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MWSが顕微鏡下の世界を伝えるコーナーです。 日々の業務メモやちょっとした記事もここに記します 【サイトトップ】 【9月】 【10月】 【11月】 【12月】 【2008年1月】 【2月】 【3月】 【4月】 【5月】 【6月】 【7月】 【8月】 【9月】 【10月】 【11月】 【12月】 【2009年1月】 【2月】 【3月】 【4月】 【5月】 【6月】 【7月】 【8月】 【9月】 【10月】 【11月】 【12月】 【2010年1月】 【2月】 【3月】 【4月】 【5月】 【6月】 【8月】 【9月】 【10月】 【11月】 【12月】【2011年1月】 【2月】 【3月】 【4月】 【5月】 【6月】 【7月】 【8月】 【9月】 【10月】 【11月】 【12月】 【2012年1月】 【2月】 【3月】 【4月】 【5月】 【6月】 【7月】 【8月】 【9月】 【10月】 【11月】 【12月】 【2013年1月】 【2月】 【3月】 【今月】 2010年7月31日
2010年仮説実験授業研究会夏の全国合宿研究会石川(能登)大会では,多数のお客様に商品をお買い上げいただきました。誠にありがとうございました。多くの方々は,珪藻や顕微鏡の世界とは遠いところで活動されていると思います。その方々が振り向いてくれたことがとても嬉しく思います。また販売ブースでは,多くの皆様に珪藻をご覧頂くことができました。 会場に設置した2台の顕微鏡のために準備した標本はすべて珪藻です。その珪藻プレパラートを何度も取り替えてご覧いただけたことは大変嬉しく思います。今回,「のと楽」を会場としてイベントが行われましたが,旅館のスタッフも代わる代わる顕微鏡を覗いてくれました。さすがは能登半島・和倉温泉です。裏山で珪藻土が豊富に採掘できる場所だけあって,旅館のスタッフも珪藻には大いに興味を惹かれたようです。顕微鏡を覗きながら,「わーきれいー」「すごおーいー」「2万?うーん,2万?,悩むナー」「よくここまで作ったねー」などと,次々に感嘆の声があがりました。 2010年7月25日-30日
帯状疱疹に罹患して現在治療中です。せっかくの機会ですのでVZVウイルスの撮影を試みたのが上の画像です。次々と水泡が形成しては破れる過程の,もっともウイルス濃度が高いであろう頃に,破れた水泡から浸出液を採取してすばやくカバーグラスをかぶせます。このウイルスは150nm程度のサイズとされているので,高輝度の油浸暗視野検鏡ならじゅうぶん視認可能なはずです。実際,ブラウン運動でチラチラと輝く微粒子が視野一面に広がっています。判定は専門家に任せますが,筆者は,この微粒子の一部がVZVウイルスであると確信しています(DF,撮影/MWS)。 2010年7月24日
能登珪藻土から出現する珪藻化石のうちでも,とりわけお気に入りがこの画像です(深度合成しています)。化石珪藻の分類には詳しくありませんので種名がわかりませんが,Actinocycles(ヒトツメケイソウ属)の祖先のような気がしています。9時の位置に,若干の凹みが見えますでしょうか。7/11にも同じ種の個体を掲載していますが,こちらは6時半の位置に若干の凹みがあるようです。厚みもありコントラストのはっきりとした珪藻で,暗視野でみると迫力を感じます(DF,撮影/MWS)。 2010年7月23日
これはIsthmia属の珪藻で,珪藻としては最大級の大きさです。コンマ数ミリ程度は普通なので肉眼でも細胞を認識することができます。これが能登珪藻土から出てきました。Isthmiaの仲間は大きいだけに壊れやすく,丸ごと出てくるというのはよほど保存性が良かったことを表しています。ほかの産地からもこの珪藻が出てきますが,破片しか見たことがありません(DF,撮影/MWS)。 2010年7月22日
珪藻土は主成分が珪藻なのでそう呼ばれていますが,放散虫もけっこう入っています。化石の放散虫は重たいものが多いので,珪藻より先に沈みます。その性質を利用していくらか濃縮することができます。上の画像は能登珪藻土に含まれる珪藻化石と放散虫化石を拾い出して並べてみたところです。いろいろな形態の珪藻や放散虫がご覧いただけることと思います(DF,撮影/MWS)。 2010年7月21日
当サービスで製作販売している珪藻プレパラートJシリーズは,多いものでは100個を優に越える珪藻を並べることができます。これ,数えながら並べているわけではありません。並べる作業はかなりの集中力を要しますので,後でもできる計数を作業中に行うことはしません。で,製作後に,写真に撮り,パソコン上で一個一個マークを付けながら数えていきます。何と原始的な作業と笑ってやってください(撮影/MWS)。 2010年7月20日
先日入手した青紙の切り出しはまだ全然手をつけていません。まったく時間がないことが原因ではありますが,攻め方が決まっていないというのも取りかかりたくない気分の原因です。ほとんど使っていない切り出しですが,刃裏をよくみると,深いサビが点々としていて,さらに悪いことに,少し立てて研いだ形跡があります。こういうものの修復はかなり難しく時間もかかるので,どうやってきれいな裏を作るべきか,いくつかの攻め方を考えておくのです。実際は研いでいる最中に方針が定まってきてしまうのですが,あれこれ手法をシミュレートしておくことは有意義だと思っています(撮影/MWS)。 2010年7月19日
能登で販売する標本などの製作がようやくピークを過ぎた気分です。今回はロケーションが良いこともあって,ふだんは持ち込んでもあまり売れないプレパラートを多数用意しました。数百枚を持ち込む予定ですので,遠慮なく,一つでも10個でも購入頂ければ有り難いです。能登の珪藻化石は玩具グレードの顕微鏡でもじゅうぶんに見えますので,教材としてもいろいろ活用できます。小学校では自然のふしぎを体験する素材として,中学校では水の生物(藻類)の実例として,高等学校では顕微鏡の使い方(計測)の標本として,大学では生物学実習の素材として使えます。 2010年7月18日
これは能登の珪藻土から出てきた化石珪藻です。ひじょうに量が少なく,数十万粒に一つ以下です。この種は付着性の珪藻なので,あまり沖合にはいないはずです。海底にくっついて生活したところで,光がなければ育たないからです。量が少ない原因は,たぶんこの珪藻土が,海岸からは少し離れたところで形成したためだと想像できます。化石の珪藻をよく調べると,昔の環境が推測できることがあるので,指標としてよく使われています(DF,撮影/MWS)。 2010年7月17日
今年はなかなか暖かくならなくて,季節がだいぶ遅れているのかと思いましたが,ベランダのブルーベリーは例年より早めの収穫になった気がします。せっせと水やりさえすれば,都心でも,こんなうまそうな実が収穫できます。熟してくると鳥が寄ってきます(撮影/MWS)。 2010年7月16日
ほんの数日間,用事で東京郊外に出向きましたがネムノキが満開でした。この木,小学校に上がる前に(親戚からプレゼントされて)読んでいた植物図鑑の表紙でした。その本はボロボロになってしまい手元にはありませんが,いまでもその表紙はぼんやりと浮かびます。その当時,ネムノキは身近になくて,図鑑だけでみる対象でした。しかし小学校に入り数年して川のほとりに引っ越すと,あちこちにネムノキが生えていて感動しました。9歳の男の子がネムノキに感動してネムだネムだと喜んでいても,きっと仲間には???だったのかもしれませんが…(撮影/MWS)。 2010年7月15日
このところ研ぎ関係の画像がありませんが,全国150人の(^^;研ぎファンを忘れたわけではありまっせん。左手人差し指をケガしたので,切り出しの研ぎは控えていましたが,お勉強材料はちゃんと入荷しています。ワザの類は毎日手を動かしていないとだんだん心許なくなってきます。やはり定期的にお勉強をして,形の崩れた刃物を修復してあげねばなりません…。という言い訳をつぶやきながら,骨董市で面白そうなものがあるとついつい買い込んでしまいます。このところの入荷で面白そうなのは,青紙の切り出しと,その下の白引きでしょうか(使い方わかりませんが…)。一番下の肥後守は,珍しく,きちんと研いであります。大事に使って刃がだいぶ減っていますが,どうしてこれを手放したんでしょうね(撮影/MWS)。 2010年7月14日
今回,能登(のとらく)で販売予定の珪藻は,能登の珪藻土から,主に大型の珪藻化石を取りだして洗浄したものです。ですから,きれいな珪藻化石が拝めます。では,珪藻土をそのまま見たらどうなっているかというと,例えば上の画像のようになります。拡大率はきのうの画像とほぼ同じです。微細な粒子が多く,低倍率では何がなんだかわかりません。総合倍率400倍程度で上手に照明して観察すれば,下の画像のように,微細な粒子の一部は珪藻の破片であることがわかります。しかし実際は珪藻の破片ばかりで,壊れていない珪藻が見当たらない状態になってしまいますので,珪藻化石を知ってもらうためのプレパラートとしては,よろしくありません。なので,大きな珪藻を数百倍に濃縮して,洗って,とってもきれいな試料をどうにかして調製し,それを標本にしています。 2010年7月13日
ライトスコープで見えるんですか? というお問い合わせをいただきましたので,さっそく,ライトスコープで撮影した画像を掲載します。上の画像はライトスコープで観察しているところで,黒い布を敷き,それに適当なスペーサーを噛ませて,その上に珪藻プレパラートを載せています。そしでプレパラートに直接,ライトを点灯したライトスコープをのっけています。ピントを合わせて覗き込むと,30倍でもくっきりと珪藻の姿が見えています。目をぴったりとくっつけて見れば,珪藻の個々の大きさや形の違いが詳しくわかります。よく見れば,大きなものならカザグルマケイソウとコアミケイソウの区別もつきます。大型珪藻を選別してありますから,観察は容易なのです。なお,上の画像では内蔵のライトを使っていますが,白LEDライトなどで,プレパラートの斜め裏側から照らすと,きのうの画像のように,より鮮明にキラキラと輝いて見えます(DF,撮影/MWS)。 2010年7月12日
今回,能登(のとらく)で販売予定の珪藻は,ライトスコープ対応製品となります。珪藻は小さくて観察がむずかしい対象と思われがちです。でも,大きな珪藻もいますので,それを選んでやれば,ルーペで見えるのです。ヒトの目は,目を凝らすと0.1mmくらいは見えます。ライトスコープは30倍の線倍率がありますから,面積では,一辺×一辺で900倍の面積倍率にもなります。これだけあれば,0.05mmの珪藻も,1.5mmの珪藻に見えるわけで,とても美しく見えます。 2010年7月11日
珪藻は,まだメディアが採り上げないマイナーな存在です。だから,ふつうの人は珪藻を知らないし,見たこともありません。これはとても良いことです。なぜなら,自分の目で直接確かめることから珪藻体験が始まるからです。webで珪藻を見たことがある方々でも,実際に顕微鏡で覗いてみると,まずその美しさに感嘆し,次に,思ったよりずっと精巧・繊細な模様に驚きます。すでに拡大されたwebの画像からは,それがどれだけ繊細なものかが伝わりません。自分の目で確かめた人だけがわかるのです。 2010年7月10日
仮説実験授業全国大会(能登)では,Jシリーズもご覧頂く予定です。珪藻は知名度が低く,学校の先生であっても,「珪藻?何それ?」という方がおおくいらっしゃいます。実際に顕微鏡で覗いたことがある方は,ほんとうに少ないのです。そこで,少ない時間で珪藻の美しさを効率よくご覧頂こうというわけです。それできょうは,上の画像のようなプレパラートを作っていました。120個の珪藻を並べ終え,封じてみると,1個だけが動いていました。テストなら99点というところですが,悔しさはそれどころではありません…。気分良く寝るためにはこれからもう一枚を完成させねば…(DF,撮影/MWS)。 2010年7月9日
能登半島にはいろいろな珪藻土を含む地層がありますが,販売予定のものは珠洲市の飯塚層と呼ばれる千数百万年前の地層です。この層は粘土鉱物を含んでいますが,珪藻化石の保存状態がよく,丁寧に精製すれば,無傷の珪藻を観察することも可能です。当サービス自慢の精製技術を投入し,1000万年以上前の珪藻化石を美麗に観察できる試料はすでに精製が完了し。マウントを待つだけになっています。上の画像は精製した珪藻試料から見つかったHyalodiscusという珪藻です。そんなに丈夫な種ではないのですが,壊れずに現代まで残っていました。暗視野で検鏡すると,宇宙から見た地球のようで素晴らしい美しさです(DF,撮影/MWS)。 2010年7月8日
今年もこちらの催しに出店することにいたしました。今年は能登半島という,当サービスにとっては素晴らしいロケーションです。というのも,能登半島は珪藻土でできている大地なのです。歩けば星の数以上の珪藻化石を踏みしめていることになります。そこで今回は,上の画像のような珪藻を豊富に含むプレパラート,『能登の珪藻化石(5枚組セット)』を会場で先行販売致します。そのまま能登名産のおみやげになり,そのまま理科実験の教材になり,そのまま珪藻のお勉強ができる(テキストが入っています)というお買い得なセットです。もちろん大会特価で提供しますので,当日はぜひミクロワールドサービスのブースに立ち寄って下さい。顕微鏡観察のデモも用意しています。なお,筆者は出向きませんのでご了承下さい(DF,撮影/MWS)。 2010年7月7日
発売以来,なかなか好評な珪藻プレパラートDDM-STDですが,このプレパラートはフルスツリア(ヒシガタケイソウ属)の標本としても有用です。上の画像に見られるような優美なフルスツリアが見られます。本種は暗視野検鏡で観察すると青色の干渉色が非常に美しい特徴があります。筆者の調べでは,対物レンズはNA=0.4の20倍対物レンズ,コンデンサは乾燥系暗視野コンデンサでNA=0.8-0.92程度を使うと,ひときわ鮮明なブルーを楽しむことができるようです(DF,撮影/MWS)。 2010年7月6日
珪藻試料の処理にはこれといった秘法がないようです。あえていえば,急がない,何度も観察する,ということでしょうか。上の画像は酸化処理をはじめて一週間が経過したサンプルです。ひじょうに濃厚な珪藻試料なので,有機物がまだ残存しています。過酸化水素水を足しては換え,足しては換えて処理しています。加熱は行いません。直射日光に当てるのはよいことです。こうして,辛抱強く,時間をかけてゆくと,珪藻を壊さずに美しい試料ができあがることがあります。できないこともあります(T_T) …(DF,撮影/MWS)。 2010年7月5日
しょうゆ瓶の底に沈殿物がありましたので検鏡してみました。NA=0.7の暗視野での検鏡ですが,とても細かい米粒状の物体が多数見えます。運動性はありません。どうやらこれは酵母のようですね。このしょうゆは生きているらしく,温かいところに保存していたものを開栓するとポン!とガスが抜けて発泡します。酵母の活動により二酸化炭素が発生し,内圧が高まるようです。この御用蔵と称する製品は筆者のお気に入りなのです(DF,撮影/MWS)。 2010年7月4日
能登半島の珪藻土を精製し,きれいな珪藻化石を取りだした試料を調製しました。これを用いて珪藻化石プレパラートの大量生産中です。最低でも今月中に数百枚規模で生産の予定です。上の画像は試作品を検鏡したものです。カザグルマケイソウ属の一種が美しい姿を見せています。日本沿岸で生成した珪藻土からは,ふつうは壊れた珪藻被殻が出てきます。しかし,この能登の試料は保存状態もよく,きれいな珪藻被殻をたくさん見ることができます(DF,撮影/MWS)。 2010年7月3日
珪藻の大型画像が好評なようなので,新しい画像をアップしました。今回はミスミケイソウ属(Trigonium)の画像です。乾燥系対物レンズ(NA=0.7)で撮像し,深度合成しています。もうちょっと上品にしたいところですが,微細構造を保ちつつきれいな階調で深度合成するのはけっこう難しく,今回はこの程度ということで。こちらからダウンロードしてください。この珪藻はMZR-02にたくさん入っています(BF,撮影/MWS)。 2010年7月2日
出現頻度の低い珪藻を探索するときはカバーグラスを使いません。スライドグラスに直接,濃厚な珪藻試料を幅広く塗りつけます。水膜の厚さは薄めにします。この条件ですとNA=0.5程度の対物レンズで検鏡できますので,数十μm程度の珪藻であれば十分見分けがつきます。高倍率で見たいときは,NA=0.55〜0.7程度で補正環のついた対物レンズを使えば,水膜の厚さによる収差をある程度補正可能です。上の画像は検鏡の様子ですが,大きな鉱物粒子に混じって珪藻が見られます。このような視野を何百と見ていると,数万個体に一個体程度の出現頻度の珪藻も見つかることがあります(oblique,撮影/MWS)。 2010年7月1日
6月中に,リサーチグレードの販売品に新たな試料を追加の予定でしたが間に合いませんでした。たいへん申し訳ございません。色々な作業が同時に進行しており,満足のいく標本に仕上げる時間が不足しました。当面,現在の販売品目を維持する方向で作業を行い,余裕ができましたら新たな試料を追加することとします。本当に済みません。上の画像は本日入荷し,応急的に珪藻分離,腐敗防止処理を施した試料です(DF,撮影/MWS)。 Copyright (C) 2010 MWS MicroWorldServices All rights reserved. (無断複製・利用を禁じます) 本ページへの無断リンクは歓迎しています(^_^)/ トップに戻る |