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MWSが顕微鏡下の世界を伝えるコーナーです。
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2010年9月30日


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珪藻画像の図版などを製作するときに,珪藻を切り抜いて並べたい場合があります。しかし画像の切り抜きはなかなか面倒な作業です。そこで,比較的奇麗なプレパラートの場合は,撮像時に切り抜き画像が得られるようにすることもあります。モノクロCCDカメラを用いて,光量と絞り具合,露出をほどよくバランスさせると,上の画像のようになり,そのまま珪藻をコピペすれば切り抜き画像になります。いつでも使える手段ではありませんが,例えば菌類の胞子を水マウントした場合などで,輪郭の情報が欲しいときなどは使える場面もあるかと思います。画像の珪藻はDDM-STDに入っているオニクサビケイソウ属の一種で,俗にディディモと呼ばれているものです。大きくて美しいのでお薦めの珪藻です(撮影/MWS)。





2010年9月29日


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珪藻の分類を光学顕微鏡で行う場合,最高度の分解能を発揮させて検鏡を行う必要があります。珪藻の分類に必要な微細構造には,100ナノメートル以下のものもあり,これは光学顕微鏡では見えません。およそ250nm以上の微細構造が分類に使われますが,それでもこのサイズを検鏡するには高い技術が要求されます。上の画像はシネドラ属に近いと思われる珪藻の唇状突起と,被殻先端部の突起(鬼のツノのように2本出ています)を写しています。ピントの差はわずかで,よくみていても見過ごすようなサイズとコントラストの構造です(撮影/MWS)。





2010年9月28日


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これはFrustulia属(ヒシガタケイソウ属)の珪藻です。数ある珪藻の中でも,筆者の好みです。全面を覆う繊細な点紋列。優美な姿形。そして特に気に入っているのは末端部の点紋列です。誰かが設計したかのように,整然と放射状に配列しています。この点紋は,よくみると一つ一つ大きさが違います。油浸でもなかなか検鏡しにくい対象ですが,大開口数の対物レンズで微細構造を観察するのはじつに楽しい作業です。この珪藻,当サービスで供給しているプレパラートでは,DDM-STDかHKZ-01に入っています(撮影/MWS)。





2010年9月27日


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河原を歩いていたら化石が落ちていました。3センチ程度の小さな化石です。小学校に上がる前から石拾いが趣味だった筆者にとっては,探す気にならなくても,それらしきものは目に飛び込んできます。この画像のようなかっちょええ化石は,河原の散歩程度では滅多に見つからないもので貴重です。黒い棒が炭化した植物のように見えます。実体顕微鏡で観察すると,確かに樹木の一部のような構造が見られ,恐竜が歩いていた頃の植物の可能性が高まりました。割れ目や組織の一部に石英が走っていて,全体的に珪質化が進んでいるようです。地表に出てくるのが一億年後だったなら,珪化木になっていたことでしょう(撮影/MWS)。





2010年9月26日


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サンプリングで立ち寄った駅で蒸気機関車を見かけました。8月に北海道で見て以来です。一年に二回もSLを見た記憶がないのでラッキーだったのかもしれません。筆者が幼少の頃に廃止になったSLが動態保存の形で生き残っているのは,他の多くのものが時代とともに消えていったことを考えると,何だか不思議な気分です。それにしてもSLは絶大な人気です。先頭部分では子どもたちが記念撮影会,車内にも親子連れがいっぱいです。発車とともに汽笛を鳴らし,車内の子どもたちがホームに向かって手を振ります。筆者が手を振り替えしたら,二秒後には車内から手を振る数が三倍に増えました(撮影/MWS)。





2010年9月25日


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きのう掲載した場所の試料を検鏡してみると,こんな具合です。ほとんどは鉱物粒子で,その隙間に珪藻がちらほらと見えるという感じです。一滴を検鏡した程度ではよくわかりませんが,大量の試料を検鏡してみると,珪藻の種類も豊富なことがわかります。こういう試料をうまく処理して,鉱物と珪藻に分けることができれば,当サービスで販売しているASK-01のような,一枚で多種類の珪藻が検鏡できるものになります。そのためには,比較的多くの試料を採取しておくことが大事です(撮影/MWS)。





2010年9月24日


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これは河川がカーブしているところに取り残されている水たまりです。大きな洪水時にしか本流とは接しませんので,時には何年間も本流とは切り放された状態になります。こうした水たまりにも珪藻はたくさんいます。見た目は泥だらけという感じで,実際にも泥ばかりなのですが,そこにかなり多くの種類の珪藻が生活しています。本流から切り放された時間経過によって種構成も変化することが多いようです(撮影/MWS)。





2010年9月23日


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キラキラと光る小片を顕微鏡で覗いたのが上の画像です。4倍対物レンズを用いての撮影ですが,目でもキラキラ確認できるだけあって,さすがに大きな群体です。この種の珪藻は分類が難しく,群体を見ただけでは種まではわかりません。光学顕微鏡で最低でも油浸,できれば電子顕微鏡を用いて観察しないと分類できないことが多くなってきています。(撮影/MWS)。





2010年9月22日


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21日も埼玉県内(秩父市内,荒川)でサンプリングでした。真夏と何ら変わらない気温と日射しで,路上温度は35℃くらいはあったでしょうか。河川敷まで降りる場所が見つからず,炎天下の中を30分以上歩く羽目になりました。9月も後半というのに,歩いているだけで倒れるかもしれないという陽気には勘弁してほしいものです。昨日のサンプリング地点から数十キロ上流に当たりますが,ここまでくると珪藻が増えてきます。大型の付着珪藻がたくさんいるようで,サンプル採取中にも容器の中でキラキラと光る小片の存在がわかりました(撮影/MWS)。





2010年9月21日


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20日も埼玉県内(寄居,荒川)でサンプリングでした。曇り空で陽射しも柔らかく,川面を見ながらの昼食に和みました。目の前をアユが泳いでいて苔を喰んでいましたが,水温の割には小さな魚が多いように見えました。夏が暑すぎて藻類生産が落ちたのかもしれません。珪藻を採取してみましたが,付着珪藻は思いのほか少なく,流水性の珪藻を集めることはできませんでした。この現場は17年振りの訪問でしたが,河川敷には大きな変化もなく,若かった当時,ここで水切り(stone skipping)を延々とやっていたことが懐かしく思い出されました(撮影/MWS)。





2010年9月20日


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19日は埼玉県内(川越,入間川)でサンプリングでした。真夏の陽気で暑い上に,水面まで近づける場所が少なくて苦労しました。数日前に局地的な豪雨があったので覚悟はしていましたが,付着珪藻は少なく,堆積した泥が石を覆っていました。ダメ元で採取して持ち帰りましたが,ほとんどが砂粒で,たまにスリレラや小型のニッチアなどが混じっている程度の試料でした。何も収穫がない,というのも良い勉強です(撮影/MWS)。





2010年9月19日


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きのう掲載した試料のなかには,巨大なCymbella(クチビルケイソウ属)も入っていました。河口域のサンプルで大きなキンベラをよく見かけるのですが,どこにいるのだろうかと思っていました。こんな上流にいるのですね。粘液質の柄にしっかりとくっついて,美しい群体を形成しています。このお陰で,少々の流れでは剥離せずに増殖できるようです(撮影/MWS)。





2010年9月18日


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各地で珪藻サンプリングを続けていても,それほど珍しい試料が採取できるわけではありません。たいていは,どこかで見たような珪藻ばかりが入っているものです。しかしたまには,おおっ!と思うような試料に行き当たることもあります。上の画像は大月付近の桂川で採取した試料の一部ですが,かなり純度の高いGomphoneis(クサビフケネイソウ属)に見えます。この珪藻は河川上流域の試料中にはちらほら見られるので珍しいものではないと思いますが,大量にまとまって見たのは初めてです。処理して,きれいなプレパラートに仕上げたいものです(撮影/MWS)。





2010年9月17日


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サンプリングの移動時に富士急行線に乗車しましたが,思いがけずも富士登山電車が(フジサン特急(もと国鉄)165系と一緒に)やってきました。この電車は,確かJR九州の有明(787系)や103系-1500番台(内装)のデザインを手がけた人(水戸岡鋭治)のアイデアにより生まれたもののはずです。さっそく乗車してみると,JR九州の特急に乗っているかのような,木調の車内です。窓のブラインドには,なんと簾が巻いてあります。セミクロスシートには木の折りたたみテーブルがあり,窓のスペースにはタモ板?の細いテーブルが設置されていてペットボトルや缶ジュース用の凹みまでついています(883系か?)。車両の中央部には,むかしの新幹線ビュッフェを思い出すような窓に向かって座る席があり,その窓はまるで富士山のためのフォトフレームになっているかのようにデザインされています。

途中,雲がかかった富士山がわずかなあいだ,窓に収まります。客室乗務員がきめ細やかなサービスを展開し,富士登山電車の金太郎飴とカラー刷りのパンフレットを頂戴したのには恐縮しました。画像4枚目は手持ちの飲み水,貰った飴と,富士登山電車に備え付けのノートですが,電車の中で撮影したものとは思えません。小学生,大学生のカップル,観光で立ち寄った方,高速バスの手配ミスで偶々乗り合わせた方々が,この電車にいかに満足したか,楽しかったのか,息も弾むような筆致でノートに綴っています。

筆者は仕事で乗ったわけで,その意味では観光向けのサービスが少々疎ましいと思わなくもありませんでしたが,不思議なことに,下車しても何だか,すがすがしいのです。この車両は筆者が小学校に上がる前によくみていた鉄道図鑑に載っていた最新車両,京王5000系です。乗車したみんなも喜んでいるのです。車齢30年を越える189系を塗装と座席だけ換えてサービスと唄う東日本の大企業と,同じく古い車両を線形も考慮して内装と乗務員によるサービスを徹底した地方企業,サービスのあり方について考えさせられました(撮影/MWS)。





2010年9月16日


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サンプリング現場で,どうしても検鏡したいケースがあります。そんなときに活躍するのが簡易顕微鏡です。ふつうの正立型も使いますが,荷物を少なくしたいときには携帯顕微鏡を選びます。この顕微鏡(携帯顕微鏡H型)は倒立型の構成で,カバーグラスを対物レンズ側に向けて使います。そのため,スライドグラス中心部をくり抜き,そこにカバーグラスを接着した専用のチャンバーを使います。チャンバーに数滴の試料水を垂らして水面をほぼ平面にすれば,そのまま簡易検鏡が可能です。この現場でもそのように検鏡しました。顕微鏡を取りだして三脚に装着し,試料をセットして40x,100x,400xで検鏡し,チャンバを洗って収納し,顕微鏡を仕舞い込むまで約5分です。画像の携帯顕微鏡H型(日本光学製,当時)は中古品でも滅多に入手できないものですが,現在はダイコーサイエンス株式会社から本格的な携帯顕微鏡が販売されていますので,それを選ぶのも一つの選択かと思います(撮影/MWS)。





2010年9月15日


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富士吉田駅から大月まで戻って再びサンプリングを行いました。ここでも,川原に降りるのは一苦労です。コンクリートで堤防を強化(崩落防止)するのは良いことだと思いますが,水辺のアクセス確保も重要なことを忘れないで欲しいものです。川で遊んだこともない人々が増えてしまえば,河川環境の維持に熱心な人がそれだけ減ることに結びつくかも知れません。この現場では,生活排水や農業用水の流入があるものの,まだ水質は良好で,楽しく遊べる状態を保っています。下の画像でわかるように,石には珪藻がたっぷりと生えています(撮影/MWS)。





2010年9月14日


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ここは富士吉田駅から歩いて一時間くらいの河畔です。増水はそれほどでもないだろうという予想はけっこう当たっていて,水草やカヤの具合から,河川の増水は平常推移+20センチメートル程度に見えました。これならサンプリングOKです。が,川に降りる場所がなくて困りました。結局,急斜面をヤブ漕ぎ的に下り,川の中に入ってのサンプリングとなりました。水温は低く,足がしびれます。まるで春先の河川です。目の前には悠然と魚が泳いでいます(撮影/MWS)。





2010年9月13日


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12日は山梨県方面に珪藻採取に出かけました。採取予定日に台風が来てしまったため,出直しのサンプリングです。まずは富士山麓,それから少し下ってきて採集の計画です。台風通過時は,富士吉田方面では時間雨量が100ミリを越えたところもあったと報道されていました。通常なら珪藻などすべて流されているはずです。しかし筆者は雨レーダーをずっと睨んでいたので,報道されていた豪雨は狭い範囲の局地的なものと感じていました。それで現場に出向いてみたわけです。天気も良く,車窓から見る富士山や三つ峠が素敵でした(撮影/MWS)。





2010年9月12日


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この珪藻はカザグルマケイソウ属の一種でActinoptychus splendensではないかと思います。この珪藻をたくさん入手したいのですが,よい試料に巡り会えていません。相模湾にいることはわかっていますが,まとまった数が出現することは珍しく,珪藻の山をかきわけてやっと見つかる程度です。0.1%程度の濃度で含まれていれば万歳三唱なのですが,それは無い物ねだりなのかもしれません。。そうわかっていても,この美しさをぜひお届けしたいのです(撮影/MWS)。





2010年9月11日


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きのう光源のサイズと書きましたが,これは照明器の発光している部分の面積のことを指します。上の画像に例をあげてありますが,左はLEDが敷きつめられていて直径31mmの円内が光ります。右は1個のLEDにコリメータレンズで22mmの円内が発光します。もちろん,左側の方が光源サイズが大きいということになります。左側のLEDライトを簡易顕微鏡の凹面鏡に近づけて使えば,右側のものよりも,よい照明(対物レンズの開口数を生かした照明)ができます。どちらのライトを使うときでも,このままだと眩しすぎる上に照明ムラがありますので,拡散板を貼り付けて照明ムラを取り除きつつ減光します。減光が足りなければグレーの塩ビ板や,乳白色のビニールシートなどを使って適当な明るさに調節します(撮影/MWS)。





2010年9月10日


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簡易顕微鏡は小型軽量なので,ちょっとした用途や持ち運びに便利です。筆者の常用機材は大型で重い顕微鏡ですが,試料処理の確認や外出先で実演するときなどは画像のような小型顕微鏡もよく使います。このタイプの顕微鏡で良い像を得るには,明るい曇天の空をミラーで採光するのがベストですが,そのような条件で検鏡することは希です。人工光源で照明を行うには,なるべく発光面積の大きな光源を用いて,それをミラーに近づけると良い像になります。発光面積の小さな光源や,面積が大きくても遠くにある光源を使うと,コンデンサ絞りを一杯に絞り込んだような照明になってしまい,きれいな像が得られません。ミラーで採光する顕微鏡では,光源のサイズ・距離はとても重要なのです(撮影/MWS)。





2010年9月9日


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このイケメン珪藻はきのう掲載するはずだったのです。一昨日の画像と比較すると明らかに形態が異なります。お顔のシワシワも違いますし,色も違います。この珪藻は油浸で見える小さな穴が一面にあいているのですが,そのピッチが異なるようで,一昨日の珪藻では青い干渉色が見えています。見比べるといろいろなところに違いがあって面白いですが,さて,分類するにはどこを見れば良いのでしょうか。Auliscusに関する文献を持ち合わせていないので謎です(撮影/MWS)。





2010年9月8日


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台風が近づいているので,急きょ北関東方面にサンプリングに出向きました。夏の間に増殖した珪藻が欲しいので,台風が来ては困るのです。きょうも相変わらず焼けるような暑さで,都心を脱出した甲斐もなく,炎天下の中でわずかな時間サンプリングを行いました。見たところ,川の石は火山灰などの鉱物粒子で覆われていて,珪藻は少ないようです(撮影/MWS)。





2010年9月7日


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久しぶりにイケメン珪藻を検鏡しました。Auliscus属の珪藻ですが,文献によればいろいろ細かい種に分類できるようです。この珪藻は,濃密な群体をとらえることができていないので,検鏡する場合は被殻を一個一個並べて封じます。今回は同じ地点から採取した4個体を並べましたが,上の画像はその一つです。いつみてもかわいらしいですね(撮影/MWS)。





2010年9月6日


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病気をきっかけに体質が変化するのはよくある話ですが,筆者も帯状疱疹を罹患してから体質が変化した気がします。これまで一度もなったことがない口唇ヘルペスが顔を出し始めました。最初はすぐに引っ込んだのですが,こんどは続いて自家感作性皮膚炎が出てきました。それの治療のためにステロイド(セレスタミン)を飲んだところ,引っ込んだはずの口唇ヘルペスが唇全体に出てきました。恐ろしや。こういうときはチャンスなので,ウイルスを含むと思われる膿を採取してプレパラートを作り検鏡します。口唇ヘルペスの原因ウイルスはHSV-1とされており,約100〜150nmのサイズとされています。これならば油浸暗視野で見えるはずですが,今回は帯状疱疹ウイルス(VZV)ほどはっきりしたイメージが得られませんでした。この中に写っている小さめの顆粒が100nmクラスである可能性はありますが,ほかのサイズの顆粒も混在しており,見分けがつきません(撮影/MWS)。

追記:クスリの効き方からみて,どうも口唇ヘルペスではなかったような気がします。何だったのかは分かりません。





2010年9月5日


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顕微鏡研修会からそろそろ一ヶ月が経とうかという頃です。講義の記憶もだんだん薄れてきます。実習で行った顕微鏡の操作も復習しなければ忘れてしまいます。時間を作って顕微鏡を覗き,検鏡作業と光学理論を結びつける訓練を続ければ,研修会で学んだ内容も身に付いてくることと思います。研修会というのはきっかけであり,本当のお勉強はこれから始まるといっても過言ではありません。まずは部屋を掃除して,顕微鏡の外部清掃を行い,所有の機材をリストアップして機種別の管理を徹底するところから始めるとよいでしょう。あわせて,「顕微鏡の使い方」や「生物顕微鏡の基礎」などの名著を,顕微鏡を前にしながら一つ一つ確かめていくのも良いことです。筆者は受講生のレベルアップを狙って仕事を引き受けたわけでのすので,"その後どうなったか"が気になって仕方ありません(撮影/MWS)。





2010年9月4日


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珪藻被殻にも偏光性があるという例は,縦溝で顕著です。珪藻には縦に溝が走っている種が多くいて,これらの種は,この溝から粘液を出して器物につかまり,運動性を得ていると考えられています。この縦溝がスリットであることは,切片の電子顕微鏡画像で証明されています。上の画像はCraticulaという珪藻を偏光顕微鏡(クロスニコル)で観察した例ですが,縦溝が偏光性を持つということが明らかです。このような例は他の縦溝を持つ種でも確認できます(撮影/MWS)。





2010年9月3日


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珪藻の被殻は非晶質の含水ケイ酸を成分としていますので,その観点からは偏光性のない材質といえます。そこで一般的には,珪藻に偏光性がないと信じられているふしがあります。しかしながら偏光顕微鏡で注意深く珪藻を観察すると,偏光性のある珪藻が少なからず見つかります。きょうの画像はMZR-02に入っているクモノスケイソウの中心部ですが,明視野ではおなじみの放射状模様が見えます。これを簡易偏光法(自作)で観察すると,放射模様が光っている部分と消光している部分に分かれます。特定の部分に注目して,ステージを回転させて観察すると,45度ごとに光ったり消光したりします。偏光性がある証拠です。この現象は珪藻被殻の構造により生じる構造複屈折の一種と考えられます。構造複屈折にはいろいろあるのですが,たぶん,クモノスケイソウの中心部の場合は,スリット偏光なのではないかと想像しています。顕微鏡下で観察されるこのスリットは,たぶんもっと細い隙間があって,そこを通過した光が偏光になっているのではないでしょうか(撮影/MWS)。





2010年9月2日


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これも薄い被殻をもった珪藻で,Ditylumの仲間です。この被殻はひじょうに薄く,明視野ではほとんど見えないほどで,暗視野でも輝度を上げないとよく見えません。高い開口数の対物レンズで暗視野検鏡を行うと,被殻が青く輝き,うろこのような模様が見えてきます。このうろこ模様は実際に存在する構造です。この珪藻もSKT-01に入っていますが,微細構造の観察は非常に難しいので,テクニックを磨くためのテストプレートとして適当です(DF,撮影/MWS)。





2010年9月1日


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当サービスで販売している珪藻プレパラートの一部には,きわめて薄い被殻をもった珪藻が入っています。代表的なものがSKT-01やKMR-01に少量含まれる(入っていないこともあります),リゾソレニアの仲間です。上の画像がその一例ですが,明視野法ではコントラストが低く,うっかりすると見逃してしまうほどです。暗視野法に切り替えて強力な照明を施すと,被殻が青く輝き鱗片状構造が見えてきます。このような薄い被殻に存在する微細構造を可視化するには非常に高い技術を要しますので,練習用の試料としてはよい素材となります。筆者もこの珪藻を時々検鏡して,テクニックの確認や装置のチェックをしています(DF,撮影/MWS)。





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