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ミクロワールドサービスが顕微鏡の世界を伝えるコーナーです。
日々の業務メモやちょっとした記事もここに記します


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お知らせ
 

仕事が飽和しているため,納品等が遅れております。現在のところ解消の目処はたっておりません。すみませんが,短納期のご希望には添えないことがありますことをご承知下さい。






2018年4月30日




29日は材料の調製で一日過ごしました。筆者の仕事は遅れに遅れていますが,新幹線のように「回復運転」はできませんので,1ミリずつ前に進むのみです。仕事が遅れている原因は色々と複合的なものですが,大きな障害は減ってきたので,あとは春の不眠まつりが終わるのを静かに待つばかりです。ここ数年,4月のどこかで全く寝られなくなっていて,たぶん温度順応が原因なのでしょうが,じつにつらい…のです。

さて「回復運転」はできなくても,「効率化」はできる場合があります。きょうの画像がそれで,封入用のスペーサーの拾い出しです。放散虫の封入などでは,封入剤の収縮で物体が潰れてしまうといけませんので,スペーサーを挟んで封入しなくてはいけません。このとき,硬いスペーサーだと,封入剤が縮んだときにその部分が盛り上がってしまい,強い応力となって剥離に結びつきます。ので,封入剤が縮んだときに一緒に壊れてくれるような柔らかいスペーサーがいいのです。まだ完全なものを見つけていませんが,スポンジ状の放散虫と球状放散虫の組み合わせがスペーサーに適していることを数年前に発見して採用しています。

問題は,これらの放散虫を拾ってストックしておくのが大変な手間なのです。高さが揃うように,同じ厚みの放散虫を選んで溜め込むのですが,標本製作には1枚につき8個の放散虫を使うので,すぐになくなってしまうのです。それで数百個はストックが欲しいのですが,厚みがあって重い放散虫は,大気中でのハンドリングが難しく,静電気や湿度などいろいろな条件で効率が変わります。湿度は高すぎても低すぎてもよろしくなく,RH50%,室温25℃くらいなら好適です。

29日がまさにこの条件だったので,寝不足で細かい作業はしたくないし,放散虫でも拾ってストックするかと,地道な作業に明け暮れたのでした。結果は大正解。普段の倍速で仕事がはかどります。当面使える量をストックできて,標本製作の大事な下準備が一つ,進んだのでした(画像/MWS)。








2018年4月29日




28日は画像処理装置の修理ご相談で神奈川方面に出張でした。いつもお世話になっているエキスパートエンジニアさんに色々と講釈を受けて,機器修理や診断の手際の良さを見ほれながら午後の時間を過ごしました。その際,貸したことすら忘れていた書籍が返却されてきて,それがきょうの画像。本ページの読者であれば,この本を知らない人は少ないと思います。この本にはこんな一節があります。

いまでも銀座の中古カメラ店に,時折ウルトラマイクロニッコールが現れ,またそれを買う客がいる。倍率の固定されたレンズでもあり,どういう目的で売買されるのか何とも不思議ではある。


カメラ業界からみれば,このような感覚なのかもしれません。でも,本ページの読者さんであれば,目の前にウルトラマイクロニッコールが,東京−大阪の新幹線往復運賃くらいで転がっていたら,飛びつく人がほとんどではないかしら。レンズを買う目的,それは「あこがれ」を銀行券と引き替えにできるからでしょう(^^; 日本刀を戦いのために購入する人がいないのと同じように,ウルトラマイクロニッコールも,磨いて,あこがれのその姿を鑑賞するのが第一目的の気がします(画像/MWS)。








2018年4月28日






この二枚の画像はどちらも見た目を反映していない。一枚目は,空の感じはいいのだけれども,モミジの下が暗くなりすぎている。二枚目はモミジ周辺の感じは見た目通りなんだけれども,空がこんな色ではない。この辺りがデジタルカメラのダイナミックレンジの限界なのかもしれません。カラーネガフィルムだと,もっとラチチュードは広くて見た目に近かった印象があるのだけれども,そういった絵はデジタルカメラでは難しい。

こういった不満は皆が抱いているものだと思うのだけれども,HDR合成の方向に進化しなかったのはどうしてなんだろう。画素数も大事だけれども,何かを記録して残すという意味ではラチチュードも劣らず大事だと思うのだけれども。

透過明視野の顕微鏡写真では,風景撮影でいう逆光になるので,ラチチュードは特に重要。色の濃い植物プランクトンなどを撮影すると背景が極端な白飛びになってしまうのです。暗視野撮影時などでも似たようなことがあって,ストロボ撮影などでは物体を狭いラチチュードに収めるようま照明が困難で,ひどい白飛び画像になってしまったりします。ダイナミックレンジの広いデジタルカメラは,いつになったら手頃になるんでしょうか…(画像/MWS)。








2018年4月27日




むかしはカメラといえば一生もの,という感覚で購入し大事に大事に使ったものだったのだけれども,時代が進むにつれて消耗品のようになってしまいました。フィルム時代はニコンFGでもそこそこいい写真がとれて,それを20年使ってニコンFM3Aに乗り換えて,それで筆者のフィルム撮影はほとんど終わってしまいました。問題はそこからで,この18年間に,ニコンCoolPix990,995,4500,リコーGX-8,Nikon1J1,J2ときて現在はJ5。仕事用の機材はほとんど二重化しているので合計12台のカメラが手元にあることになります。いくらなんでも多い…気がします。

しかしフィルム時代に撮ったコマ数は,どうみてもフィルム1000本には達していない感じです。仮に1万枚とすれば300本ほどです。デジタルカメラも,多いもので一台当たり1〜2万枚。だいたいそんなところに落ち着くのかな,という気もしています。

何しろ,フィルムカメラの時代は,素子(フィルム)が選べたわけですので,ミニコピーHR-UをISO 3くらいで使ってPOTAなどで超軟調現像して数億画素級の「素子」を作ることも可能だったわけです。荒っぽいけど高感度の「素子」もふつうにカメラ屋さんで売っていて使えた。カメラを買い換えずにフィルムを換えればよかった。これがデジタル時代になってしまうと,素子が固定されており,よりよい素子が搭載されれば目に見えて画質がよくなるので,どうしても買い換えということになってしまいます。そしてごろごろとカメラが増殖することになります。

これは原理的困難なので,デジタルカメラが完成の域に近づくまでは,こういった無駄買いが続くことは避けられそうもありません。「コレ一台あれば大丈夫」というカメラが欲しいですけど,それは夢の中だけに存在するんでしょう。きょうのカメラはNikon1J5。機材二重化の法則によって2台目を導入したもの。このカメラ,一部の噂では生産終了したらしく,量販店やAmazonでもまもなく在庫限りになるらしいです。入手をお考えの方はお早めに(画像/MWS)。








2018年4月26日




世間的には春というのは暖かくなって花も咲いて緑も芽吹いてよい季節…なんですけど,個人事業主的には,所得税を引き落とされ,各種税金をむしりとられ,年金という名の懲罰的課金を持ち去られ,年度末を過ぎると法人からの発注はぱったりと途絶え,懐の寒くなるようなことばかりです。

きょうも20万円近くを国家にむしりとられてしまい,この金はきっと筆者が生存中にどんどん受給開始年齢が引き上げられ,80歳くらいにならないともらえないかもしれません。まったく腹立たしいのです。ので,腹いせに本でも買って気分を紛らわせることにしました。

統計の本は大学の先生から教わったもの。こんな本があるんだ,と感心して,使う使わないに関係なくまずは入手。もう一冊は単に目についたから買ったもの。スマホが学力を破壊するなんて,現場観測的には議論するまでもないことなんだけど,真面目に議論するとどうなっているのか面白そうですね。筆者は現在までスマホも携帯電話も持ったことのない化石のような前世紀の遺物人間です。だからこの本は,何かを危惧して買うというよりは,世の中を眺めてきて感じた変化が,どのくらい説明できているのかという社会学的な観点からの読み物として買ったつもり。自分でいうのも何だけれども,相変わらずひねくれているなーと苦笑いするのです(画像/MWS)。








2018年4月25日




一ヶ月前はちょうど,日本プランクトン学会の春季シンポジウムの日でした。時間の経つのは早いものです。桜は散り,もう4月も終わりに近づいています。。

プランクトン学会シンポジウムは準備もなかなか大変でしたが,大勢の方々にご覧頂いて有意義なイベントだったかとも思っています。つい最近,このシンポジウムの感想をみつけました。科学ジャーナリストの瀧澤美奈子さんのサイトに,当日の様子が書かれていました。とても参考になるご意見で,こういった客観的な感想が読めて幸せでした。 こちら のサイトとなりますので,当日参加できなかった方も,雰囲気を感じるためにご覧になるのもよいかもしれません(画像/MWS)。








2018年4月24日






物体はどのような対物レンズを使うかによって見え方が異なってきます。レンズを並べて同じ物体を検鏡してみるとそのことがよくわかります。自分が表現したい構造に適したレンズ,というものが存在する場合もあるので,「このレンズならいけるだろう」という読みだけで仕事をするのはちょっと危険です。ほとんどの場合は予想通りになりますが,たまに外れます…。ので,珪藻プレパラートをセットして,「このレンズだとこのように見えるのか」という経験をしておくことは大事なのです。

きょうは像面湾曲が残っているDLコントラストと,像面がフラットなDMコントラストで撮影した像。倍率も開口数も違うので像が異なることは当たり前ですが,でも想像以上に異なるように思います。画像一枚目のちょっと大きめの画像は こちら にありますのであわせてごらん下さい(画像/MWS)。








2018年4月23日






鳥は翼をもっているんだから都心に鵜が現れても少しも驚かないんだけれども,そこいらへんの水たまりみたいな池にスッポンが泳いでいるというのは納得しがたい。昔からの生き残りとは到底思えないし,かといって誰かがスッポンを飼っていて放流した,ということも想像しにくい。謎だ(画像/MWS)。








2018年4月22日




Gyrosigma高解像画像(画像/MWS)。








2018年4月21日




ポップコーン容器にぜひとも採用したいクモノスケイソウ画像…。いつもと違ったテイストで(画像/MWS)。








2018年4月20日




クモノスケイソウ高解像画像…ではなくて,これはポップコーンの容器なのだそうです。。舶来品らしいですが,なぜこのデザインなのか理解の手がかりさえありません。こういった素敵な絵がたまに送られてくる。当サービスの密かなじまんです(画像/MWS)。








2018年4月19日




Pleurosigma被殻その2。高解像画像(画像/MWS)。








2018年4月18日




Pleurosigma被殻表面。高解像画像(画像/MWS)。








2018年4月17日




Climacospheniaの骨格接合面。高解像画像(画像/MWS)。








2018年4月16日






当サービスのお客さまはとてもレベルの高い方々が多く,いつもその創意工夫から学んでいます。きょうはお客様から頂いたレイメイRXT203の活用報告です。


本日の画像で絶賛されているRXT203ですが,
紹介されてわりとすぐ(2016年12月)に,AMAZONで購入しました.
が,いろいろ扱いにくいと感じるところもありました.

まずはRXT203を固定できたら便利と思い,改造を実行.
といっても,電池蓋の一部を平らに削って,
1/4インチナットを貼り付けただけ.

1 1/4インチナット貼り付け.
2 超接写アダプターとして1眼ミラーレスカメラと連結.
3 PCモニターに照準合わせ.
4 液晶パターン.下半分はぼかしたところ.RGBが混ざってCMYに.
5 定番のアレ.2μmの隙間で仕切られた8μmの□が解像できてます.

この値段で解像力はたいしたものだと思います.
いろいろ使えそうです.


続RXT203です.
プレパラートを見るとき,ピント合わせやズームで,ずれてしまうことがしばしば.
そこで「専用架台」を作ってみたのですが,少しは使い勝手がよくなりました.

1 2mm厚のアクリル板を切り貼りして,プレパラートとRXT203が
  X・Yで別々に動くようガイドを設置.
2 プレパラートはこのように置きます.
  「七尾」は七尾珪藻土から自作した放散虫スライド.
3 本体を架台に乗せるだけ.下に鏡を置いたり,
4 もうひとつ台を作って下から照らしたり,
5 絵の具皿を置いて照明したりできます.
6 iPhoneで撮影.

XY別々に位置が調整できるので,照準・焦点合わせがやりやすくなりました.


ということなのだそうです。いやー素晴らしいですね。こういった,ナットを固定するとか,プラ板で段差を作ってはめ込むとか,ちょっとしたアイデアなのですがそれを思いつくのは大変なのです。とても参考になるのです。

他にも,電球色LEDに載せ替えた報告なども頂戴していて,本ページの読者の間でレイメイRXT203が活用されていることを知りたいへん嬉しく思っています。皆様もこの安価で高性能な顕微鏡を使って遊んで頂ければと思っています(画像/MWS)。








2018年4月15日










新青梅街道沿いにターャジスの秘密要塞を発見(画像/MWS)。








2018年4月14日




でも天然サファイアを表現するなら,断然こっちだなー。ニコンのコンテストには向かないかもしれないけど(画像/MWS)。








2018年4月13日






せっかく金属顕微鏡の構成にしてあるのでサファイアでもと取り出したら,ぶちまけてしまいました。床にまで転がったものは洗浄が必要なので掃除機で吸い取ることとして,机上に散らばったものはFontax Taxal No.3で回収しました。Fontaxは筆者の手の延長なので回収には時間がかかりません。。。

で,回収したサファイア(奈良県)を落射のDICで検鏡。結晶表面の検鏡と思えば,落射のDICも出番となるわけです。で,λ板を入れて,ニコンのコンテスト向けの味付けをすればこんな具合。高尾山の山頂にケーブルカー経由で到達して記念撮影した風景写真と比較しても,夕飯後に酒を飲みながら顕微鏡デスクでぼんやりと撮影したいい加減な写真であることは明らかです。が,こういった作例をちょっと追い込めば,ニコンの審査委員の気をひくことができるかもしれません。

世の中は高等技術を理解する方向には動いていません。ぱっとみてきれい,というわかりやすさ。言い換えれば動物の婚姻色にも似て,惹きつけられればそれでいいやという安易な方向になびいているように思えます。本ページの読者であれば技術が高すぎるので,いったん技術を捨てて,けばけばしい,見た目だけの作例を作るのも一つの戦術かもしれません(画像/MWS)。








2018年4月12日




これは2光束干渉法でみた,オプチフォトのディヒューザー。ガラス製ですが,個々の凹凸は球面でできていることがわかります。この特性によって拡散性と指向性と明るさを確保しているものと思われます。バイオフォトのランプハウスに入っている拡散板も同じような細工がしてあってしかも球面ガラスなのです。こういったところがさすがはニコンと感じさせる気もします。ので,このような下品な絵を撮影して,ニコンのコンテストに応募してみるのもよいかもしれません…(画像/MWS)。








2018年4月11日




位相差対物レンズは,多くの場合,目で見てもほとんど見えないような低コントラストの物体に対して使います。このときに正しい明暗のコントラスト生成が起こり,鞭毛が見やすくなったり,刺毛がはっきりしたり,繊毛がよく見えたりするようになります。ところで,当サービスで販売している珪藻プレパラートでは,ほとんどのもので透過明視野でよく見えます。この場合は位相差を適用するとかえって見づらくなることもあります。きょうの画像はクモノスケイソウに位相差のDM対物レンズを使ってみたケース。コントラストが強くなりすぎて,なんとなく,おどろおどろしい感じが出てきてしまっています(画像/MWS)。








2018年4月10日






いつも見慣れたクモノスケイソウも,照明をいじるとがらっと感じが変わります。斜めに絞った環状の光束をある角度で当てるとこんな感じになります。もはやガラスの質感はなく,樹脂か木工かという感じのコントラストです。同じ種をたくさん並べているわけですが,コントラストの出方が微妙に異なっていて,珪藻の厚みや,微妙な構造の違いを反映しているようです。こういった表現法にどのくらいの実用性があるかは分かりませんが,テクニックの一つとしては知っていてよい気もします。本ページの読者で当サービスのユーザー様であれば,いつでも顕微鏡写真集出版のオファーを受ける可能性があるのですから(画像/MWS)。








2018年4月9日




きょうの画像はお客様から頂いたもの。リクノカノマがたくさん並んだ豪華なスライドを撮影したものです。このスライドはお客様の手により作成されたもので,原料は市販の珪藻土を使ったそうです。これだけの数のリクノカノマを集める苦労はもちろん,傷の少ない個体の選別,奇形の探索,微妙な向きを制御しながらバランスのとれたデザインに持ち込む作業,どれをとっても大変だったことと思います。プロの目で見ても申し分のないスライドで,拍手を送りたい気分です。

商売を続けていると,お付き合いの長いお客様からこのような報告をもらうことがあります。世の中では,SNSは気楽だけれども,特定の個人にメールを送るのは正面玄関からノックして入るくらい緊張することで,億劫なこととの認識が広がっているそうです。確かに,SNSが流行し出してからは,お客様からメールを頂くことが少なくなった気がします。そんな中,大変な努力を重ねて製作したスライドの写真を撮り,丁寧に成果を報告して下さるのはとても有り難い気がします。

筆者は世の中に向かって,顕微鏡下の世界がいかに熱中できるものなのかを紹介し続けているわけですけれども,本ページの読者の方やスライドをお買いあげ頂いたお客様が,その後にどんな世界に踏み込んでいらっしゃるのかは,知る機会があまりありません。なので,「こんなの作ったよ〜」というメールを頂いたりすると,お客様のその後の展開が見えて,ほんわかと有り難いのです。

しかしそれにしても,素敵なスライドですね。作る面倒くささが想像できる立場としては,じっと見入ってしまいます(画像/MWS)。








2018年4月8日




7日は多摩地区方面に自力回送の用事があったのですが,用務先の都合によりキャンセル。そのまま帰宅するのも面白くなかったので北東に進路を取りしばらく移動してのらぼうを探しました。ありました。先週ののらぼうは中心の軸まわりを摘んでいましたが,6日後のものは,脇からでた「かき菜」に相当するものが売られていました。どちらもおいしいのですが,後者で露にあたって柔らかなものが風味もよいような気がします。

まだ5束くらいしか食べていませんが,今年ののらぼうは急に暖かくなって急速に伸びたせいか,柔らかいのはいいのですが少しだけ味が薄い気がします。うんと寒い年にゆっくり育ったのらぼうは味が濃く,かすかな渋みと苦みもあってよろしいのです。そんな微妙な違いを感じつつ,その年の気象条件の違いを味わうのも乙なものかもしれません。黒潮大蛇行とのらぼうの味には,関係があるかもしれないのです…(画像/MWS)。








2018年4月7日




6日の関東方面は春の嵐でした。ずーっとごうごうと強風が吹き荒れてよろしくない…。何がよろしくないのかというと,干潮の時間帯に強風が吹き荒れたので,汀線が荒れてしまい海藻などはひとたまりもないだろうということが予想されるからです。今年こそはいろんなところにサンプリングに出向いてと思っていましたが,この嵐でほとんどの場所は壊滅的にやられる思うので,影響を受けにくい湾内とか岩陰とかで細々とサンプリングの一年になりそうです。そういう年はあまり収穫が見込めないので,サンプルを増やすという意味では面白くないですね。

方針を変えて,沿岸を歩いてみる一年にしようかと思案中。筆者のサンプリング先は公共交通機関からのアクセスのよいところばかりです。本ページにはヒントの画像をたくさん掲載してきましたから,場所を当てて,筆者の真似をしている人もひょっとするといらっしゃるかもしれません。それ自体は大変好ましいことで大いにやって頂きたいと願っています。が,好ましくないのは,筆者がNHKで顔バレしてしまったので,相手は筆者を認識できるけど,こちらは相手を認識できないということ。

雲古座りで海藻を振り回していたり,石にブラシをかけていたりするだらしない姿や,必殺にゃーおん光線を発しながらトンビと戦っている幼稚な姿や,7-11の鶏五目とチャーハンおにぎりとゴーヤチャンプルで健康に悪そうな昼食を摂っている姿などを本ページの読者様の視界に入れてしまうのは申し訳なく,人目につかないところでひっそりと活動した方がよい気もします。。顔バレの事態になるのは予想済みではあったので,新たに誰も来ないようなアクセスの悪いところを探して人生裏街道を歩むことに徹したいとも思うのです…(画像/MWS)。








2018年4月6日




5日も相模湾方面でサンプリングで,新しい現場を探し求めて計200kmほどさまよい,まともな成果は何一つなく引き上げました。現在通っている現場でもまだ全容はまったくわかっていないので,新しい現場を探す必要があるかというと微妙ですが,通い続けている現場では同じような種ばかり採取してしまうという悪循環から抜けられないので,気分転換的に探してみたものです。なかなかよい場所は見つかりませんね…。

さて話題は変わります。いつもお世話になっている(有)グレンデルの忍足さんが新刊を出しました。

のぞいてびっくり!顕微鏡(ポプラ社)

まだ中身はみていませんが忍足さんのお仕事ですからクオリティーに問題があるはずはないだろうと安心しています。価格帯を見ると,学校図書館用の図書と思いますが,気に入れば個人で買うのももちろんアリでしょう。こういった本が子どもの頃に身近に転がっていれば,空想の世界が広がり,将来体験してみたいことが増え,人生そのものが豊かになるのです。忍足さんといえば,昨年にも

「プランクトンのえほん ミジンコ」

を出版されていて,水の中のいきもの(小学校5〜6年)の学習資料に貢献するところ大です。素晴らしいお仕事だと思っています(画像/MWS)。








2018年4月5日






4日は相模湾方面でサンプリングでした。自然と戯れること自体がほんとうに久しぶりで反省です。あまりにも久しぶりだったので,まずはオープン戦みたいな感じで,体を慣らすことが第一。ちゃんといつも通り歩けるのか,海岸を飛び回ってもバランス感覚は平気なのか,現場でのカンは生きているのか,往復して帰宅してからの疲れ具合はどうなのか,など,試運転の感覚です。

一応の目的は珪藻以外のバイオミネラル系サンプルの採集でしたが,ものになりそうなものは全く見つからなかったので,珪藻を採取して帰りました。画像がそのときの様子で,このような潮下帯の石ころの上には,ディプロネイスとアンフィテトラスがくっついていることがあるので,こそげ落として持ち帰りました。

気温が高く初夏のような陽気でしたが,潮間帯にはスサビノリがついており,冬の名残を感じさせました。珪藻たちも冬場の群集に近いかもしれず,どんな組成か楽しみでもあります。今年は不眠まつりを何とか乗り越えて,多めに現場に足を運びたいと思っています(画像/MWS)。








2018年4月4日






夕暮れそして夜… (画像/MWS)。








2018年4月3日




2日は大潮でしたが,春恒例の不眠まつりが始まったようでぱったりと寝られなかったので外出は控えました。代わりに応用光学研究センターでのお仕事。電子産業関係の材料の検鏡です。材料の光学的性質を調べる検鏡なので,当サービスの保有する各種機材を総動員して,可能なコントラスト法を次々と試すというような,大がかりな仕事となります。出番がそれほど多くない紫外線用のレンズや大出力のUV-LED照明装置なども操りつつ,対物レンズ箱をひっくりかえして数十本のレンズと格闘してイメージングします。

同じ位相差でもメーカーにより見え方が異なり,また位相差板のNAによって偏光のかかりかたも変わるので,似たようなスペックのレンズがずらっと並んでひたすら検鏡します。照明波長は白色光も使いますが,ほとんど526nmか546nm付近です。蛍光では365nmを使います。フィルターも各種を揃えて取り替えながら理想の像を探します。図に写っているのはフルオフォトですが,後ろにオプチフォトの落射金属用が控えていて,生物顕微鏡,金属顕微鏡のほとんどの検鏡法に対応できるようになっています。

これだけの作業を狭い空間で行えるのは,個人持ちの機材で多様な検鏡ができるように構築してきたからでもあります。同じことをメーカーさんのショールームでやろうとしても,ハイレベルで仕事をするのは大変だと思います。何十本もの対物レンズを準備して,各種光源を準備して,そしてそれを使いこなせる技術者が常駐していないと実現できないことなので(画像/MWS)。








2018年4月2日












日曜日の午後は「のらぼう」を探す旅でした。八王子西部で育った山猿である筆者は,春にのらぼうを食べないと弱ってしまうので,どうにかしてのらぼうを探し出すのです。昼過ぎに外出して秋川駅に向かい,スーパーオザムの産直コーナーにいったところ,のらぼうがない…,やられたー。急遽,東急あきる野に行き産直コーナーを覗くも,群馬のカキ菜があるだけでのらぼうはない。。。絶体絶命のピンチです。そこいらへんに植わっていて伸び放題なのに店先にだけ,ないのです。。

こういうときは,のらぼうにブチ当たるまで歩くに限ります。南側にコースを取り,適当に歩くこと10分,予想もしなかったところで軒先にのらぼうを発見。すばらしい。ペットボトルに100円玉を入れてのらぼうをゲット。あまりにうれしくて,飲んでいたお茶をそこに置き忘れました…。

他にも売っているところはないかなと歩くも見つからず,じゃあ帰ろうかと来た道を戻ると,さっき買い占めたのらぼうが追加されてる! すばらしい。そこで再び100円玉を投入して追加をゲット。このときも,置き忘れたお茶に気づくことなく,置いてきてしまった…。という過程を経て,ことしも何とかのらぼうにありつくことができたのでした。

さいきん,のらぼう菜という名前が普及してきてどうしたものかと思っています。きょうの画像4枚目にあるように,「菜」はつけないのが地元での呼び方です。ので,筆者も「のらぼう」と書くのです(画像/MWS)。








2018年4月1日






きょうの撮影対象はビー玉の表面。直径は16.5mmですからきつい球面です。これの頂上を金属顕微鏡を用いて,2光束干渉で撮影したのが一枚目の画像。干渉縞が等高線のように分布しているのがわかります(じっさい,これは等高線と解釈できます)。この画像では白色光を使っているので,光の干渉性がよろしくなく,干渉縞がそこいらへんにうじゃうじゃしているような状況にはなっていません。

そこで照明光路に狭帯域の干渉フィルター(546nm,ZEISS社製)を入れたのが二枚目の画像。同じピントでフォーカスを全くいじらずに撮影しています。光の干渉性が増し,干渉縞がうじゃうじゃしてきています。たかがフィルター一枚を刺しただけですが,干渉法では大きな効果が見られるという実例です(画像/MWS)。









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