定で販売してくれるお店が出現。信じられません。ラーメン店といえば激しい競争の中で店の独自色をいかに出すかが勝負で,他店の味を自分の店で再現して出すなどという話は聞いたことがありません。このようなことからも『九州らーめん桜島』が近隣のラーメン店からも尊敬されるかけがえのない存在だったことがわかります。期間限定のメニューに挑戦してくれているお店のレポートについては こちら でまとめられています。お近くの方,きっとこれは行く価値がありますよ(画像/MWS)。








2020年2月10日












世の中の多くの女性は鉄欠乏でヘモグロビン値が低く顔色が悪いのですが,ご本人たちは『美白』とでも思っているのか,食生活の乱れに気づいていない人がとても多いです。特に心配なのが一人暮らしの大学院生で,研究に忙しくて食事がおろそかになり,十分な栄養もとれず,青白い顔でひょろひょろしている方々をたくさん見てきました。そのたびに心配性の中年オッサンは食事のアドバイスをするのですが,この10年間,同じようなことの繰り返しで,ほんと,食事をまじめに考えていない若い方は多いのです。ぜひ,ちゃんと食べることの大切さを認識して欲しいものです。

きょうの画像は栄養不足気味の女性には特に有効な当店自慢の鶏レバー炒め。この一週間のあいだにも,5名もの女性に試食いただきましたが,お口に合わなかったという方は皆無でした。それどころか,皆さんパクついておられ,きっとウマーかったのかな,と想像しています。ヘム鉄が欠乏しているときには鶏レバーはおいしく感じるものなのです。

鶏レバーはごろごろと大きめに切ります。一羽分のレバーを4分割するくらいの感じです。ハツは半分に切るか,そのまま片開きにします。ニンニク,ショウガはみじん切り,ネギはお好みの大きさに切って加えます。そこに日本酒,しょうゆを加えてよく混ぜます。これを15分〜30分寝かせます。味が染みこんだらフライパンにフタをして強火で加熱します。最初はぐつぐつ煮えますのでかき混ぜながらまんべんなく火を通します。全体が半生以上に火が通ったところでフタを取り,そのまま強火でかき混ぜながら加熱します。最後はジュージュー音がするまで加熱して汁気を飛ばします。これでできあがり。

材料は安価なものばかりで特別なものはありませんし,フライパン一つでできるので手軽です。コツは小さなフライパンで強火で加熱して仕上げること。長時間ぐつぐつやるとレバーが固くなってしまい食感が少し悪くなります。フタをあけて一気に強火で仕上げると中身は100℃に達しませんので,タンパク質は柔らかいままに仕上げることができます。…といってもコツがありますが。

ぜひみなさまも当店自慢の鶏レバー炒めをマスターして,日々の健康にお役立ていただければと思うのです(画像/MWS)。








2020年2月9日




顕微鏡の正しい運用法研修会における一コマ。機材の特性を理解していればこのような組み合わせの運用もできます。軽量の簡易機材にハイエンドの対物レンズをつけて直筒経由で4Kカメラに投影,4Kモニタに映像を転送します。初心者には理解がキツイ内容でしたが,正しく運用できている無収差像を焼き付けて頂くことは大事なのです(画像/MWS)。








2020年2月8日




それでも故郷の山々に夕闇は訪れ 静かに空を染めていく(画像/MWS)。








2020年2月7日




先月19日から事務作業以外の仕事がほとんどストップしています。というのも,19日朝に実母が急死しているのが発見されたためです(死亡推定時刻は18日22時)。平均寿命よりも13年早い死でした。冬場で斎場が混み合っており順番待ちで火葬にも時間がかかりました。その後も実家のお手伝い等が定期的に必要な状況で,まとまった時間のカタマリがなくなり,Jシリーズの製作とバルバドス放散虫ニセ散布スライドの製作は見合わせています。お待ち頂いているお客さまには本当に申し訳なくお詫び申し上げます。

ふつうは母親が死ぬというのは重大な出来事なのですが,筆者の場合はどのようなときでも,こういったことが起こりうるということを予期して暮らしていた上に,実母に対してできることの全てをやってきた自覚があるので,喪失感や悲しみなどというものは皆無でした。まぁ,一つの時代が終わったな,という感じでしょうか。ので,心理的な影響はまったくなく,本ページの更新も平常運転でメールへの返信も通常通りです。いつもと同じようにわずかの震えもなく珪藻を拾い上げることもできます。

しかし,人が一人死んだわけで,事後処理には物理的にも時間がとられます。そういった事情に加えまして春に向けていろいろな作業が山積みになっていますので仕事が今後も遅れることは確定です。いつも本ページでみなさまに仕事の遅延をお詫びしてばかりで本当に嫌になるのですが,しかしご覧いただいているみなさまには,事情が外部から降りかかってくる様子もここで報告申し上げていますので,どうか事情をご賢察いただけますと幸いです。

しかしそれにしても,Jシリーズ作業時間の妨害は予想していることなのだけれども,まさか実母の死に妨害(あえてこう表現します)されるとは。じつにつまらん思いをしているのです…(画像/MWS)。








2020年2月6日








このお地蔵様をよくみると普通と違います。首がありません。ちまたで言われるところの首なし地蔵というやつです。郊外の街道沿いにあるこのお地蔵様は筆者が40年以上眺めてきたものでもあります。いつも誰かがお花をお供えしているようです。このお地蔵様の由来はよくわからないのですが,この辺りに絞首刑をするところがあって,そのことを示したものというのが地元での言い伝えです。

これだけでもなんか恐ろしげなのですが,話はこれで終わりません。画像三枚目はこのお地蔵様の2m真上を走る街道の風景。どこにでもあるごく普通のS字カーブで見通しもそれほど悪くはありません。ところが,このカーブでは交通事故が多発していて筆者の知るだけでも数人が亡くなっています。ある朝,クルマがひっくり返っていたこともあります。バイクが人と接触して反対車線に飛び出して歩行者を死なせたこともあります。

なんか,霊の力がはたらいているのでしょうか…。おそろしいのです…(画像/MWS)。








2020年2月5日




出版社とやりとりをしているとたまに不思議なことがあります。権利関係の書類提出を求められるのですがメール添付でPDF書類が届くのです。これをプリントアウトして必要事項に記入,押印して,スキャンしてPDF化してメール添付で返送またはFAXで返送してくださいとのご指示。うーんそれならばRTF形式辺りで送ってもらえれば,こちらのソフトで必要事項を急押印してPDF化して,メール添付して返すのですが…。

こういうときに筆者はどうするかというと,送られてきたPDFをプリントアウトして記入・押印したら郵送でその紙を返送してしまいます。切手と封筒代がかかることになりますが,正本を郵送してしまった方がはるかに仕事的には早く確実な気がします。そして受け取った方の手間も少ないのではと想像しています。

画像はそんな話題とはまったく関係のない持ち運びできる顕微鏡。ヘンゾルトのタミです。顕微鏡自動増殖の法則により転がり込んできたものです。分解してちょっと手を入れるだけで復活し,昔の工業製品の誠実な造りを再び味わうことができるようになりました。光学的な設計もきちっとしており,照明が難しいですが,良い像を結びます(画像/MWS)。








2020年2月4日






お弁当箱にはちゃんとしょう油入れがはいっていた…(笑) (画像/MWS)。



(追記) このしょう油入れは,片方は油浸用の杉油を入れるためのものであることはわかるのだけれども,もう片方は何だろうか。拭き取り用の溶剤にしては瓶が小さすぎますし,染色などのキットは別に持ち歩いただろうから,何を入れるのかよくわかりません。杉油が固化しないように粘度・屈折率調整用の溶剤を入れていたのでしょうか…。




2020年2月3日




せんじつ深夜にパソコンを眺めていたら千葉県沖の地震でぐらぐら…。いやな予感がして実体顕微鏡を顕微鏡デスクからおろして布団に潜り込みました。それからまもなくこんどは茨城県を震源とする比較的大きな地震が発生。珍しく虫の知らせが当たった格好です。3.11の大地震のときに10kg,20kgある顕微鏡がデスクの上を踊りまくった恐ろしい経験は未だ忘れられないのですが,かといって全ての顕微鏡を床に置くこともできず,なかなか悩ましい問題です。

ところで,そろそろ知人宅に実体顕微鏡が届いた頃でしょう。そこで,実体顕微鏡を入手した人がやるべき調整を書いておきましょう。

1)方眼紙,方眼マットなどの観察用物体を準備
2)左右の視度補正を行う。目幅もあわせます。
3)方眼紙を実体顕微鏡でのぞき,左右の視野が同じことを確認する。
 (完璧に一致していることは少なく微妙なズレは許容範囲)
4)ズームを最大にセットしてフォーカスノブで物体にピントを合わせる
5)ズームを最小にしてピントを確認する。
6)ピントがずれていたら「視度補正」でピントを修正する。
 (フォーカスノブには触れない)
7)ズームを最大にしてピントを確認。ずれていたらフォーカスノブで調整。
8)ズームを最小にしてピントを確認。ずれていたら視度補正で微調整
9)以後繰り返し

このような調整を行えばズーミングによってピントが変わることなく快適に使うことができるでしょう。なおピント位置は裸眼かメガネ使用かで変わりますので,実体顕微鏡で視度補正をするときにはどちらか決めておくとよろしいかとおもいます。

もし左右の視野が同じ範囲を見ていない場合は光軸ズレの可能性があり,これが大きな場合は検鏡に支障を来しますので販売店に相談して調整してもらう必要があります。滅多なことで不良品はありませんが,購入時には確認しておきたいポイントです。

実体顕微鏡での観察でも照明が重要なことは変わりありません。付属のリング照明を使うことはもとより,ファイバー照明や,LED懐中電灯の活用など,いろいろ試してみることが大事です。経験を積めば物体に適したイメージを作れるようになります(画像/MWS)。








2020年2月2日




近所のスーパー「よしや」では昨年はじめ辺りから鮮魚コーナーの内容がよろしくなり助かっています。ときどき見かけるのがキンメダイの湯引き。半身で骨も抜いてあって皮は熱湯をかけて湯引きになっています。これで千円しないのですからお買い得です。適当に切りつけて,皮をもう一度バーナーで焼いて「炙り」にします。脂も甘くまことに美味なお刺身です。伊豆方面に出かけなくてもキンメのお刺身で夕飯にできるのはホント,助かるのです(画像/MWS)。








2020年2月1日




この列車はスーパーひたちの651系を改造したもので伊豆クレイルというものだそうです。女性客をターゲットにしたパック商品のための車両で,デザインも女性を意識したものとなっています。が,筆者にはこの先頭車両のデザインがなんとなく「水煙」を匂わせるものに感じられ,なんか,極楽浄土に連れて行かれそうな気が(笑)というのは言い過ぎですが,見るたびに不思議な感覚に襲われます。このデザインをみて「わーきれい」と思う人って,どのくらいいるのでしょう(画像/MWS)。









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