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ミクロワールドサービスが顕微鏡の世界を伝えるコーナーです。
日々の業務メモやちょっとした記事もここに記します


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2013年12月31日


ps

本年最後の標本は自分用に製作しました。2013年に供給可能になった珪藻のうち,淡水産のものを約30種ほど一列に並べました。運動でいえば整理体操のような,軽くからだをほぐす感じの製作です。「お客様にみてもらう」というプレッシャーがないだけで,こんなにもラクに製作できるものかとしみじみしました(*1)。スライドグラスには多少の傷,カバーグラスにも標本の真上に小さな傷,珪藻は割れていたり,傾いていたりしています。しかし自家用ですし,その程度の問題は,美観的にはよくないですが,油浸の高解像検鏡には影響ありません。ですから実用上は全く問題のないもの,という程度のグレードで製作したものになります。JシリーズでいえばB品ということになりましょうか。年明けは,これを検鏡して,休みたいと思います。

皆様,本年も大変お世話になりました。いろいろなことがありましたが,終わってみれば充実した一年だったようにも思います。これからも珪藻とともに走って参りますので,どうぞよろしくお願いいたします(画像/MWS)。



*1 そうは言っても,猛烈に難しい作業であることには変わりありません。。プレッシャーがないと気楽にできるということです。




2013年12月30日


ps

当サービスは,年内は休まず営業しております。在庫品なら即日発送できますので,お正月に顕微鏡を楽しみたい方はどうぞ。年明けは1/1〜1/6までお休みをいただきます。ご注文メール等はいつでも受け付けております。但し,対応は時間があるときになります。在庫品の発送は原則7日からですが,こちらも時間があればお正月でも対応いたします。よろしくお願いいたします(画像/MWS)。








2013年12月29日


ps

こちらは小型の淡水珪藻ばかりを集めたもの。長さも数十マイクロメートル止まりなら,幅は10マイクロメートル以下のものもあって,作るのは難しいですね。もっと難しいのは,拾い集めておくことかもしれません。フリーハンドで拾い集めますから,数マイクロメートル程度の器用さで珪藻を拾い上げなければなりません。そしてさらに困難なのは,こういった小型の珪藻を,鉱物等の付着がなく,きれいにほぐれるほどに洗うことです。これらの諸点に関して,筆者もまだまだ未熟だと思っていて,技術を磨かねばと自分に言い聞かせています(画像/MWS)。








2013年12月28日


ps

Jシリーズは完成すると,どれも愛着がわいて手放したくない気持ちになります。だからこそ価値があるのかもしれませんが…。今期製作分でも思い出深いものが何枚もあります。きょうの画像がその一つで,小型の珪藻ばかりを集めてまとめたものです。作るのは大変ですし,小さいので,低倍率でみるとちっさな標本,という感じなのです。しかし倍率を上げてみると感動の眺めです。きょうの画像はNA=0.4の20倍対物レンズを用いて,NA=0.8-0.95の乾燥系暗視野コンデンサで照明したものです。このくらいの倍率になると,珪藻の微細構造が見え始めるので,精巧さのある眺めになるような気がしています(画像/MWS)。








2013年12月27日


ps

追加製作が続いています。きょうの画像はその一枚で,究極の一枚,といえるかもしれない宝石デザインです。多種類系も難しいのですが,大きさを揃えて組み上げる宝石デザインは,細かいところにこだわり始めると,とてつもない困難が断崖絶壁のように立ちはだかるのです(画像/MWS)。








2013年12月26日


ps

今期製作分のJシリーズは残り少なくなってしまいました。まだ残っているものを見やすいように整理しましたので,

こちら

をご覧ください。在庫状況の欄から,販売中のプレパラートに飛べるようにしてあります(画像/MWS)。









2013年12月25日


ps

Jシリーズはそろそろ皆様のお手元に届き始めている頃かと思います。筆者の手を離れた珪藻たちは行く先々で精巧な自然の驚異をみせてくれることでしょう。そこで心配なのが,プレパラートの汚れです。高輝度の光源を用いて暗視野で検鏡するときは,スライドグラスやカバーグラスにどんなに小さなホコリがついていても輝く点となって見えてしまいます。ピント面になくても,バックを明るくしてしまいます。そこで出荷時には全品,一つのチリもないように清拭しています。手順は次のような感じです

1)実体顕微鏡に高輝度LEDを使い標本面を検査
2)カバーグラス上に存在する粒子を毛先で一つ一つ除去
3)スライドグラス側を精製水とキムワイプで清拭
4)スライドグラス側面を3)のキムワイプで清拭
5)カバーグラス面をWhatmanレンズペーパーで清拭
6)スライドグラス側標本面をWhatmanレンズペーパーで清拭
7)実体顕微鏡に高輝度LEDで標本面を検査
8)問題なければ直ちにケースに収納
9)問題があった場合は溶剤拭き

通常のご家庭等では,この時期,暖房やエアコンがついていると思います。人の出入りもあり,また室内を人が歩いているかと思います。そういった条件では,数十秒以内に標本面に何らかのチリがつくでしょう。そしてそれは時間とともに増えていきます。ですので,標本のメンテナンス技術は,ユーザーの方々にとっても欠かせないものとなります。

きょうの画像はWhatmanレンズペーパーです。ひじょうに高価な紙(ペーパー)なのですが,毛羽立ちはほぼゼロで,信頼性の高い拭きができます。但し使い方も難しく,紙を汚染しないように脱脂したピンセットで取り扱います。開封するときもレンズペーパと接する部分は決して手で触れてはいけません。筆者はこのペーパーを洗浄したステンレスのハサミで切って,三倍にして使っています。カバーグラスの拭きなどでは小面積ですから,一枚まるまる使ってしまうのはぜいたくというものです(画像/MWS)。









2013年12月24日


ps

今期製作分のJシリーズにつきましては,22日の夜20時00分01秒頃に掲示できたと思うのですが,なんとその1分26秒後から注文が入り,以後2分50秒,4分10秒,6分49秒と続きました。多種類系の標本・北海道の珪藻・処分品等は掲示してから1時間20分ほどで,ほとんど売れてしまいました。筆者が,どれだけ皆様をヤキモキさせてしまったかと思うと深く詫びるしかありません。お待たせし過ぎてすみませんでした。そして,これだけ多くの皆様からご支持をいただいていると思うと,心より感謝する以外にありません。ここまで育てて下さってありがとうございます。

あとは,めだった ところでは宝石デザイン系とツリーが二つ残っています。どれも,宇宙のどこに出しても恥ずかしくない最高品質のものですので,皆様のお手元にお届けできることを楽しみにしています。特にツリーは,これほど完成度の高いものはまず入手できません(画像/MWS)。








2013年12月23日


ps

今期製作分のJシリーズをアップしましたので,

こちら

をご覧ください(画像/MWS)。








2013年12月22日


ps

今期製作分のJシリーズは,22日の夜20時頃に掲示の予定ですので,ご覧いただけますと幸いです。今回は約50枚の販売となる予定です。今回製作分は,2月頃から準備をしていまして,春製作分,夏製作分,秋製作分のものとなっています。3月に腕をおかしくして,5月に首と背骨をおかしくした関係で,夏頃の販売は見合わせて,年末の販売に集中することとしました。多種類系に重点を置いて製作しましたので,一人でも多くの方に,珪藻の形態がもつ多様性,不思議さが伝わればと思っています。画像は春に製作したもので,これを作って指がおかしくなってしまったものです(画像/MWS)。








2013年12月21日(2)


ps

プレパラートをどのように掲示するべきか,いつも悩むのですが,今期製作分のJシリーズは,価格順ではなく,次のクラス分けとしました。

1 処分品・テスト封入品
2 ナマコ骨片・偏光顕微鏡用
3 入門用に最適
4 プレウロシグマ破片
5 北海道の珪藻 純度100%
6 宝石デザイン系
7 多種類系・円形デザイン
8 多種類系・長方形デザイン
9 珪藻クリスマスツリー

とにかくたくさんの種が並んでいるのが欲しい場合は7・8をご覧になると早いです。低価格品は1・3・4辺りが狙い目です。コレクション的な価値としては6・9辺りがよいかもしれません。

今回は,ほぼ同じデザインのものも作りましたので,○○か△△のどちらか一枚,といった注文も可能です。入手の確率が高くなります。

なお掲載画像は,読み込み速度を考慮して,かなり圧縮してあります。また初級ユーザー様にも参考になるように,プランアクロマートレベルで撮影したものも多いです。掲載画像が甘い写りでも,プレパラートはクリアに見えますのでご安心ください(画像/MWS)。








2013年12月21日


ps

珪藻クリスマスツリーを掲示いたしました。

こちら

から,暗視野に浮かび上がるツリーをご覧ください(画像/MWS)。








2013年12月20日


ps

Jシリーズを購入しようか迷っている方もおられるかもしれません。そういった方は,仲間でJシリーズを持っている人に見せてもらうのが一番なのですが,なかなかそうもいかないでしょう。しかしパソコンの画面ではとうてい,質感は伝わりませんので,価値がわかりません。そこでテキストでJシリーズの価値について書いてみましょう。

まず製品の寿命ですが,通常市販されている「永久プレパラート」なるものが,短いもので数年,長くても十数年で劣化するものも多い中で,Jシリーズの寿命は最低50年以上を想定しています。「最低」ですから,100年以上品質に変化がないことも十分に想定されます。ですから製品にキズさえつけなければ,その価値は不変で,いつまでも美しく見えます。

そして肝心の中身ですが,「これ以上クリアに封入するのはムリ」という限界ぎりぎりのところでいつも戦っています。可能な限りキレイにした珪藻を,可能な限り精製した封入剤と,可能な限りに透明に磨いたスライドグラス,究極の拭き技術によりすべてのチリを排除したカバーグラスを用いて,クリーンな環境下で封入しています。

したがってJシリーズは,どこまでも透明な視界にくっきりと美麗な珪藻が浮かび上がる,という点に関しては世界一の標本であることに絶対の自信を持っております。ヨーロッパを中心に流通しているこの種の標本とぜひ,見比べてみてください。位相差でも微分干渉でも暗視野でも,バックグラウンドのきれいさに関しては他にまねのできないレベルに仕上げてあります。

Jシリーズを入手して,ひとたび暗視野で検鏡すれば,そのすばらしい世界が焼き付いて,一生忘れない経験となること請け合いです。展示会などでも,珪藻のことなど,名前程度しか知らない方々が,数ある展示をさしおいて,一番感動したといって帰ります。その感動は,一点の曇りもない封入剤に,珪藻そのものが浮かび上がることにより珪藻の造形が際だつからだと考えます。

どこまでも透明な視界に,忽然と姿を現す珪藻,それがJシリーズの価値なのです。22日(日曜日),20時頃に今期製作分をアップいたします(画像/MWS)。



*1 20日は予定通りに,21時頃に,ツリーを掲示できる見込みです。お楽しみに。




2013年12月19日


ps

パソコントラブルによって作業に遅れが生じております。現在も作業中でありますが,準備が間に合えば,珪藻クリスマスツリーのみ,20日(金曜日)の夜21時頃に掲示したいと思います。もちろん購入も可能です。今回は3基製作しました。精巧な作りと迫力,そして暗視野時の発色を考慮して,すべてのツリーで100倍・視野数20で全景が見られるようにしました。このためデザイン全般を見直して,そのための材料を集めています。ひじょうに手間がかかったもので,まず入手は不可能なレベルに仕上げてあります。購入予定のない方も,画像だけでも楽しんでいただければと思います(画像/MWS)。








2013年12月18日


ps

今回から供給可能になった珪藻の一つにナビキュラ(属)があります。和名はフナガタケイソウ(属)で,どこにでもいる普遍的な種なのですが,質のよいナビキュラを大量に入手して,さらに鉱物と分離することに成功したのは今年に入ってからです。試料は2010年夏に富士吉田で調査を行ったときに採取したもので,長い時間をかけてきれいにしました。画像の珪藻がその一つです。ナビキュラにしては立派な種で,油浸検鏡で見応えがあります。きょうの画像は制作中の製品を撮影したものですから油浸ではありません。乾燥系の対物によるゴマカシの絵ですが,微細構造(縦条線)が見えています。このほかにも,シネドラ属,ゴムフォネマ属,コッコネイス属などで新たに供給可能な種が用意できていて,多種類プレートに入れています(画像/MWS)。








2013年12月17日


ps

Jシリーズの珪藻は大きいものが多いですね,というご意見を頂戴することがあります。確かにその通りで,大きくて見栄えのするものを選んで並べているのが実際のところです。小型の珪藻は数を並べないと見栄えがしませんし,拾い集めるのも飛躍的に困難になるので,一部の種を除いては挑戦してきませんでした。しかし今回販売分では,主に淡水珪藻の小型種を入れられるようになっています。お客様からのご意見はなるべく活かすようにしたいと考えています(画像/MWS)。








2013年12月16日


ps

画像整理の作業中に手を休めた瞬間,音もなく画面が乱れHDDにアクセスしなくなりました。忙しさを極めているときに決まってこのようなことが起こります。再起動はできますが,数分で再びフリーズします。本体が暖まると停止するようで,熱により接触不良が生じるようです。当サービスはつねにバックアップを用意していますが,先々月にそのパソコンが先に故障したというタイミングで,仕事的には最悪の労働量になりました。すぐに代替機を買い求めて仕事用のソフトなどをひたすらインストールしています。こういった事故は当然起こるので,仕事用パソコンの構築手順書は作成してあります。そのメモ書きと,一緒に保管してあるソフトのセットのお陰で作業時間が大幅に短縮できたのがせめてもの幸いです。しかし気分はギョロメケイソウといった感じです…(画像/MWS)。








2013年12月15日


ps

なかの良い二人は,きょうこの日を迎えられたことを,手を取り合って喜び合うのでした。気のせいか,目には涙を浮かべているようにも見え,お互いをしっかりと見つめ合っています(画像/MWS)。








2013年12月14日


ps

きのう珪藻プレパラートJシリーズは,12月22日(日曜日)の夜に販売とのアナウンスをしたところですが,12月24日までにお届けしたい珪藻クリスマスツリーに限っては,準備が早く終われば,先行して販売することも考えています。本ページでご案内いたしますので,どうか毎日チェックして頂きたく,よろしくお願いいたします(画像/MWS)。








2013年12月13日


ps

珪藻プレパラートJシリーズは,12月22日(日曜日)の夜に販売の予定と致しました。詳しい予定は後日にも本ページでアナウンスいたします。現在,全力で準備をしております。お待たせしてしまいましたが,クリスマスも近い日曜日の夕べに,珪藻プレパラートをよろしくお願いいたします(画像/MWS)。








2013年12月12日


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色の出る珪藻,アクチノキクルスもまだ在庫がありますので今回も供給できます。多種類プレートに入れるのはもちろん,この種を多用したスライドも製作しています。明視野でNA=0.25以下,コンデンサ開放では白い珪藻が,コンデンサを絞るにしたがって鮮明なブルーに発色する様子は言葉にできないものがあります。干渉が起きていることは間違いないですが,これほど鮮やかに発色するのは不思議で,チョウの羽のように,何らかのサインとしての意味があるのかと思わされます。この珪藻,もちろん,染色もなにもしていません。透明な被殻です。でも,入射光をある開口数で入れて,ある開口数の対物レンズで観察すると,鮮やかに色づくのです。偶然ではありません。きまった種を選べば,色は多少変化がありますが必ず発色するのです(画像/MWS)。








2013年12月11日


ps

多種類を整然と並べた標本はいつも人気の高いものですが,これは準備が並大抵ではなく,そしてそれ以上に製作操作がしんどいです。人間の目は角度に敏感らしくて,コンマ数度も傾いていればバランスの崩れを感じます。それで珪藻を並べるときもなるべく見た目がおかしくないようにするのですが,珪藻は外界に向かって凸面になっているものがあり,これらは揃えようとしてもクルクル回るのです。それを何とか微妙な操作で並べていくわけですが,長時間の緊張状態が続き,作業が終わると口もきけないほど疲れて,体重も減るのです。羽生善治さんが,一局終えると3キログラムくらい体重が減る,と言っていましたが気持ちがわかるような気がします。。

そういった大変さはあるのですが,作らないわけにはいきません。ここに乗っている珪藻は各地から集めたサンプルを処理して,一つ一つ拾い集めた宝物です。それを一つの基板に載せる作業は,いわば筆者の仕事の集大成的な意味があるのです(画像/MWS)。








2013年12月10日


ps

Jシリーズでは無傷の珪藻を並べることを基本にしていますが,処理したサンプル中には大量の欠けた珪藻が入っています。大形珪藻などでは,これがじつにもったいなくて,微細構造の美しい種や,暗視野で色がきれいな種は並べることもあります。今回もそういったものをいくつか製作しています。画像は北の海に漂っていたコスキノディスクス(コアミケイソウ)とトリケラチウムの割れた被殻を並べたものです。非常に大形の珪藻なので,視野一杯に広がる眺めになります(画像/MWS)。








2013年12月9日


ps

最近数を揃えることに成功した珪藻の一つがコレです。見たことのない奇異な格好です。同じサンプルにはトリゴニウムと思われる珪藻が大量に入っていて,微細構造の形態的特徴はそっくりです。とするとコイツは,トリゴニウムの双極型ということになるのだろうと想像しています。トリゴニウムやトリケラチウムといった「三角形」の珪藻は,不思議なことに四角形や五角形にもなるのです。しかし双極型になるのは聞いたことがなく,資料もみたことがありません。。この珪藻,北海道・標津方面で水揚げされたホタテの貝殻についていたものです。大先生からホタテを頂戴し,その大きなホタテについていた海藻を丁寧にはがして,そこについていた珪藻を分離して処理したのです(画像/MWS)。








2013年12月8日


ps

朝からきわめて繊細な作業に取り組んでいたところ昼過ぎには疲労困憊してしまい,腕とクビのリハビリをかねて,夕方からミネラル補給にでかけることにしました。なんでも東京に居ながらにしてミネラルを補給できるショーが近所で開催されているのです。日も傾いた頃に運動がてら徒歩で出かけて,押すな押すなの大盛況のなかを,補給すべきミネラルを探しながら歩きました。収穫の一部は画像の通りです。いつも探しているオプチカルカルサイトが年々減っていて,もはや入手困難と言ってもいいくらいになっていました。ううむ(画像/MWS)。



*1 東京ミネラルショー(池袋)は月曜日までの開催です。一度にこれだけの店舗をみて回れるのはココくらいなので,行ける人は急げ急げ。




2013年12月7日


ps

今期販売分のJシリーズでは,淡水産,海産ともに少数ながら新しい種を追加できる予定です。また,海産珪藻では,これまで供給していた種でも,被殻に濁りが発生していたものがクリヤーな状態で封入可能になるなど,技術的な改良も進んでいます。気泡が抜けなかったり,被殻が濁ったりしていると気分もよくないのですが,これらがすっきりと透明に封入されていると,筆者的には,種数が増えたような感覚です。うれしいのです。画像はきれいに封じられたプレウロシグマの巨大な被殻とトリケラチウムの四角型です(画像/MWS)。








2013年12月6日


ps

きのう何の説明もなく「非沸騰蒸留水」と書きました。本ページをごらんの方々には釈迦に説法の気もしますが,これについて簡単に説明してみます。水には純度や精製法や用法に応じていろいろな種類(=名前)があって,目的に応じて使い分けられています。工業用水,農業用水,上水(水道水),下水は誰でも知っています。純粋な水になってくると,精製水,イオン交換水,脱イオン水,蒸留水,ミリQ水,純水,超純水,蒸留水,石英二段蒸留水,非沸騰蒸留水,石英二段非沸騰蒸留水などなど,本当にいろんな種類があるのです。どれがいちばんきれいか,というのは一概に言えません。目的に応じた「きれいさ」があって,微量金属分析用,半導体洗浄用といった目的に応じて使い分けるのです。珪藻洗浄用の水は,蒸発残留物が限りなくゼロに近いことが望ましいので,一般的には純度が高いとされる脱イオン水やミリQ水は不適と判断しています。蒸留水にも沸騰蒸留と非沸騰蒸留があって,後者は原水の飛沫が入らないので汚染の少ない水を得られるとされています。それで筆者は,市販の精製水を原水として非沸騰蒸留水を得て,それで珪藻を洗うことにしたのです。こういったことは化学屋さんが得意とする分野かと思います。筆者も若かりし頃は化学屋さんをやっていたので,こういったことは自然に思いつくわけです(画像/MWS)。








2013年12月5日


ps

Jシリーズに使う珪藻は完璧に洗い上げて乾燥させなければならないのですが,きれいに洗うのは良いとしても,「乾燥」が問題です。珪藻被殻の洗浄は水溶液中で行っていますので,最後は精製水に置換して乾燥させる方法を採用しています。しかしこの「精製水」というのが,蒸発残留物が多くて,実用上問題があります。どれほどきれいに洗った被殻でも,最後の乾燥の工程で水中の蒸発残留物にやられたらお仕舞いです。珪藻の被殻にあいている穴ぼこはナノスケールで,乾燥時に析出した塩類でふさがってしまいます。穴がふさがれば封入剤は入らなくなるので,珪藻被殻に気泡が残ることになります。この現象はコスキノディスクス,トリケラチウム,トリゴニウム,プレウロシグマで特に起こりやすいのです。これらの珪藻はメジャーな奴らですから,大変困るのです。それで今月から珪藻処理に非沸騰蒸留水を導入することにしました。さて,効果はあるのでしょうか(画像/MWS)。



*1 またそーんな面倒なことを…と思ったアナタ,それは違います。蒸発残留物ゼロの水を入手できて,それで珪藻をじゅうぶんに洗うことができれば,その珪藻試料の歩留まりは飛躍的にアップして,作業全体の効率がアップするのです。そのためには,面倒くさい非沸騰蒸留水を自分でチョロチョロ作るしかないのです。




2013年12月4日


ps

多種類のプレートを製作すると珪藻の保有種がどんどん減っていくので,新たにサンプル処理を行って補充しなければなりません。いくつかの種については,どのサンプルを処理すれば入っているか判明しているので,予定通りに作業ができます。滅多に見つからない種は,それを含むサンプルが不明なので,力業で探し出すしかないのが現状です。どの珪藻も一粒一粒を拾い出しているので,なるべくなら,多種類を均等に含むようなサンプルが欲しいのですが,そんな都合のよいものはなかなか見つかりません(画像/MWS)。








2013年12月3日


ps

珪藻を並べたプレパラートJシリーズは,手間や技術から考えると一枚数万円にもなっていまいますが,それでは皆さまのお手元に届きにくくなってしまうので,お求め安い価格設定でやってきました。投入された技術や時間にとらわれずに,出来上がったものを見て価格設定するという考え方です。しかしこの特殊プレパラートの製作開始から6年も過ぎ,まだまだ技術的な課題は山ほどあるのですが,一つはっきりしてきたことがあります。それは製作のスピードには上限があって,どう考えてもこれ以上,劇的にはやく製作することは不可能だろうということです。これまでは技術的な伸びしろを見込んで低価格で販売してきましたが,これからは少しずつ,きちんと手間と技術を考慮した価格設定に近づけていかねばとも思っています。何しろ,画像のような珪藻をどこからか見つけ出して,完璧に洗って,無傷の被殻を見つけて拾い出し,選び抜かれたカバーグラスの上に精密に並べて,自分で研磨したガラス板の上に封じているのです。料理人が一人で食材を育て,狩猟をして,料理を提供するようなものとでも言えばよいでしょうか。小さなガラス板の上には壮大な物語があるのです(画像/MWS)。








2013年12月2日


ps

プレウロシグマの被殻は表面から見ると殻全体が規則正しい三方からなる直線で構成されていて,暗視野で検鏡すると照明光が分光されて色が出ます。この色が独特なので殻の破片でも利用価値があると思って作ったのが,このお魚です。今回は2匹,左向きと右向きを作りました。目玉はHyalodiscusで,この珪藻も暗視野で色が出ます。こういったパーツで完成した魚を暗視野で検鏡すると,まるで深海に泳ぐ魚を見ているようで,素材にプレウロシグマを用いたことは想像以上の効果があったように思います。落射の軸外暗視野照明で見ると照明方向によって色が変化するのでじつに味わいのある眺めとなります(画像/MWS)。








2013年12月1日


ps

ps

用事で郊外に出かけたらモミジがよい色づきでした。14歳で一眼レフを手にしてから,いつも追いかけていたのは夕焼け,風景,紅葉,虹,天体です。中年オヤジになって振り返るに,色彩のコントラストが鮮やかなものを追いかけていたようです。中学校の修学旅行ではモミジの写真をたくさん撮りました。その後,陣場山のふもとで素晴らしいモミジを一本見つけて,毎年それを撮影に出かけていました。当時は11月の8日〜12日くらいがピークで,いまよりも半月ほど早く紅葉していたように思います。紅葉撮影のコツは,フレームの一部に必ず透過光を入れることだと思っています。画像一枚目は透過光のない例(順光撮影)。画像二枚目は透過光を取り入れた例です。後者の方が眺めていたくなる絵のような気がします(画像/MWS)。









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